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『収容所からの手紙、1942年、リグル・ナイトバグ(13)』 作者: ヘルニア
収容所からの手紙、1942年、リグル・ナイトバグ(13)
昨日のことです。収容所から、フランちゃんが逃げ出したんだ。周りの怖い大人たちはすごく怒って、フランちゃんを探したよ。
銃を持った怖い大人達は、猟犬を連れてフランちゃんを探したんだ。僕はフランちゃんが見つからないように、いや、見つかるように神様に祈ったよ。
だって、こないだてゐちゃんがここから逃げ出したとき3日見つからなかった。そしたらね、1日につ1人づつ呼び出されたんだ。最初はルーミアちゃん、ルーミアちゃんは体が弱いから強制労働に出られなくて、ごはんが貰えなくて弱っていたんだ。
ルーミアちゃんは自分で歩くことも出来ないから、怖い大人が首を掴んで外に連れて行ちゃったんだ。それきり、ルーミアちゃんに会っていない。次の日は、覚えていない。多分中国のお姉ちゃんだったと思う。3日目てゐちゃんが見つかったんだ。
僕達は怖い大人達に呼び出されて、広場に横一列に並ばせられたんだ。皆が見ている目の前で、てゐちゃんが硫酸かけられた。紐に縛られているから、てゐちゃんは逃げられないよ。てゐちゃんは、苦しんだよ。でもね、すぐ死なないんだ。怖い大人たちは時間を計る。
1分に1回づつ、左側の子から殺されるんだ。見せしめとして。
1分、遠くの子が殺された。
2分、遠くの子の隣が殺された。
3分、燐お姉さんが殺された。いつも、僕にパンを分けてくれたんだ。僕は泣いたよ。
4分、燐お姉さんの隣の子が殺された。燐お姉さん。僕怖い。
5分、怖い!怖い!怖い!怖い!
6分、嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!
10分たった。なかなか、てゐちゃんは死なない。怖い大人の1人が大きな注射器を取り出して、てゐちゃんの心臓に刺したよ。僕は知っている、空気を入れているんだ。妖怪でも死ぬよ。早く死んで。
11分たった。てゐちゃんは、生きている。白目で、足をばたばた、させている。でも、生きている。隣の子が殺されたよ。早く死んで、てゐちゃん。
早く、早く
11分28秒の時
その時、怖い大人の1人が銃で、てゐちゃんを撃ち殺したんだ。
休憩時間が来たから撃ち殺すことにしたんだ。
てゐちゃんは、脳漿をまき散らして死んだんだ。
僕は、ごめんね、てゐちゃん嬉しかったんだ。これで、死なないで済む。
僕達は何も悪いこともしていないのに妖怪だからここに収容されちゃったんだ。
だから、早く見つかって、フランちゃん。そして、早く死んで。
以上、緋文字で書かれた妖怪の駄文だった。
作品情報
作品集:
1
投稿日時:
2011/12/14 20:46:34
更新日時:
2011/12/19 04:23:42
評価:
5/11
POINT:
580
Rate:
13.44
分類
リグルの手紙
血と汚物に塗れてのた打ち回っているのがお似合いですね。
あいつ等、同胞の死を望んでいやがる。
我欲に塗れた薄汚い連中なんて、粛清されて当然。
礼節を重んじる我ら人間が、妖怪共を駆除しないと。
反乱を起こし、収容所を解放した妖怪達全員が、上記文章を所持していたそうな。
妖怪だと金歯も何も無いだろうし、一々確認せずにさっさと燃やしてしまっても問題無い分処理の手間は少なそう。
リグルの手紙が残っているという事はフランちゃんは…
うま