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『供給過多による”ほのぼの”中毒少女について』 作者: ギョウヘルインニ
清々しい朝、木漏れ日が射す室内、清潔なベットで目覚めた魔理沙は寝ながら考えたことを反芻してた。”ほのぼの”は、宇宙にあるかもしれない。宇宙にある暗黒物資の中にこそ”ほのぼの”はあるかもしれない。宇宙は広いのだ、ブラックホールとか、赤色矮星とかあるのだから”ほのぼの”も有るはずだ。
「霊夢、宇宙に行くぞ!」
早速、魔理沙は家から飛び出し、神社に行って霊夢に銃を突きつけた。最近は霊夢がかまってくれないので、強制的にかまって貰おうと思った。銃は、財布の中に入っていた。いつ入れたのかもわからないが、入っていた。
「……魔理沙。あなたは、このお話が久しぶりに本当に”ほのぼの”なのに、主人公のあなたがこれではいけないわ」
銃を突き突きつけられても、きわめて冷静に霊夢は言った。かつて、毛沢東が蒋介石に銃を突きつけたときに、蒋介石は銃を突きつけられる恐怖に屈服したが、霊夢はそれと違った。
その眼光には、曇りがなく全てを見透かすように魔理沙を見ていた。あまりにもその美しい瞳は、見るものすべてを虜にしてしまうようだった。項羽の前に、虞美人が現れた時とそれは似ていた。
「……そうか! 私は間違えていたぜ、ここに私の求めていた”ほのぼの”は在った」
魔理沙はついに見つけたのだ。長年求めていた”ほのぼの”それは霊夢だった。そして、それに今気付いた。虞はアゲマンの美女だったが、霊夢はどうなのだろうか?
「あの? 魔理沙聞いてもいい? 何処に”ほのぼの”が在ったの?」
「お前が、お前が! ”ほのぼの”だったんだ!」
それは、霊夢にとっては非常に大迷惑なことだった。魔理沙がまた訳のわからない事言い出した。それは、突然関所で弁慶が義経を突然罵り関所を突破したのと同じことだった。
「あの魔理沙、私は”ほのぼの”じゃない」
「そうか、お前は自分では気付いていないかも知れないな。しかし。お前は”ほのぼの”なんだよ」
このとき、魔理沙は霊夢を拉致監禁して、拷問、陵辱してでも持っている”ほのぼの”全てを奪い捕ろうと思った。
「……あんた、また拉致とかそういうこと考えているでしょう? そういうことだから永遠に”ほのぼの”することができないのよ。”ほのぼの”は物じゃない!」
考えていることを、見透かされた。そして、やっと理解した。”ほのぼの”は偶像ではなく、心で感じるものである。それはムハンマドが聖地で、アラーの啓示を受けたように魔理沙にとって啓示を受けたように感じられた。
魔理沙は銃を下ろして、無言で霊夢の前から飛び立った。ここで、霊夢を撃ち殺せば永遠に”ほのぼの”はできないからだ。
そう、魔理沙は霊夢と”ほのぼの”したかった。いままで、霊夢が”ほのぼの”している時何をしているか考えてみた。それは、お茶を飲んでいる時、賽銭箱の中身を調べているときだと魔理沙は思った。つまり、お茶と金なのだ。
両方ありそうなのは紅魔館、あそこから奪い取ってくればいい。……ちょっとまて、奪い取ってきた茶や金で霊夢は”ほのぼの”するのか? ……霊夢にばれなきゃ大丈夫だ。ある夫婦が有った、ある日、夫に妻は生命保険を掛けた。妻は夫の料理にいつも鉛を少しづつ混ぜて、食べさせていた。またある日から、夫は調子が悪くなった。そこで、病院に行き食事に鉛が入れられていることが判明、夫は悲しい気持ちだった。妻に殺されそうになったことが判明してしまったからである。
そういう訳で、紅魔館に魔理沙は着いた。門番の美鈴は、”ほのぼの”昼寝していた。
「……こんにちは、美鈴です。ただいま、門番をしています。……御用の方は……………」
「……なんて、ことだ。ここにも、”ほのぼの”っぽい雰囲気が!」
おかしい、霊夢と一緒に”ほのぼの”したい魔理沙の計画はいきなり頓挫した。ここにも新手の、”ほのぼの”したい相手ができてしまった。可愛い寝言を呟く門番をみていると”ほのぼの”した気分になった。
魔理沙はなにも言わずに、また飛び立った。今、美鈴を起こしてしまうと”ほのぼの”できないかもしれないからだ。起こせば、殺伐としたこの幻想郷に美鈴を巻き込んでしまうからである。だからせめて、今夢の中だけでも”ほのぼの”してもらいたかった。
美鈴は永遠に寝ていればいい、とういうことは、睡眠薬だ。そうだ! 睡眠薬だ! 行くところは決まった。竹林を越えて、永遠亭に行くしかない。もっとも、飛んで移動するので、すぐにつく分けだが。
そういう訳で、永遠亭についた。門から中に入ろうとしたときだった。罠が仕掛けてあった、落とし穴である。見事に魔理沙はその罠に嵌った。
”今は昔、アリスが昼寝をしていると母の神綺、戻ってくるように言った。ところがアリスは、それをシカトする。アリスは、目の前を走っていく優曇華に興味を持ったからである。アリスは優曇華を追いかけてみることにした。それが間違えだった。陽動作戦に巻き込まれ、仕掛けてあった落とし穴に落ちてしまったのだ。穴の中は、狭くてぬめぬめしていた。息苦しく、アリスは呼吸ができず震えた。そして、興奮したのか顔がピンク色になってしまった”
それとは、関係なく魔理沙が嵌った罠の上から見下ろす一羽のウサギ、てゐである。その表情はとてもかわいい表情で、”ほのぼの”していた。この穴は砂浜に掘った危険な落とし穴ではなく、スポンジとかたくさん入っているので怪我などはない。
だから、純粋に魔理沙が落ちたことで”ほのぼの”しているらしい。魔理沙にはこの”ほのぼの”を壊すことができなかった。
「あの、魔理沙はいつまでそこにいるの?」
「私はまた見つけたんだ。”ほのぼの”をな、ここにいればずっとお前は”ほのぼの”しているんだろ?」
「ふーん、そうなの? 私は十分”ほのぼの”して今日は余韻でずっと”ほのぼの”できるから大丈夫だよ」
てゐとしては、嘘は言っていないが、魔理沙なんてどうでも良かった。
「寺小屋あたりに行けばもっと、”ほのぼの”してるかもよ」
「そうなのか? あそこに前行ったときには、そんな感じしなかったけどな?」
魔理沙は疑いながらも、飛び立った。箒の上で魔理沙は考えた、寺子屋に行っても奴等は警戒しているに違いない。
寺小屋のわきからみつからないように見てみよう。じっさい、成人した大人がこういうことをやっていると通報されるかもしれない。
程なく寺小屋についた。今日の授業は終わったようで、子供たちと慧音が校庭で遊んでいた。蹴鞠、ゴムとび、鬼ごっこなどといった”ほのぼの”した遊びである。
みんな、仲良く遊んでいて本当に”ほのぼの”していた。魔理沙はこの中に入って遊びたいと思いました。しかし、それはかなわぬ夢、今の魔理沙が遊びに参加するとルールを知っていても楽しい遊び方が出来る気が有りません。
魔理沙はそれに自分で気付いていました。悲しいことですが、今は耐えていつか”ほのぼの”遊べることを願った。
魔理沙は今日は家に帰ることにした。帰路に着きながら考えた世界は、私の知らないところで、”ほのぼの”に満ち溢れていた。今日それに魔理沙は気付いた。そして、それをたくさん感じることが出来た。
家に帰った魔理沙は”ほのぼの”が過剰に当てられたことにより”ほのぼの”突然中毒に陥った。今は椅子に座り寝ているにも関わらず、きれいな瞳で中を眺めている。夢の中で”ほのぼの”危なくない罠を仕掛けて、慧音と児童達と遊んでいる。ある意味、魔理沙は”ほのぼの”を自分の中に見つけたのかもしれない。
残念なことに、明日は”ほのぼの”イベント雛祭りなのだが....
エンディング 3 ほのぼの
作成ソフト メモ帳さん
投稿 産廃創想話イミテーションさん
スペシャルサンクス 読者様
今日の一言 砂肝の塩焼き
「パオパオ! パオパオ!」
魔理沙は、意味不明な言葉を叫んでいた。そして、両手を広げて鳥が羽ばたくように振っていた。
「パオパオ! パオパオ!」
「何やってるの?」
気の毒そうに、近くにいたチルノは聞いた。
「星を見てるんだぜ!」
「そう」
魔理沙は星の導きを信じて、冒険することにした。
それから、3年後嵐の夜
「ここは、天国から一番近い場所」
豪華な、シャンデリアが床に落ちて壊れている紅魔館にて、魔理沙はレミリアと結婚飛行していた。
瀟洒な門番は一箇所に集められている。メイドの門番なのである。
これからは、赤ちゃんフランドールのお世話係は何処にもいなくなった。
コメントの返信
1、名無しさんへ
ほのぼのは、永久に不滅です。パオ
2、マカナチカイさんへ
近くにあっても気付かなかったりしますね。
3、名無しさんへ
今回のお話は、砂肝の中の砂利を洗っていたときに思いついた話です。嘘です。
4、名無しさんへ
魔理沙には、ほのぼのになれる薬を投与しなくてはいけませんね。
5、名無しさんへ
パオパオのあとには、ミッシェルと続く予定でしたがやめました。
6、糞団子さんへ
作品を読んでもらいありがとうございます。宗教がらみわやりすぎると問題が発生思想です。
8、名無しさんへ
ばれましたか、最近書いていて変なんです。
9、名無しさんへ
人が始めて通る道ですね。
3月7日 緑のカーテンが目に痛い日
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
2
投稿日時:
2012/03/02 13:09:35
更新日時:
2012/03/07 11:53:57
評価:
6/11
POINT:
660
Rate:
15.22
分類
”ほのぼの”
誰も死なない
「パオパオ」
コメント返信
アンタ天才だろ!
ほのぼのに取り付かれ悩み苦しんでいる。
誰かが魔理沙の中にあるほのぼのへの迷いを断ち切ってやられば
有難うございます。