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『停電の苦い思い出』 作者: ぐう
ゴロゴロゴロゴロ・・・
「うぅ・・・雷鳴ってて怖いよぉ・・・」
「おやおや、あんた雷苦手なのかい?」
外は既に夜のため暗闇だが、厚い雲に覆われて星も月明かりもまったく見えなかった。
ここは魅魔の家、普段は一人で静かなこの家に久々にお空が遊びに来ていた。
「だって、急に光ったり大きな音がするんだもん・・・。お姉さんは怖くないの?」
「あたしからしたら、あんたの能力が誤爆するほうがよっぽど怖いんだけどね。雷くらいならどうってことはないよ」
雷を怖がるお空をなだめる魅魔。子供のようなお空の姿もまた愛おしいものだった。
やがて雨が音を立てて降りはじめ、魅魔がお空が落ち着くような話を始めた次の瞬間・・・
カカッ、ガラガラドドーン!
「うにゃああっ!? びえーん怖いよぉー!」
「ほんとにかわいいねぇあんたは。しかし今のは結構でかかったな」
どこかに雷が豪音を立てて落ち、それに伴う振動が二人のいる家にまで響いた。
ただでさえ雷が苦手なお空は、驚くと同時に魅魔に泣きついた。
「うえええええん・・・雷やだああ・・・」
「大丈夫だって、あたしが傍にいるから、ね?」
お空は怖がって泣き続ける始末。
まるで子供をあやす母親のように、魅魔は優しくお空の頭を撫でて落ち着かせた。
フッ
「うにゃっ!?」
「あら?」
すると誰も部屋の電灯に手をつけていないのに、突然部屋の明かりが消え、辺りは真っ暗闇となった。
廊下や外の明かりすら見えない、どうやら停電になったようだ。
「真っ暗怖いよおおお! うええええええん!」
「急に停電するたぁ、今日の雷は容赦しないね」
突然の暗闇に怖がって、再び泣き出すお空。
それに対して魅魔は、傍らに置いてあった錫杖を持って、上に掲げた。
「わっ、明るくなった」
「これで停電が落ち着くまで待つとしようか」
「お姉さんすごーい」
すると先端の月の部分がほのかに光り、まるで蝋燭のようにゆらめく淡い光を放った。
魅魔の手際の良さにお空は関心し、いつの間に泣き止んでいた。
「それにしても停電って、あたしゃあまりいい思い出がないんだよね・・・」
「どうして?」
「せっかくだし、停電が直るまであんたにお話しようかな。あたしのちょっとした昔話を」
それはまだ靈夢が現役だった、かなり昔のことだった・・・
「はぁー、いいお湯・・・」
湯船に浸かり、極楽そうな顔をしている赤髪の少女。まだ魅魔と出会って間もなく、何の魔法も使えない頃の魔梨沙だった。(ちなみに髪が赤いのは封魔録での設定)
まだまだ魔法の書物を読んで勉学に励む身、見習いといったところだ。
「魔梨沙、寒いからってあんまり長風呂するんじゃないよ」
「はーい」
着替えを持ち込んだ魅魔が脱衣所から声をかけ、魔梨沙は素直に返事をした。
この頃はまだ師匠と弟子というよりは、母親と娘といった感じだった。
ゴロゴロゴロゴロ・・・
「しかし嫌に荒れてるわね今日・・・」
この日も幻想郷は悪天候で、夜になって雷雨を伴う激しい荒れ模様となった。
遠くの雷鳴が雨音に混じり、魔梨沙は外の荒れっぷりを頭の中で想像した。
「さてと、こないだみたいに長風呂しすぎるとまた魅魔様に怒られるし、もう少ししたら上がろうかしら」
魅魔の説教は時として雷以上にうるさいため、あまり長居はできない。
風呂に入って約15分、魔梨沙は上がり湯で身体を温めている最中だった。
ガラガラガガァーン!
「わっ!? な、何?」
すると、突然浴室の明かりが消えたかと思うと、爆発のような激しい音が振動とともに外から響いてきた。
一瞬魅魔の悪戯かとも思えたが、消えた直後の雷による轟音で停電だと判断できた。
「魅魔様、魅魔様ーっ!」
まだ魔法が使えない魔梨沙には、自ら明かりを放つことすらできない。
しばらくするとぼんやりとした明かりが脱衣所にやってきて、魅魔の声が聞こえてきた。
「今のは近くの電線に落ちたかもしれない。あたしゃちょっと見てくるから、あんたは着替えて停電が直るまで脱衣所で待ってな」
とだけ言い残すと、錫杖に灯していたと思われる明かりは遠のいていった。
となると魔梨沙はは、魅魔に言われた通り待つしかなかった。
「うぅ寒・・・、まだ直らないのかしら・・・」
すぐさま湯船から上がり、身体を拭いて着替える魔梨沙。
停電によって家全体が暗闇に包まれており、たまに起こる稲光で一瞬辺りが見えるかどうかくらいだった。
「魅魔様見てくるって言ったけど、それにしてもちょっと遅いわね」
それから時間が流れ、着替えてから既に10分が経過した。
しかし停電が直るどころか、外に見に出た魅魔が戻ってくる様子すらなかった。雷が鳴って危険な中、どこまで行ったのだろうか。
ぐりゅっ、ごろごろぐりゅうう・・・
「やだ・・・もっと温めてたらよかった・・うう・・・」
更に時間が流れ、20分くらい経過した頃、魔梨沙のお腹から鳴り出す小さな雷鳴のような音。
適度に保温されてないまま待たされていたため、おのずと魔梨沙の身体は冷え、お腹もまた同様だった。
ごろごろっぐうりゅりゅりゅ・・・
「ごめん魅魔様、これ以上待ってたら私我慢できないから・・・」
魅魔の言いつけは原則絶対だが、こればっかしは譲ることができなかった。
加えてこの頃の魔梨沙は腸の働きが弱く、お腹を下しやすく長く我慢ができない体質だった。
この状況で待ち続けていようものなら、停電が直るまでに最悪の結末を迎えるのは言うまでもなかった。
「つうぅ・・・。確かトイレはこっちだったはず・・・」
遠くの雷鳴のように鳴るお腹をさすりながら、魔梨沙は暗闇の廊下を歩き続けた。
この辺りは外灯がほとんどなく、あっても停電のためか外からの明かりが射してこない。
壁の手触りとたまに起こる稲光だけが、唯一の手がかりだった。
カッ、ガラガラガガーンッ!
「ひっ!」
またしても突然の轟音が辺りに響き、魔梨沙は驚いて背筋をゾッとさせた。
そして一瞬お尻に何か嫌な感触が走り、もしやと思い手を伸ばした。
「やだ・・・私・・・」
スカートの中に手を入れ、下着の上からお尻に触れる魔梨沙。
下着にやたら湿った感触があり、触れた指先にはおならに似た臭いが付いていた。
「後で魅魔様に怒られちゃうかも・・・んんっ!」
少しとはいえちびったのは確かで、魅魔からの説教フラグを感じた魔梨沙。
すると、突然身体がブルルッと無意識に身震いを起こし・・・
ブビッビチビチッ・・・ビビュウウウウウ・・・
「あっ・・・ああ・・・、そんな・・・」
何故身震いが起こったのかは不明だが、今ので魔梨沙はお尻の穴が緩んだのを理解した。
そして次の瞬間から、先ほどちびったものが肛門をこじ開けて下着に流れ出した。
ブビュブブ・・・ビュビビブチチ・・・
「こんなところでうんちしたなんて・・・魅魔様に絶対に怒られちゃう・・・ああ・・・」
着替えたての下着は瞬く間に茶色の汚水で汚れはじめ、魔梨沙は止まらない下痢便に身体を震わせて抗うしかなかった。
自分が漏らしていることはわかっているのだが、まさか漏らしてしまうとは思わなかったため、いざ何もできずに固まってしまうのだった。
「でも魅魔様、本当に遅いけどどうしたんだろ・・・」
漏らした以上、魅魔に説教されるのは必死だろう。だがその説教をする主は今どこにいるのか。
「しっかしどこかしこも見えやしないねこれじゃあ」
一方魅魔は、魔梨沙に着替えと待機を言いつけた後、すぐさま外に出て停電の状況を確認した。
一応この近辺には数件の家が存在するのだが、その家々も全て停電で何も見えなかった。
「ん? こんなところに紐なんか誰が・・・」
魅魔が錫杖からの明かりを頼りに辺りを見渡していると、どこからか黒い紐のようなものが垂れているのが見えた。
魔梨沙の悪戯か何か知らないが、誰がこんなところにぶら下げたのだろうか。ひとまず引いてみようと紐を掴んだ。
バリバリバリバリバリバリバリ!
「あびゃびびびびびびびびびびびびびび!」
紐を握った手から凄まじい電流が流れ、魅魔の全身に強烈な痺れをもたらした。
魅魔は何がどうなってるのか理解する暇もないまま、電気ショックを全身に浴び続けた。
「な・・・何なのさ・・・これ・・・」
紐から手を離すと電流は発生しなくなったが、魅魔は痺れと痛みに訳がわからないままだった。
実は魅魔が握った黒い紐というのは、落雷の瞬間に切れた電線だったのだ。ただでさえ切れた電線からは強烈な電流が流れるというのに、雨で濡れた魅魔の身体は電流をより行き渡らせる格好の的だった。
「し・・・しびれ・・・りゅ・・・」
電線を握ったことにようやく理解した瞬間、魅魔はその場にどさっと倒れた。
いくら悪霊といえ、全身に走る強烈な電流に耐えられる訳ではない。気づかなかったといえど、これは魅魔のミスだった。
やがて倒れた魅魔のスカートの中から、ブチュブチュと小さな音を立てて茶色の液体が流れ出すのだった。
「とまぁ、まさか切れた電線に触るとなんて思ってなかったよ」
「電気びりびりして大丈夫だったの? お姉さん痛くなかった?」
「正直あのまま成仏してもおかしくなかったけど、魔梨沙があたしを発見してくれたおかげで助かったよ」
ちなみに魔梨沙が致してから約10分後、つまり停電発生から30分くらいしてから停電は解消されたようで、魅魔が触ってしまった電線もちゃんと直されたそうだ。
自分も致したのと助けてもらったのもあり、今回に限っては魔梨沙への説教を免じたという。
「あっ、明るくなった。やっぱりお部屋の明かりって嬉しいね」
「そうだね、あたしゃあの時のようなことがトラウマになってるから、停電はもうこりごりだよ」
話終えたその時、二人のいる部屋に再び明かりが点りはじめた。
「ねぇお姉さん、他に何かお話ってある?」
「そうだねぇ、魔梨沙があたしの誕生日に初めてプレゼントした時のことでもしようかね」
二人は気が付いていないが、実は魅魔の話をしている間に雷雲はどこか遠くへと去ってしまっていた。
そんなことなど露知らず、お空のために魅魔はまた別の話を話しはじめるのだった。
今回は旧魔理沙と、リースカ以外では久々の魅魔様です。(「理」を「梨」と表記しているのは、違いをわかりやすくするため封魔録の誤字を引用しています)
今更説明不要ですが、リースカのみ全く別の物語として動いているのでご了承を。
魔梨沙をどう動かすのかは昔から悩んでなかなか決まらなかったのですが、何とかこんな話として動かすことができました。
今後の出番は・・・かなり厳しいかもですw
あ、切れた電線は本当に危険ですので絶対に触らないでくださいよ。
ぐう
- 作品情報
- 作品集:
- 2
- 投稿日時:
- 2012/02/29 10:51:54
- 更新日時:
- 2012/02/29 19:51:54
- 評価:
- 2/4
- POINT:
- 230
- Rate:
- 12.75
- 分類
- 魔梨沙
- 魅魔
- スカトロ
- お漏らし
お風呂から上がって長時間ってのは予想の範疇でしたが、感電脱糞とは……。
そんくらいじゃくたばらない魅魔様ならではですね。
いずれ、あっちの方にも(と言ってもまもなく最終回ですが)弟子が出たら嬉しいな……。
心がスゴイ暖かい気持ちなんですよ。
>先任曹長さん
感電でくたばるほど軟弱な魅魔様じゃないですよ。
その分の代償はもちろんありますけどw
>名無し(2)さん
スカものです。
のほほんとした話なのが原因かもしれませんね。