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『あちらからの小包』 作者: ギョウヘルインニ
森の魔理沙が住んでいる家に小包がとどきました。いやらしい顔をした配達員がニヤニヤはを見せ代金引換だと言い運んできた届け物でした。魔理沙は仕方がないので、配達員を脅迫して代金を配達員に払わせようとしました。配達員は脅迫には屈せず、楽しいひと時を一緒に過ごしてくれるなら良いと言いました。
魔理沙は楽しいひと時を過ごしました。ちなみに代金引換の話は嘘で普通の小包でした。騙されてうれしい魔理沙は怒りましたが、配達員のほうが強く靴を舐めることになってしまいました。
そんな楽しいひと時のせいで汚れた魔理沙は風呂に入りました。そして、湯上り爽快の魔理沙は届いた小包を開けてみることにしました。
届け人はあっちでほのぼのの話を、隠れ蓑にして潜入取材をしている魔理沙でした。
さて小包の中身はなんでしょう。生物です、重量が結構あります。やや低い箱に入っています。
今回向こうの文化を取り入れるために準備した計画に必要なものが入っています。
魔理沙はうきうき気分でその箱を開けてみました。
すると中に、仮死状態の魔理沙が居たのです。いわゆる外国産の魔理沙です。産廃に入国するための検疫検査が長すぎたせいで箱の中で仮死状態になってしまいました。きれいな化粧が施され、良い香りがします。
向うの魔理沙は向うのお話で登場いかにも登場しそうな魔理沙を拉致して送ってきたのです。
さっきまでのうきうき気分はもうそこにはありませんでした。この自分はなんだかとてもかわいい顔していてむかつきます。とりあえずもらい物なので捨てるわけにもいかず。仮死状態からまずは復活させてみることにしました。
そうは言っても復活させる方法等魔理沙には分かりません。仕方がないので、アリスお手紙を書きました。
お手紙
親愛なるアリちゃんへ
いやまいったぜ、仮死状態の私があっちから送られて来たんだか、どうにも私の生き返らせ方が分からないんだ。
助けて欲しい。後、金貸してくれ貸し金屋の連中が事業に失敗した親父の借金を私の所まで取り立てにくるんだ。
最近3人位、火縄銃で狙撃して何人か倒したんだが、これ以上抵抗しても勝ち目のないことはわかった。今度お前の喉の辺りを噛んでやるからそれでどうだ。
手紙の白いところが残ったからついでに書くんだが、風邪引くんじゃないぜ!
うつると迷惑だからなじゃあな引きこもりの人形使いさん
汚い字の手紙を書き終えて、魔理沙は昼に間違えて食べたワライダケのせいで妙に引きつった顔をしながら家を出ました。近くのポストに投函しようとしたときでした。
「うっ!」
突然魔理沙は心臓付近に違和感を感じました。周辺の音が急になくなり世界がぐるぐる回ります。そして、そのままそこで倒れて死んでしまいました。死因は心筋梗塞です油っぽいものばかり食べている代償が今日強制的に起きたのです。
なぜ魔理沙は突然今日死んだか、それは1つの世界に二人の同じ人物が存在してはいけないという奴です。そういう言い訳で魔理沙には死んで貰いました。体は塵に変わり風邪と共に飛んで行ってしまいました。ご都合主義なのです。
そして、それはもう一人のあっちから来た魔理沙の覚醒を意味していました。箱が開封されたことにより空気中の水分をすって覚醒したのです。
箱から出た魔理沙は辺りを見渡しました。
……ここは何処だろう? 頭が痛いぜ、……ここは、私の部屋だ。
あっちの魔理沙は見覚えのある部屋で起きました。見覚えがあって当然です。自分の部屋なのですから。
いつも道理ごみみたい物が散らかった部屋でした。そんな中少し少女趣味な物があったりします。
さらに見渡すと、壁に火縄銃が掛けて有りました。狩猟用でしょうか? 隣には手斧が赤錆て掛けて有ります。 巻き割りをサボっているせいで錆びているのでしょう。両方とも壁に掛けた覚えなど魔理沙には有りません。まあ覚えがないことなどこの散らかった部屋では良くあることなので気にしないことにしました。
そういえば、おかしな臭いがします。生ゴミ、肉の腐ったような臭いです。いくら普段は適当でも、ゴミとかの始末はしています。
その臭いは今居る部屋というよりも、風呂場の方でしているような気がします。
先ほどから頭の痛い魔理沙は、重い足取りで風呂場に行ってみることにしました。
立ち上がり歩き始めました。部屋から出たら臭いが強くなり、頭痛がひどくなって廊下でよろけて倒れてしまいました。
”ぐちゃ”片手を突いたところの感触に違和感を感じました。
その感触のしたところを見てみると、腕がありました。
半分腐敗以上して、ドロッとして骨が出ています。腕の肩側の断面には蛆が湧いています。よくみると中には蛹になろうとして上を目指し這い上がっている蛆までいます。
「きゅあああああああ」
魔理沙はおどろいて、頭痛のことも忘れ逃げ出しました。こういうことには不慣れなのでしょうがないことです。
全力疾走で玄関を裸足のまま出ました。
しばらく混乱したまま森を彷徨い歩き、足の裏がすれて怪我をしてしまいました。既に半なきで、さっきあった出来事とが頭の中をフラッシュバックしていました。
なんで私の家に腐った手が、何で? 何で? 怖い怖い怖い怖い怖い! そして、妄想の中で蛆が這いずり回って、魔理沙の口の中に入ってくるような気がしました。
足を引き摺って彷徨い続けました。足は激痛というほどではありませんが何か、いつもと違う空気と雰囲気が森で感じられました。森の植生なのはいつもと変わらないのに、違うのです。
時々、ミスティアとかのかわいいかわいいかわいいいいい呻き声が聞こえてきたりします。ほかにも、リグルのこれまたかわいいかわいいふわふわなスポンジケーキみたいなそれでいて......書いていて鳥肌が立つような浮ついた断末魔が聞こえたりします。
目の前で、ルーミアが犯されて居ましたが、この魔理沙の視界には入りませんでした。都合のいい頭が、見えないようにしているのです。
”魔理沙はうきうきわくわく気分で、森を彷徨い歩きました。きょうも、きっと楽しいことが起きるぞ!”
気がついたら、博麗神社に来ていました。ここには、いわゆる”カップリング”というやつの霊夢がいます。
ちなみにそれはこの魔理沙があっちで築いた関係です。しかし、ここの世界には関係ないことでした。それに魔理沙は気付いていません。そもそも、自分が産廃の世界に来てしまっていることに気付いていないのです。
神社の階段を上りきったところに霊夢が居ました。片手で箒を持って掃除しています。いかにも適当な感じです。きっと霊夢なら助けてくれる。
「助けてくれ! 霊夢!」
必死の思いで霊夢に話しかけました。
「ヒッ! 魔理沙! こ、来ないで!」
魔理沙に話しかけられた霊夢は箒を放りだしてどこかに逃げました。どうして逃げるの霊夢? 魔理沙は悲しい気持ちになりました。
霊夢が逃げてしまった後神社に一人残った魔理沙は、勝手でしたが休憩と怪我の治療することにしました。”恋人”なので気にすることもないと思ったのです。
神社の脇にある母屋に上がりこみ、薬箱を探しました。よく知った霊夢の家です。すぐに見つかりました。薬箱をあけてみると違和感を感じました。薬箱に入っていたのは絆創膏とか消毒薬ではありませんでした。変わりに入っていたのは、注射器とモルヒネ、大きなシリンダーと浣腸液でした。悪趣味な作者の悪乗りがお話の世界では具現化してしまうのです。
とりあえず、この魔理沙はペタンと床に座り込んで怖くなって泣きべそをかきました。それと、さっきまで余り痛くなかった足がジンジン痛くなってきたのです。
泣いていると、”がらら”と母屋の玄関が開く音がしました。霊夢が帰ってきたのです。
そして、魔理沙がいる部屋に来ました。
もう魔理沙が違うところに行っていると思って戻ってきたんでしょうね。部屋に入ってきて魔理沙と目が合って硬直してしまいました。
「霊夢助けて欲しいんだぜ! お前のおかしな趣味も見なかったことにしてやる。だって私たち”恋人”だろ?」
「…………帰れ! なんでアンタがここにいるの!」
”変人”が思わぬことを口にしました。そして、霊夢はお払い棒を構えました。また方手持ちです。
「霊夢酷いぜ! いったいどういうことなんだ?」
「いいから出て行って!」
霊夢はお払い棒で魔理沙をつつきました。酷い仕打ちで、魔理沙は悲しい気持ちになりました。
ふとそのとき気付いたのです。霊夢に片方の腕がないことに、自分の体調のことなど忘れ霊夢に何かあったと魔理沙はさとりました。
「お前! 腕大丈夫か?」
「出てけ! 出てけ!」
魔理沙はそれ以上なにも言えず追い出されてしまいました。
さて追い出されたこの魔理沙は、いままでフワフワも不も不てろんてろんな世界で生きてきたために生存能力が低いです。
たったこれだけのことで、自殺したい気分になりました。既に疲労の蓄積具合も溜まりきっています。
近くに首吊り用の木と首吊り用の紐を見つけ自殺してしまいました。簡単に命を捨ててしまうのです。
今回の向うの魔理沙をこちらに導入する計画は、失敗に終わってしまった。
今から1ヶ月程前、博麗神社にも小包が届いていた。やはり生物だった。霊夢が届いた小包をうきうき気分で開けてみると向うの霊夢が中に入っていた。この霊夢は輸送中に冬眠状態になっていた、空輸したとき寒い貨物室で体温が下がって仕舞ったせいである。
小包の中身が食べ物だと思っていた霊夢は、苛立ち箱を蹴飛ばした。すると冬眠状態の向うの霊夢が覚醒してしまい霊夢は塵になってしまった。
向うの霊夢は、産廃にきていることにも気付かずに、そのまま箱から出てきて前後の記憶がおかしいことは気にしないでいた。そのまま普段の生活を始めてしまったのである。
部屋の家具とかに血のような後があったり、妖怪の首が落ちていたりしたがいままでふわふわも不も不手論手論名生活をしていた霊夢に危機管理能力などなかった。全部妖精さんのいたずらだと勝手に勘違いしていた。
そんなある日、今は亡きこちらの魔理沙にゲームと言われ腕を賭ける遊びを持ちかけられた。あっちでは”恋人”の魔理沙が言うことなので、夕飯に負けた方が腕を賭けて作ると勝手に勘違いした。
霊夢はこの日、大好きな魔理沙に料理を作って上げようと思っていたのでわざと負けた。
魔理沙に斧で叩かれて腕一本持っていかれたのであった。”恋人”の突然の行動でおかしくなってしまった霊夢は代償は大きかったものの、人を警戒することを覚えた。
しばらくは生き残れそうである。
早苗さんのところに、レミリアが入った小包が誤配されてくるのはこの話の2週間後のことである。
世界が産廃でありますように
あっちは制約が多くて大変ですね。
コメントの返信
1、カンチョリさんへ
魔理沙、魔理沙魔理沙コメントありがとうございます。
2、名無しさんへ
あっちのことはもうネタにするしかないと思いまして。つながりは一応無いつもりです。
3、マスターんgさんへ
ここはすばらしいサイトだと思います。
お神籤で良くわからないことがあるのですが、凶の場合枝に付ければ無かったことになってむしろラッキーになるのでしょうか?
4、名無しさんへ
あっちるのちゃんは、酷い目には基本的にあわないんですね。
5、名無しさんへ
書きたいことが書ける、とてもすばらしいことだと思いました。
6、まいんさんへ
そういえば、あっちってどこなのでしょう?
良い話と評価して貰いありがとうございます。
7、んhさんへ
あっちのグロさがむしろ今後の創作に役立ちそうです。
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
2
投稿日時:
2012/02/11 06:44:09
更新日時:
2012/02/18 20:26:12
評価:
8/10
POINT:
810
Rate:
16.70
分類
魔理沙魔理沙
魔理沙
霊夢
霊夢
早苗
レミリア
配達員
輸入
世界が産廃でありますように
コメントの返信
私も初詣の時に祈りました!
(あぁ…世界が産廃だったらどんなに面白いだろう…はあ)
その後引いたお神籤は末吉だったけどね!
ともあれ、良かったです。
警戒心が無い事がどれ程危険かを体現した良い話でした。
いや、狂っているのはこの話を書いているあなたの方かなぁ?
あんたクレイジーだぜw