[7257] 〜地霊殿のペットなフラン〜その@  
■ゲス野郎 [HOME]  投稿日:2013/05/15 (Wed) 00:15    
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さっきのはミスでした。申し訳ありません。

■ゲス野郎 [HOME]  -2013/05/15 (Wed) 00:17
――――――――気がつくと『彼女』は、見知らぬ部屋のベッドに座っていた。辺りを見渡しても、ベッドにも箪笥にも、窓の無い壁にも天井にも、一つだけのドアにも、見覚えのあるものは何一つ見当たらない。と、そこで『彼女』はようやく気付いた。
……『わたし』はだれ?
必死になって思い出そうと頭を捻るが、ブラックボックスと化した自分の脳内からは、どんな些細なヒントも引き出せなかった。自分の過去、自分の家族、自分の趣味、自分の性格、自分の名前、皆目見当が付かず、闇の中を手探りするかのように記憶の海と格闘していたものの、何の成果も得られずに、暫くするとこの自問自答にも飽きて諦めた。そうだ、ドアの外に出れば、何か分かるかもしれない。そう考え、ふと顔を上げた時、
……、っ!
『彼女』の目の前に現れた顔と目があった。唐突すぎる事に驚き、きゃっ、と思わず小さな叫び声をあげてしまう。
いつからそこにいたのだろう、『彼女』の前に佇んでいた少女――――――――『彼女』より少し年上に見えるその女の子は、屈託のない笑顔で、こう言った。
「気がついた?『フランちゃん』?」
…『フラン』…?それ……わたしのこと…?
先ほどの驚きからまだ激しく鼓動する胸を飲み込み、おずおずと訊き返すと、その少女は満面の笑みで頷いた。
「そうだよ、あなたは『フランちゃん』。わたしはこいし。よろしくね♪」
こいしと名乗った少女は、ベッドの上『フラン』の隣に腰を下ろし、混乱覚めやらぬ『フラン』の顔を覗き込むと、
「突然だけど、『フランちゃん』は『お家』や『家族』のこと思い出せる?『お姉ちゃん』のこととかは特に。どう?覚えてなーい?」
どこか胡散臭い笑顔を絶やさずに、ぐ〜っと顔を近付けて質問され、『フラン』はまたたじろいだ。自分はきっと人とお話するのが苦手な子だったんだろうな、そんなことを考えながら、また一生懸命首を傾げて思い出そうとするが、出ないものは出ず、おどおどと返事をした。
…ごめんなさい、思い出せない……
それを聞いて、こいしの目がパッと明るくなった。
「やっぱり!上手くいったのね!これでわたしが『フランちゃん』の最初に知り合った女の子になったんだねっ!」
目を輝かせて喜ぶこいしを見て、よく分からなかったが残念がってはないことを察し『フラン』は安堵する。
と、こいしは目をキラキラさせて、『フラン』に体を向けると、
「じゃあ、わたしのお姉ちゃんのお話をするね!わたしのお姉ちゃんは――――――――」
話の脈絡とか『フラン』の返事とかをまるっきり無視して、こいしは『フラン』に向かって話を始めた。『お姉ちゃん』、その言葉に何故か惹かれ、最初はこいしの熱弁に圧倒されていた『フラン』もいつの間にか瞬きを忘れて、こいしの『お姉ちゃん』自慢に聞き入っていた。とても嬉しそうに『お姉ちゃん』の話をするこいしは、とても心の綺麗で明るい人に見えて、『フラン』はだんだんと警戒心を解いていった。
優しい『お姉ちゃん』とこいしのエピソードを聞くたび、何故か胸に込み上げてくる感情。『姉』がいたかどうかなんて思い出せないというのに、「こんな風に『お姉ちゃん』と過ごしたかった」という後悔にも悲嘆にも似た声が心の中に響き渡る。ひとしきり聞いたところで、『フラン』は自分を顧みた。誰も来ない暗く狭い地下室で、膝を抱えて永遠に思える孤独な時間を過ごす自分の姿が、なぜか脳裏に想起され、込み上げてきた虚無感と寂しさに気が付くと咽び泣いていた。
「『フランちゃん』どうしたの、大丈夫?」
…ごめんなさい、こいしさん……せっかくお話…してくれてるのに……
怪訝そうに『フラン』の顔を覗き問うこいしに申し訳なくて泣きやもうとするが、なぜか涙は止まらず、嗚咽も部屋の中に木霊し続ける。首を傾げていたこいしは、ふと何か良いことを思い付いたように、そうだ!と声をあげ、
「『フランちゃん』、わたしが『フランちゃん』の『お姉ちゃん』になってあげるっ!」
…え……っ……?
顔をあげ、涙で潤んだ瞳をこいしに向けて、彼女の顔をまじまじと見た。
「だ か ら♪わたしが『フランちゃん』の『お姉ちゃん』になってあげるよ?わたし、『フランちゃん』のことだ〜いすきだから!」
そうきっぱりと言い切ったこいしの表情は、相変わらずニコニコと笑みを絶やさなかったが、冗談や嘘ではなく本気でそう思っているように見えた。戸惑いながらも、『フラン』はこいしの提案について考えてみた。確かに、最初はいきなり目の前にいてびっくりしたし、あまり信用できなそうな人という印象を抱いたが、――――――――今は打ち解けているし、こいしのことを『良い人』だと思っている。なにより、『フラン』にとってこいしが『自分が知っているたった一人の人』なのだ。しかも、こんなに自分と親しく話してくれたのは、――――記憶は無いが――――初めてだった気がした。
『フラン』が小さく頷くと、こいしはまたキラキラと綺麗な目を輝かせた。
「やった!ありがとう『フランちゃん』!
…じゃあ『フランちゃん』、わたしのこと今…『お姉ちゃん』…って、呼んでくれないかしら?」
…『お姉……ちゃ…ん』…っ
目を覗き込むこいしに向かって、一言、呟くようにそう言った。その瞬間、身体の芯がかっと熱を帯びるのを感じた。恥ずかしさではなく、懐かしさとも羨望ともつかない感動が、胸の底から込み上げた。
「『お姉ちゃん』……フフ、わたし『お姉ちゃん』になったんだね〜……」
余韻を楽しむように、こいしは顔を綻ばせる。それを見て、『フラン』もとても幸せで優しい気分になり、エヘヘヘ…と気恥ずかしそうに笑った。

 -2013/05/15 (Wed) 00:18
巨乳のこいしちゃん、だと……!?

アリだな


■ゲス野郎 [HOME]  -2013/05/15 (Wed) 00:19
「ねえ『フランちゃん』、」
こいしがベッドの上に足をのせ、四つん這いになって『フラン』の傍に寄る。
「『フランちゃん』は、ふわふわで『大きい』の好き〜?」
……?ごめんなさい…『お姉ちゃん』……よくわかんない……どういうこと?
キョトンとした表情で、『フラン』はこいしを見つめる。
「わたしの方が『大きかった』の♪『フランちゃん』からとった記憶を見たら、比べたらわたしの方がおっきかったわ!」
……?
不思議がる『フラン』をよそに、こいしは自分の服のボタンに手をかけた。『フラン』の前で、ボタンを上から一つずつ外していく。おへそのあたりまで外し終わると、今度は服に手をかけ、襟元をずらし肩を露わにした。
…っ!?
『フラン』は思わず息を呑んだ。はだけたこいしの胸元、空気に晒された柔肌、豊満なそれらに視線が落ちる。『フラン』にはないが、知っている。これは彼女より大人の女の人、レディの証だ。『フラン』の中で、こいしの『姉』としての格がいっそう上がる。
そんな『フラン』の反応を楽しむように、こいしは腰をくねらせて『フラン』ににじり寄っていく。
「わたしの方からは言わないよ。『妹』の方から言うの。『妹』がしたいって言うから、『お姉ちゃん』がしてあげるのよ……♪」
扇情的な視線を上目遣いに投げ掛けて、こいしは無邪気に笑っていた。

→To be continued…

ジョジョリオンのVS大弥戦のオマージュイラストです。
長文を書き込むと縦に長くなってしまうのですね・・・ご迷惑おかけして申し訳ございません。


 -2013/05/15 (Wed) 00:30
隣でやれっていう

■ゲス野郎 [HOME]  -2013/05/15 (Wed) 01:14
そうでした、産廃そそわは画像投稿可能ということをすっかり忘れていました(・_・;
次回以降は向こうに投稿します、教えて下さった方ありがとうございました。

 -2013/05/15 (Wed) 01:20
絵板しか見ない人は確実にいるからそういう層にも読んでもらおうという試みかと思った

 -2013/05/15 (Wed) 05:51
続きは省略されました。表示する場合はこちらをクリックしてください的な文を添えて
SSページもしくはアプロダに上げたtxtへのリンクを貼るとかどうだろう

 -2013/05/15 (Wed) 07:10
産廃そそわの方で待ってるぜ

 -2013/05/15 (Wed) 07:11
HOMEから行ける渋にSS載せてるならそっちに誘導してもよかったかもね
 


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