Deprecated: Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/imta/req/util.php on line 270
『禁酒法』 作者: イットジウム
魔理沙はカビに犯されていた。
幻想郷で、禁酒法が制定されたのは、3年前のことだった。
紫がある日、酔っ払った橙が突然噛み付かれたことが原因だった。
即時、橙は打ち首獄門、藍は連座制にのっとり改易となった。
紫の怒りは、それで収まらず。酒を酒造した業者の一族、従業員一族郎党を皆殺しにしてしまったのである。
その殺し方は、残酷で家族同士殺し合わせたり、どうでもいい儀式の生贄にしたりして遊びながら殺したのである。
紫の怒りはそれで収まらなかった。幻想郷全体に、禁酒するようにお触れを出したのである。
その、お触れにすぐ反応したのは、お酒大好き霊夢だった。
霊夢は、紫に抗議しに行った。その抗議は、独特で猫なで声で紫をなだめ、すかし、挑発的に禁酒法の無意味さを説くものであった。
紫は、霊夢が酒好きだということを、あらためて理解した。霊夢のことは、嫌いじゃない。
仕方がないので、残っていた焼酎の中で生活してもらうことにした。
現在、霊夢は焼酎の中でぶくぶくに膨れている。お酒の吸いすぎにご注意だ。
禁酒になって、一ヶ月人々の不満は当然溜まった。このころから紫に反乱するものが出始めていた。
始めの反乱者は、郷の商工会だった。商工会の代表、慧音が蜂起したのである。
慧音は計画を練って、商工会の若者10数名と紫が散歩しているところを襲った。
ところが、その計画は裏切り者、妹紅により密告されていたのである。
妹紅は、慧音がこの商工会の若者達と深い不快な関係であることをある日知ってしまった。二人は、誓い合った関係だったはずなのに。
襲撃を察知していた、紫は新しい式神を慧音達の後ろに伏せていた。それに気付かず、慧音達は襲ってしまったのである。
新しい式紙は、藍程ではないものの高性能だった。即座に後方から、弾幕で攻撃商工会の若者達をバラバラにしてしまった。
慧音は、紫に首根っこを掴まれ吊るし上げられていた。わざと、死なない程度でも息が、できない。
慧音は口から血の混じった、唾を垂らしながら恐怖と苦しみでたいした抵抗も出来ず。もがいて、いた。
その目には、既に絶望しか写っていなかった。紫は一興を思いついた。慧音を、物陰から見ていた妹紅のところまで、連れて行った。
そして、隙間からナイフを取り出して妹紅に渡し、慧音を殺すように命じたのである。
妹紅は、出来なかった。いざナイフを渡されると、やはり大好きな慧音そんなことは出来なかったのである。
紫が、一言二言せかしても駄目だった。仕方がないので仲良しなお二人さんはずっと二人で隙間に入って貰うことにした。
それからも、あちこちで反乱が起きた。もはや、反乱の理由は禁酒のことだけではなくなった。
住民からの税金を使って紫が贅沢三昧していることや、新しい式神の食事は生きた人間であること等多種多様の横暴に対する反乱だった。
しかし、何処も反乱して勝てるものは居なかった。命蓮寺が、反乱軍を起こしたときは悲惨だった。
紫は始めに、反乱軍が駐留している、命蓮寺周辺の町を焼き寺まで、反乱軍を追い詰め寺の周りに結界を張って、兵糧攻めにしたのである。
追い詰められた。反乱軍の者は、食べ物がなくなり衰弱し餓死、疫病が蔓延し病死、共食い、同士討ち、気狂いになる者が日に日に増えて行った。
5ヵ月後、とうとう反乱軍の長、聖と主要メンバーが自害して反乱軍の生き残りを助命してもらいたいとの旨を、紫のところに伝えて着た。
紫はこれを快諾、即日聖達は自害した。紫は一部の結界を解いて、反乱軍が出られるようにしてやった。
もう、殆ど残っていなかった反乱軍の生き残りが出てきた。その生き残りに向かって、弾幕を放って皆殺しにしたのである。
目の前で仲間が殺されて泣き叫ぶ、兵隊、一緒に避難していた家族が機械的に殺されてた。
紅魔館がある日摘発されてた。酒の密造をしていたのである。
首謀者は、フランドールだった。地下牢でこつこつ密造していたのである。
それを、咲夜が密売して多額の資金を獲得していたのである。
紫の新しい式神がある日、紅魔館の最近の羽振りの良さに疑問を持って捜査した結果だった。
紅魔館はその日の内に、壊されることになった。
紅魔館の面々が次々と殺され、レミリアとフランドールが生き残った。
紫は、二人に殺し合いをさせて生き残った方を、許してやるといった。
レミリアは血を分けた姉妹、そんなことできなかった。
そして、必死にまだ、抵抗しようとしていた。
脇で、見ていたフランドールは、躊躇なくレミリアを串刺しにした。
生き残った、フランドールは紫の厚い慈悲の心によって、ペットになることになった。
反乱者がいなくなり、ある日紫は一人荒廃した郷を歩いていた。
ふいに、薄汚れてた法衣のような服を着た。浮浪者が、紫の背後から近づきぶつかった。
浮浪者特有の饐えた臭いが鼻につき、殺してやろうとしたときに背中の下のほうが痛いことに気付いた。
浮浪者に刺されていたのである。
浮浪者に身を落としていた藍に刺されて死んでしまったのである。
幻想郷は崩壊し初めていた。
そんなこと、知らずに魔理沙は一人、泡盛を作ろうとして、黒麹菌の毒素で肺を壊していたのである。
なんとなく、八雲さんが悪役の話を書きたくなった、やってしまった。
イットジウム
- 作品情報
- 作品集:
- 2
- 投稿日時:
- 2012/01/09 07:41:12
- 更新日時:
- 2012/01/09 16:42:22
- 評価:
- 10/14
- POINT:
- 1020
- Rate:
- 13.93
でも面白かったです!
八雲さんが刺されたのは、仕方ないよね。
が、オチにやられた。