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『詰まりの後の仲直り』 作者: ぐう

詰まりの後の仲直り

作品集: 2 投稿日時: 2012/02/14 13:16:04 更新日時: 2012/02/14 22:16:04 評価: 2/5 POINT: 240 Rate: 10.60
「はーあ・・・余計なこと言うんじゃなかったぁ・・・」

雪がちらつく魔界の空を羽ばたく、ピンク色のリボンがチャームポイントな少女。
彼女はマイ、愛嬌がある容姿とは裏腹に、かなりの力を持つ魔界の住人だった。
彼女の手には、どこぞの商店かスーパーで買った品々が詰め込まれていた。


ユキとマイは一応コンビを組んで活動しており、活発なユキに対してマイは控えめで無口な性格だ。
ユキのほうはマイを特に大事に思っているが、それに対しマイのほうはあまりいい感じで見ていないのが事実。
それはかつての異変(怪綺談)において、ユキを「足手まとい」呼わばりするところからも見受けられた。

だがいくらそれが本音とはいえ、昨日ユキと口喧嘩した要因はマイのほうにあり、ユキを泣かせるぐらいだった。
後になってこうして彼女も認めていた。


「私ってどうして、いつまでもあいつのこと理解しようとしないんだろ・・・」

喧嘩の後からユキからの連絡は無く、マイもいまいち気分が乗らなかった。
買い物の最中もこの帰り道も、荷物が普段以上に重い気がしてならないのだ。

何度もため息をつきながら、マイは魔界の空を飛んでいった。



「えーっと、まずはこれとこれを混ぜて・・・」

家に帰ったマイは台所に買ったものを出し、すぐさまエプロンを着て作業をはじめた。
テーブルの上に並べられる数々の調理器具、そしてお菓子の材料の数々・・・

「あいつ甘いもの好きみたいだから、これを渡して・・・」

今日はバレンタイン。女の子が好きな人に想いを込めてチョコを渡す日である。
これを利用し、手作りチョコをユキに渡して仲直りする、それがマイの狙いだった。
好きかどうかはともかくとして、泣かすくらいのことを言った責任は感じていた。

「よし、ちょっと味見してみようかしら」

料理そのものはある程度可能だが、お菓子作りに関しては初心者同然の腕前のマイ。
レシピ本を見ながら分量を確認し、とりあえず試作のチョコを完成させた。
早速味見してみるが・・・

「うえっ・・・ちょっと濃すぎるかな・・・」

しかしそう簡単にうまくはいかず、余程の甘党でなければ吐き気すら催しかねないほどの甘さとなってしまった。
いくらユキが甘いもの好きだからとはいえ、自分が納得しない味に仲直りを委ねることはできなかった。

「うーん・・・今度は薄い・・・」

改めて作り直すが、今度は控えめにしすぎたせいか味がいまいちだった。
お菓子は匙(さじ)加減ひとつで味が大きく変わるというが、マイの試行錯誤っぷりはまさにそれだ。



「うん、今度こそいい感じね」

それから何回も作り直し、ようやく満足いく味のチョコになった。
後は型を作って冷やして固め、デコレーションを整えれば・・・

「よし完成! これでユキと仲直りできるわ」

完成したチョコをかわいくラッピングし、マイ渾身のチョコがついに完成した。
後はこれを持ってユキの家に行き、謝りながら渡せば計画は完璧だ。





ビュウウウウウウ!
「なっ・・・何でこんな時に限って荒れるのよー!」

しかし現実はそんなにチョコのように甘くなく、マイの行く手を猛烈な吹雪が阻んだ。
とても飛んでいくことなどできず、防寒具を必死にまといながらユキの家目指して歩き出した。

懐にはラッピングしたチョコを入れており、何が何でも飛ばされないようマイの必死さが垣間見えた。

「うぐ・・・なんの、私が飛ばされるなんて絶対に・・・」

だがこの時負担になるのが、天使のような白い羽の存在だった。
猛吹雪に逆らって飛ぶことすらままならず、更に風を受けるため前に歩くのがとても困難となってしまう。

しかしマイは何としてもユキと仲直りするため、寒さと風圧に耐えて一歩ずつ歩き続けた。



「うぅ寒い・・・やっと吹雪が落ち着いてきたわ。もー足が冷たくてやだー!」

しばらく歩いていると、やがて吹雪が落ち着いて視界もよくなってきた。
しかしあたりは一面銀世界で、歩きでは靴の中に雪が入って冷たい。マイが愚痴るのは無理もなかった。

「まぁいいか、吹雪が止んだし後は飛んでいけばいいだけだし」

吹雪が落ち着き、風もあまり吹かなくなった。この程度なら十分飛んでいくことができそうだ。
マイは意気揚々に、羽を広げて飛び上がろうとしたが・・・

「あれ、羽が動かない・・・? まさか・・・」

だが羽がぴくりとも動かず、当然身体は飛び上がらない。もしやと思いマイが羽に触れると・・・

「んもーっ! やっぱり羽が凍ってるー!」

マイの自慢の白い羽には白い結晶が至るところにあり、根元以外は完全に凍結していた。
あの猛吹雪をもろに受けた結果がこれ。となれば歩き以外にユキの家に着く方法はなかった。





「はぁ・・・」

その頃、買い物帰りのマイのようにため息をつく少女の姿があった。
黒い帽子に黒い服といった、今の魔理沙のモチーフのような格好をした少女、ユキだった。

「私ってあの時からずっとマイに必要とされてなかったのかな・・・」

昨日の喧嘩のことをずっと気にしており、いまいち気が晴れないユキ。
もしかしたら自分の過剰さがマイに蔑まれる原因かもしれない、などと色々考えていた。

「あいつと距離を離したほうがいいのかな、私・・・んっ」

気落ちしていたユキは突然お腹から生じるものに身体をピクッとさせた。
小さくぐるるると唸り、これから何をすべきかの指示を与えるかのようだ。

「寒いと近くなるから嫌なのよね・・・それにトイレ寒いし本当に」

愚痴るところはマイと変わらず、嫌々部屋を出てトイレへと向かった。


ガコンッ、ジャアアアアア・・・

トイレに着くと、ユキはまずは栓をひねって水を流した。
便器が無駄に汚れるのが嫌で、あらかじめ流して濡らしておくことにより、汚れにくくするという寸法だった。

「さて、これで後は・・・って、ちょっと待ってうわわわわわ!」

だが突如起こった予想外のことに、ユキは慌てふためいた。
なんとと流れてきた水がそのまま流れず、そのまま便器の中にどんどん溜まってゆくのだった。

「私変なもの流してないわよね!? どういうことなのこれ!?」

水は何とか便器から溢れなかったが、もう一度流そうものならすぐに溢れてしまう、それくらいいっぱいに溜まっていた。
ユキは心当たりを考えるが、排泄物やトイレットペーパー以外のものを流した覚えは決してない。何よりさっきまで普通に流れていたのだから。

ぐるるっ、ぐりりりりりうっ!
「ひぎぃっ!? そ・・・そんな、お願いだから今ちょっと待って待って待って!」

そんなユキに追い討ちをかけるのが、排泄できる安心感が生み出した強烈な便意。
予想外のことに排泄がままならず、ユキはお尻を押さえて便意に訴えた。当然何の意味もないのだが。

「お願い・・・せめてお風呂場まで待って・・・」

一度生じた便意は引くまで我慢するか出すかしない限りはなくならない。
ユキはやむを得ず、風呂場に向かって排泄を試みようとするが・・・





プッ・・・ブブッブリミチュミチミチ・・・
「ひうっ!? あ・・・ああああ・・・」

トイレから出た時点で括約筋は緩みきっており、出口から出たものはユキの下着の上へと次々と落ちてゆく。
ユキは一瞬自分の身に起きたことが信じられず動きを止めるが、まさにそれが運の尽きだった。

ブリッブビュブリュブリュリュ、プスススッ
「わ、私・・・トイレじゃないのにパンツにうんち漏らして・・・」

ユキは声を震えさせながら、自分の身に起こったことを震える声で述べた。
その言葉の通り、ユキのスカートの中では茶色の塊が悪臭を伴いながら肛門から出続けていた。
排便が自然の摂理なのはわかっているが、まさか赤子でもないのに履いたまま致すとは思わなかっただろう。


ガチャッ、ドタンドタンドタッ!
「!?」

ユキが失禁に悔し涙を流そうとしたその時、玄関のドアを開けて誰かが慌てて入り込む音が聞こえてきた。
お尻を押さえながらユキが玄関に向かうと・・・

「マっ・・・マイ!?」
「ユキお願い・・・トイレ貸し・・・」

そこにはマイが雪まみれになって倒れており、震えながら身体を起こしてユキに訴えた。
しかしトイレに行くことはおろか、「貸して」と言い切る前にマイは力尽き・・・





ビチャッビチビチッ! ブッビイイイイイイイ!
「もっ、もう・・・うううううううんっ!」

訳がわかなず、そして下着を便で膨らませているユキの前でマイは限界を迎えた。
耳を塞ぎたくなるような下劣な音が玄関に響き、マイの足元に茶色の雫がポタポタと垂れ落ちる。

ブビュッビチャビチッビチビチビチッ!
「ユキ見ないでお願いっ!」

マイがお漏らしを、ましてや下痢状のものを致していることはユキも容易に想像ができた。
それに見るなと言いながらも、マイの足元に広がる茶色の水溜りは止まろうとはしない。

「私も私だけど、あんたは人の家に何しにきてるのよ・・・」
「ごめんねユキ・・・ごめん・・・」

謝りに行くつもりが寒さで催し、白い雪の上では致したことがすぐにバレてしまう。
結果ユキの家まで我慢するつもりだったが、この有様となってしまった。





「本当にごめんねユキ・・・さっきのことも、それに昨日のことも・・・」
「私もやったから仕方ないけど、それはさておきあの言い方は本当に酷かったからね」

ひとまず風呂場での着替え、そしてぐずるマイと一緒に後始末。
全てを終えた後も、マイは泣き続けていた。

「これ・・・」
「これは、チョコ?」

泣きながら本来の目的を思い出し、マイは服に隠していたチョコをユキに渡した。

「私酷いこと言ったから、どうしてもユキに謝りたくて・・・ぐすっ」
「本当にあんたは何というか・・・でもいいよ、許してあげる」

いつしか謝る理由が別の方向にもきているが、マイの謝罪の気持ちを汲んでユキは許してあげることにした。

「ただし、私のことをもう足手まといなんて言わないこと。それが条件だから」
「うん、約束する・・・」
「よーしおk、じゃあマイも一緒にチョコ食べようか」

雨・・・いや雪・・・いや糞降って地固まるというべきだろうか、形はどうであれユキに許してもらえたマイ。
まだ雪が降る寒い魔界も、二人がいるこの家だけはほのかに暖かそうだった。
バレンタインといえばスカ! 今回は怪綺談のコンビに致してもらいました。
熱めな性格のユキに対し冷めているマイ、コンビを組めるということは何らかの秘訣があるのかもしれません。
この一件を機に、二人が少しでも仲良くなってくれればと思います。

春までもう少しですよー。
ぐう
http://www.pixiv.net/member.php?id=1295155
作品情報
作品集:
2
投稿日時:
2012/02/14 13:16:04
更新日時:
2012/02/14 22:16:04
評価:
2/5
POINT:
240
Rate:
10.60
分類
ユキ
マイ
スカトロ
お漏らし
簡易匿名評価
投稿パスワード
POINT
0. 40点 匿名評価 投稿数: 2
1. 100 揺さぶる方のアレ ■2012/02/14 23:24:56
怪綺談コンビ×バレンタインデー×スカktkrええええええ!
いい話ですね 
冬はイツマデ続きますのやら
早く終わって欲しいものですね〜。
2. 100 NutsIn先任曹長 ■2012/02/15 00:07:32
この二人は別に姉妹というわけではないのですね。
で、今回は喧嘩した二人がクサい仲になる、便想郷的ハッピーエンドですか。
今回は無事便器に座れた……と思ったら、こう来ましたか!! 配管が凍結でもしてたんですかね。

では、今後もイミテーションでの便想郷ワールドを楽しみにさせていただきます。
5. フリーレス ぐう ■2012/03/02 10:42:35
>揺さぶる方のアレさん
この二人をどう操るかは以前から悩んでましたが、バレンタインが近いのでこうしてみました。
春が来ないとなるのなら、またレティさんにお仕置きするしかw

>先任曹長さん
実際の関係というのはわかりませんが、原作でもコンビを組んでたので何かしらの関わりはあるのではと思います。
思えば誰かをケンカさせる話って私としては珍しいかもw
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