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『綺麗な先生』 作者: 和多
「悪魔だろ! お前は本当はそうなんだろ? 慧音、私は知ってるんだぜ」
「急に何を言うんだ?」
ある日の午後、急に風が出てきて土砂降りの雨が降り雷が鳴り始めた。民家の軒下で雨宿りそこで偶然、魔理沙と慧音は出会った。
そして、開口一番に魔理沙は言ったのだった。遊びの途中で雨に降られて機嫌が悪い魔理沙は、出鱈目なことを言って気を紛らわそうと思ったのだった。
「お前は、先生とか言われているが、本当は自分に忠実な人間を作ってるんだろ?」
「とんでもない、言いがかりだな」
どうせこいつはペットでも育ててるつもりで、郷の子供に教鞭をふるっているのだろう。と、魔理沙は思っていた。
「それに、妹紅と仲がいいのは、あれはフリだろ? どうせあいつの体を研究材料にして、お前が不老不死になるための研究しているんだろ?」
「なんだそれは? そんなこと考えたことも無い」
何の利害も無く、なぜ尽くすのか魔理沙には出来ない何か裏があるに決まっているに違いない。それは、どうせ碌なものじゃないと勝手に相場は決まっていると思う。
「人里を保護してるんだってな! あれは嘘なんだろ? 人間の数を増やして、増えたら喰う気なんだろ?」
「……ふふふふふ」
魔理沙がまたまた出鱈目を言うと、急に慧音が笑い出した。その笑みは、とても気持ち悪く普段のやさしい慧音先生の顔ではなかった。まるで、口が耳まで裂けたかのように口をニタっと広げて笑っているのに、眼は笑っていなかった。
「ははははは! そうか、そうか、魔理沙は真実にたどり着いたんだな! 偉いぞ!」
「やっぱり、そうか! この妖怪め!」
土砂降りで雷の天気はまだまだ続きそうだ。辺りには誰か居る気配は無い、慧音にはたくさんの時間が有った。
「……次の満月まで時間も有るしここで済ませるか。なぁ、魔理沙ぁ」
- 作品情報
- 作品集:
- 3
- 投稿日時:
- 2012/05/18 17:15:14
- 更新日時:
- 2012/05/19 02:28:33
- 評価:
- 5/6
- POINT:
- 450
- Rate:
- 13.57
- 分類
- 慧音
悪役の慧音ってあんまり聞かないですね。他にありましたか?