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『本の中へと引き込まれ』 作者: ぐう
「はぁ・・・はぁ・・・」
「や・・・やっと帰ってこれたわ・・・」
夕焼け空が輝く、魔界の大地を歩く二人組の少女。相当の長旅を続けてきた故ぁ、衣服はボロボロで二人自身も疲労困憊だった。
二人の視線の先には、神綺が住む城が建っており、二人の足はそこへ向かっていた。
「本当に神綺様には気をつけてもらわなきゃ・・・もうこんなのコリゴリ・・・」
「私もです・・・。でも怒ってるサラかわいい・・・」
一人は本来この城の門番であるサラ。まるで某魔導師のような服装をしており、彼女の手にはなにやら分厚い本が見えた。
もう一人の帽子少女はルイズ。門番でも魔法使いでもないただの旅行者だが、何故か実力においてはサラをも上回っている。『狐目の謎』の二つ名の通りか、色々と謎の多い存在である。
ガチャッ ギィィィ・・・
「た・・・ただいま・・・帰りました」
「神綺様・・・やっと見つけました・・・」
疲れながらも、二人は城のドアを開けて中に入った。この景色を目にするのは実にどれくらいぶりのことか。
「あっ! あなたたちは・・・!」
偶然神綺は玄関に飾ってある花に水をやってる最中であり、二人の存在にすぐに気がついた。
そして、主である彼女が次に言った一言は・・・
「・・・だれだっけ?」
その一言に加えて体力の限界か、二人はばたりと倒れてしまった。
「あっ思い出したわ、確かサラちゃんとルイズちゃんだったっけ。って二人とも大丈夫!? 夢子ちゃんちょっとー!」
神綺は少しして二人を思い出したが、その二人の意識は完全にとんでいた。
「二人ともごめんね・・・これからは気をつけるから・・・」
「本当に頼みますよ! この本を見つけるのに何年かかったことか・・・」
「まぁいいじゃないですかサラ、私は長旅でそれなりに楽しめましたよ」
「ルイズは旅行者だからいいとして、私は門番なの! 本当なら3年も離れるなんてありえないんだから」
遡ること3年前、神綺は城の奥で百年に一度行う魔界拡大の儀式を行っていた。
しかし儀式に使っていた禁断の書を誤って魔法陣に落としてしまい、それがきっかけで誤作動した魔法陣が発動。
儀式は成功したものの、禁断の書がどこに飛ばされたのかわからなくなってしまい、サラとルイズは捜索隊として狩り出されることになったのであった。
晴れの日雨の日雪の日嵐の日、二人は来る日も来る日も禁断の書を探し続け、そして3年経った最近になってやっと見つけたのだった。
「本当にごめん・・・ボーナス大幅にはずむから・・・」
「もう許してあげましょうよ、神綺様も頭を下げておられることですし」
「んー・・・まぁルイズがそこまで言うのなら・・・」
ルイズはともかく、サラにとっては苦労の旅だったこの3年間。報われない門番も大変である。
とはいえ神綺がわざわざ謝っているのもあり、サラは許すことにした。
「かーっ・・・かーっ・・・」
「・・・・・・」
しかしその日の晩、ルイズはなかなか寝付けないでいた。隣の部屋からはよほど疲れたのか、こっちまでサラの寝息が聞こえてくる。
目を閉じて体の力を抜くことを試みても、何度やっても眠りにつけなかった。
「こんな時は、本でも見ようかしら」
ルイズはあくびをすると、愛用の帽子を手に部屋を後にした。
ガチャ・・・
「あらっ神綺様? 調べものでもされてたのかしら」
城の書斎に入ると、テーブルに多数の本を重ね、そこに伏せて寝ている神綺の姿があった。
読書か調べ者か、いずれにせよ結構な数の本だった。
「あれ、あの本って確か・・・」
ふと気がつくと、一冊の大きめの本が何やら淡い光を放っていた。
それはこの3年間、サラと一緒に必死に探し続けていた禁断の書だった。
「これって神綺様を起こすべきかしら? でも・・・」
ルイズは神綺に報告をすべきかどうか考えたが、多数の本を目にして疲れた主を起こすのはちょっと勇気がいることだった。
それにあえて、こうなる状況を前提に事を進めていたのかもしれない。
「禁断の書を見てはならないって、昔から言われてたけど・・・」
何が原因かは不明だが、本が光るなどまず普通ではないのは確か。ルイズは恐る恐る本に触れ、そっとページを開いた。
「きゃあっ!?」
すると、とてつもなくまばゆい光が本の中から放たれ、ルイズを包み込んだ。
「・・・ちゃん・・・ずちゃん・・・ルイズちゃん!」
「神綺様・・・!?」
遠くから聞こえてくる声に、ルイズは目を覚ました。
しかし目を覚ますと、そこはまったく見ず知らずの世界だった。
「ルイズちゃん、聞こえる?」
「聞こえます神綺様。一体どこにおられるんですか?」
「あなたは多分、禁断の書のとあるページの世界に入ってしまったの」
「どおりで神綺様のお声しか聞こえないのですね」
神綺の話によると、この本には一部とてつもない強制力が封じられており、ルイズがめくったのはちょうどそのページだったらしい。
その強制力によって、本の中に閉じ込められてしまったこと、神綺はこの強制力を取り除く方法を模索していた、とのことだった。
「その本から出るには、果物を30個探して食べるといいみたいなの」
「果物? どうしてまた果物が?」
「よくわからないけれど、文献にはそうしたらいいって書いてあるわ」
「しかし果物を30個もですか・・・あっ」
本の中の世界は割とのどかで、辺りは森や山々が広がって美しい。
ルイズが辺りを見渡すと、近くの木にいくつかリンゴが実っていた。
「何か見つけたの?」
「早速リンゴの木を見つけました。果物の種類は特に問わないんですか?」
「多分大丈夫だと思うわ。頑張ってね」
ルイズは早速、木に実っているリンゴを採ることにした。
勝手に採って大丈夫なのか後ろめたが、それが元の世界に戻る唯一の手段なら仕方なかった。
「んー、この世界のリンゴ結構おいしいですね」
旅行のみならず、普通の旅をすることもあるルイズにとってこれくらいはお手の物。
隠し持っていたナイフでリンゴを食べやすくして、次々と口にしてゆく。
「できれば神綺様たちにもお土産にしたいけど、難しいかな」
まだ木には結構な数の実が残っているが、ルイズはそれ以上手を出さずに他を当たることにした。
今彼女が食べた果物は計5個、魔界へ帰るにはあと25個必要となる。
寝付けなくてちょっと本を見るつもりが別世界で食べ歩き。はたして無事に帰れるのだろうか。
「んー、おいしいけどバナナは腹持ちがいいから後々厳しいかも・・・うぷっ・・・」
その後もあちこちを回るルイズは、ブドウやバナナにメロンにスイカなど、様々な果物を口にした。
おいしいのはいいことだが、ルイズも大食いではないので途中からは無理を押してでも食べなければならなかった。
ちなみに、スイカは果物か? という野暮な質問は厳禁である。
「あと・・・あと2つ・・・うっ・・・」
まだこの世界に迷ったのが幽々子だったら苦労しなかっただろう。
重みを増すお腹を抱えながら、もどしそうなのを堪えて次を目指してルイズは歩いた。
「やっぱり先に、ここでもう少し食べてたほうがよかったわね・・・」
結局最初に発見したリンゴの木まで戻ってきたルイズ。木にはまだリンゴが残っており、これを二つ食べれば帰れるはず。
しかしお腹の容量の限界に加え、無理に歩いたことでごろごろと妙な音が聞こえてくる。
「あ・・・後はこれを・・・くっ」
残すはあと2個、ここにあるリンゴを食べればノルマ達成となる。
しかし満腹でルイズはなかなか受け入れることができず、腹痛も訴えるかのように激しく鳴る。
「んっ・・・んぐっ・・・」
今のルイズには、最初の頃のようにおいしく食べてた余裕はなかった。
今はただ、お腹が苦しいのを押してひたすらに詰め込むだけだった。すべては魔界に帰るために。
「これが最後の・・・これで・・・!」
29個たいらげ、いよいよあと1個のみとなった。ルイズはもう後先のことを考えず、最後の1個を強引に口へと押し込んだ。
胃腸が受け付けないものの、必死に咀嚼して飲み込むと、急に辺りが急激に明るくなり・・・
「あっルイズちゃんおかえり、よかったー」
「・・・・・・」
神綺の声が間近で聞こえる、ということはやっぱり果物が鍵になってたのだろう。
「・・・ルイズちゃん?」
しかし神綺の声に、ルイズはまったく反応しない。無理に押し込んだので言葉が出ないのか。
と、次の瞬間・・・
・・・・・ブボバアッ!
「きゃあっ!?」
ルイズの体は何気に震えており、沈黙を解いたのは爆発のような大きな音だった。
その音とともに茶色の塊がルイズのスカートの中から飛散した。
「んっ・・・くうっ・・・うっ・・・」
ミチッミチミチュッブリュブリュブリュ・・・
ルイズは微かにいきみ、そこからは無抵抗に全身を震えさせた。
よく見るとルイズのスカートを押し上げる勢いで下着がもりもりと膨らんでゆき、辺りの汚物からも悪臭が伝わってくる。
「神綺様、申し訳ございません・・・ずっとお腹の具合をこらえて食べてたので・・・ううっ・・・」
さすがに果物を計30個もたいらげただけあって、ルイズがひり出す量がまた半端ではなかった。
元々果物より先の分が一気に出て、最初の果物の分もまた次々と溢れてくる。
「ううん、私もちゃんと言っておけばよかったのに。それよりまだお腹痛い?」
「はい・・・まだもう少し出そうで・・・」
「いいよ、掃除はまた後ですればいいんだから、ここで出してしまおう、ね?」
責任を感じているのもあり、神綺はルイズに排泄の続行を許可した。
本の中に引き込まれ、脱出の為に果物を食べ続け、そして帰還と同時に決壊。ルイズにとってはこの3年間の旅より大変だった時間かもしれない。
ベチャンッ!
「うわっ、私ってこんなに食べてたんだ・・・すごい量のうんち・・・」
その後トイレで下着に溜まりきった便を見て、思わず関心してしまうルイズだった。30個も食べたのだから出る量も半端なかった。
ちなみにサラと夢子はこの大変な事態にまったく気づくことなく、朝まで爆睡していたという。
ルイズはどうだぁ?(違
という冗談はさておいて、今回は怪綺談のルイズです。
彼女の情報量は非常に乏しく、自分なりに得た情報を組み立てていった結果がこうなりました。
本の中の世界、そこから脱出(クリア)するために30個の果物を食べる。
この辺りは64の「ヨッシーストーリー」を参考にしてみました。さすがに食べ歩きの旅行(?)は旅行者のルイズでも辛いものがあったかな?
サラを出さなかったのは、門番である都合上扱いやすそうだったので、他の話に持ち越すことにしました。
ぐう
- 作品情報
- 作品集:
- 4
- 投稿日時:
- 2012/07/06 15:17:33
- 更新日時:
- 2012/07/07 00:17:33
- 評価:
- 2/5
- POINT:
- 230
- Rate:
- 10.20
- 分類
- ルイズ
- スカトロ
- お漏らし
今回のスカのきっかけは、腹に効く魔道書だと思ったら、その中の世界での食べ歩きの結果とは……。
短時間にがっつく必要はあったのだろうか……。
では、残りのキャラが便想郷の洗礼を受ける日を楽しみにしています。
旅行といえば食べ歩き、というのが私のイメージです。
>名無し(3)さん
やったー