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『太陽に負けないために』 作者: ぐう
「なるほどね、話はわかったわ」
ここは夢幻館。この館の主である夢幻姉妹の姉の幻月は、足を組みながら話を聞いていた。
彼女と話しているのは、吸血鬼の少女くるみ。幽香がいない今はすっかり夢幻姉妹の部下として過ごしていた。
「幻月様・・・」
「あなたの頼みだけど、できないことはないわ。私の力をもってすれば叶えることはできるわ」
「ほ・・・本当ですか!?」
どうやらくるみが幻月に何かを頼んだようで、幻月はそれに応えられるという返事を返した。
「それにしても『晴れた日も遊びたいから何とかしてほしい』だなんて、あなたも物好きね、くるみ」
「だってぇ・・・みんなと遊びたいのに私・・・」
「わかってるわ、ちょっと待ってちょうだい」
先述通り、くるみはスカーレット姉妹同様の吸血鬼。当然太陽の日差しも苦手である。
しかしスカーレット姉妹と比べると凶暴性はかなり低いおとなしい子で、相手の血を吸うこともあまり好まない。
吸血鬼としては性格故にカリスマに欠けるが、その分他種族の子供と遊んだりと人気はあったりする。
その時に足枷となるのが、太陽を苦手としているため遊べる時間が制限されてしまうということだった。
「やっぱり変でしょうか? 吸血鬼はもっとカリスマを持ってるのに、私ったら・・・」
「それはあなたの個性ってことでいいんじゃない? 誰もが種族としての生き方ができるとは限らないもの。あなたはあなたらしく、優しい子でいればいいのよ」
「夢月の言うとおりよ、やっぱり女の子は思いやりがないとダメなものね」
「夢月様・・・幻月様・・・」
夢幻館に侵入した者に容赦ない二人が言うのは少し変だが、言い分はもっともである。
「それじゃあくるみ、今からあなたの望みを適えてあげるわ。目を閉じて」
「はい・・・」
くるみが言われたとおり目を閉じると、幻月は集中して何やらつぶやきはじめた。
すると、光とも闇ともとれる交互に白黒に変色する球体が、幻月の頭上に現れはじめた。
「それじゃあいくわよ・・・」
この球体が何かはわからないが、くるみの願いを叶える何かなのは確か。幻月が更に呪文らしき言葉をつぶやくと、球体はゆっくりとくるみの体に近づき、やがて入り込んでいった。
くるみは何かを感じるのか、手をぎゅっと握って目を強く閉じた。そして球体が完全に消えると・・・
「いいわよ、儀式は成功したわ」
「本当ですか? ありがとうございます幻月様!」
一体あれが何なのかはわからないが、幻月が成功と言ったのだから成功したと見てまず間違いないだろう。
くるみはとても嬉しそうにはしゃぎ、頭を下げて幻月に礼を言った。
「あっ、でも注意しないといけないことがひとつだけあるわ・・・ってちょっとくるみ!?」
何かを言い残していた幻月だが、それを言おうとした時には既にくるみの姿はなかった。
遠くから「これでみんなと遊べるぞー!」と、元気のいい声が山彦のように聞こえてくる。
「もう、本当に子供って元気いいんだから」
「姉さん、何か問題でもあるの?」
「儀式には成功したけど、まだ完璧に耐性ができたって訳じゃないの。それを言おうとしたのに・・・」
そして・・・
「○○ちゃんみーっけ!」
「あっ、見つかっちゃった。今日のくるみちゃん強いね」
「だってもう太陽に当たっても大丈夫だもーん」
くるみは幻想郷で、仲のよい他種族の子供たちと元気に遊び回った。
子供たちも太陽が平気なくるみには最初は驚いたが、一緒に遊んでいるうちに気にならなくなったようで、今では普通通りだった。
「(うふふ、ここなら絶対見つからないかな・・・)」
「くるみちゃんみーっけ!」
「えーっ!? 何でわかったの!?」
「だってくるみちゃんの羽が大きいんだもん」
いつもより元気な子供たちの声が空にまで響き、幻想郷が今日も平和であることの証のようだった。
遊ぶ条件の制限がなくなった、そうしてくれた幻月にくるみは心の中で何度も感謝した。
「くるみちゃん、また明日ねー!」
「うん、みんなもまた遊ぼうねー!」
楽しい時間というのはすぐに過ぎるもの。あっという間に日が暮れて遠くで夕焼け空が赤々と輝く時間となった。
子供たちはそれぞれの場所へ帰るため解散し、くるみもみんなを見送ると、家目指して羽ばたきだした。
「今までちゃんと見られなかったけど、夕焼けってこんなに綺麗なのね・・・」
くるみは夕焼けを見ながら空を飛び、沈んでゆく太陽にうっとりとしていた。
吸血鬼として本来は見られないものを見られる喜び、くるみは再び幻月に心の中で感謝した。
「んうっ!?」
その時、くるみは体に電気が走ったかのような痺れを感じた。雷が鳴ってる訳ではないし、仮に雷が当たったのならこの程度で済むはずがない。
しかし痺れはなかなか消えず、くるみはこれ以上の飛行は墜落しかねないと判断して森のなかに降りていった。
ぐりゅぐりゅぎゅるるるっ
「か、体が・・・お腹が・・・あああ・・・」
ひとまず地面に降りたくるみだが、痺れはなかなか落ち着かず、何故か腹具合までおかしくなってしまった。
食べたのは遊びの合間に食べたアイス一本だし、それがお腹に響くとしても遅すぎる。何か別に原因があるのではと考えた。
「ああ・・・体がびりびりして・・・お腹も痛いよぉ・・・」
しかし痺れと腹痛で思考が回らず、特に痺れは体が思うように動かせなくなるくらいだった。
最近特に下痢してる訳でもないし、思い当たることがくるみにはなかった。
ぐごっ、ごろごろごろろろ!
「んっ! だめっ出ないでまだ出ちゃだめ!」
くるみは痛むお腹を押さえようにも、体が痺れてなかなかそれができない。
できたとしても、強くなる便意に体がなかなかついていかなかった。
くるみが去った後の夢幻館・・・
「姉さん、完璧に耐性ができた訳じゃないってどういうことなの? じゃあくるみはもしかして・・・」
「その心配はないわ、太陽の光でやられないようにその点の耐性は最初から施されてるわ」
「じゃあ一体何が・・・」
「確かに太陽の光で平気だけど、何の作用も起こらないくらいまで完璧じゃないってことを言いたかったの。今のままで日差しに当たったら、すぐじゃなくともいずれ何らかの病があの子を襲うわ」
「そんな・・・」
「耐性がある程度できてるから命に関わるようなことにはならないし、数日が経てば耐性は完璧になるけど、話を聞かなかった以上は今何かあっても仕方ないわ」
つまりくるみの体に起きた痺れと腹下りは、太陽に対してまだ完全じゃない耐性による作用だった。
本来なら灰になってしまうのだ、くるみには皮肉だがまだこの程度で済むだけましだろう。
「お腹痛い・・・もうだめ・・・」
そんなことなど知らないくるみは、出口まで迫る便意と痺れに抗うしかなかった。
ブビュッビチビュブビビチィィィッ!
「ふあっ! うんち出ないで! うんち漏れちゃやだあ!」
自らの意思と反して肛門は緩く、泥のような緩い便はすぐさま出口を抜けて下着に命中した。
嫌と言っても一度出たものは止まるはずがなく、下着に触れるお尻にもドロドロの感触が走る。
ビュビビッブビュウウッ・・・ブバブビャッ!
「びちびちうんち止まってくれないよぉ・・・うんんっ!」
以前エリスと飲んだ時も盛大にかましてしまったが、あの時よりも状況はひどかった。
ドロドロな軟便が、下着の中でぐちゃぐちゃになっている。想像するだけでも嫌なのに現実なのだからたまらなかった。
ブビュッ・・・ブッブスーッ! シュワアアアア・・・
「あ・・・ん・・・はあぁぁぁぁぁ・・・」
残りの便をぶちまけておならで締めくくったかと思いきや、体を震えさせておしっこも漏らす始末。
嫌だ嫌だと言いながらも、出しきる瞬間からおしっこをするまでの流れは少し気持ちよく感じたくるみだった。
「今日の特訓も大変だったね。特にあの特訓は」
「でもお互い、大分腕が上がったと思うよ」
「やばっ、オレンジの声だ!」
余韻に浸っているくるみを現実に戻したのは、紅魔館で門番のトレーニングを終えたオレンジとサラの声だった。
二人に見つかる前に、くるみは近くの木陰に隠れた。
「ねぇサラ、何か臭くない?」
「そういえばさっきから・・・あっ!」
二人はすぐさまくるみの出した便の残りに気づき、わいわいと騒ぎ出した。
くるみとしてはすぐさま逃げたかったが、羽が大きく羽ばたく音も大きいのでバレやすく、逃げるに逃げられなかった。
「なにこれ・・・こっちに続いてる・・・」
しかし茶色の点々は目印のように地面に残っており、二人はそれを辿ってゆく。
その終着点には隠れたくるみが、しかもお尻を汚したままでいることも知らずに。
今回は久しぶりのくるみです。スカーレット姉妹と比べるとおとなしい子のイメージが強いです。
ただお腹を下すだけでは面白くないのですが、それをひねるのもなかなか大変で・・・でもお漏らしするくるみがかわいいのでよしとしますw
次は誰にしますかな。
ぐう
- 作品情報
- 作品集:
- 4
- 投稿日時:
- 2012/08/20 11:08:16
- 更新日時:
- 2012/08/20 20:08:16
- 評価:
- 3/4
- POINT:
- 270
- Rate:
- 14.75
- 分類
- くるみ
- スカトロ
- お漏らし
ここが便想郷じゃなかったら、どうなっていた事やら……。
ラストは、頭隠して尻隠さず……もとい、姿隠してスカ隠さず、ですねぇ。
まぁ、見つけたのがあの二人だったのに、なにかウン命を感じます。
やんちゃな子や元気な子がお漏らしするのも良いものだ。
嫌がりながらも排便の快感を堪能しちゃうくるみかわいい!
ウン命から逃れることはできません。この世界に生まれた以上は。
>名無し(2)さん
元気がいい子のうんうんって健康的なものが出そうです。
くるみかわいいよくるみ。
レス返しは今回で最後です。