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『命蓮寺博打地獄』 作者: 海
毎月、一のつく日の夕刻から明け方にかけて。命蓮寺では読経に多くの人妖が集まっていた。
もちろん、信徒が増えたわけではない。彼らの目当ては、そこで開帳される賭場である。
命蓮寺は深刻な財政難にあえいでいた。妖怪の門徒は増える一方なのだが、彼らとて生き物、食べ物がなくては生きて行けない。托鉢や法事の世話だけで得られる金銭には限度がある。
そこで白蓮が居候のマミゾウに助言を求めたところ、彼女が発案したのは、かつての日本の寺社で行われていた賭場の開帳であった。
月に何度か賭場を開き、そこの胴元として文字通りの寺銭を徴収する。金が不足した博徒には金を貸し、それを収入とする。いかにもマミゾウらしい提案であったが、苦肉の策として白蓮は了承した。食うに困った門徒が人を襲っては本末転倒だからである。
しかし白蓮の思惑を超えて、この賭場は盛況となった。別に博徒は幻想郷至る所でギャンブルを行なっていたが、賭博にはどうしても金が必要である。往々にしてそのタネ銭は胴元からの高利の借金であったが、ここにきて命蓮寺の金貸しはそれほど高利回りでもなく、歓迎されたのだ。
行われるギャンブルは日によって違ったが、丁半などの大人数でできるものが好まれた。また、妖怪特有の能力によってイカサマができる(本人の意図にかかわらず)者は参加を断られたため、比較的「健全」な賭場であった。
もっとも、ギャンブルそれ自体がいくら公正に行われたとしても、一部の博徒はよからぬ熱を持つ。それによる悲劇はこの命蓮寺でも起こりうるのだった。
さて、この賭場で妖怪が多い時に行われるのは、昔ながらの「手本引き」と呼ばれる比較的単純な博打である。このギャンブルはイカサマ、グルがしにくい上、あまり能力を気にせず、その者の賭博力が問われることもあって妖怪たちに好まれていた。そのため、他のギャンブルと比べて、この日は多くの妖怪たちが集うのであった。
簡単に解説しよう。
親は1から6の数字の書かれた木札を1枚隠し、それが何であるかを子はそれぞれ当てるというものである。賭金は子それぞれが決め、親が勝てばそれを取り、子が勝てばその分だけ親からもらえる。そして最終的に、賭場を閉じる時に浮いている者から稼ぎの1割を寺は徴収するのである。
あまりにもシンプルすぎて一見するとつまらなく見えるが、大変深遠なギャンブルである。
もし上記だけのルールであったらただの運任せになるが、唯一の縛りがある。それは、札を無作為に選ぶことは許されない、ということである。その方法は文字に起こすと煩雑なので省略するが、親は必ず自分の意志で番号を選ばなければならないのである。
そこに、親の意志、嗜好、傾向、引掛け、その他諸々を子は読み取ろうとし、ギャンブルのすべてが入っているのだ。
そんなある日のこと。
夜明けも程近く、浮いている者、沈んでいる者の明暗がはっきりとしている時間。
「ふうー、今日も勝たせてもらって悪いわね、みんな。」
霊夢は団扇で熱を冷ますかのようにパタパタと扇ぎ、ニヤニヤと笑みをこらえ切れずにいる。
今宵は霊夢の圧勝であった。
というより、霊夢が来た賭場は例外無く「荒れる」。人並み外れた直感だけを信じる霊夢は、特にこの手本引きにおいては最強に近い。はっきり言って、最早出禁レベルの強さである。何度も苦言を呈す妖怪はいたが、その度に霊夢は「は?私人間よ?何も能力だって使ってないし、弱いあんたが悪いんじゃないの?」とどこ吹く風である。
「これで今月も美味しいごはんが食べられるわ―。最近わかったんだけど、こうやってみんなからお賽銭集めなきゃいけなかったのね。早苗が営業営業うるさかったのも、そういうことね。」
他の妖怪にとっては幸いな事に、霊夢が来るのは月に一度程度である。そういう日に出くわした妖怪たちは、己の不幸を嘆き、できる限り巫女に貢ぐ金額を抑えようと一晩の苦行に励むのだ。
「うむ、じゃあそろそろお開きとするかの。皆の衆、今宵も来てくれてありがとうな。傷口に塩をすり込むようで悪いんじゃが、一応今宵、儂から借りたまま終えた者は、手形を書くから集まってくれ。それでは、お疲れ様、じゃな。」
胴元を務めるマミゾウが霊夢の言葉の暴力から他の妖怪を守るべく、賭場を閉じる宣言をした。それを聞いて、マミゾウから金を借りるはめになった妖怪たちはモソモソとマミゾウのもとに集まる。
手本引きは熱くなると金のプラスマイナスが激しく移り変わる。その度に金を精算するのは面倒であるので、一晩の間に借りて返した金については利子はかからないのが通例である。持ち越した金については、マミゾウが証文を切り、後日の返済とする形をとっていた。
「うーん、当面はごちそうね。ああ、眠い。ちょっと熱くなりすぎたかしら。」
「おーい、霊夢。寺銭を忘れとるぞー。」
「あら、ごめんなさい。……じゃあ、はい、これで。また開くときは教えてね。いつでもみんな、相手になるわよ?」
妖怪に対しては厳しい霊夢だが、ちゃんと寺銭を収めなければこの場が続かないということぐらいの分別はつく。霊夢はあらかじめ計算して取り分けていた寺銭分をマミゾウに渡し、賭場をあとにした。
「もうすこし、手加減してやってほしいんだがのう……皆の衆、今宵は犬に噛まれたとでも思って、あきらめてくれ。すまぬ。」
とは言いつつ、算盤を弾く手は高速で動くマミゾウであった。
またある日のこと。
「なあ、にとり、頼む。少しでいいから、金貸してくれないか?」
「おい、魔理沙。そんなことマミゾウに頼めよ。いくら友達だからって、金の貸し借りは良くないよ。」
賭場から離れた本堂外の廊下で、魔理沙がにとりに金の融通を頼んでいる。
「もう、マミゾウには金を結構借りてるんだ……これ以上手形が増えると、色々売り払わなきゃいけないし……なあ、頼むよ、にとり。この場を助けてくれるのは、お前だけなんだ。ちゃんと、絶対に、お前から借りた金は一番最初に返すからさ、なあ。」
魔理沙は既に何度か賭場に通い、それなりに負けてマミゾウから借金をしている。それほど大きな金額ではないのだが、他の博徒の前でまた響子(金の貸し借りなど雑務は小間使い係がやる)に頭を下げるのは恥ずかしいのだ。
「うーん、じゃあ、少しだけだよ?今晩が終わったら、返して貰うからね?それでも、いい?」
「もちろんだ!いやー良かった。にとり、ありがとう。必ず大勝ちして、色をつけて返してやるぜ。」
「じゃあ、はい、これ。私だってそんなに勝ってないんだから。必ず、返してよ?」
「ああ、任せとけ。大船に乗ったつもりで、今晩の私の鮮やかな逆転劇を見るといいぜ。」
それって、泥舟じゃないかな。そう言いたいにとりだが、あることに気づき、笑った。
「じゃあ、がんばってね。私は今晩はもう見物に回るよ。勝たないと、ね。」
賭場が閉じるまで付き合うなら、このギャンブルは事実上見、に回れるのだ(親での損失が少なければ)。それなのに泥沼に身を投げるのが博徒の悲しい性であろうか。
「やあ、待たせたな、みんな。これからこの私の反撃を見てひっくり返るといいぜ。」
魔理沙は意気揚々と賭場の戸を開けて宣言した。
持ち弾の余裕がなくなれば、実力が発揮できないのが魔理沙である。66334、の次に4。345、の次に6。魔理沙はこんな初歩的な引っ掛けにも、みるみるかかっていった。
そして、にとりの危惧した通り、やはり魔理沙だったというか、死亡フラグを立てたのが悪いのか、魔理沙はしっかりむしられた。
閉じた後に他の皆が退席した後、一文無しとなって呆然としている魔理沙に、にとりは話しかけた。
「……やっぱり、ギャンブルってこわいね……ねえ、魔理沙。私から借りたお金、どうやって返すの……?」
魔理沙はその言葉に意識を取り戻し、言った。
「うん、なんだ、その、今日は調子が出なかったんだよ。いつもなら、あんな連中吹き飛ばしてやるんだがな。なあ、にとり。私たち、友達、だよな。ちょっとぐらい、返すのが遅れても、気を悪くしないで欲しいんだけど……」
「…魔理沙らしいよ。…じゃあ、ちょっとこっちに来てくれる……?」
「お、おい、にとり。腕が痛いって。そんなに引っ張るなよ……」
にとりは魔理沙の腕を掴み、本堂の外に引いて行った。
にとりは魔理沙を厠へと連れて行き、こう告げた。
「こうなったらさ、身体に払ってもらうしか、ないよね、魔理沙。これから、何されるか、わかる?」
「な、なんだよ……怖いこと言うなよ、にとり。私たち、女の子だぜ……?」
「何勘違いしてるのさ。まあ、すぐわかるよ。」
そう言うとにとりは、魔理沙の首を厠の床に押さえつけて、魔理沙の真後ろに回った。
「痛い!何すんだ、にとり。わ、私は、ちゃんと払うって……」
「うん、だから、返してもらうんだよ魔理沙。もしかして、私が河童だってこと、忘れてた?河童が、人間から『抜く』ものって知ってるよね。」
「え…も、もしかして、あれか、その、『しりこだま』とか言うやつか……?まさか、おい、にとり。そんな非科学的なもの、あるなんて思ってないよ、な?」
「ふふふ、正解。実はさ、初めて会ったときから、いつか魔理沙の尻子玉を抜きたいなーって思ってたんだ。何、心配しないで。痛くしないからさ。」
「お、おい、やめてくれよ、にとり。確か、抜かれたら死んじゃうって……」
魔理沙は押さえつけられたまま狼狽している。その隙に、にとりは魔理沙のドロワーズを下ろした。魔理沙のつるんとした尻があらわになる。
「大丈夫。『手加減』してあげるよ。そのためには、ちゃんと機械を使わず素手でやらないとね。」
「ひ、や、やめろよ、おい……。だ、誰かー!たすけはうっ!!」
魔理沙が助けを呼ぶ前に、にとりはその右手の人差指と中指を魔理沙の肛門に突っ込んだ。そのまま、グリグリと魔理沙のアナルのひだを解すように動かす。
「あううぅ……」
「ちょっと固いね。こんな尻の穴じゃあ便秘になっちゃうよ。大丈夫、これからはすっきり快便が出来るようにしてあげるよ。」
にとりは左手でスカートのポケットから軟膏を取り出し、右手の指につけた。そしてしっかりと魔理沙のアナルに塗りこんでやると、みるみるうちに魔理沙の全身から力が抜けていった。
「…え、な、何、これ……?からだに、ちからが、はいんない……」
「河童が尻子玉を抜く時に昔から使ってる軟膏さ。こいつで肛門をほぐしてやると、力が抜けて、楽に尻子玉が抜けるんだ。」
「…やめへえぇぇ……」
魔理沙は舌すら回らないほどに全身が脱力している。そのまま、にとりは右手で入れた指を二本から三本に増やし、回転させるように抉った。
「あひぃぃぃぃぃ……」
「気持ちいいだろ、魔理沙?嫌いな人間だったら、無理やり突っ込んでもぎ取るんだけどね。まあ、友達だし、ゆっくり『抜いて』あげるよ。」
「えへぇぇぇ……」
魔理沙の背筋に、さらに全身を脱力させるような信号が走る。魔理沙自身は気づかないが、男を知らない彼女の初めてのアナルの快感であった。
「良い感じだ。解れるのが早い。じゃあ、突っ込むよ、魔理沙。心の準備はいい?」
「あ、あめへえええぇぇぇ………」
にとりは五本の指すべてを入れて、そのまま魔理沙の腸内への侵入を開始する。ズブズブとアナルに手が突っ込まれていくごとに、魔理沙は今までしたことのないような大きな糞が逆流してくるような圧迫感を感じ、また敏感な肛門の内側を押し広げられる快感を感じていた。魔理沙の脳が、肛門内側の神経細胞への刺激に混乱しているのかもしれない。
「ほら、魔理沙。手首まで入っちゃったよ。じゃあ、魔理沙の尻子玉はどこかな?」
「ほへぇぇ………はひっ、ほごっ、あひぃぃ……」
魔理沙の直腸に達したにとりの右手は、腸壁を優しく引っ掻くように撫で始める。すると、まるで腸壁にポリープが大きく成長するように、コブのような塊がにとりの手の中にできてきた。
これが尻子玉である。魔法的な力で無理やり腸内に作られた塊を抜き取ることで、人間は文字通りの「腑抜け」になる。筋肉の弛緩が心臓に及ぶほど巨大な尻子玉を抜かれると、死ぬハメになる。
「見つけた。よし、抜くよ、魔理沙。覚悟してね。」
「ひぃい……」
にとりはその右手でしっかりと魔理沙の尻子玉を掴むと、腸からもぎ取るように切除し、一気に魔理沙の肛門から外に抜き取った。その途端、魔理沙は脳内を焼きつくすほどの快感に襲われ、嬌声のような絶叫をあげた。
「あああぁぁぁぁぁあああ……、アアアアァァァッッッッッッッッッッ………!!!!!!!!!」
にとりの右手の上には、湯気を立てた真っ白な魔理沙の尻子玉が掴まれている。少し軟便のついたそれににとりは鼻を近づけて、匂いをかいだ。
「うーん、魔理沙のにおいだ。この糞を見ると、野菜もちゃんと食べてるね。あ、もう聞こえないか。」
魔理沙は口をパクパクと喘ぎ、息をついている。彼女の肛門は腕一本がやすやすと入るほどに広がり、戻る気配はない。
「あへっ、あへっ、はふぅぁー、あーーー、えへぇー…………」
「ほっとくと便器の周りに脱糞しちゃうから、便器にかけておくよ。宿便も全部取れるし、良かったね、魔理沙。」
にとりは魔理沙の尻を汲み取り式便器の上に置き、彼女の背中を後ろに倒した。これで、魔理沙から出てくる大便はしっかりと落ちていくだろう。
「はあ、尻子玉取れたのはいいけど、お金がなあ。あーあ……」
魔理沙の尻子玉をポケットに突っ込み、にとりはため息をつきトボトボと帰路についた。
「きゃあっ、魔理沙!?どうしたの!?」
魔理沙を発見したのは、朝方に厠に来た一輪だった。戸を開けると、魔理沙が虚ろな顔で便器に直に座り込んでいる。
一輪の声が聞こえたのか、魔理沙は戸の方を向き、弛緩し切った笑顔で口を開いた。
「んあーー?ひちりん?あへぇー、あはぁー」
「な、何?どうしたの、あなた!?具合悪いの!?お医者さん呼ぼうか?」
「ひしゃぁ?はいひょうぶ、はいひょうぶ……」
そう言うと魔理沙はずりずりと壁を使って立ち上がり、フラフラと外へ向かって歩き出した。
「ちょっとあなた!下着、忘れてるわよ!」
一輪は魔理沙の明らかな異常状態に動じず、声を張り上げた。昨晩手ひどくやられて、放心してるのだろう。そう考えた。
「あーい、あーい。」
魔理沙はドロワーズを掴むと、ポケットに突っ込んで外に歩き出した。
一応門の外まで魔理沙を見送り、一輪はため息をついた。
(やっぱり、ギャンブルは人を狂わすわ……まあ出家してる妖怪は手出ししてはダメだから、みんなは安全だけどね)
そしてまたある日のこと。
「これが寺でのギャンブルですか。シンプルで楽しそうです。よし、みなさんに、現人神たる私の力を見せてあげます!」
「能力の使用は基本的に禁止じゃぞ。」
今日初めて賭場を訪れて興奮している早苗に、マミゾウは釘をさした。
「わかっています。風で札を動かしたりなんてことはしません。だけど、この私の神徳の前では、図らずも起こる奇跡があるかもしれませんよ?」
「わかった、わかった。そんなものなら、大丈夫じゃろう。しかしな、神社の二柱はここにいることを知っておるのかな?」
「う……ま、まあ大丈夫です。命蓮寺の読経を体験してくるって言ってますから。」
「さあ、始めますか!親は誰かしら?」
「…仕切るのは儂じゃ。さ、親を引いた者、スタートじゃ。」
この巫女、うぜえ、その場にいた妖怪たちは皆そう思っていた。
そればかりではない。早苗はすっかり忘れているが、「私の妖怪退治の練習台になって下さい!」と吹っかけられて追い回された、小傘が戸の影から見ていた。彼女は、この巫女が素寒貧になるまでむしり取られればいいのに、と願っていた。
しかし、建前上命蓮寺の妖怪は参加してはいけないことになっている。もっとも小傘自身はギャンブルなど到底出来ないタイプである。
(だれか、あの巫女をむしってくれないかなあ……)
そんな風に思いながら他の博徒を見回していると、何故か今日に限って参加していた青蛾と目があった。
青蛾は別にギャンブルなど全然興味はないのだが、ふらふらと夜道を散歩していたところ、寺が妙に騒がしいことに気づいて入ってきたのだ。そしてそのまま成り行きで座ったのだが、正直帰りたかった。
(あら、あの子…?)
小傘は戸の影から早苗を指さし、青蛾を見、早苗に親指を下に向けた。ソレを見て途端に青蛾は事情を察し、今晩の遊び相手が見つかった、とばかりの邪仙の笑みを浮かべた。
早苗は霊夢と同様に、直感を信じるタイプである。自分の神としての力は、これで最大限発揮される、と考えていた。
……そしてそれは、大変な誤解であった。
神の力は信仰の力。他の二柱ならともかく、早苗を信仰している者など誰もいない。したがって奇跡を起こすという能力=神威は、弾幕に使ったり、風を吹かすのが関の山であった。
今の早苗は、博徒たちのカモである。
問題。
次の札が出されている。その次の札は?(xは早苗は覚えていない)
451xxxx451xxxxx36145?
1が来るのか、ここで引っ掛けか。他の博徒は1にかけた者は少額が多く、1以外の者も大した額でない。勝負する時ではない、という考えだけではない。
この張りをした、今の親は早苗である。既に札を伏せて、子全員の張りを待っている。
「さあ、あなただけですよ。早くして下さい。みんな待っていますよ?」
それを聞いても、青蛾は悠然と札を手で遊んでいた。そして他の者はなんとなく状況が予想できるので、怒りもせずに待っていた。
「うーん、よくわからないけど、じゃあ、これかしら。」
彼女が置いたのは1の札であった。そして間髪いれず、大きな銭袋を置く。
それを見て周りの妖怪たちは、おおーと歓声を上げる。拍手する者もいる。応援はタダだから、みんなやるのだ。
一方の早苗。
「あ、あなた、バカなんですか?こんな見え見えの引っ掛けに……」
「ふふ、御託はいいわ。さっさと札の順番を並べかえてね(開示の前に、選んだ札を履歴札で示す。これをやることで、意志を持って選んだことになる。もし札があってなけれは、チョンボだ)。」
早苗は小さな声で呻く。
「……なんで、どうして……」
早苗が動かした札は、1であった。うわーという歓声が上がる。青蛾の勝利だ。
開示した札も1であることが確認され、響子が回収と配当に走る。
「早苗さん、手持ちじゃ足りないよ?マミゾウさんに借りる?」
響子の問いに、小さな声で早苗は答える。
「はい、お願いします……」
「OK!マミゾウさーん、早苗さんに、投げて下さ〜い!!」
「おう、わかった!うーん、まあこんなもんじゃろ。ほいよ!」
マミゾウは適当に金を集めて袋に入れ、早苗のところに投げる。使わなかった分は無利子で返すので、こんないい加減な貸し方で良いのだ。
早苗は青蛾に声をかけた。
「それにしても、なんでわかったんですか?」
「それを考えるのがこのギャンブルの面白さでしょう。まあいいわ、哀れな早苗ちゃんに免じて、特別レクチャーしてあげる。あなた、次に1を置いても、みんなひっかけだと思って相手にしないと思ったんでしょう。だから1を置けば、マイナスは少なめ、あわよくば他の数で大金賭けた人がいたら丸儲け。だけど、そういう直感はダメなの。考えのベースは直感なんだけど、そこに皮算用が入ってるのよ。霊夢みたいな直感100%は怖いけど、あなたの直感なんてそんなものよ。あなたのいままでの切り方で、そう見抜いちゃったのよ、私。」
拍手が巻き起こる。早苗は俯き、顔を真っ赤にしていた。
(私が霊夢さんより下!?ありえない!)
そして、恥をかかせた青蛾から奪い返すべく、闘志を燃やすのだった。
このレクチャーも嘘八百である。ただ、こうすると早苗は思考の泥沼にハマるだろう、そんな考えだ。そしてそれは見事にあたり、ズブズブと早苗はギャンブル沼にハマって行った。
明け方。
青蛾にすべてをむしり取られ、あまつさえマミゾウに多額の借金をしてしまった早苗はポロポロ泣いていた。
「ごめんなさい、八坂様、諏訪子様……早苗は、とても悪い子です……」
青蛾は大金を手にしたのに特に大喜びもせず、入り口で見ていた小傘の頭を撫でてさっさと帰ってしまった。
見かねて、マミゾウが声をかける。
「本来なら、期日までに一括で返してもらうんじゃが、ちょっと今回は可哀想じゃのう。だから、分割払いにしてあげよう。毎月の支払を少なくするから、お金が溜まったら、儂のところにいつでも来なさい。そこで支払った分だけ引いて、その度に手形を切り直すんじゃ。時間がかかる分だけ、少し利子を上げるが、どうじゃろう。これなら楽に返せるぞ?」
「マミゾウさん、ありがとうございます……はい、それでお願いします。お手数かけて、すみません……」
「なに、困った時はお互い様、じゃからのう。」
早苗が切った証文は、長期に渡って借金漬けにされる危険な借り方である。マミゾウは金貸しにおいては、天才的であり、無慈悲であった。
(お金、どうしよう……)
早苗は神社に向かって飛びながら、憂鬱に思案していた。内緒で参加したのだから、もちろん神奈子や諏訪子には話せない。かといって、お金を稼ぐ算段もない。
(はあ、なにか商売の種はないかなあ……)
まだ支払日までには時間がある。それまでに見つけなければいけない。
(バイトとか、ないかなあ……)
またある日のこと。
今宵、初参加なのは文である。マミゾウからルールを聞いた後、ペンを取りながら言った。
「なるほど、結構歴史ある賭博ですね。懐かしい。昔天狗でもやってるところがあったような気がします。」
「他人事みたいな言い方じゃな。お主はしたことは無いのか?」
「そんなものに興味はありません。ただ、この幻想郷で流行っていることを調べて記事に書かねばいけない、それだけです。だから、私はやりません。」
「そんな口ぶりじゃあ、上辺しか記事も書けんじゃろうなあ。やはり、自分で体験して、賭場の熱を感じなければな。もしかして、お主、ギャンブルが怖いのかね?」
「そんなことありません!それに、その言葉、聞き捨てならないですね。いいでしょう、実際に賭けて、その博徒の愚かしさを記事に書いてあげます。」
「おう、怖いのう。よし、じゃあ参加じゃな。持ち合わせは有るかね?」
「あまり持っていません。でも、これで十分でしょう。もしお金が尽きたら、そこで終えさせて頂きます。」
「残念じゃが、やるからには最後まで参加しなくては行けない決まりなんじゃ。ま、ずっと『見』に回って、親の時だけしのいでいればいいんじゃがな。だけど、そのとき持ち合わせがなくてはダメじゃ。そしたらそこの響子を呼びなさい。一晩だけの貸し借りができる。利子はなしで、終わった時少しでも浮いてれば借金なしじゃ。それでよかろ?」
「まあいいでしょう。あ、メモを取ってもいいですか。こればかりは記者の役目なので。」
「ホントはダメなんじゃが、まあ記者さんだし、良いとしよう。よし、では開帳じゃ。皆の衆、席に座ってくれ。」
文はそれぞれの博徒の札順をつぶさにメモしている。しかし、まったく傾向が読めない。
シンプルなルールにそぐわず、初めて参加する者にとってこのギャンブルは大変厳しい。博打のどん詰まりとも呼ばれる手本引きは、他のギャンブルをやり尽くして廃人寸前の博徒同士が、魂を削りあう博打なのだ。他のギャンブルの猛者でないと、とても勝てない。
詳細は省く。
文は、ボロ負けした。
本人のギャンブルへの不慣れだけでなく、他の参加者たちの天狗への鬱憤晴らしにされたのが敗因であろう。とんでもない額の書かれた証文を前に、文はマミゾウに問いただした。
「…もしかして、グルだった、ってわけじゃないですよね?」
「そんなことできんわ。ともかく、負けたのはお主の弱さじゃな。ソレ以外の何物でもない。ちゃんと、期日通りに支払うんじゃぞ?さもなくば、他の新聞記者らに『耳打ち』せねばならんのう。」
(このクソダヌキがっ……!)
文は怒りを噛み殺しながら、証文にサインし、本堂から出ていった。
「馬鹿なカラスじゃな。ま、これでうちらもホクホクじゃ。」
そして、文には稼ぐあてなど無かった。元々新聞の購読者など少なく、金を融通できるつてもない。なにより、天狗仲間に麓の賭場で毟り取られたなんてバレたら終わりである。各紙の芸能面を飾ることだろう。
しかし金が入らなければ、同じ運命である。どうすれば良いのか。
悩みに悩み、文は守矢神社に助けを求めた。
「……ってな訳なんです。酷いでしょう?」
「ホントですね。私も、あそこの賭場には手ひどくやられました。」
応対したのは早苗である。
「じゃ、じゃあ、結託してあの寺を潰すってのは……」
「うちの神社とあの寺は仲が良いのですよ?そんなことできません。でも、お金は稼がないといけませんよね……」
二人は頭を抱えてうなだれている。文は本当に苦悩した表情で。早苗はニヤリと現人神スマイルで。
「ああ、私に名案があります。それなら、文さんの借金を減らして、私も早めにお金を返せます。」
「え、なんですか、それは!ぜひ聞かせて下さい!」
文はパッと表情を輝かせ、早苗を見つめている。早苗は笑顔でこう答えた。
「簡単に言うと文さんのブロマイドを売るっていうことです。それな―」
「はあ?!な、何言ってるんですか!?私の写真なんて……」
文は驚き、赤面した。撮られるのは苦手である。
「撮った写真はまとめて全部、私が買い取ります。結構文さん、麓では人気あるんですよ?ご存知ないですか?」
「いや、そんなこと……でも、まとまったお金が入るんなら……」
「大丈夫ですよ。写真は文さんからカメラを借りて、私が撮ります。それを文さんが現像焼き増しして、まず私がそれを全部買い取ります。そのあとは、私が里を回る時に欲しがる人に売って、私も潤います。どうです?これならみんな助かりませんか?」
「確かに……分かりました、やるわ。じゃあ、機材とか持ってくるけどどこで撮るの?」
「拝殿がいいんじゃないですか。広いですし。では、こちらも準備して待っていますので、早めに来てくださいね。」
文と別れて、早苗は先程の現人神スマイルに戻った。
(ふふふ、これで、文のいかがわしい写真を売りさばけば……ああ、我ながらなんて神的な発想力……!)
そんなことである。
機材の説明を終えて、早苗はカメラを手にとった。
「じゃあ、ポーズはこちらで考えますから、その通りに取ってくださいね。それでは、拝殿の真ん中に来て下さい。」
「お、お手柔らかに、ね……」
中央に立たせ、早苗は指示する。
「はい、じゃあまずは、ネクタイを解きましょうか。」
「ちょっと!?一体何を撮る気!?」
「何言ってるんですか。今時、色気もない、肌も見せない写真なんて誰が欲しがると思っているんですか?ここは心を氷にしないと。」
「あなたねえ……。まだ、やるって言ってないけど、どこまで脱がすつもり?」
「そりゃ、全部です。」
「……帰るわ。あなたに頼んだ私が馬鹿でした。」
文は心底あきれた表情で、去ろうとした。
「そんな事言っていいんですか?結局、まとまったお金が手に入らないと醜態を晒すのは文さんですよ?枚数限定の写真で済ませるほうが、良いと思いますけどねえ。」
(このクソ巫女がっ……)
文は帰る足を止め、拝殿の中央に戻った。
「ああ、良かった。さすがは文さんです。大丈夫、私が美しく撮りますから。」
それは、あまりにも危険な現人神スマイル。小傘が見たら泣き出すだろう。
(もうやだ……。なんで、こんなはめに……)
文は服を一枚一枚脱ぎながら、艶めかしいポーズを要求されて泣きそうである。
「ちょっと表情が固いですよー。ほら、スマイルスマイル。」
早苗は文の肢体を撮りながら、私ってカメラの才能あるかも?なんて思っているのだった。
そしてその晩、文は自宅の暗室で、また一人涙するのであった。
(うう、自分の裸体を焼き増しして、売るなんて……)
何枚も自分の艶めかしい写真を暗室にぶら下げ、文は膝を抱えて泣いていた。枚数を売りさばかなければ、お金にならない。かといって、多すぎたらそれだけ自分の裸体が人里に知れ渡ることになる。文はその逃れ得ぬジレンマに苦悶していた。ほとんどセカンドレイプである。
またある日のこと。
その夜の丑三つ時、白熱した賭場に乱入者があった。アリスである。
「そこのエロガッパ!魔理沙に何したの!?」
腑抜けとなった魔理沙の最近の醜態を見るに耐えず、看護していたアリスが何とか魔理沙から原因を聞き出して、殴りこんできたのである。
「えー、それは、思ってる通りだよ?こう、魔理沙の尻からスポンッとね。」
にとりは心底めんどくさそうに答える。
「そう、これで言質がとれたわね。じゃあ、魔理沙にその尻子玉ってやつを戻しなさい!!…最近の魔理沙、酷いのよ……場所なんて関係なく漏らすし……」
うぜえなあ。にとりは相手にしたくなかったが、変なところから横槍が入った。
「ねえねえ、にとり。あんた、魔理沙の尻子玉ってどうしてるの?食べた?」
霊夢である。何故か目を輝かせて聞いている。
「え、せっかく魔理沙の尻子玉抜けたんだし、記念に飾ってるよ。トイレに。」
それを聞き、アリスはますますヒートアップする。
「このクソガッパが!!そんなところに飾ってるんじゃないわよ!!だいたい―」
「アリス。ここは賭場よ?魔理沙はギャンブルで負けて、その代償を支払った。それになんか問題有るの?それとも、あんたは魔理沙はおしめも取れないお子様だから、多めに見てあげてって言ってるの?」
霊夢が遮る。
「いや、だから、そういうことじゃなくて―」
「だったら、あんたがここのギャンブルで取り返せばいいじゃない。ソレが筋ってもんじゃないの?それとももしかして、自称都会派魔法使いはこんな鉄火場は苦手かしら?」
霊夢は魔理沙の尻の穴の始末などどうでも良かったが、賭場に殴りこんできたアリスは敵とみなしているのだ。
「ああ、そうね。こんな汚らしい場所でサイコロでも振って、そんなのに命かけるなんてどうかしてるわ。あんたらは、人から大切な物を奪っておいて、罪の意識とかないのね。いいわ。私がその河童から取り返せばいいんでしょう。」
「私はやんないよ。」
にとりが返答する。
「今日は調子が悪い。勝てない勝負に付き合ってやる必要はないよね。」
「はあ!?逃げんの、あんた!?」
「そういうことなら、代打ちが必要ね。私が相手になるわよ、アリス。」
霊夢がにとりに助勢を申し出る。
「ああ、霊夢なら安心だ。この人形遣いをとっちめてやってよ。」
にとりは棒読みで言葉をつなぐ。
「…まあ、いいわ。代わりに霊夢を負かしたら、魔理沙の尻子玉を返してもらうわよ。」
「うん、いいよ。その代わり、負けたらどうするの。」
「…そう。あんたは、私の尻子玉が欲しいってわけね。本当に変態だわ……」
「それがギャンブルじゃないの?あ、でも私との勝負はあくまでお金で決めるわよ。まさか無一文で賭場に来たなんて訳ないわよね。」
霊夢は、アリスから金を搾り取ること、そしてついでにアリスが尻穴を広げて尻子玉をひり出すところを見たいのだ。邪悪な巫女である。
「おーい、話が途中で悪いんじゃが、そろそろ再開したいんだがのう。アリスとやら、じゃあ途中参加じゃな。ここの博打は一対一じゃないから、終わった時に霊夢とアリス、どちらが浮いてるかで決めたらよかろう。良いかな?」
「それでいいわ。じゃあ、ルールを説明してちょうだい。」
この日の霊夢は正に鬼神の如き回りであった。しかも霊夢が親の時に彼女が大きく張らなくても、アリスが突っ込んでいく。周りの博徒に被害は及ばなかったので、彼らもアリスの尻子玉が抜かれるところを見るべく、アリスが親の時には張りを大きくするのだった。
何もおかしなところはない。必然的に、アリスの完敗であった。
まだ夜が明ける前に、それを見てマミゾウは宣言した。
「今宵はここまでじゃな。アリス、お主の負けじゃ。ここからどうあがいても、逆転することは無理じゃ。」
「……まだ、私は……!」
「いくら儂がお主に銭袋を投げてると思っとる?もう打ち止めじゃ。弾が無ければ、終わりじゃよ。」
「…くっ……」
「うーん、都会派なんてこんなものかしら。たっぷり稼がせて貰ったわ。ありがとね、アリス。」
霊夢の入りはいつもより少なかったが、この後の「お楽しみ」のために、文句も言わずニヤニヤしている。
「うむ。では、アリス。こちらに来て、証文を書いておくれ。なにせ、『事が終わったら』筆なんて握れんだろうからのう。」
「…このゲスどもがッッ……!」
アリスは恨み言を言いながら、マミゾウのところに行き、サインをした。ここにいる妖怪と巫女、すべてを倒して逃げるなど無理である。逃げ道はない。そのことぐらいは理解していた。
「じゃあ、お楽しみの時間ね。にとり、準備はいい?」
「うん、できてるよ。でも私、アリスの尻子玉なんて欲しくないんだけどなぁ……」
「そんなこと言ってはダメよ。ちゃんと、みんなに魅せつけるように『抜く』のよ?」
「はいはい。じゃあアリス、こっち来てケツを私に向けてくれる?」
「…あんたたち、今度あったらただじゃ済まさないわ……」
アリスは渋々、にとりの前に行き、後ろを向いた。
「そんなんじゃ抜けないよ。ほら座って。土下座をするような体勢でね。ケツを高く上げるんだよ。」
「…この変態エロガッパが……!」
アリスは顔を真っ赤にしながら、頭を地面につけ、膝をついて尻を高々と上げた。
「そうそう。そんな感じ。じゃあ、始めるよー。」
にとりはアリスのスカートを大きく捲り上げ、下着を衆目に晒す。周りの博徒たちは笑みを隠しきれずに、役得に与っていた。アリスは周りの視線を無視できるように、目を閉じて心を凍らせようとしている。
下着を脱がし、にとりはアリスの尻をがしっと掴み、横に開いた。
「…ひっ……」
「尻の穴も綺麗にしてるわね。ケツ毛の一本もないわ。もしかしてお手入れしてたのかしら。」
当事者たる霊夢は、にとりの後ろから特等席で見物している。その言葉に、ますますアリスは赤面するのだった。
「よし、じゃあ、入れるよ、覚悟はできた?」
「……さっさとやりなさい、このカスがっ!!」
にとりは魔理沙と異なり、アリスには徹底的に「痛く」抜いてやろうと思っていた。
軟膏を塗らず、いきなり指を二本突っ込まれるアリス。未体験の激痛に悲鳴が漏れる。
「あぎッ…!」
「魔理沙と同じだね。魔法使いってのはケツの穴が小さいのかな。まあ、これからはガバガバになるんだけどね。」
笑いが一同に巻き起こる。アリスは痛いのと恥ずかしいのと屈辱に脳が焼かれている。
「ほれほれ、少しは広げてやんないとね。」
「ぐうっ…!」
グリグリと指先でアリスの肛門を広げていく。腕が入るのは本来無理な大きさだが、どうせ尻子玉が抜かれた後は直腸までぽっかりと穴が開くのだ。括約筋が切れようと関係無かった。
アリスの苦悶を十分皆が楽しませた後、にとりは一気に手首までアリスの肛門に入れた。
「ぎゃああああああぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
アリスの絶叫が本堂に響き渡る。もっとも、白蓮たちは賭場で悲鳴が上がるなど日常茶飯事なので起きてくる心配はなかった。
「あら、結構簡単に入るのね。アリス、聞こえてる?いい眺めよ?」
「あああああぁぁぁ……、ぬ、抜いてぇぇぇ……!」
「心配しなくても、ちゃんと『抜く』さ。さあ、アリスの尻子玉はどこかな?ここかな?」
にとりは指先で腸壁をがりっと引っ掻く。
「いぎゃあぁぁ!!痛い!!痛い!!やめてえぇぇぇ!!!
「うーん、違うな。こっちかな?」
「あ、ぎっ、ひぃぃぃ……!」
アリスが手足を暴れさせ始めたので、霊夢は周りの博徒たちを呼び、押さえつけさせた。
「ダメじゃない、アリス。もう少し頑張りなさいよ。ホント、あなたって口だけなのね。」
アリスは直腸入り口の激痛に霊夢の言葉など聞こえていないようである。
「お、ここだ。よーし、こねこねするよ、アリス。」
にとりはアリスの尻子玉生成部を探し当てると、何度も握って形作る。
「ぎゃっあああああああぁぁぁっっ!!!!!!!!!」
そして十分な大きさになると、しっかりと握りこむ。
「じゃあ、アリス。腑抜けになる覚悟はいいかな?まあ聞こえていないだろうけど、お別れだね。」
「あ、あ、あ、あ……!!!」
そして、ぶちりとアリスの腸壁から尻子玉をもぎ取り、外へ抜き取った。
「あひいいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!!!!」
アリスの尻子玉には便こそついていなかったが、あたりに腸液の匂いをまき散らした。
「おー、これが尻子玉なの。臭いわね。」
「うん、アリスのは特に臭いね。魔理沙のは良い匂いだったよ。こんなの家に飾れないなあ。」
「え、じゃあどうするの。」
「日干にして乾燥させて、保存食かな。」
周りに笑いが巻き起こる。にとりも、霊夢も、みんな笑顔である。
アリスはというと。
「あへええぇぇぇぇぇ………へひっ、はふうー……」
尻を高く持ち上げた体勢のまま、ケツの穴をぽっかりと開けて、ビクビクと震わせている。尻子玉を抜かれるのは、もしかしたら快感なのかもしれない。
「アリス、どうするの?このままほっとくわけにもいかないでしょ。」
「何時間かしたら、歩けるぐらいには回復するよ。そしたらふらふらどこかに行くと思うよ。とりあえず、魔理沙と同じように厠に置いておこう。みんな、手を貸してくれる?」
皆に担ぎ上げられ、ケツを高々と上げたアリス神輿は厠へと奉納された。
「しかし、尻子玉抜かれるってすごいのね。もう戻らないの?」
「まあ、妖怪だし、そのうち尻子玉も再生するんじゃない?興味ないけど。」
「じゃあ安心ね。あー、今日はいいものが見れたわー。本当に馬鹿ね、アリスは。」
(相手が悪すぎたんだよ……)
にとりはそう言いたいが、霊夢が怒ると怖いので黙っていた。
「……今度はアリスなの。もう、博打打ちは人様の厠で果てるのやめてくれないかしら。」
発見したのは、また一輪であった。
白蓮とマミゾウ。
「ねえマミゾウさん。ちょっと、最近うちの寺豊かになりすぎじゃないですか?」
「なに、ごくごく真っ当な稼ぎじゃよ。みんながうちに集まり、楽しんでお金を少し落としていく。いわば托鉢と同じように、儂らは皆の分前をすこーし頂いているだけじゃ。皆のお陰で修行にも励めるというものじゃろ?」
確かにそうかもしれない。そう思い、笑う白蓮であった。
まあ、誰かが書いてるネタのような気がしますが、尻子玉を抜きたかったんです。
どうやったら抜けるか?を考えてたら、何故かこんな話になりました。ギャンブルは恐ろしい。
7/13コメント返信
2. 名無しさん
ギャンブルものってことで、やっぱり表には出したらいけないのかなと思ってこちらに投稿しました。
楽しまれた様で何よりです。
尻子玉シーンは興奮するのか、変な文章を書いてしまいますね……
3. NutsIn先任曹長さん
実は早苗のケツの毛を毟られるところを文に撮影される怨みの連鎖も入れる予定でしたが、長くなるし本題から外れてしまうのでやむなくボツに。
負けた者のケツにいたずらして写真を撮って脅すってのも鉄板ですね。書きたかった。
4. 名無しさん
私の場合、
あのキャラをいじめたい➡どうすればその状況になるか?
を延々考えてから書いてます。行為に至る事情、その過程が周到であるほど喜びを覚えるタイプですね。
そこにぶっ飛んだシチュエーションを書ける皆様は尊敬しています。ああ、文才が欲しい……
5. 名無しさん
痛恨のミス………!!このクソgoogleIMEがっ!クソックソッ
ふう。きっと、たぶんCJDせいがちゃんだったんですよ(すみません)
香りんどうの話に霊夢がギャンブル強いってのがあったので。賭場があれば通うんでしょうね。
6. んhさん
肝が座ってる情報を求聞で得たので、こうなりました。まあ長い人生経験らしいですから、鉄火場慣れはしてるでしょう。
取り急ぎ、コメントの返信だけでも追加しました。ありがとうございました。
海
- 作品情報
- 作品集:
- 4
- 投稿日時:
- 2012/07/11 12:24:37
- 更新日時:
- 2012/07/13 04:05:06
- 評価:
- 8/11
- POINT:
- 850
- Rate:
- 14.58
- 分類
- マミゾウ
- 霊夢
- 魔理沙
- 早苗
- 文
- アリス
- 某大明神からタイトルとギャンブルだけ借りました
- 7/13コメント返信
ギャンブル中毒というよりも、負けた者の末路の悲惨さが際立ってますね。
>皆に担ぎ上げられ、ケツを高々と上げたアリス神輿は厠へと奉納された。
終盤のこの一文が秀逸過ぎて吹いた。
博打でウハウハな者もいれば、落ちぶれる者もいるし、負けの尻拭いを他人に押し付けるしたたかな奴もいる、と。
みなさん、大人の社交場では大人な対応をしましょうね。
腑抜けカップル
アリスは恋人をダメにしそうなタイプ
苦労人一輪
かわいそうな小傘
意外にもオチ要員とならなかった文と早苗
様々なドラマが展開されますが書いた動機はそれだったんですね…!
青「蛾」→青「娥」 俺もやった事あるけど(苦笑)
ギャンブルってのは勝つべくして勝つ奴が勝つモンなわけで
賭博を下賤な物と見下してる上に敵討ちなんて動機で闖入してくるとか
アホとしか言いようがありませんなこのアリスは
あと霊夢、「直感を操る程度の能力」に事実改竄されないように気を付けとけよーw
あと早苗と文がちゃんと借金を返せたのか気になりますね。文ちゃんブロマイドはそれなりに売れるんでしょうが、また面倒なことになるに10000ペリカ賭けざるを得ない。