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『 東方赤ずきん』 作者: ケテル
ここは大きな大きなひまわり畑。上空から見ると、まるで黄金を敷き詰めたように見える素敵な所。そんな大きな大きなひまわり畑の真ん中に、小さいが洒落た家が見えます。
「ブッシュゥウウウウウウウウウウウウウウウウ!!ババババババババババババババババババオンバオンバオンバオンバオンバオンバオンバオンバオンバオンバオンバオンバオンバオンバオンバオンヴォンヴォンヴォンヴォンヴォンヴォンヴォンヴォンヴォンヴォンヴォンヴォンドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!」
「ぶどう酒とクッキ―をバスケットに入れて。これでいいかしらね」
「ギギギギギギギギィイイイイ!!バババババババババババババオンバオンバオンバオンドゥウウウウウウウウウウウウウウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!」
家の中に見える人影は二つ。バスケットの中にぶどう酒とクッキ―を詰め込んでいる方がスレンダーでボインなセクシー女性。随分派手な遊びをしている方が、十にも満たない外見の小さく可愛らしい少女です。
「赤ずきん!!赤ずきん!!」
「ギャリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリキィイイイイイイイイイイイイドゥウウウオォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオングゥウウガッシャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!」
「邪ッツツ!!」
スレンダーでボインなセクシー女性に話しかけられても、一向に遊びを止めようとしない十にも満たない外見の小さく可愛らしい少女。そんな少女にセクシー女性の亜音速に達するパンチが放たれます。しかし、少女はそのパンチを体を大きくのけぞらせることで回避します。
「赤ずきん、暇そうね。そんなに椅子を吹き飛ばしそうな勢いではしゃぎ回って」
「い〜えお母様。私、すっごくいそがしいわ。私は今、あぁああ、恋焦がれる乙女よ立ち上がれ。華の暴虐バギー2012をやっている所ですもの」
「あら、乱暴な遊びねぇ。まぁいいわ。お婆さんが具合が悪くて部屋で寝たっきりになってるの。今、クッキ―が焼けたんだけどぶどう酒と一緒に届けに行ってくれないかしら?」
「ヤダ」
「やだわ、ガバッと身を起こしたと思ったら。お母さん今、赤ずきんがヤダって言ったように聞こえちゃった」
「やだって言ったの、だってババアのところまで行くのめんどくさいもの。あんな役立たず、畜生共の糞尿になって死んだらいいわ」
「赤ずきん、お母さんの言うことが聞けないっていうの(ギリリリリリリ)」
「痛い痛い!!何よ。笑顔のまま威圧的に」
「き・け・な・い・の?」
「や、やだっていったらいやなの」
「赤ずきん。お婆さんのところにぶどう酒とクッキ―を届けてあ・げ・て(メリメリメリメリ!!)」
あぁあ、何と言うことでしょう。お母さんの五指が赤ずきんの頭にゆっくりゆっくりめり込んでいきます。赤ずきんは悲鳴声をあげて逃れようとしますが、お母さんの指は万力のように固定され、振りほどくことができません。
「横着ばかり言って。体に教えないと分からないのかしら?(ギシギシギシギシギシ!!)」
「痛い痛い痛い。何よいつも威圧的に」
「行きなさい。赤ずきん(メリメリメリメリメリメリ!!)」
「ウギィイイイイイイイイイイイイ!!」
「行きなさい。赤ずきん(メリメリメリメリメリメリ!!)」
「止めて!止めて!止めてぇええええええええええ!!」
「行きなさい。赤ずきん(バキバキバキバキ!!)」
「行く!!行くわよ!!行けばいいんでしょう!!」
横着で反抗期な赤ずきん。しかし肉体言語という愛の暴力を振るうお母さんには勝てません。悪い子ちゃんの赤ずきんも観念したのか、嫌そうな顔は変えないものの、お母さんからぶどう酒とクッキ―の入ったバスケットを受け取ります。
「はい、じゃあこれ。ぶどう酒とクッキ―の入ったバスケット。ちゃんと届けないと駄目よ」
「はぁい」
「そうだ、それとお婆さんにもらった赤いズキンをかぶって行きなさい。あんたとりあえず赤ずきんなんだから」
「はぁ、なにそれ?ダサイからヤダ(笑)」
「かぶれないって言うの?(メキィ!!ミシミシ!!バキィイイイイイイイイイイン!!!バゴォオオオオオオオオオオオン!!バゴォオオオオオオオオオオオオオオン!! バゴォオオオオオオオオオオオン!!ドゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!)」
「もちろんかぶるわぁあああああああああああ!お母様ぁああああああああああああああ!!!」
「気をつけてね、赤ずきん。途中で寄り道しちゃだめよ。それから、ちゃんと着替えて、腕を再構築してからいきなさい。可愛い赤ずきんにDVをふるっているなんていう噂がご近所に広まったら、お母さん悲しいわ」
「はぁああああああああああああい!!」
* * * * * * * * * * *
日が照って、心地よい風の吹く昼下がり。野原の中で、狼が腹をおさえて歩いています。ふらふらとした足取りで一本の木へ向かい、その下で座り込みます。
「あぁ…お腹が減った…三日もなにも食べてないと石も肉に見えてくるわ」
狼は、足下の石を拾い上げ噛むが、食べられないと見て、石を放り投げます。やれやれ、どれだけお腹が空いているんでしょう
「食えん。あ〜あ……なんか食べたいな……ん?」
「ングッングッングッングッブッハァアアアアアアアアアアア!!バリボリバリボリバリボリバリボリガシュッガシュガシュガシュガシュガシュガシュガシュ!!!」
「あれは……」
「も〜だるい!なんであたしがババアの家まで行かなきゃなんないわけ?もう飲んで食わなきゃやってらんないってカンジ!」
「肉だ、やっと飯にありつける。でも確か近くで狩人がうろうろしていたような……」
「うにゅ?うにゅにゅにゅにゅ!!にゅぅううううううううううううい!!(ブンブンブンブン)」
「うっにゅにゅうっっにゅうううううううううううう、ううう?」
「うっにゅにゅにゅ〜〜!!(ゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ)」
チュドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!
森の動物達「「「ガァガァガァアアアア!!!」」」
山の動物達「「「ギャッギャッギャァアアアアアアアア!!」」」
森の妖精「ビビルわぁああああああああああああああ!!」
ダーク♂VAN様 「Fack youUUUUUUUUUUU!!」
「うぅううううううにゅ!!うにゅっにゅにゅ!!」
「うにゅうううううううううう……」
「…………ぶっそうだから鉢合わせしないように手早く食事を済まそう。あ〜〜、そこのお嬢さん」
「あぁん?なによアンタ。狼?獣のぶんざいであたしに話しかけないでよ。うっとおしい」
「へ?え?あの・その、痛っ!!胸ぐらを掴まないで」
「なによ!!まさかこのあたしに用もないのに声をかけたっていうの!!」
「いえあの用ならちゃんとあるさ。ははは。あの、取り合えず手離してもらえませんでしょうか…」
「ふんっ!!」
「(まずいものに声をかけてしまった……)」
狼は後悔しますが、時すでに遅し。赤ずきんの丸く大きな目は、狼をしっかり捉えています。
「で?用って何なのよ?」
「あ、はい、そうでした!こんな森の中を一人で歩いてるから一体どうしたのかと思いまして……」
「んっ!!」
「どうしたんです?バスケットを目の前に突き出して」
「お婆様の家までお使いにいかなきゃいけないの。全くお母様ったら本当に面倒でうっとおしい事を押し付けるんだから」
「あの…ぶどう酒もクッキ―も入ってませんよ……」
「あたしが全部食って飲んだの。文句ある?」
「いえいえ、めっそうもない文句なんて……でも怒られません?食べちゃったりして」
「いいんだよ。どうせもうろくして味なんかわかりゃしないんだから。その辺の川の水と犬の糞でも入れときゃバレやしないの。美味しい水(笑)と香ばしいクッキー(爆笑)って言っておきゃあね。そうだアンタどっか近くに川があるか知らない?」
「えぇええええっと……たしか少しもどって左の方にありますよ」
「ええぇ!もどんのめんどくさいなぁ。でもとりあえずなんか入れとかないとお母様に殺されるし。しょうがないなぁ。ちょっと手間だけれどもそこまでいくか」
「これで時間が稼げた。あとはあのお嬢さんのお婆さんの家に先に行って待ってれば、狩人にも見つからずに飯にありつけるはずハズ」
「あぁ、そうだ。犬っころ。川がなかったらどこに逃げても探して ぶっ殺すからね!」
「あ、ありますとも。ちゃんとありますとも。だから行ってあげなさい……聞かれてないよ…………ねぇ」
* * * * * * * * * * *
お婆さんの小さな家は、山のふもとにあります。その家のベッドに、お婆さんが寝ています。
そこに近づく黒い影。狼です。狼が辺りをきょろきょろ見渡しながら現れました。誰もいないのを確認すると、狼はドアをノック。しかし、お婆さんの反応はありません。狼はもっと強くノックします。お婆さんの反応はありません。
「お婆さん、お婆さん。赤ずきんです。クッキ―とぶどう酒を届けにあがりました。ドアを開けて下さい」
「ふぇ〜〜っくしょん!お〜〜おぅ。誰か呼んだかい?」
「ええ、赤ずきんです。ドアを開けて下さい」
「全くアレルギーが出ると困るねぇ〜〜。もう一回寝ようかねぇ〜〜」
身の丈三メートルを超える黄猿お婆さんは、大きく欠伸をすると、布団の中に潜り込みます。狼は、慌ててお婆さんに呼び掛けます。
「ええぇ!?ちょっとお婆さん赤ずきんですよ赤ずきん!」
「ん〜〜。おお、赤ずきんかい!ドアなら開いてるよ。入っといで」
「あ、ホントだ開いてる」
狼は、扉が開いているのを確認すると、するりと猫の様に入り込み、お婆さんの元に近づきます。
「あのぉ早くしないと赤ずきんさんが来ちゃうんで、悪いんですけど食べさせてもらいます」
「お〜〜やぁ、赤ずきんしばらく見ない間にずいぶんグラマラスになったね」
「え?ええっと、その私、いや、僕は赤ずきんさんじゃなくてですね……」
「ああ?聞こえないねぇ」
「ですから、赤ずきんさんはこれからくるんで」
「ああ!?なにぃ?」
「だからですね」
「ああ!?」
「だ……」
「ぶわぁっくしょん!アレルギーはヤダねぇ〜〜」
狼は無言で婆さんに近づき、おもむろに覇気を込めた右フックで殴りつけるとお婆さんがさっきまで寝ていたベットに入り込み、顔まで布団をかけます。
間髪入れず、現れたのは赤ずきん。ドアを足で蹴り飛ばし、大型バイクのような唸り声を上げながら、さっそうと入り込みます。
「ファッキュー。お婆様ぁ。こづかいをふんだくりに、じゃなかった。ぶどう酒とクッキ―をお届けに上がりましたわよぉ」
「ドアは開いてるよぉ。入っておいで」
「まあ、お婆様。お風邪をひいてらっしゃるの?ひどいお声ですわよ」
「心配してくれるのかい?優しい赤ずきん。近くによって顔を見せておくれ」
「まあ、お婆様!なんて大きなお耳をしているの!」
「その方がおまえの言うことがよく聞こえるからね」
「お婆様ったら、なんて大きな手をしてるのかしら!」
「お前を捕まえるにはその方がいいからね」
「まあ、お婆様!ずいぶん大きなお口をしているのね!」
「その方がお前を食べるのに都合がいいからさ!」
「って言うかアンタババァじゃなくて狼じゃん」
「…………」
「…………」
「……まあ、そうなんですけど」
「アンタここで何やってんのさ」
「その、お腹がですね、減ってましてお婆さんを食べたわけなんですけど。そのですね、やっぱり三日もなにも食べてないとそれだけじゃ足りなくて、その……」
「なに?」
「……あの……食べていいですか?」
「あぁん?」
「あああ、す、すいませんすいません」
「さっきからアンタむかつくんだよね。獣のぶんざいであたしに声かけるはそのくせ言いたいことははっきり喋らないは二足歩行はするは!」
「はぁ……」
「落ち込みながら両膝をつくぐらいなら何かいったらどうなのよ。犬っころ」
赤ずきんは、狼の胸ぐらを掴むと勢いよく揺さぶり恫喝します。狼は、全身から哀愁をほとばしらせながら、独白します。
「ふふふ。そうさ、知ってたさ。私はいつもいつもこんな役ですとも。門番の時は、黒ネズミに魔砲を撃たれ、シェスタをしていたら侍女頭にナイフを投げられる(刺さらないけれども、殴られるぐらいには痛い)。お嬢様は気まぐれに漫画の真似をして北斗神拳やら鬼の背中やらで私を試し打ちするし、あげくのはてには妹様にまで、こんな扱いだ!どうせ私は引き立て役の愚か者さ!そんな定めの元に生まれたからにはなんの文句もない踊ってやるさ!あっははははは!ぎゃおおおおおおおおおおおお、食べちゃうぞぉおおおおおおおおお!!」
「ちょっと何すんのさ!変態!」
「グフッツ!!うぅうううううう……は!?私は一体何をしてたんだ?ここはどこ?私は誰?」
「ざけんな(ドゴォオオオオオン!!)」
「グゥゥウウフゥウウウウウウウウウウウウウウウウ!!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!!!」
「ギャピィイイイイイイイイイイイイイイイ!!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!!!」
「グボォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!!!」
「ウボォアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
「UUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUURRRRRRRRRRRRRRRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!!」
「アベバァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
「ブギャラボンベッシィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!」
「死ね!!!」
「(やばい、このままでは食事にありつく前に殺られる……どうする狼、キミはなんて相手に声をかけたんだ。はははははは。おっと狼、あっちの世界に行くのはまだ早い。何か方法は……あ、あれは……)あんなところに…幼子の美しい手首が!!」
「えぇええ!!どこよどこ!どこにあるの?ないじゃない!」
「いただきます」
* * * * * * * * * * *
満腹になった狼は、お婆さんの家の中でいびきをかいて寝ています。
そこへ踊りながら森の中から登場したのは狩人。
狼の大いびきを聞いた狩人は踊りをやめ、話し合います。
「あれあれあれぇ〜? 八咫烏様。あの物静かなお婆さんが大いびきをかいて眠っているよ?これは一体どういうこと?」
「さっぱりですわ、お空。中に入って調べてみませんこと?」
「OK、八咫烏様。仮になんでもなかったとしても不法侵入罪で捕まるだけだし、何の心配もいらないよ!」
「そうですわねお空!じゃあさっそく入りましょうか」
お空と、そのお空の姿を借りている八咫烏。狩人達は踊りながら部屋の中へ入ります。
「やや!こいつは狼!よし撃とう(制御棒を構える)」
「まっ」
ドゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!
「ホンギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
狩人1は、問答無用で狼を撃ちます。狼は、崩壊する家の壁をぶち破り、森の木々をなぎ倒し、地面をバウンドしながら吹っ飛んでいきます。
「あっれぇえええええ?おかしいなぁ。まだ原型を保っているや。よしもう一回撃とう。さっきよりも出力をあげて、と」
「ちょっ!ちょっとまっ」
チュドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!
狼は、全身黒こげになりながら天高く吹き飛び、地面に叩きつけられます。
狩人1、まだかすかに狼が動いているのを確認すると、靴底で狼の頭を踏みつけます。むごいことですねぇ。
「おら!おら!どうだどうだ、この狼めが!!」
「待ちなさいお空。この狼どう見ても腹がでかいわ……と、言おうと思った所なの!」
「うにゅ?あ、本当だ!これどういう事ですか、八咫烏様」
「ひょっとしたらお婆さんを飲み込んでいるのかもしれませんわね」
「(制御棒をひいて)なるほど!さっすが八咫烏様、冴えてるぅ。じゃあ確かめてみよう!」
「二発も核融合エネルギーを撃っちゃったから、かりかりのウェルダン肉になってるかもしれないわ。もう手遅れかもしれませんわね(満面の笑みで陽気に)」
「気にする事なんて何もないです。仮に死んでたとしても狼のせいにすればいいだけだもの!」
「なるほど、その考えがあったわね!お馬鹿なお空にしては、やるじゃない」
「へへぇん、それ程でも……あるかな」
「さて、そうなると確かめなきゃいけない事がありますわ」
「ん?どうするんですか」
「これですわぁ〜」
懐からはさみを取り出す八咫烏。嬉しそうに腰をくねらせるお空。何やらやらかすつもりです。
「うわぁ〜それで狼の腹をかっさばくんだね!やた烏様えぐぅ〜い!」
「では、早速入刀!」
狩人1は、狼の腹を切ろうとします。しかし、すんでのお所で狼が真剣白刃取り。そこで狩人2が手伝い、狼の腹をかっさばき、中から赤ずきんが飛び出します。
「あ〜びっくりしたぁ!いきなり真っ暗になったかと思ったら、世界の終わりみたいな熱と振動が来るんだもの!このクソ犬!よくもこのあたしを食いやがったね。っとぉおお。あれ?ババアじゃん」
赤ずきんは、狼の腹から婆さんを引きずりだします。えっ、三メートルの体がどうやって狼の体の中に入っていたかって?そりゃああれです。体積が自在に変わるロギア能力者だからです。
「ぶぁっくしょん!またアレルギーが起きているねぇ〜〜」
「ああ、お婆さん無事でしたか!」
「いやあよかったですわぁああ!」
「あんたら誰?」
「私達は通りすがりの狩人ですわ」
「不審な狼がお婆さんの部屋にいたので参上しました」
「もっと早く来いよのろま。さて、この狼、どうしてくれよう」
「いいアイデアがありますわ。腹に石を詰めて外へ放り出すなんてどうでしょう?」
「生ぬるい」
「へ?」
「どうせなら石じゃなくて、唐辛子詰めて両手両足縛って石抱かせて三途の川に沈めるのよ」
「……あの、赤ずきん。一応童話なんでそういうことはやめた方がいいんじゃないかしら」
「チッ。じゃあ、しかたない。石詰めるだけで勘弁してやるか。でも石に爆弾張り付けるぐらいならいいよね?」
狩人は、目を背けて答えません。下手に何かを言って、赤ずきんの気分を損ねたくなかったからです。
「ぶあっくしょん!冷えるねぇ〜〜布団に入らないと風邪ひいちまうよ」
お婆さんが、ロギアの力で狼の腹の中に入っていきます。何でまた入っていくんでしょう?
「おい、ババア。何入ってんのさ」
「お〜〜おぅ。赤ずきんはまだかねぇ?全く最近の若い子はコレだから」
「おい、ババア、目の前にいるだろ」
「ぶぁっくしょん!はい?どちらさまですかねぇ〜〜?」
「……………………埋めよう。今すぐ。一刻も早く」
「赤ずきんちゃん!ちょっと待って!早まっちゃ行けないわ!」
「うっさいわねぇ!なんであんたあたしの名前知ってんのよ!」
「仮にも童話なんだから殺人はやばいですわ!」
「く、痛いところつくわねぇ、あんた。仕方ない。殺るのは狼だけにしとくか。」
「いくら腹が減ったからって、もうちょっと相手選んでもいいのに」
「うううしかたないんですよぉぉ。そおいう設定なんだから」
「設定かぁ大変だなぁ……」
「そこぉ!誰に許可えて話してんの!」
「は、はぃいいいいいいいい」
「あぁん!?ゴチャゴチャ言ってないであんた達、石持ってきなさい!」
「は、はいぃぃ!」
狼、両狩人慌てて上手に走り出します。赤ずきんは、狼の後ろ襟首を掴んで倒し、狩人が出て行ったのを見送り怖ろしい笑みを浮かべ、狼の方を振り向きます。
「さぁ〜て、待ち時間が暇だねぇ……何して遊ぼうか?(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ)」
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁ!」
こうして狩人の活躍により無事救出された赤ずきんは岩を飲ませた狼を小舟にのせ見事に三途の川中心で撃沈し、小意気に家まで帰ると、お婆さんに渡す予定のクッキ―とぶどう酒を途中で食べたことがお母様にバレ、ボコボコにされたとさ めでたしめでたし
THE END
今回は、昔話風にお話を作ってみました。何とか幽香を出すことができて一安心でもあります。もう少しハチャメチャでもよかったかもしれません。
ケテル
- 作品情報
- 作品集:
- 2
- 投稿日時:
- 2012/02/17 03:00:40
- 更新日時:
- 2012/02/17 12:36:37
- 評価:
- 6/7
- POINT:
- 600
- Rate:
- 17.86
- 分類
- 赤ずきん(フランドール・スカーレット)
- 狼(紅美鈴)
- お母さん(風見幽香)
- お婆さん(???)
- 狩人1(お空)
- 狩人2(八咫烏様)
随所にパロディが入っているのも最高です!
やはりこういう話にはジョジョネタが似合うな…(悟)
中でも一番私がワロタのは狩人の核砲による森掃射シーンです
森の妖精とかVAN様とかマジワロタwwww
…ふう
とても面白かったです。
そして、森の妖精、歪みなさすぎだよ。
すごい話でした。