諏訪子軍は大陸の見たこともない兵器に苦戦を強いられていた。戦争が長期化するにつれて日に日に物資も不足していった。神奈子軍は植物を駆使して攻撃してくるため新鮮な兵料にもありつけず、諏訪子軍の兵力は明らかに低下していった。
そこで諏訪子は苦肉の策をとることとなった。
日光の入らない洞窟に潜む諏訪子軍のある日の夕食時のことだった。二等兵「おお、トマトスープなんて久しぶりですね隊長殿。敵からぶん取って来たんですか?」
隊長「阿呆!諏訪子大総統様直々の差し入れや!心して頂け!」
二等兵「はいっ!」
久しぶりの野菜の入ったスープに二等兵は意気揚々としていたが、一口スープを飲むと顔をしかめた。
二等兵「隊長殿・・、このスープ、少し変な味がしませんか?自分の舌がおかしいのかも知れませんが・・」
まさか、大総統様からの差し入れに毒が入っている訳ではあるまい。
隊長「かしてみい」
隊長は、一口、口に含んで、そして気が付いた。
隊長「…これ、トマトスープやない」
よく見れば、薄暗い洞窟の中でそれは更に赤黒い光を放っていた。
隊長「これは……血や」