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『『暴れん坊聖2』』 作者: ギョウヘルインニ
”悪い事は出来ない全て聖様がお見通しだ!”
命蓮寺は経営的に今ピンチになっていました。より多くの信仰を集めようと、自作の映画を作って放映したものの、その作品が大コケしてしまいました。
増えたのは信仰では無く多くの負債でした。さらに負債を返済しようとして、信者からのお布施を半強制的に徴収したため、信仰は増えるどころか減ってしまいました。
焦った聖は日夜、幹部を集めて会議をしていました。会議をしたところで、何も解決しないことに気付いていましたが何かしないと怖くなって9歳位の子供を攫ってしまいそうになるのです。
今日で8日目の会議である意見が出ました。
「聖様、映画の第2弾を作りましょう」
映画で助監督を務めた一輪は、大コケしたことなど忘れたのか言いました。なんとなく、雲山爆破シーンをもう一度やりたいのです。なんとなく、この今も後ろにいる背後雲をぶち殺すところを想像したりすると楽しいのです。そして、その想像を創造に変えたいのです。
「予算が足りない一輪それは無理だ」
映画で格好つけるために耳を切り落としたナズーリンが、化膿しかけて臭い膿が出る頭部を掻きながら言いました。撮影のときにその場の勢いで耳を切り落として、今ではすごい後悔しています。最近は猫耳カチューシャを買って猫になりたい気分なのです。
「そうですよ、一輪さん。この間、映画を撮るために寅丸を身売りしたのを忘れたのですか?」
今頃寅丸はショーパブで毎日まじめに東南アジア系のちょっと色黒の美人と踊っています。なお、今でも聖が買い戻してくれると信じ肥え太ったレズビアンのババアとかに公演中であるにも関わらずキスされたり触られたりしています。
「何も問題ありません。今度は村紗をどっかに売り飛ばしてそれで資金を得ましょう」
一輪にとって村紗など、所詮は亡霊に過ぎませんでした。なんとなく船長とか言われているものの、ただいるだけで何も役に立たない穀潰しだと思っていました。毎日、一輪は念仏などを唱えていて多忙なのにも関わらずあの船長は何考えているのか、柄杓で野球の素振りをしているだけのように見えたのです。
「……どうでしょう、ナズーリン確かに一輪の言うとうりですね。村紗なら150万位で売れそうです。それで映画を撮りましょう」
聖は映画で主演兼監督でした。作品が売れる売れないに関わらずに大スクリーンで自分が映し出されることに一種の快感のようなものを得ていたのです。
「ああ、予算に問題が無ければどうぞご自由にやってください」
ナズーリンは既に止められないと判断して反論しませんでした。それよりも、膿がついてべたべたした髪が臭くてそれが嫌で気になっているのでした。
「聖様が賛成してくれれば可決ですね」
そういうわけで、命蓮寺映画第2弾『暴れん坊聖〜危機一髪〜』が製作されることになりました。無駄な会議はこの映画で報われるのでしょうか?
今日も妖夢は、何かをいじめたくてうずうずしていました。自分より弱い者をいじめるのが大好きなのです。
この捻じ曲がった根性の原因は、幽々子が行う生き残るために施した情操教育の賜物なのです。
現在、妖夢は郷の外れにあるスラム街をいじめの生贄を探して歩いています。こういうところには、人生の敗者が饐えた臭いと共によく歩いているのです。
程なく、湿気て燃えないマッチを売る魔理沙を見つけました。魔法使いを志したものの、道半ばで両足切断の事故を起こして今ではマッチを売って暮らしています。
乗っている車椅子はさびさび、移動しようとして車輪を回そうとしますがなかなか動きません。周りを通り過ぎる他の薄汚い住民たちはだいたい無関心です。妖夢は、良い獲物を見つけ近づいていきました。そして、いきなり車椅子ごと魔理沙を背後から突き飛ばしました。
魔理沙は”グシャ”っと顔から投げ出され地面に叩きつけられて、鼻血が出てしまいました。
”魔理沙の薄汚れた血は、地面を赤く染めた。”
「いい気味ですねえ、魔理沙さん」
「うぐう痛い! だえら? あ? えうあう、妖夢やめてくれ」
魔理沙は、地面を這って倒れた車椅子に戻ろうとしました。妖夢はその光景を見て、ある種の優越感を覚えました。薄汚い周囲の人たちは、それを横目で見たものの見ないフリをしています。
絡んでいる妖夢の身なりがきれいなので関わらないようにして避けているのです。
”ここは郷のスラム街、スラム街の住民には人権などは無い”
妖夢は、地面を這う魔理沙の背中を踏みつけ動けないようにしました。
「やめてくれ! やめて下さい!」
「仕方ないですね。これからやろうとしていたこと4つ位はやめてあげますよ」
一つ,魔理沙の健康状態の確認......幽々子様式
二つ,健康状態に応じての処理......同じく幽々子様式
三つ,50ドル位渡して開放......幽々子様が作った
四つ,障害者の支援施設の紹介......同じく幽々子様が作った
魔理沙の知らない、この予定が破棄されたのです。
「あ、ありがとう」
「それでは、さようなら」
妖夢は魔理沙の髪をつかみ、車椅子を起こし座席の下に出っ張ってあった金具に縛り付けました。それから、半霊を操って思い切り車椅子を押したのです。
こういうときだけは、錆びて動きが悪い筈の車椅子は勢い良く魔理沙を引き摺りながら走って行きました。丁度西部劇のアウトローが馬で小市民を引き摺るような感じでした。
「ギャー、痛いいいいい」
「ばいばい、魔理沙さん。 ……敗北者には丁度良い末路ですね」
妖夢は魔理沙を見送ると、なんだか急に面白くなって急速に冷めました。それから、新しい生贄を探そうと歩き出そうとしました。
すると、そこに豪華な金箔が貼られた車椅子に立ち乗りした”聖様”が部下を連れて現れたのです。
「妖夢! 今の悪行見ていました! 介護しなさい!」
「あれ? 今のなんですか? 渾身のギャグですか?」
あと、見ていたのなら止めろよ、突っ込みを入れたくなった妖夢は聖様を切りたくなりました。そして、抜刀したのです。
「抵抗するつもりですか? いざ、南無三──!」
聖は妖夢を魔理沙を平等にするために、足を狙った先制攻撃を繰り出したのです。今日の聖様の武器は木刀でした。
その攻撃は非常に鋭く的確で、妖夢が刀で防ごうとしましたが回避できませんでした。
ゴキッっと脛の骨が折れました。一撃で妖夢は倒されてしまいました。妖夢はさっきの魔理沙のように地面に倒れました。その背中に、木刀の切っ先が押し付けられます。まだ抵抗するなら、このまま体重をかけて刺すつもりなのです。
余りの実力の違いに、妖夢はすでに心を折られてしまいました。そして、聖様を見上げて懇願しました。
「すみません! 私が悪かったです。どうか命だけは勘弁してください」
「……初めから、命は取るつもりはありません」
そういって、聖は妖夢を助け起こしました。妖夢の足には激痛が走りました。それを見た聖様は慈悲深い心の持ち主なので、同行していた部下に命じてモルヒネを妖夢にうちました。
妖夢は眠りに落ちました。
”聖様はやさしい聖者悪いやつでも見捨てない”
妖夢が眼を覚ますと、車椅子の座っていました。場所は白玉楼の入り口でした。聖様達は、妖夢を届けた後引き上げたようです。
「痛い!」
足に激痛が走ります。妖夢は立ち上がろうとして足を骨折させられたことを思い出しました。治療されていない足が、内出血で大きく膨れています。
それでも何とか、半霊に支えながら立ち上がり白玉楼に入りました。怪我を幽々子に見せるわけにはいけません。もし見られたりしたら、そんな子に育てた覚えはありません等と難癖をつけられて、きっと折檻を受けます。
ところが、残念なことにすぐに見つかってしまいました。幽々子は暇なので、一人で鬼ごっこ亡霊ばーじょん改という遊びをしていて、白玉楼の廊下や壁を走りまわって遊んでいたのです。
「どうしたの? 妖夢、その足!」
「……外で、階段から落ちました」
骨折で腫れた足を見た幽々子は、驚いて聞きました。大切な自分の作品、妖夢が怪我をしているのです。
妖夢は嘘を付きました。聖様に負けたと言えば、きっと酷い折檻を受けると思って咄嗟に嘘を付いたのです。
「妖夢、その眼は嘘を付いている眼よ。私はね嘘を付いてもいいと教育したけれど、ばれないように嘘を付けと教えたわよね?」
人は騙しても良い、陥れても良いと幽々子は教えて着ました。だから、嘘をつくこと自体は内心うれしかったのです。
「本当です。本当に階段から落ちたんです」
「へー? じゃあ、何処の階段から落ちたの?」
「えっと、あれです。外の階段です。白玉楼の階段です」
「じゃあ、その階段の何段目から落ちたの?」
「13段目です」
「……本当に馬鹿な子ね。あのね階段から落ちて、足を折ったのならそんな段数なんか数えている余裕なんか無いわ。誰かにやられたのでしょう?」
実際どうでしょう、数を数えるかもしれませんが少しカマを掛けているのです。
「……ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。聖にやられました」
妖夢はカマを掛けられて要ることには気づきませんでした。
殴られる、妖夢は思い身構え眼を瞑りました。ところがいつまでも衝撃が来ませんでした。それどころか、折れた足の辺りが冷えて痛みが引いたのです。
眼を開けてみると、折れた足を冷たい幽々子の手が温かく包んでいたのです。そして、今まで見たことの無いような微笑を浮かべて妖夢を治療したのです。
「……幽々子さま」
「そう、あの尼僧にやられたのね」
これで命蓮寺を侵略する口上ことができると幽々子は内心ほくそ笑みました。あの線香くさい命蓮寺が大嫌いなのです。ちなみに、妖夢を治療したのはやさしさではありません。折檻したらその分戦力が減ってしまうので治療したのです。
もちろん、後で折檻します。股割きです。
二時間後、幽々子は何人もの屈強な殆ど裸の男を連れて、命蓮寺の門前まで来ていました。この男達に、命蓮寺の面々を犯させるつもりなのです。
命蓮寺の門前には、信者では無く流行病などで捨てられた大勢のかわいそうな人たちがたくさんいます。いつか聖様が救ってくれると信じているのです。
そんな、かわいそうな人達を楼観剣を杖代りにして、何とか参戦していた妖夢は切り捨てました。
「いったい、私達が何をしたというのですか?」
かわいそうな一人が妖夢に聞きました。
「何もしていません。ただ切られて、大声で叫んでください」
これは、さっき移動中に幽々子が考えた策略なのです。命蓮寺の門は存外大きく硬いため簡単には開けられそうも無いので、門前に要るゴミを切ります。そうすると、命蓮寺の連中は普段から慈悲深いとかを売りにしているので出てこざるえないだろうと考えたのです。
「ギャーー!!」
「助けてー聖様!」
「いいですね! もっと、叫んでください! はい、はい、はい! お腹から大きな声を出して!」
妖夢はたくさん人が切れてなんだかすごい興奮してきました。足が折れて痛いはずなのに脳内麻薬がたくさん分泌されて痛みを忘れて人を切りました。まあ、杖なしでは歩けませんがなんだか直ったみたいだと思ったのです。
そんなことをしていると、思惑道理に命蓮寺の門が開きました。やはり、評判を気にした聖様が部下を連れて出てきました。大きな黒犬に乗って手には超格好良い奉天戟を持っています。
そして、まだ何もしてない屈強な男を何人か叩き斬り幽々子の目の前まで一気に来ました。
「外が騒がしいと思って出てきたら、こんなことをしてただで帰れるとは思わないで下さいね」
「あら? 春度でもくれるのかしら? 女僧さん」
聖様と幽々子の間には、陽炎が発生しました。そして、晴天なのにも関わらず雷の音までしました。
「私が寺にいた頃と幽霊は変わっていないな。いざ、南無三──!」
「ふふふ、あなたも何かにつけて、いざ、南無三──! って変わっていないのね」
先制攻撃したのは、聖様でした。奉天檄で犬を叩いて叱咤して一気に間合いを詰めて幽々子の帽子を奪ったのです。明らかな挑発行為でした。
幽々子も負けてはいません帽子を奪われたときに、聖様の手を握ったのです。すぐに離しましたがやはり挑発でした。
「なかなかやりますね」
「その帽子離した方がいいわ」
「……?」
幽々子の忠告を聞いた聖様は帽子を捨てました。帽子は地面に落ちました。すると帽子は”ぐろてくす”な足を生やして幽々子のところまで戻ったのです。
「……面白いですね。何処で買ったんですか?」
「大手すうぱあよ」
初手は幽々子の方が上手でした。物理攻撃が利かないことを、聖様は知っていました。そこで帽子取って挑発しましたが、あのような仕掛けがあるとは知りませんでした。
「なかなかやりますね」
「あなたが、愚かなだけよ」
聖様が今度は魔法で攻撃しようとしたときでした。そこでナズーリンの助けを求める声がしました。
「聖様! 助けて下さい!」
ナズーリンは完全に化膿して腐臭を放つ耳の痕を男に舐められました。先ほど聖様たちと出てきましたが、化膿して出てきた膿が耳の穴をふさぎ平衡感覚がありませんでした。
ふらふらしていると、簡単にこの男に捕まってしまったのです。
通常の人間ならば膿など舐めないものですが、この男は都合の良いことに特殊性癖の持ち主でむしろ膿の味と臭いが大好きな変態さんなのでした。
ねっとりした男の唾液とナズーリンの膿が混ざり合って、ナズーリンの髪の毛は気持ちの悪い糸を引きながら舐められました。
「やめろ! やめてくれ!」
ナズーリンに痛みはありませんでした。むしろ、痒くて気持ちの悪かった耳をかいてもらうような感覚に陥りうれしかったのです。
しかし、今は戦いの途中で情事の時間ではありません。しかも、周りには聖やかわいそうな人々の目があります。
「こんなに旨い、膿を出すお前の耳が悪いのだからやめるわけ無いだろ?」
舐める男は出てくる膿を舐め終わると今度はナズーリンを脱がし始めました。
「やめろ! やめろ!」
これ以上この男の良いようにしておくわけにはいかないと思ったナズーリンは抵抗します。舐める男の顔を渾身の力で殴りました。
「効いた、今のは痛かった」
殴られた男の口内は自身の歯で切れて血があふれました。しかし、それは男にとって幸いだったのです。男はナズーリンの口を押さえ無理やり開けました。
「ウデェ? なにほぉづる?」
口内であふれる血を口に貯めた血を垂らしナズーリンに飲ませました。これで男はナズーリンは一つになれた気がしたのです。
男はナズリーンをさらに脱がし、血と唾液の混じった液体を舌に絡ませ露になった乳房の先から下乳を舐めました。
男の舌の通った後には赤い筋ができました。そしてその筋はみるみるうちに、ナズーリンの下の茂みにまで来たのです。
ぺちゃ、ぺちゃといい音がしてナズーリンの大事な所は舐められました。そして、指を出し入れされたりして、準備ができてしまったのです。
そして、男のイチモツがナズーリンに挿入されたのです。
犯されてもナズーリンは小さな賢将です。心の中で犯されたのは”なずーりん”で自分ではないと心の中で思ったのでした。なずーりんは可哀想だけど自分には関係ない!
それだけじゃない、そうだ丸星が犯されたんだ! きっと今犯されているのは丸星なんだ! きっと本当に関係無いんだ! きっとこの変態男のものが、膣の中に入っても関係ない! きっと近くに居る私ナズーリンは見ているだけなんだ!
ナズーリンの思うところの丸星は犯され続けていた。臭い膿の臭いを出していても女の穴を持った丸星は近くにいた別の屈強な男に犯されていても”ナズーリン”には関係の無いことだった。
さて、その光景を見ていた聖様と幽々子は、聖様が持ってきたハーブティーを幽雅に飲みながらお茶会をしていました。そして、男が絶頂を迎えたときに二人の戦いは再開されたのです。
「貴女の部下が私の兵隊に犯されているけど助けないの?」
「……助けることもできましたが、あのナズーリンの幸せそうな顔を見ていたら、このままの方が良いと思いまして」
「それよりも、さっきのはうぶてぃ美味しかったわ。どこの茶園?」
「インドにある秘密茶園です」
「今度、白玉楼に送ってくれない?」
「良いですよ」
戦いを再開した二人は”激しい罵りあい”をしました。今度は罵り合戦を始めたんです。お互い罵倒しあう二人はお互いをやはり敵だと認識したのでした。
「ありがとう! 今度お礼に玉露でも送るわ」
「わざわざすみませんね」
激しい罵りあいでした。
二人が激しい罵りあいをしていると、そこに何故か狙撃主の小傘が現れました。しかも、狙撃主のはずなのに手には短銃を持っています。
「あれ、小傘さんどうしたんですか?」
聖様は、呼んでもいないのに現れた小傘を不思議に思いました。すると、小傘は持っていた短銃で頭を撃って自殺してしまいました。
「カット! ちょっと、小傘さん何やってるんですか? そんなの台本にありません! それに、あなたの出番はまだ後の筈ですよ」
「…………」
撮影用のテープは回したままですが一旦カットです。小傘の出番はまだ後の予定でした。町娘を人質に取った妖夢を狙撃で打ち殺す格好良いシーンが小傘の出番だったのです。
「なんですか? 無視してその態度は? それで目立って人気をとるつもりですか?」
「…………」
助監督の一輪が出番でもないのに勝手に出て来て頭を撃った小傘に言いました。ところが反応がありません。
「…………死んでる?」
仕方ないので、一輪が倒れている小傘に近づいてみると本当に死んでいました。
「どうしたの? 一輪」
「小傘が死んでるんです聖様!」
何か様子がおかしいので、聖様も気になり始めました。そして、あることに気付いたのです。
それは、妖夢の半霊が、小傘を操っていることでした。
「ちょっと、何で小傘を操って殺したんですか? これじゃあ撮影の予定が狂うじゃないですか!」
映画の撮影にはハプニングが”憑き物”ですが、今小傘に死なれては困る聖様は操っていた妖夢に怒りました。
「最初から気に食わなかったんです。どうして私達が悪役なんですか? そうですよね、幽々子様」
「そうよ、安い出演料で出て上げてるのに妖夢は本当に足を骨折したのよ」
「そういう演出だからしょうがないのですよ」
村紗は思ったよりも安値で、取引されたため二人の出演料はとても安かったのです。
それなのに、妖夢は足を骨折しなければならなかったことが気に食わなかったのです。
そこで全てをぶち壊しにするために小傘を殺したのです。
「…………やはり、私が寺に居たころから変わっていないな。白玉楼は、いざ、雲山──!」
「……? え? ワシですかと雲山は言っています」
「だから、いざ、雲山──!」
どういうことなのだろうかと、雲山は、幽々子と妖夢のところに向かって逝きました。
「聖様そういうことなのですね!」
「そうです! 後は一輪の好きなようにしなさい」
雲山は多少、びびりながらも近づいて逝きます。
「なんです? あなたにようはありませんよ!」
近づいてくる雲山に妖夢は切り掛かりました。
「ワシに物理攻撃はきかんと言っているようです」
「それならこれはどう?」
今度は、幽々子が雲山にとり憑こうとしました。
「今です! いざ、南無三──!」
聖様の掛け声を聞いた一輪はスイッチを押しました。
とたんにドカーン! と大きな音がして雲山は爆発しました。そうです雲山には大量の爆弾が仕掛けられていたのです。
「幽々子様ああああああああああ!」
「ちょっと! どういうことなのこれ?」
一輪が映画の資金のその殆どをつぎ込んだ爆弾でした。
爆発は雲山の周り全て飲み込んで、無くなりました。
「正義は私と命蓮寺と共にあります! この世に悪は栄えたためしがないのです!」
聖様は全て無くなった後に手を高々と上げそう言ったのでした。
「流石です! 流石です! 聖様!」
生き残った一輪が泣きながら言いました。
”めでたし、めでたし、今日も聖様は世のため人のため働き大活躍でした!”
「いや〜聖様、途中でハプニングがありましたがある意味、そのお陰でいい画が撮れましたね」
「そうですねえ一輪さん、目障りなあの幽霊も退治出来て良い事づくめですね」
二人はまだ放映されていない映画の大成功を信じて疑わないのでした。
『暴れん坊聖2〜危機一髪〜』
同時上映『ナズーリン猫になるよ』
残念ながら映画が大コケするのはこの3ヶ月後の事だったのでした。
聖様は今度は一輪をピンサロで働かせようと思っているのは秘密です。
とある、墓場にて聖様は亡くなった幽々子のためにハーブティを淹れたのでした。
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
3
投稿日時:
2012/04/04 15:08:06
更新日時:
2012/04/05 00:10:25
評価:
7/12
POINT:
850
Rate:
13.46
分類
命蓮寺
白玉楼
ほど良い狂気を感じました!
イイネ!
プライスレス