Deprecated : Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/imta/req/util.php on line 270
『ほのぽの雪山遭難』 作者: ギョウヘルインニ
ある日、魔理沙は気付きました。
もしかして、砂漠でほのぼのを探索したり発掘しても見つからないことに気付いたのです。
じゃあ、何処にあるのだろう?……雪山だな、熱い所は熱でほのぼのが蒸発しまっているから駄目だ。寒い所にこそほのぼのが結晶化して有るに決まっている。
そういうわけで、近くの雪山に上って遭難して苦労して助かりそのギャップで、ほのぼのする予定でした。ところが、気付いたらヒマラヤに登ってしまい遭難してしまいました。
旅の道連れに今回も、霊夢と早苗さんそして、ゲスト出演で高いギャラを貰った輝夜が連れてこられています。
外の気温は氷点下56℃で天候はブリザードです。何とか張ったテント内部も、氷点下18℃です。まじめな魔理沙達は、遭難者協定法にのっとり。10日分持っていた食料のうち、消費期限の長い物から7日分を捨てて、3日分を何とか10日食いつなぐようにしました。遭難者協定法は常に正しい法律なのです。
水に関しては、雪を融かして使います。
ちなみに、トイレとかは排泄した途端に、バクテリアが分解してくれます。しかも、密閉された空間なのに、酸素が紫さんの協力によって隙間から供給されています。幻想郷から旅立つときに、遭難する旨を伝えといたおかげです。
そして、今日は楽しい遭難生活12日目、食料が尽きて2日目です。早苗さんがいい感じで眠くなっていました。
「なんか、眠くなってきました」
”ふわぁ”早苗さんは、ほのぼのした大きな欠伸をしました。そして、横になって寝てしまいました。
「いいね、いいね、それちょっとほのぼのしてるっぽいぞ」
「まって、寝たら死ぬわ」
”厳密には、寝入ってしまうと死んでしまうそうです”
「……諏訪…子様が……もう、……食べられないよ」←寝言です。もし問題がある場合差し替えます。
霊夢が早苗さんをゆすったりして、何とか起こそうとします。ところが起きそうもありません。
「起きそうもないわ」
「霊夢、大丈夫だぜ、ほのぼのの話は誰も死なないんだ。多少、致死量の何かでも平気だぜ」
魔理沙とほのぼののお約束、死んだらほのぼのじゃないです。
「そうだったわね」
霊夢は登山具のピッケルを高くかまえ、起きない早苗さんの頭を狙いました。
「え? ちょっと、待ってください! いくらなんでもそれじゃあ死にますよね?」
ピッケルを思い切り振り落としたときです。眠っていた、早苗さんが急に起きて回避しました。緊急”自身”速報のおかげで難を逃れたのです。
ピッケルは、テントの底面に突き刺さりました。テントの下が雪のはずなのに、衝撃で金属製のピッケルがひしゃけてしまいました。
よほど、起きない早苗さんを霊夢が心配したのでしょう。
やることが無くなり、暇になりました。
魔理沙が、懐をあさっています。そしてマッチを取り出しました。
「……こうやって、マッチを擦って見つめると昔の記憶が蘇るんだ」
魔理沙は、少し湿気たマッチを擦りました。火が点いて、燐が燃える心地よい匂いがテントの中に充満しました。
懐かしき過去の記憶、…………私は霊夢の靴に画鋲を入れて遊んだことがある。霊夢が画鋲に気付かず、靴を履いたときの表情で私は興奮してしまった。
あれれ、おかしいなこれ全然ほのぼのしてないぞ、いじめだぜ。
”ぱし、ぱし”霊夢にほっぺたを叩かれて魔理沙は、起きました。
「あれほど、人には寝るなと言っておきながら、これはないわ」
魔理沙はマッチを持ったまま寝てしまって居ました。手が火傷しています。
「なにしやがる! いじめだぜ、霊夢が私のほっぺた、叩いた!」
じたばた、手足を振って抗議する魔理沙は思った。もしかして、今ほのぼのする夢を見ていた?
突然起こされたため、夢の記憶が曖昧になってしまっています。
今度は霊夢のようすがおかしくなりました。腕時計を、見てそわそわし始めたのです。
そしてすっと、立ち上がり言いました。
「ちょっと、外に行ってくるわ」
「おいおい、また外に行くのか? 外はブリザードだぜ」
霊夢は何故か、食料が尽きてから、一日に三回決まった時間に外に行って何かしているようなのです。
「そうですよ、危ないですよ」
「用事があるの」
霊夢は、外に行ってしまいました。いまさらですが、全員いつもの格好をしているのです。寒くないのでしょうか。
「あいつ、大丈夫なのか?」
「霊夢さんて、やっぱりすごいですよね。私達が眠ってしまいそうになっているのに、元気そうです」
早苗さんは、巫女業の先輩の偉大さに気付いたようです。
「いや、何かあると見たね」
付き合いの長い魔理沙は、霊夢の様子がおかしいことに気付いていました。名探偵さんなのです。
「それより、腹減ったな」
「そうですね、きょうで2日何も食べてません」
二人のお腹はほのぼの”グーグー”なっているのです。
「やることもないし、霊夢が戻ってくるまでにこの後起こる話を整理しておくぞ」
「なんの、脈略も無くそういう事を話すんですね」
「しょうがないだろ、あらかじめ予告という物をしておこうと思ってな」
「意味がわかりません」
「私もわからん、まあ、言った事が現実になるんだ」
「それ良いですね! じゃあ、ご飯が食べられます」
「そうだな、じゃあそのご飯はお肉がいいぜ」
二人が、楽しいこれから起こる話をしていると霊夢が帰ってきました。
「なあ、霊夢? お前外で何してたんだ? 外はここよりもっと寒い凍えるぞ」
「何も、してないわ。……ちょっと、外の様子をみていたのよ」
「……じゃあ、そのほっぺたに付いている。パンのカスは何だ?」
「あ! 本当ですね。なんですか? おかしいですね。霊夢さん」
霊夢はハットした顔をして、ほっぺたについたパンのカスを取りました。そして、食べました。
「だいたい、馬鹿じゃないの? 何で食料捨てたりするのよ、普通に10日分を10日で食べればいい話じゃない?」
「言いたいことは、それだけですか霊夢さん」
早苗さんは、ピッケルで霊夢を刺しました。心臓を一突きです。
霊夢は、口をパクパクしながら、心臓からほのぼのとすごい勢いで、出血しました。まあ、ほのぼのの話なので、多少の致死量は生きているのです。
”霊夢の生命が、大量に流失してしまっているのです”
「もったいない、私が飲んであげます。……霊夢さんの血暖かくて美味しいです」
「ずるいぞ、早苗!」
魔理沙も、お腹が空いているので必死に霊夢を食べようとします。そして、霊夢の胸に噛み付きました。
「へへへ、霊夢の胸肉は私が貰ったぜ!」
「じゃあ、私は霊夢さんの頭のおでこのところを、照り焼きにします。東方ヒューマンです」
「渋いね、早苗は」
可燃性の高いテントの中で二人は、焚き火をして霊夢をほのぼの調理しました。
霊夢は、捌かれ骨に成ってしまいました。でも、生きているんです。このお話はほのぼのなのだから、死なないんです。はずなんです。(しつこい)
食事が済んでお腹いっぱいになった2人、ちょっとなんとなく、ほのぼのしたときでした。
何処から取り出したのかわかりませんが、早苗さんが携帯電話をいじっていて青い顔になりました。
「魔理沙さん、......ちょっと」
震える手で、携帯電話を閉じて、話しかけました。
「なんだ? どうした?」
折角、ほのぼの気分で食後の余韻に浸っていたのに魔理沙は、早苗さんのせいで少し機嫌が悪くなりました。
「今、携帯から産廃創想話イミテーションのこの話を読んでいたんですが……」
無駄に間を置いて早苗さんは、話します。余計な間なのです。
「…………この話の題名ほのぽの雪山遭難なんです」
三点リーダが4個なのは、話の容量を増すため水増しなのです。
「だから、なんだ? ほのぽのは、きっとほのぼのの亜種だと思うぜ。それか、きっと誤字だな!」
魔理沙は、ほのぼのじゃ無いと認めるわけにはいけません。認めてしまったら、それで終わりです。
「違います。誤字じゃないようです。タグに題名は誤字じゃ無いって書いてあります。しかも、ほのぼのに亜種なんて聞いたことありません」
なのに、早苗さんは否定ばかりします。すっかり、洗脳されて悪の手垢にされてしまったのです。
「馬鹿な! じゃあ、ほのぼのの話じゃないのか!」
なんとか、ごまかすために唾をたくさん飛ばし、大きな声で話します。
「私達、奴等に騙されていました」
「…………じゃあ、この骨になった霊夢は死んでいるのか?」
ついに魔理沙は巨大な権力に屈服し始めたのです。
「……はい…死んでします」
早苗さんは、骨になった霊夢の脈をとってその死亡を確認しました。ついでに、時間を確認したりしてお医者さんごっこをしています。
「畜生! なんてこった」
魔理沙は頭をカキカキしながら話します。遭難してから、頭を洗っていないので、フケがたくさん落ちました。
「それだけでは、有りません。ほのぼのじゃないいじょう。このままでは、私達の命も危ないです」
「糞! 糞! よくも、謀ったな!」
「ここで、騒いでも私達に勝ち目は有りません。今は、生き残ることを考えましょう」
まずは、暖をとるために残っていた、霊夢の巫女服をびりびりに破いて燃やしました。暖かいです。
「……さっきから気になっていたんだが、お前携帯もってるなら普通に救助要請すればいいんじゃないか?」
突っ込み役の霊夢が、死んでしまったいじょう魔理沙が代役で突っ込み担当になることになりました。体の大きさで、どちらが突っ込みかボケになるなんて、野蛮な行為はしません。
「その手がありました! じゃあ、早速電話します」
早苗さんは、海難救助隊に救助要請の電話しました。いまさら、ですが圏外のはずなんですがね。
『はい、こちら海難救助隊、裁判長の映姫です』
映姫は3回目のコールで出ました。
「助けて下さい! 雪山で遭難しているんです」
『は? 山で遭難している? だったら、山岳救助隊、死神の小町に助けを求めてください』
「それより、海難救助隊さんの声、格好良いですね」
『はいはい、いたずら電話だったんですね。ブラックリストに載せて起きます。あなたは、少し自重するべきです。そもそも、いたずらでも遭難しているなんて、言うもんじゃ有りません」
電話は切れてしまいました。
「切れてしまいました」
「なんやってるんだ」
魔理沙は、早苗さんの頭を鉄扇で叩きました。突っ込み担当なんです。
「すみません。こういうの一度やってみたかったんです」
やってみたかったんです。ついでに早苗さんは、頭から血をだらだら流しています。
「じゃあ、あらためましてもう一度」
”ぴぴぴぴぴぴぴぴぴ”携帯から、音がしました。電池切れを知らせるアラーム音です。
「……あ…魔理沙さんが、叩くから電池切れになりました」
とんでもない言いがかりです。
「そうだったのか? すまない」
こんな、時だけ素直なんです。
残念ながら、外部に連絡する手段は無くなりました。
まだ早苗さんは、現代っ子なので携帯電話を3個と使い捨て充電器10個持っているのですが秘密です。
”ウップ””ゲー”魔理沙が吐きました。霊夢を誤って殺して食べてしまう話になってしまったので、早苗さんのせいで食べてしまった、可哀想な子を演出するためです。
魔理沙の口から出た、吐瀉物は演出の為にビチャビチャになってテントの底面をぬらして、『霊夢ごめん! 霊夢ごめん!』と言って魔理沙は謝る計画でしたが、都合の良いバクテリアがゲロを即座に分解してしまいました。
「畜生! バクテリアまで私を追い詰めるのか!」
魔理沙は空気中のバクテリアを呪いました。
8日後
「困ったぜ。こういう時は妹紅が突然現れてなんかするはずなんだぜ」
勝ち目がないことを、悟った魔理沙は他力本願なのです。
「そうですよね」
早苗さんは、どうでも良くなったのか、空腹をごまかすためずっと携帯電話をいじって気を紛らわしています。
「二人ともちょっと、今回妹紅の出演予定はないわ」
いままで、テントの奥で様子を見ていた輝夜が、とうとう話しました。実は始めから忘れられていて、食事も与えられていませんでした。
既に4回位死んでリザレクションをしてしまっているのでした。
テントの隅で隠れるようにしていた輝夜に二人の視線が向きました。
「何? 私の顔に何かついてる?」
輝夜は、ひくついた笑みを浮かべました。
「なあ、早苗さん。まだ、喰っても死なない肉があったぜ」
ぎらぎら眼をした魔理沙が言います。頭の中は既に、あるのは生き残ることだけです。
「そうですね。魔理沙さん」
”えへへへ”と笑いながら、早苗さんはレンジャーナイフを取り出しました。
「待って! 私なんか食べても美味しくない!」
輝夜は恐怖で腰が抜けてしまいました。テントの奥から外に逃げようと何とか、這いずって外に逃げようとします。
”ゴゴゴゴッゴ、ズザザザザザザザザ”大きな音と共に、まるで地震のような振動が突然テントを襲いました。
その、輝夜が這いずった振動のせいで、雪山の表層が雪崩れを起こしたのです。
しばらくして雪崩は収まりましたが、雪でテントは埋まってしまいました。頑強にできていたテントなので、押しつぶされることはありませんでした。
3人は今も、生きています。
「ここから、出して! 出して! 神様!」
生きてはいても、埋まっているので、外には出られないのです。魔理沙は無神論者っぽいくせに、こういうときに限って神頼みになるのです。ところが、神様は光臨しませんでした。
偉い神様は、お空の上から、さっきまでの魔理沙達の様子を見ていたのです。
まあ、食料があるわけで、しばらく死んでしまうことはないでしょう。
3ヵ月後
山岳救助隊の小町は、この話の落ちをつけるために山で捜索活動をしていました。ヒマラヤじゃないです。
その山は春の何とかが萌え出て何とかしています。
そして、とうとう見つけたのです。雪が溶けて顔を出したフキノトウを、夕飯は少し苦い春の天ぷらです。
あけましておめでとうございます。
初投稿ですってまだやっていなかったので今回使わせて貰いました。ギョウヘルインニと言います。
今後、お見知りおきお願いします。
コメントの返信
2、名無しさんへ
作品で笑って、貰えるのは作者にとって幸せです。
3、NutsIn先任曹長さんへ
一文字違いで意味が全然変わってしまうものが有りますね。
世の中思い込み程危険な物じゃ有りません。
4、名無しさんへ
もしかして、ほのぽのこそ真のほのぼのだったのでしょうか?
5、名無しさんへ
ほめていただきありがとうございます。
6、名無しさんへ
ほのぼのの話をシリーズとして、また投稿させていただきます。ありがとうございます。
7、ローゼンメタルさんへ
自分の作品で、癒されると評価されたのは初めてです。ローゼンメタルさんが癒されるような作品を書きたいです。
8、名無しさんへ
座布団100枚ありがとうございます。座布団100枚あれば、何でもできる気がします。力が湧いてきました。
定礎
平成24年 吉日 施工
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
1
投稿日時:
2012/01/03 16:39:32
更新日時:
2012/01/09 01:49:42
評価:
7/11
POINT:
760
Rate:
14.27
分類
題名は誤字じゃ無いです。
初投稿です(嘘)
ほのぼの(嘘)
一応のグロが混じっています。
一応のメチャクチャが混じっています。
文章とコメントとコメント返信
笑わせて貰いました。今年もよろしくお願いします。
まぁ細胞の一欠けらも残っていれば、永遠亭脅威の医療技術でどうにかなるでしょう。
しかし、凍える冬の後には命の芽吹きがある春が来るのです。
最後にほのぼのが登場して良かった良かった。
ほのぼのシリーズは面白いなぁ