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『にんげんっていいなあ。そうだろ?そうだろ?』 作者: 和多
「これは、私が死ぬまで借りておくぜ」
「それは、ご主人様の大切な宝塔だ。返してもらおうか」
魔理沙は寅丸が命蓮寺にある風呂に入るとき、脱いだ服と一緒に置いておいた宝塔を命蓮寺に忍び込んでいた魔理沙が脱衣所で見つけて借りた。
借りて脱衣所から、魔理沙が出てきたときに寅丸の背中を流すふりをして盗撮しようとしていたナズーリンに見つかってしまった。
「死ぬときに返してやるぜ」
「ふざけるな人間のぶんざいで、さっさと返してもらおうか」
いつもの調子で魔理沙は借りていこうとしたが、ナズーリンは他の被害者たちと違い人間を蔑視していた。とりわけ、特に魔理沙が気に食わなかった。
「嫌だぜ! 誰が生きてるうちに返すか! おっと、ナズーリン、私を殺して盗ろうとするなよ。お前は殺人とかできても、それで宝塔が戻っても寅丸は喜ばないし周りが許さないぜ」
「くそ、この餓鬼め。計算しているのか」
人間を殺したりしたら、主人の寅丸は悲しむだろう。しかも、ここは命蓮寺で殺人などもってのほかだった。
「賢将とか言ってるが、それは実はお前の自称なんじゃないか?」
「くそ、調子にのるなよ......。お前なんか私は本気を出せばすぐに夜空に輝くお星様に変えることができるんだぞ」
そう言ったもののナズーリンは、この状況を打開する方法が思いつかなかった。魔理沙が人間でなければすぐに直接殴るかして奪い取れるはずなのだった。
「じゃあ、これは私が借りていくぜ! あばよ」
「ま、待て!」
ナズーリンが考えていると、魔理沙がナズーリンの方に手を置いて言い逃げ出そうとした。
「くそ! 行くな! 魔理沙」
「……あの、ナズーリンどうしたのですか? 私がお風呂上りに、瓶牛乳を飲んでるときに」
その時だった。いつもの服を少し着崩して、風呂上りで色っぽく登場した。牛乳ひげが、できているのに気付いていない天然さんだ。
そして、なにやらもめている二人を見てナズーリンに話しかけたのだった。
「ご主人様、こいつが宝塔を盗んだんだ」
「あら、悪い人ですね」
寅丸はマイペースだった。宝塔が無くなってもまた、ナズーリンがどうにかしてくれると思っている。今までもそうだったから。
「ちょっと、人聞きの悪いことを言うなよ借りていくだけだぜ」
「ご主人様、こいつは人間であることを盾に逃げるつもりなんだ。妖怪なら殺して奪い返せるのに」
それを聞いた寅丸はもう一度二人を見て言った。
「そういえば、魔理沙さんは、この間小傘を見ても驚かなかったそうですね」
「なんだよ、突然。あんなやつで、どう驚けって言うんだ?」
本当に突然そんなことを言われ魔理沙は不思議に思った。ナズーリンも不思議に思い35秒位考えた。
そして、あることにナズーリンは気付いた。
「そうか、ご主人様、小傘の能力は、人を驚かせる程度の能力か!」
それからの、ナズーリンの動作は速く、宝塔は無事お風呂上りの寅丸の手に戻ったのだった。
作品情報
作品集:
4
投稿日時:
2012/06/28 20:03:55
更新日時:
2012/06/29 05:10:08
評価:
7/8
POINT:
710
Rate:
16.33
分類
ナズーリン
やっぱり泥棒変態ネズミは死ぬべきですよ
魔理沙は確かに、人でなしですからね。
なんか、某書籍の影響で、ナズさんの株が暴落しとる……。