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『デザートの抵抗』 作者: ギョウヘルインニ

デザートの抵抗

作品集: 1 投稿日時: 2011/10/30 09:03:36 更新日時: 2011/11/02 18:54:36 評価: 4/8 POINT: 430 Rate: 10.11
家畜小屋に霊夢は放り込まれました。家畜小屋の住人の豚さん、鶏さん、牛さんが霊夢を見ました。(鶏と牛を一緒に飼うのは厳禁)豚さんが、傷ついて疲れ果てた霊夢にやさしく言いました。
「かわいそうな霊夢、傷を見せてごらん。ぶひひ」
 やさしい豚さんは、傷ついた霊夢のお腹をやさしく舐めてあげました。人がその光景だけを見たら豚が霊夢を舐めて犯しているように見えます。それを見ていた鶏さんは自分にも大きな舌が有ったら良いなと思いました。そしてやさしく霊夢に言いました。
「痛いところはないか霊夢? こおっここ」
 慈悲深い鶏さんは、剥がれかけて痛いだけの霊夢の指の爪を突いて取ってあげました。人がその光景だけを見たら弱った人間を突いていたぶっているように見えました。それを見ていた牛さん自分にもクチバシが有ったら良いなと思いました。牛さんは、静かに霊夢に言いました。
「生きて居るのが、辛いならこの角で刺してあげるよ? うしし」
 苦しそうな霊夢を見て、きれいな心を持った牛さんは耐えられなくなりました。それを聞いた霊夢は、わずかにうなずいたように見えました。


 ”ギー”と家畜小屋ドアの開く音、咲夜さんが様子を見に来ました。汚い物を見る目で、霊夢と家畜さん達を見ました。そして、今にも霊夢に角を刺そうとしている牛さんに言いました。
「おい! 余計なことをして、明日のお嬢さまの誕生日の邪魔をするなよ。お前等家畜は変えがきくがその巫女はだめだ」
 牛さんは、恐怖に慄いて気絶してしまいました。それから咲夜さんは、もう一度霊夢と家畜さん達を見ました。それから、傷舐めている豚さんを蹴飛ばしました。豚さんはブヒーと鳴いて舐めることをやめて、小屋の奥に行ってしまいました。
「おい、鶏! お前余計な事をしているな、明日の下準備だ、ちょっと来い」
 鶏さんは、咲夜さんに連れて行かれてしまいました。

 家畜小屋から、出てきた咲夜は鶏さんの脚を持って羽が邪魔にならないように羽を根元の関節を抜きました。だらっとした羽、鶏さんの首に刃物が当てられ切られてしまいました。鮮血が鶏さんの首から出ました。首から出続ける鶏さん最初の内は暴れました。暴れる鶏さんの血が咲夜さんの目に入りました。咲夜さんは反射的に鶏さんを離してしまいました。鶏さんは、床を走り回ります。寒い日でした、鶏さんの首から出る血はいつの間にか止まっていました。
「うんん! 貴様家畜のクセに!」
 時を止めて鶏さんを捕まえました。すぐに喉に刃物を突き入れて鶏さんの、喉を切りました。鶏さんは最期に、暴れて絶命しました。逃げて霊夢!最期に自分のことより霊夢のことを考える慈悲深い鶏さんでした。
「はああ、後は湯につけて羽を抜かないと」
 血を拭った咲夜さんは、ため息をついて台所に向かいました。


 再び家畜小屋、気絶から目が覚めた牛さんはせめて苦しむ霊夢のために子守歌を歌って上げました。やはり人がこの光景だけを見ると牛が妙な歌を歌って霊夢を洗脳しているように見えました。子守歌で痛みが和らいだのか霊夢は眠りました。



 霊夢は起きました。
 余り長い時間寝ていないのはわかります。今が何時なのかまでは、霊夢にはわかりません。霊夢にわかる事は、テーブルの上に居ること背中にはひんやりする陶器の皿が有ると言うことぐらいでした。不思議なことに昨日まで痛かった傷がまったく痛みません。傷が治る速度は普通の人と同じはず。それ以上は考えないことにしました。霊夢がふと上を見上げると知っている顔に出会いました。
 笑う豚さんです。適度に日焼けをしています。豚さんは姿焼きにされて皿の上に乗っていました。霊夢がかなしい顔をしていると、豚さんは笑顔のまま霊夢に言ったように見えました。
『ごめん霊夢、君を守ってあげることが出来なかった。霊夢の前足と後足が切られるとき、僕は、内臓を抜かれていたのさ。ぶひひ』
 そういえば、私の手足は何処に行ったのだろうと霊夢は上体を起こそうとしました。もう、霊夢には絶望しかないのにわかっているのに気になったのです。やや、上体を起こしたときに霊夢は、食事中のレミリアが話かけて来ました。
「あら霊夢こんばんは、そのままでいいわ。もう分かっていそうな顔をしているけどあなたは私の誕生日パーティーのデザートになったのよ」
 それを聞いた霊夢は、何も言わず上体を元に戻し目をつぶりました。


 しばらく時間がたちました。誕生日パーティーは進行しているようです。お客さんは誰も居ません、昨日殺したはずの美鈴と昨日負けたパチュリーが居るようです。二人はプレゼンとを渡すようです。まずは、パチュリーがレミリアにプレゼントを渡しました。
「これ、小悪魔と一緒に作ったの結構良くできたわ」
 パチュリーは、レミリアにきれいに包装された細長い箱を渡しました。レミリアはすぐに開けたくなりました。
「あけていい?」
 パチュリーはうなずきました。レミリアは包装紙を破かないように丁寧に箱をあけました。包装紙と箱も大事な友人から貰った宝物だからです。空けられた箱からは白い骨の万年筆が出てきました。骨といってもきれいな加工が施されています。
「すごい、これ! 霊夢で作ったの?」
 うんと、パチュリーはうなずきました。素材は4本分ありました。4本作った中で、1番出来の良いのを選んでレミリアに渡したのです。なかなか、咲夜が素材を渡してくれないので、さっき出来上がったばかりでした。
「ありがとう」
 レミリアはとてもうれしかったのでした。
「次は私の番ですね。私はお嬢様に見世物をします」
 美鈴はそういうと、隣の部屋からロープに繋がれた牛さんを引っ張って来ました。牛さん抵抗したのでしょうか鼻輪が擦れて鼻血が出ています。
「お嬢さま! 一撃でこの牛を倒してみせます」
 それから、美鈴は一気にロープを引き寄せて牛さんを自分のところに来させ宣言道理、一撃で牛さんを殴り殺してしまいました。牛さんの顔は陥没しています。
「わー! すごい、すごい」
 レミリアは、拍手しました。昨日は負けてしまいましたが、これからも門を任せても安心です。二人は、プレゼントを渡し終わりました。
 目をつぶっている霊夢は黙って話だけ聞いていました。


 ”トントン”と部屋のドアを叩く音、レミリアは入って良いと言いました。
 咲夜が料理の追加をもって来ました。それは、鶏さん料理でした。皿に乗せられた鶏さんの中には何か詰められているようです。
「お嬢様この鶏料理は、私からの誕生日プレゼントが詰まっているのですよ」
 咲夜は、鶏さんを切りました。そして中から出てきたのは、知り合いの首でした。
「あ! 魔理沙! ・・美味しそう」
 レミリアは、程よく調理された魔理沙の目をスプーンですくって食べてみました。ほっぺたが落ちそうな味でした。
「美味しい! ありがとう咲夜」
 レミリアは満足しました。プレゼントを渡すのも終わったので、レミリア達は料理を食べ始めました。
 豚さんが、切り分けられて食べられました。牛さんは、すぐには食べられないので美鈴が後で解体します一旦、美鈴は牛さんを運び出すために出て行きました。鶏さんは、骨だけになりました。
 咲夜は少し仕事が残っているので席を離れました。


 そして、デザートの時間になりました。レミリアは、デザートの霊夢に話しかけました。
「さっきから、目をつぶっているけど怖い?」
 霊夢は無視しました。
「なに、黙っているの? 怖いでしょう?」
 無視されたレミリアは、もう一度聞きました。それでも霊夢は無視しました。
「今日は私の誕生日パーティー貴女からも、何かプレゼントがほしいな。でも今の貴女じゃ何も私には渡せないから、少しは楽しませて」
 やはり、無視する霊夢でした。もちろん霊夢はしゃべることは出来ます。怖いと聞かれたら怖いです。
「なんか! 言いなさい! そうだ」
 レミリアは、パチュリーから貰った万年筆で霊夢の体を刺しました。一瞬霊夢は苦悶の表情を浮かべました。でもそれきりです。万年筆は壊れてしまいました。
「ああああああ! 霊夢! 命乞いしろ!」
 レミリアはとうとう怒ってしまいました。
「レミィ! 非道い!」
 パチュリーは悲しみました。折角のプレゼントをちょっと癇癪起こしただけで壊わしてしまったのです。
「うるさい!」
 レミリアは、パチュリーを殴り殺しました。そこに、美鈴が帰って着ました。
「なにこれ?」
 美鈴はすぐに理解できませんでした。
「そもそも、あなたが昨日負けるからいけないんだわ!」
 レミリアは、美鈴持ち上げてを窓から外に投げ捨てました。騒ぎを聞きつけた、咲夜が戻ってきました。
「お嬢さまこれは?」
 咲夜は、鬼の形相になっているレミリアに聞きました。
「何で! 私の誕生日パーティーにこんなデザート作ったの? お前は瀟洒なんかじゃない! ゴミだ!」
 レミリアはテーブルを持ち上げて咲夜に投げつけました。残っている料理や霊夢がその辺の床に散らばります。咲夜はテーブルに下敷きにされて死んでしまいました。
 レミリアはそれでも気がおさまらず、物を投げたりして壊します。


 レミリアの誕生日は、ぐちゃぐちゃに壊れてしまいました。


 床に転がる霊夢はそれを一瞥すると、舌を噛みました。
 入院中の霊夢に、魔理沙から植木が送られてきた。

 寝付け

 さらに三日後、早苗から菊の花が送られてきた。

 このまま、死ね


   なんなの、あいつらこの嫌がらせは、お見舞いに来たと思ったらすぐ帰ってこんな物送ってきてどういうこと。と暇な霊夢は考えた。

 持病の痔が悪化して、急遽永遠亭で手術を受けた霊夢は歩くたびにおしりの穴が痛かった。二日三日で退院できるはずだったが、術後の経過が良くない。何故か傷口が、ふさがらないのであった。

「はい、霊夢さん回診のじかんですよ〜」

 霊夢がカレーを食べていると、優曇華が看護婦の格好をして現れた。うれしそう、絶対うれしそう。診療に必要ない道具をたくさん持っていた。例えばランプにアルコールランプ、ガスランプなどである。

「私の痔が治ったら、覚悟しておきなさいよ」

 そういう霊夢もうれしそう、絶対うれしそう。四つん這いになって、元々無何も着ていないはいていない尻を優曇華に突き出した。さっそく優曇華は霊夢の尻に枝つきのハイビスカスの花を刺して、術後の経過を診療し始めた。笑顔で笑顔で絶対無意味な診療は優曇華の性的錯誤の表れだった。

「霊〜夢さ〜ん、やっぱりまだ直ってないで〜す」

 尻に刺さったハイビスカスが、ピクピクしている。優曇華は霊夢の尻穴に軽く息を吹きかけた。ふーふー

「へうー」

 霊夢の情けない声、最近こうされるのが気持ちいいハイビスカスと優曇華の息は痔の特効薬なのかもしれない。

「霊夢さんいいですよね? いいですよね?」 

 優曇華はそう言うと、うれしそうにハイビスカスを食べ始めた。花を食べる感触が、花についた枝に伝わり枝から霊夢の尻穴に伝わった。うさぎさんだからちょっとづつ咀嚼して食べちゃう。

「あああああ、そんなに咀嚼しないでお尻がああああ」

 霊夢のおしりは痔の痛みより、だんだん気持ちよくなってきた。ハイビスカスの花を食べている優曇華の、鼻息でさらに気持ちいい。

「霊夢さ〜んここ臭いで〜す。私がここを洗ってあげま〜す」

 優曇華は花を食べ終わって、枝だけになったハイビスカスを指で、くりくりくりくりした。霊夢はさらに気持ちが良くなってしまった。それから優曇華は枝を抜いて、和英辞書のページを切り取って霊夢の尻穴を拭き始めた。和英辞書のページには霊夢のしりから出た血が滲む。

「いい、いいこれ痛気持ち良い! あなたの治療良い!」

 霊夢は、大きな声を出してしまっていることにも気が付かない。優曇華は、霊夢を拭いた和英辞書のページを時折舐めて霊夢を味わった。それは血の味と排泄物のにおいが混じったヨーロピアンな味わいだった。

「駄目です。駄目です。霊夢さん。おいしいけどきれいになってませーん」 

 優曇華はへろへろ、既に和英辞書のページを持つ反対の手でオナっていた。

「ねえ、ねえええ私今日はこっちも痔みたいいいいい見て診て!」

 その日、紫から念願の離婚届が届いた。

 もう、痔に悩む必要が無い退院できれば





  あなたは、どっちの霊夢が好きですか?

  コメントの返信



  1. 名無しさんへ

  作者は思うのですが、霊夢はただの女の子だとおもいます。

  2.んhさんへ

 うどんげに、やられましたね。コメントありがとうございます。

  3.NutsIn先任曹長さんへ

 すごく良い考察ありがとうございます。その考察を全面的に採用させてください。ありがとうございます。


  匿名評価を下さった方ありがとうございました。
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
1
投稿日時:
2011/10/30 09:03:36
更新日時:
2011/11/02 18:54:36
評価:
4/8
POINT:
430
Rate:
10.11
分類
家畜さんと霊夢
霊夢とハイビスカス
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0. 80点 匿名評価 投稿数: 4
1. 100 名無し ■2011/10/30 21:01:03
パチュリーに負ける霊夢って。
2. 90 んh ■2011/10/30 21:34:16
二つめの霊夢が好きです。というかうどんげが好きです
3. 80 NutsIn先任曹長 ■2011/10/30 23:05:22
二本立てのフォークロア仕立て。

・『家畜さんと霊夢』の感想、というか勝手な考察
この話は、レミリアの幼稚さと、彼女の部下達の報われぬ思い、霊夢の大人な対応の暗喩かな?
家畜達は、霊夢にパーティーを抜けようと誘ったが断られ、彼らだけで退出した参加者?
結局レミリアは自分でパーティーを台無しにして、それを確認した霊夢は帰って行った、と?

パチュリーが霊夢の骨で作った万年筆は、霊夢からレミリアへの、パチュリーが編集したメッセージか。
魔理沙? 臆病者の皮を被った狡猾な者の意味?


・『霊夢とハイビスカス』の感想、というか好意的な解釈
鉢植えは、入院患者のお見舞い品ではタブーですよ!!

霊夢、そんなもん食って、痔を治す気無いだろう。

治らない痔は、霊夢の責務である汚れ仕事のことか?
ハイビスカス、つまり血染めの花は、皆がやりたがらない仕事をしてくれる霊夢に対する敬意?
ウドンゲの奇行は、霊夢と同様の仕事を引き受ける、異変解決人を表している?
紫からの離婚届や退院云々は、最後まで博麗の巫女の責務を全うすれば引退できる事を示唆しているのかな?



どちらの霊夢が好きかと聞かれれば、クソパーティーでも最期までレミリアに付き合ってやった、一番目の話の霊夢かな。
8. 80 名無し ■2011/11/22 23:46:45
それにしても、作風が安定しない作者さんだね。
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