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『崇り神早苗ちゃん』 作者: まいん
注意、この話は東方projectの2次創作です。
オリキャラ、オリ設定が存在する可能性があります。
「はっはっはっ! 愉快、愉快だねぇ」
「ケーロケロケロ! 本当にその通りだねぇ、神奈子ぉ」
守屋神社の本殿では三柱による宴会が行われている。
酒のおかげで感情が高まり、笑い、泣き、喧嘩しお互いに絡み合う事等はいつも通りではあるのだが、このような会話を早苗は初めて聞いた。
「お二方、何がそんなに愉快なのですか?」
因みに早苗は下戸なのでこの時は素面で話を聞いている。
「順調に信仰が集まっていることさ。早苗、全ては畏怖さ、畏怖、恐怖、脅して恐れさせてこちらに絶対に敵わないと相手に刻み込む、骨の髄まで、私はそうして妖怪の山の信仰を得たのさ」
神奈子は片目を細め方目を見開き、まるで蛇の様に大きく口元を吊り上げ笑った。
その神奈子の言葉を聞いて、諏訪子はすかさず自身の考えを述べた。
「いいや、神奈子それだけじゃ足りない、畏怖ではなく畏敬が大事だ、恐怖だけではいずれ衰えてしまう外の世界の歴史がそれを実証している」
諏訪子の瞳は細まり、口は蛙の様に吊り上った。
傍から見たら、両者の姿は異形の姿そのものであった。
「諏訪子、その意見には賛同出来んな。……良いだろうお互いの実話を早苗に話してどちらが優れているが決めてもらおう」
「勝つのは私だ! どのような条件でも構わん! さぁ神奈子、早く始めろ!」
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神奈子は話し始めた。
それは幻想郷に越して来たばかりの事であった。
妖怪の山に突然現れた侵入者と間違われ私は襲われた。
有無を言わさぬ攻撃が始まり、千を超える大軍団が襲ってきた。
私はなけなしの信仰心と力を使い、敵を迎え撃った。
結果、千近い軍勢を退け、半数を死に追い遣り、大半の軍団長を亡き者にした。
私はすぐに次の行動に移った、こちらの有利な内に講和を持ちかけたのだ。
一つ、我等の神社を信仰する事。
一つ、お互いに親交を結び不可侵を貫く事。
二つの約束を持たせ、早苗を講和の使者とした。これは早苗も記憶に新しい事である。
講和はあっさり決まった、軍団の壊滅に頭を悩ましていた山側と、力が底を尽いた私の思惑が一致した結果と言える。
こうして、私達は容易く妖怪の山の信仰を手に入れた。
神奈子の話を諏訪子は鼻で笑う。
「はんっ、そんな話大した事無いわ、次は私の番だ」
諏訪子は話し始めた。
早苗に姿が知られる前の事、私は導師服を着て人里に居た。
私が向かった所は人里の表通りのとある場所。私はおもむろに筆を取り入口に詩を書いた。
家の当主は人里でもよく知られた乱暴者であった。その主人は詩を見て内容を知るなり、諏訪子に詰め寄った。
私は災いを避けたければ神社に来なさいと言ったが、男は殴りかかったて来た。
しかし、拳は当たらず、男は苦しそうに胸を押えて蹲り、そのまま帰らぬ人となった。
それからも私は何度か評判の良くない人の元を訪れてはその人々を亡き者にした。
それはさておき、訪れては人里では評判の良くない者が死んでいく。
人々は評判の良くない者を始末してくれる私を尊敬した、と同時に人々は恐怖した。彼女の矛先がいつ自身に向かって来るかを……。
かくして人里の人々は災禍から逃れたい為に守屋神社を信仰した。
信仰しない者の命が脅かされる事は無い、未来の信者になるかも知れない者を亡き者にする程私達は浅はかではないのだ。
話が終わり神奈子は鼻で諏訪子の話を笑う。
「あんたの言う事も大した事無いじゃない」
「なっなにをー」
「諏訪大戦の活躍を自慢した方がよっぽど良いんじゃない?」
「自身が敗北した戦を持ち出すなんてどうも」
「ぐっ、それで早苗! どちらがより優れた結果を出したか判定して頂戴」
最初に自身が判定する事を言われていた為、さして驚かなかったが自身が知らない所でこんなにも信仰を集めていた事に感動していた。
早苗は立ち上がり二柱が顔を近づけ睨み合っている間に座り抱き付いた。
「お二方がこんなにも信仰集めに奔走しているとは知りませんでした、私は心からお二方を尊敬します」
早苗の目尻からは一筋の雫がこぼれた。
神奈子は顔を赤くし頬を掻き、諏訪子はそんな神奈子を笑った。
信仰は順調に集まっている、神奈子も諏訪子も健在。早苗は今の幸せがいつまでも、いつまでも続く様に祈った。
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それから数日が経った夜……有り得ない程の痛みに目が覚め、両股関節に強烈な痛みが走り、早苗は脂汗を額に浮かべる。痛みの為まともに歩く事が出来ず足を引き摺り、這いながらトイレに向かう。
自身の脈音が耳の奥に聞こえ、脈の音に合わせて体中に痛みが走る。頭が首筋が腕が手首が脇が心臓が肺が……自身の脈が取れるあらゆる場所が痛みを脳に訴える。
あまりの痛みに精神が拒否をする。トイレに向かったのは本能に近い行動であった。その行動は正しかったが、それは早苗にとって地獄の始まりであった。
「……っぷ……げええええ!!! んん! んげえええええええ!!! おおおお、ああっぐぇぇぇええええええ!!!」
痛みに耐えかね、脳の拒否反応は最大となる。便座の中に盛大に胃の中の物を吐き出す。
「ぐぐ、ぐええええええ!!!ぐうう、ぎええええええええ!!! うええ、んんえええええええええ!!!」
一度吐いても、脚の痛みは治まる筈も無く、痛みの拒否反応に胃は容赦なく逆流を繰り返す。
「あええ、あへえええ」
一度、律動の波が治まり、早苗は呼吸を整える。嘔吐の影響により彼女の目には大粒の涙が溜まり、目の先には何度も何度も涙が零れた。
それでも痛みは治まらず、彼女は再び嘔吐する。
「んおおおお、ああああ、おおおえええええええ!!!」
奇しくも二柱はその嘔吐の音に目を覚まし、早苗を心配する。逆効果と解っていても、背中を擦り、手を強く握り安心させる様に声を掛ける。
その声は彼女には届かない。痛みの為、彼女に聞こえるのは耳鳴りのみである。彼女は今まで聞こえなかった事は無かった振動で声を絞り出す。勿論彼女の耳にその声は聞こえない。
「はぁ、はぁ、神奈子様、諏訪子様、申し訳……」
早苗は言葉の途中で気を失った、脳が痛みに耐えかねたのだ。
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朝
早苗はまるで千年の眠りから覚めた様な気分であった。その幻想も脚に起こった違和感の為現実に戻された。
神奈子や諏訪子の姿が見えない為、痛みや違和感に耐えて立ち上がり脚を引き摺り、壁や柱に手をつきながら二柱を捜し始める。
「神奈子様〜。諏訪子さま〜」
歩く早さは非常に遅かったが、それでも拝殿正面まで歩く事ができた。そこで不意に、鳥居の方向から……なえ、……さなえ、と声が聞こえた。
「諏訪子様ですか? そんな悪戯をして私をどうしたいのですか?」
しかし、声は返って来なかった。
どの位声を待っていたか、今度ははっきりとした音が聞こえた。人と思わしき者が靴音を響かせ石段を登ってきたのだ。
参拝客かしら? 早苗はそう思ったが、すぐに自身の考えが違っていた事に気付く。
その人物は早苗から数歩の所まで歩み、そして……
「こんにちは、早苗さん」
「八雲紫さん?」
「そんなに畏まらなくても、私の事は紫でいいわ」
「ここまで御越し頂いて恐縮ですが、只今、神奈子と諏訪子は留守にしておりまして……」
「別にいいわ、用があるのは貴女ですから」
紫は後ろに控えている九尾の女性の名を呼び指示をする。すると藍と呼ばれた女性は早苗の前に歩み寄り、巻物を広げ内容を読み始めた。
「罪人、東風谷早苗に申し渡す。 幻想郷の平和を乱したそなたを幻想郷の管理人たる八雲紫は見逃す事は出来ぬ。よってこの場で脚斬りの刑に処す」
話し終わるや否や、彼女は早苗を組み伏せガッチリと拘束する。
「痛っ、何をするんですか?」
その問いに藍は冷たい視線を一瞬だけ向け答える気が無い事を暗に伝えた。
「藍様、処刑台の設置、完了です」
黒猫の少女がそう言うと藍は拘束したまま早苗を引き摺っていく。
引き摺られながらも抵抗を試みる早苗を意に介さず、そのまま台に固定する。
藍は黒猫の少女から巨大な鉞を受け取るとこれ見よがしに振りかぶった。その鉞の鈍く光る刃に早苗の顔が青ざめる。
じょろろろろ〜、じょじょじょじょ〜。しゃ〜〜〜〜。
鉞に映った自分の顔を見て、漸く恐怖が現実味を帯びた。早苗は恐怖に耐え切れず失禁をし泣き出してしまった。
「えぐっ、うええ、止めて……止めて下さい。お……お願いですから、何でも言う事聞きますから、何が……何が悪かったんですか? ふえええええっ」
取り乱した早苗を見た紫は彼女の顔に手を添える、そして小さな子供をあやす様に優しく話し始めた。
「ごめんなさいね、早苗さん。これは貴女を驚かす為にやったのよ、まさかこんなに驚くとは思わなかったわ」
状況が飲み込めずに呆然としていた早苗であったが、状況を把握し紫に笑顔を向けた。
紫はドッキリ成功の合図であろうか、左手を大きく空に向けて挙げた。
ダンッ!!!!!!!!!
「えっ? あ、あれ? あっあつ! いっ! 痛い! 痛い! 痛い! 痛い! 痛い!」
先程まで日の光を受けて輝いていた鉞は早苗の視界には無く、代わりにやって来たのは先日とは違う、痛みとも灼熱感とも判らぬ激痛であった。
「ふふふふ、ははは、あははははは。許して欲しいですって? 駄目に決まっているでしょう? 貴女の様な幻想郷の秩序を乱す輩を放っておいたら何をするか解らないからね」
紫は先程までの聖母の様な笑顔を止め、狂人の様に笑い悶えている。
笑いながらも苦しむ早苗に更なる言葉を浴びせる。
「そういえば何でもするって言ったわね? じゃあ精々苦しんで頂戴、貴女が苦しめば苦しむ程迂闊に人や妖怪を殺す者は居なくなるわ。 そういった輩を無残に殺すのは私達! そう私達が行うの、それが決まりも解らない者が無闇矢鱈に殺して行ったら秩序は保てないわ、ねえ? そうでしょ? そう思わないかしら?」
紫がクルクルと早苗の周りを回りながら説明していたが、早苗は痛みに我を忘れるばかりであった。
藍は紫の問い掛けに対し代わりに答えた。
「はいっその通りで御座います。紫様」
藍の答えに満足し紫は嬉しそうに目を細める。それと同時に叫び声を上げ続け話を聞かない早苗に辟易し脚を蹴る。
「いぎゃああああっ!!!」
「人の話は聞きましょうね? さ・な・え・ちゃ・ん?」
「はっ、はひぃ、わ、わかりました。だがら、いのち、いのちは、いのちだけは」
痛みと苦しみで涙が溢れる早苗の顔、涙と鼻水と涎でグシャグシャになった顔で必死で笑顔を作る。その笑顔に紫は顔を近づけて言う。
「勿論殺しはしないわよ、貴女は大切なた〜いせつな、生き字引になって貰わなくちゃね」
「流石は紫様、何と慈悲深い」
「でも、傷が剥き出しのその脚だと何かと危ないわねぇ……そうだわ、私がその脚を詰めてあげるわ。さあさあ、藍も橙も手伝って頂戴」
ぐちゃぐちゃ、ぎゅう〜。
「いぎゃああああ!!!」
切断面を縫合するには骨を少し詰めなければ傷口を完全に縫合する事が出来ない。紫達は筋肉から骨を露出させる作業を行っているのだった。
「それじゃあ、骨を切るわよ。早苗ちゃん、麻酔無しだけど貴女は神様なんだからこれ位大丈夫よ? だからね、奥歯を砕かない様にこれをしっかり噛んでいてね。まぁ、麻酔なんて幻想郷にないけどね〜」
「むうう、むぐうううう!!!」
ギコギコギコギコ、ゴリゴリゴリゴリ、ギィギィギィギィ、ガリガリガリガリ
何とも形容し難い骨を切る音が響く、鋸を引いている間早苗は叫び続けていた。
「むぐぅぅうう!!!」
「はいっ! 片方終わったわよ。 じゃあ次は反対側ね」
「うううっ!!! がああ!!!」
ギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコ
ゴギッ!!!
「ぎゃあああ!!! あああああ!!!」
ぷしっ! ぷしゅあ〜!
両脚の骨が切断されたと同時に早苗の股間からは尿とは違う雌の臭いのする液体が噴出した。生命の危機に子孫を残そうとする本能が働いたのだろう。
ブスッ! チクチクチクチク……
紫は早苗の脚の傷を縫合し終え、満足した表情で嬉しそうに話した。
「終わったよ早苗ちゃん。 よく頑張ったわね、もう信仰集めなんて気にしなくていいのよ、私達が何時までも何時までも養ってあげるから、何も心配しなくていいのよ」
早苗の目に映っているのは紫の気味の悪い笑顔、先程の言葉も真意が何処にあるのか検討も及ばない。痛みの解放による安堵と疲労と消耗により彼女の頭は全く働いていなかった。
「そうそう、貴女達って相当嫌われていたのね、私が一声掛けただけで妖怪の山も人里の人々も貴女達への信仰を止めたわ。 それに、あの神様達も酷いものね我が子の様に大切にしていた子を放って隠れてしまうなんてね。 知ってたかしら? 貴女は数週間眠りっぱなしだったのよ?」
早苗は耳を疑った、働いていない頭でも意味は理解できた。
「まさか、貴女達の神社を潰す計画がここまですんなりと進むとは私も驚きだったわ。心配しなくても、あの聖人達もすぐに貴女の様にしてあげるから……あはは、ははは、あはははは!」
まさか、どうして、しんじられない、理解できない、したくない、神奈子様も諏訪子様も居なくなった? 突然多くの情報を与えられた早苗は混乱した。止め処なく沸く疑問、答えられぬ頭、彼女は理解が及ばなくなり……
「はぁはぁ、いっ、いやっ、いやああああああ!!!」
大きな叫び声を上げ、紫の笑い声の響く中、早苗は意識を失った。
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「わ〜ち、き〜はこ〜が〜さ〜ちゃん♪ お〜どろけ〜ひぃれふぅせ……」
ご機嫌に歌を歌いながら空を飛んでいるのは大きな茄子色の大傘であった。
その茄子色の傘は上空から守矢神社の拝殿前に倒れる人を見つけた。その者はそれに向けて降り立ち、傘からオッドアイの可愛らしい少女が姿を表した。
「こんにちは、最近の巫女さんは拝殿で居眠りするのが……」
そこまで話して彼女は言葉を失った。
彼女の見たものは……脚を失った風祝、散乱した両足、気絶して雰囲気の違う知合、霧散し始める神社。
混乱した彼女に息も絶え絶えに早苗は声を掛ける。
「こ……小傘……」
小傘と呼ばれた彼女は早々に早苗を担ぎ、慌てて散乱した脚を掴みその場から逃げ出した。
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朝
早苗は目を覚ました。
先日に起きた地獄の様な出来事は彼女にとっては悪夢の様であった。彼女もその出来事が悪夢であって欲しいと願った。
しかし、彼女が目を覚ました場所は慣れ親しんだ神社の自室ではなく、彼女の知らない木造の小屋の中であった。
彼女は既に体中に痛みの無い事を知覚し脚を見た。
そして、静かに泣き始めた。
彼女の静かな泣声に、目を覚ましたオッドアイの少女は早苗に寄り添い言葉も無く抱き寄せた。
どの位の時間が経ったか、幾分か落ち着きを取り戻した早苗であったが、涙の止まった目に光は宿らず、視線は力無く目の前の彼女に向けられている。
「早苗、何があったか知らないけど、大変な目にあってしまったんだね。とりあえず何か食べよう? ね?」
少女はそう言うと早苗から離れようとした。しかし、彼女は離れることが出来なかった。
早苗が幼児か赤ん坊の様に彼女の服を掴んでいたからだ。
彼女は嬉しい様な複雑な気持ちで溜息を一つ吐くと早苗を抱き上げそのまま食事を取りに行った。
「美味いかどうか自信無いけど、召し上がれ」
食卓に決して多くない食事が並ぶ、見た目は普通、お腹の空いた者なら飛びつく様な良い匂いがする。
対する少女の前には何も用意がされていない。
早苗は働かぬ頭で弱弱しく尋ねた。
「あ、あの、こ……小傘の、は?」
そう尋ねられ小傘は笑いながら答えた。
「私は人を驚かせればそれでお腹が一杯なの、だから人の様な食事はしなくても良いの」
その言葉に早苗は再び涙を流し始めた。感謝の言葉と謝罪の言葉を口にし、泣きながら食事をし始めた。
小傘は彼女を食事が終わるまで優しく見つめていた。
それから、脚を失った早苗は小傘の家に同居する事となった。
最初の数日は殆ど早苗の側から離れる事は無かった、苦笑いをしながらも彼女は嬉しそうに早苗の世話をした。その数日は早苗にとって恥ずかしい事も沢山あった。トイレ、風呂等今の彼女には一人で出来ない事が多い、彼女は小傘に見られたくない恥ずかしい姿を沢山見せた。
早苗は静かに泣いてばかりであった。
そんな早苗にある日、小傘は車椅子を用意した。
「早苗、そんなに泣いてばかりいないで、たまには気分を変えよう? ね?」
小傘は車椅子に早苗を乗せ、景色の綺麗な場所に連れて行った。
早苗の目は景色ではなく小傘を見つめていた、当の小傘は傍らで絵の道具を広げ絵を書き始めた。
暖かな陽気の中、春の様な風が吹く。
小傘を見つめていた早苗は絵を見て、小声で一言言った。
「綺麗な絵が上手書けるんだ」
「えへへ、ありがとう」
早苗に褒められた小傘は笑顔で答え、それから小傘は嬉しそうに話しながら絵を書いていた。
それからは食事をして、夕方まで景色を見て、絵を書いて、暗くなる前に家に帰った。
更に数週間が経った。
大分元気が戻ってきた早苗は小傘について気付く事が多かった。
家には工芸品が多く置いてある事、絵を書く事が多い事、時々音楽を聞かせてくれる事。
全て小傘が作っている様であった。
「小傘はどうしてそんなに色々しているの?」
その時、籠を編んでいた小傘は顔を上げ、早苗に向かい話し始めた。
「私が人を驚かさないと生きていけないのはしってるよね? その為だよ」
小傘が人を驚かす事は知っていたが、どういう事か? 早苗は首を傾げ、頭の上にハテナマークを浮かべた。
「私は今まで暗闇で人を驚かしていたのだけど、ある日人里に落書きをしたら、ある人に絵を褒められたの。 その人は第一声に驚いたと言ったのだけど、そうしたら私のお腹が満たされた……私は気付いたの、別に人を驚かす方法は一つじゃなかったんだ……って」
「それで色々しているの? 」
そうだよ、と答え小傘は再び籠を編み始めた。
更に数ヶ月が経った。
早苗は小傘に世話をされる事に申し訳ないと思いつつも大分慣れていた。 本来ならば恩返しの一つでもしたい所ではあるのだが、信仰を失い力が使えなくなった事と脚を失った為、自分一人では何も出来なくなってしまった事が彼女に無力さを思い知らせていた。
それでも何か出来る事はないかと思い、彼女は直球に切り出した。
「小傘はどうしてこんなにも私を世話してくれるのですか?」
その日も絵を書く為に景色の良い場所に居た。突然質問をされた小傘は驚き筆を落としてしまった。 小傘は筆を拾い早苗に向かい答えた。
「今更そんな事を気にしていたの? いいじゃない、細かい事は今更……」
「それじゃだめだと思ったから……」
ふぅ、と小傘は息を吐き、そして話し始めた。
「あの時早苗を見つけたのは偶然だったけど……初めて会った時に弾幕勝負をしたよね? 私は一目見たあの時から早苗と友達になりたかった……でも私、弾幕戦は弱いし付喪神にしては力が弱いから……」
早苗は静かに小傘の話を聴いていた。
「早苗には悪いけど、私は千載一遇の機会だと思った。 早苗と一緒に話が出来て、早苗と一緒に食事が出来て、早苗と一緒に生活が出来る……ごめんなさい、でも早苗が側に居る事が幸せで幸せで仕方がなかったの」
彼女が謝ったのは理由があった、早苗は本人も知らない間に涙を流していた。
「あっ? あれ? ち、違うの、これはね……あれ? どうして?」
早苗は泣いていた事に気付き、言葉が上手く紡げなくなった。 それでも感情的に小傘に言いたい事を述べ始めた。
「私は小傘に申し訳無い気持ちで一杯だった、でもそれに気付いたのはつい先日だった……悪いのは私、ずるいのは私、小傘の好意に甘えてそのままにしようとしていたの」
早苗の話の途中で小傘もつられて、涙を流してしまった。 そして、感情的に自虐を続ける早苗の言葉を遮り、大きな声で話した。
「だったらさ!!!」
その大きな言葉に早苗は言葉に詰まる。 構わずに小傘は椅子から立ち、早苗に近づきながら話し続ける。
「私の幸せの為にこれからも一緒に暮らしてくれないかな? でも……答えは要らない……ありがとう、早苗」
小傘は変わらずに車椅子に座る早苗に優しく抱きつく。 大きな声で泣く早苗に対して、静かに泣く小傘、そんな早苗に小傘は感謝と謝罪の言葉を述べた。
「ありがとう、そしてごめんね。 早苗がそんなに思い詰めているとは思わなかった。 私の幸せの為に貴女が犠牲になる事なんて無かったのに、それを言うのが怖かったんだ……」
息が詰まる、上手く言葉が出ない、それでも早苗は小傘の考えが違う事を証明する為に無理に話す。
「私は嬉しいの、貴女と一緒に居れる事が、私は貴女に初めて出会った時に酷い仕打ちをした自分が許せない、だから! だから……もし良かったら、貴女が良いなら……」
そこまで言って早苗は抱きついている彼女を引き剥がし、彼女の顔を持ち、見詰め合う形にする。
「これからも一緒に居て良いですか?」
奇妙な口論があったが彼女達は仲良く暮らしていた。 小傘は早苗が一緒に居てくれる事を幸せに思い、早苗は小傘が世話をする事が迷惑でないと知り幸せに思った。
あの日からも、そしてこれからも彼女達は幸せに暮らすだろう。
ある日早苗は小傘に自身のしたい事を述べた。
「小傘、貴女は像を作れますか?」
「木像なら少しは作れるけど……どうするの?」
「私は貴女とこれからも静かに暮らしていきたい……でも、それでも、私はこれまでの生きた証を作りたい。 お願い小傘、創り方を教えて!」
早苗の目は数ヶ月前には考えられない様な光を帯びていた、美しい命の炎を象徴する様に燃えていた。
その日から早苗は小傘に教えられながら、嘗て一緒に暮らしていた愛しき神の木像を作り始めた。
それから、数ヶ月が経った。
小傘に教えられた早苗は未熟ながら自身の満足した木像を彫る事が出来た。
木像はやはり彼女が世話になった二柱を模したものであった。
小傘に車椅子に押され、自身の作った木像をある場所に収めに行く。そう、嘗て守屋神社のあった場所に……。
石垣の舗装された道を二人は進んでいく、石垣の階段を避け、舗装された長いなだらかな坂道を進む。
嘗て神社のあった広場に到着した。 そこには名も残らぬ小さな祠が広場の脇に残っていた、
早苗は胸に込み上げる悔しさを覚えたが、それを飲み込み祠に自身の作った木像を納め、そして愛しき人に報告する様に祈った。
(神奈子様、諏訪子様、早苗は貴女方と脚を失いました。 しかし、人生の伴侶となる方を幸運にも手に入れました、どうか、どうか私の残りの人生を見守ってください。)
そう祈り、小傘を見た早苗の目に映り、そして聞こえた声は早苗の全身を強張らせるには十分すぎるものであった。
「折角、見逃してあげたのに貴女はその機会を逃すのね……」
小傘の後ろには美しい尾を持った八雲藍が腕をガッチリと拘束していた。そして、早苗の後ろにピッタリと接触して発した声は八雲紫の声であった。
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……ゴキリ!
藍に拘束されていた小傘の肩はあっさりと外され、そのまま四つん這いの格好にされた。綺麗に外されてもその痛みは常人には耐えられるものでは無い、それでも早苗が無抵抗のこの状態で弱みを見せまいと小傘は悲鳴を耐えた。
ビリィ!!!
藍はそのまま小傘の服を引き裂く。その行動に早苗は静止を叫ぶ。
「紫! 止めろ、その子に何をするつもりだ!」
早苗の静止も空しく、紫から彼女にとっては最悪の言葉が返って来た。
「何をするって……古今東西、男女を完全に屈服させる手段は限られるでしょう?」
「……犯すのよ」
藍は股間から男性器、摩羅を取出し、小傘の股間にあてがった。
「小傘は無関係だ、そういう事がしたいなら私にすればいいでしょう?」
早苗は怒りを露にしワザと挑発する様に話した。藍の拘束が緩めば小傘だけでも逃げれる、そう思ったからだ。
「あらあら、そうなの小傘ちゃん?」
目を見つめ紫は小傘に問うた。
小傘は目を静かに閉じ、涙を流し首を横に振った。
……ブヂリッ!
小傘の股間に摩羅が乱暴に突き立てられ、前戯も潤滑液も無しに異物を挿入された結合部からは血が滴る。
藍はそれを気にせず一番奥まで摩羅を押し込むと、そのまま前後運動を開始する。
ぶちゅっ、ずちゅっ。
股から流れる血を潤滑液にして、動き始めてすぐに淫靡な音がし始める。
小傘は無言で藍の攻めを耐え、藍は無言で腰を振り続ける。
「えへへぇ〜、藍様〜私も混ざって良いですか〜?」
橙も股間に摩羅が生やされていた。その摩羅を小傘の口に近づけ、口で慰める様に促す。小傘はそれにしゃぶりつき、じゅぽ、じゅぽと吸い付いたまま上下する。
「ああ〜、いいよ〜、この子の口の中、気持ち良いよ〜」
橙が嬌声上げて快感を享受する。その声に刺激されて藍も声を漏らし始める。
「ふっ、くうぅ、ああ、んんん」
その姿から早苗は目を背けていた。
パチンッ!
その彼女に紫は平手打ちをする。
「目を背けちゃいけないわ。あの子は貴女の為に身代わりになっているのよ、よく見なさい、よ〜く、よ〜く、よぉぉぉくねぇぇぇぇ」
その会話の間に藍と橙は絶頂に近づいていた。
「ああ〜、いく、いっちゃう。ああ、出る、出るよ〜」
「っく、しまっ、だめだ、でる、あああああ」
びゅびゅ!、びゅるる!!、びゅびゅびゅるるるるる!!!
小傘の膣内と口腔に大量に欲望が注がれた。
終わった、痛みと嫌悪感、腹の底と、内臓を抉られる感覚もこれで終わる。小傘は安心した。
しかし、藍と橙の摩羅は硬度をまったく失っていなかった。二人とも再び前後運動を始める。
「ふぶう、おおぶ、おおう、むぐお」
慌てる小傘を他所に彼女達は快感を、小傘の体を貪った。
「何で、何でなの?」
「何でって? 藍達は発情期でね、時々私の話も聞かずに慰め合っている事もあるのよ。 それよりもね? 早苗ちゃん、余り騒がない方が良いわよ。 貴女が騒いだりして小傘ちゃんがあの娘達の摩羅に傷つけたら、彼女は只では済まないわよ」
紫は早苗の顎を引き、息使いが判る程の近くで話しかけた。
小傘は二人に輪姦され続けた。
最初の体位はまだ優しかった、膣とアヌスの同時攻め、膣への二本差し、他にも小傘の体を玩具の様に扱い彼女は藍達の欲望をその身に受け続けた。
朝から始まったそれは、終わる頃には日が高く昇っていた。
--------------------
白濁に塗れた小傘に紫は声を掛けた。
「あらあら、随分あの子達に気に入られたのね……貴女は本来関係の無い筈よ、彼女を忘れ、今この場から立ち去ると言うのなら見逃してあげるわ。 さぁ、立ち去りなさい。」
息を切らし、目は虚ろ、正常な判断はできない。 その状態でも小傘は早苗を庇う為に首を横に振った。
そう……、紫はそう呟き、彼女は隙間に消えた。
目を覚ました小傘は台に固定されていた。太陽は一番高い所に昇ったまま……。彼女は何かに包まれてから、そう時間が経っていない事にすぐ気付いた。
「小傘ちゃん、貴女に最後の機会をあげる。 貴女は今から両手、両足を切り落とされ、残りの腕と脚を寸切りにするのだけど……何か言う事はあるかしら?」
小傘は固定されたまま、頭を動かし大切な大切な人物を探した。 早苗を見つけた小傘は一応早苗が無事である事に安心して、話した。
「私はどうなっても良いから、早苗を許して」
紫は溜息を吐いた。勿論、紫は小傘からこの様な返答が返ってくる事は予測していた。早苗を徹底的に追い詰める為小傘を痛めつけていたのだ。
紫が合図をすると藍は早苗の脚を切断したものと同じ鉞を用意して、振りかぶった。
……ダンッ!
……ダンッ!
……ダンッ!
……ダンッ!
小傘の両手、両足は切断され、彼女の切断面にはスキマが不気味に張り付いた。
最早動けぬ彼女に更に無情の刃が振られる。
ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!
が、がさがさ、がぅぅぅぅ、がるる、ぐぁっぐぁっ、ぎゃぎゃぎゃぎゃ、
何処からか血の臭いを嗅ぎ付けて獣や理性の低い妖怪が集まってきた。
ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!
両腕を切断した終えた頃、処刑台を中心に低級妖怪達が円状に群れていた。
低級妖怪達は紫を恐れる様に遠巻きに吠え、唸り、眺めていた。
ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!
両腕と片脚が切断し終えても小傘は叫び声一つ上げなかった。早苗を見て何もされていない事に安心していた。
「さ、さなえ……」
ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!ザクッ!
早苗はいつからか己の無力に絶望し下を俯いたまま呆然としていた。
そんな早苗を紫は髪を掴み上げ、変わり果てた小傘を見させた。
「ほ〜ら早苗ちゃん、見てご覧なさい。 貴女の迂闊な行動一つで彼女は虫の息よ。 彼女はずっと貴女の事を思っていたのに、貴女は自分の事ばかり……まぁ貴女が何かしたらどうなるかは解っていると思うけれど……」
……バキッ!!!
紫は地面に転がっていた茄子色の大傘を踏付けへし折った。
「あああ、ああああ」
「小傘! 小傘!」
今まで声一つ上げず、常に早苗を気にしていた小傘が大きく心を乱した。心を乱した小傘に堪らず早苗は声を掛けた。
その様子に紫は満足し……
「じゃあね、小傘ちゃん〜。 貴女の最後の言葉考えておくわ」
紫は小傘の頭に触れ、藍は刃を彼女の鳩尾に突き立てた。
ドスッ!!! ザクザク、ズズズズズズズ。
大きく腹を切り開き、そして小傘を低級妖怪の群れの中に放り投げた。
ぎゃぎゃぎゃ! がおお! ぐうう! ぎゃああお! きゃっきゃっきゃっ! がつがつ! ぐちゃぐちゃ! ぺちゃぺちゃ!
その群れは小傘に殺到し我先にと彼女の肉や臓物を貪る、やがて断末魔も聞えなくなり食べれなくなった部分が投げ返された。
戻ってきた小傘の頭は綺麗に残っていた。 しかし他に残っているものといえば脊柱と肋骨、僅かに骨に残った肉位である。
呆然とする早苗、その様子を紫はニヤニヤと見つめ、藍、橙共々スキマに姿を消していった。別れ際に彼女は一言言葉を残した。
「生きていたら又会いましょう、あははははははははははは」
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元守屋神社の境内に脚を失った早苗は一人車椅子に座っていた。
彼女の目の前には頭と脊柱という変わり果てた姿になった小傘。
彼女を包囲する様に低級妖怪が群れている。
彼女の運命は一つ、満足に動けないこの状況では殺されるしかない。
段々と狭まる妖怪の輪、その時その場に乱入したのは異形であった。
全身は黒い霧に覆われ体は向こう側が透けている、全体は蛙の様な姿、長い蛇の様な尻尾、体の横と後ろから生えている長い手足は人間のモノである。
低級妖怪を蹴散らし、長い手で捕獲して食し、逃げて行く妖怪達を尻目に早苗の居場所に近づいていく。
その異形は転がっている小傘の頭を拾い上げると、口に放り込み、ゴリッ!ボリッ! と噛み砕き飲み込んだ。余りの事に早苗は呆然と様子を見る事しか出来なかった。
異形は早苗の体を丁寧に持ち上げ、口に近づけさせた。
「うぅ……うぐっ、ぐすっ、えっぐ……」
神奈子を失い、諏訪子を失い、信仰を失い、両脚を失い、自分に生きる希望を与えた小傘も失った。
失うものは自身の命だけとなり、死を覚悟したその状況においても……枯れ果てた筈の涙は彼女の今の恐怖を如実に表していた。
「……え、……なえ」
何処からともなく聞える声に異形の動きが止まる、異形の口が開きその中から小傘の顔が現れる。
「あ、あ、あうう、あ」
「早苗、またそんなに泣いて。そんなんじゃあ安心して眠れないよ。 でも、もう安心してね、この体は貴女の神様が与えてくれたの、頭を見て! 尻尾を見て! 貴女の馴染の……貴女が一生懸命作った木像の元になった神様が居るよ」
「ひっ……」
早苗は小傘の話の通りに頭を、尻尾を見て言葉を失った。
いつも一緒に暮らしていた時の面影は無かったのだ、殺人鬼、妖怪、羅刹その様な言葉の方がピッタリという程に。
「だから、だからね。 貴女も一緒になろう……」
ぷちっぷちっぷちっ……
小傘の顔から何かが切れる音が聞える。
「もう貴女だけで苦しむ必要もなくなる……」
ぶちっぶちっぶちっ!!
尚も何かが切れる音は続く。
「この幻想郷では常識に囚われてはイケナインダヨネ?」
「いやっ!!! イヤアアアアアアアア!!!」
小傘の顔は耳までその口を裂き満面の笑みで早苗の頭に齧り付いた。
ガブッ!!! ゴリッ!!! ゴキッ!!! ブチンッ!!!
一行で説明すると、このお話では早苗さんが酷い目に遭うよ。
そして、私の作品のテーマは倒錯的な愛です。
エログロを上手く表現できる方を尊敬します。
>2様
きれいに書けていますか、ありがとうございます。
時々、グロ拷問が書きたくなるのは病気なんです。
ともあれ、貴方様がコメントを残してくれた事に感謝します。しかし、独創性、独創性ですか……。
>NutsIn先任曹長様
毎回コメントありがとうございます、感謝の極みです。
過ぎたるは尚及ばざるが如し、と言います。
多すぎた信仰心は曹長様が仰る通りの結末を産み出しました。
この先の展開は邪神と化し痛みも苦しみも感情も理性も失くした早苗達は人里を襲うも夢想天生化した霊夢にあっさりと葬られます。
その後、感情や理性を失くしたまま閻魔様に無間地獄に突き落とされる展開となります。
>6様
それなのにコメントを残し、あまつさえ点数までくれた貴方様に感謝……もとい、顔射したい。
>7様
読みにくいと言いながらもコメントを残してくれた貴方様に早苗さんから感謝の言葉があるそうです。
私、早苗ちゃん、今、貴方の近くに居るの。
私、脚を失くしちゃったの、この鋸で貴方の脚をギコギコギコギコ、ゴリゴリゴリゴリ、ギィギィギィギィ、ガリガリガリガリ、してもいいかしら?
ねぇ、脚、頂戴?
>木質様
貴方様からコメントが頂けるとは思いませんでした、感謝の極みです。
彼女も邪神の一部と化します。
しかし、彼女達に希望はありません。
詳しくは↑にこの後の展開がありますので、もし宜しければ一読して下さい。
>9様
楽しんで頂きありがとうございます。
そうです、聖人は神子ちゃんと白蓮ちゃんの二人です。
この世界の紫様に目をつけられた者は、
奴隷の様に服従するか、戦って殺されるか、逃げて殺されるか、大人しく殺されるかの
いずれかしか道はありません。
>10様
コメントありがとうございます。
この様な者を神に差し出して良いものか? と思ったか思っていないか知りませんが
小傘ちゃんも満足しているようです。
では説明します。早苗さんが吐いて倒れたのは病気によるものです。
私が入院した際は事前症状無しで同じ状況になったので
多少脚色して早苗さんに私以上の目に遭って貰いました。
その為、突然起こった病気として説明無しで進行させました。
ここでは、脚が斬られる暗示があったと思って下さい。
>pnp様
貴方様からもコメントが頂けるとは、感謝の極みです。
そうです、貴方様の感想通りです。
ただ、相違あるとすれば4行目が少し違います。
紫は二柱の信仰さえ止めれば命は助ける予定でした。
しかし、彼女は二柱の木像を作り、それが紫の逆鱗に触れました。
その他は相違ありません。
彼女が邪神になった後は一応書いたのですが
獣みたいな叫びが続くだけで苦しむ事も無いので後味が悪くなる様に
ここで切らせて頂きました。
申し訳ありませんがご容赦下さい。
>14様
貴女は魔理沙?
それは置いておいて、コメントありがとうございます。
まいん
- 作品情報
- 作品集:
- 1
- 投稿日時:
- 2011/12/23 03:13:57
- 更新日時:
- 2012/02/05 21:56:02
- 評価:
- 8/15
- POINT:
- 740
- Rate:
- 10.93
- 分類
- 早苗
- 神奈子
- 諏訪子
- 紫
- 藍
- 橙
- 小傘
- 忙しい人はあとがき参照
- 2/5コメント返信
紫が危惧していたのは、これだったのか……!?
守矢の二柱の置き土産!? 全く、何で紫はこんな祟り神に恨みを買う方法で制裁をしたんだか……。
ギコギコギコギコ、ゴリゴリゴリゴリ、ギィギィギィギィ、ガリガリガリガリ
ばっかりで読みにくい。
全てを失い、ドン底で得た奇跡に等しい幸せ。しかしまたそれも取り上げられる
落として持ち上げてまた落とすとは、なんと素晴らしい精神破壊
その過程にゾクゾクします
紫様の言う聖人って……神子様?逃げてー逃げてー
小傘は可愛いし早苗さん不憫だし楽しく読ませて頂きました。
ですがちょっと理由等が説明不足に感じました。まぁ私の読解力が腐り落ちてるだけな気もしますが……
何故早苗はトイレで吐いた時激痛に襲われて寝たきりになったのかとか。信仰を失って神奈子や諏訪子が苦しむのは分りますが早苗さんが二人より先に悶えるというのはどうもピンと来なくて未だにそういう解釈でいいのか自信が無い。
だから紫が守矢神社への信仰を止めるよう妖怪・人間らに言い渡した。
その二名を信仰してる、そして布教している早苗もこっぴどく罰せられた。
命を見逃された早苗を甲斐甲斐しく看病した小傘も同罪……こういうことなんですかね?
この上無い不幸のどん底に突き落とされ、しかし差し伸べられた手によって幸福を手に入れ、また失って。
その末に何やらおぞましいものを手に入れた(あんまり早苗さんは好意的でなかったから、悪い者に魅入られた感じなのでしょうか)早苗さんの、
あまり長続きしないらしい復讐劇も描かれるべきであった。あまりにも報われなさすぎる。
その不幸ぶりがよかったですけど。
私は好きだぜ!