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『「貴様それでも最新鋭か?」』 作者: ギョウヘルインニ
その日、早苗さんは優雅に携帯をいじりながら道を歩いていました。
それが、悲劇(喜劇)の始まりだったのでした。丁度同じころ、ナズーリンが”最新鋭”の白金ダウジングロッドで水脈を探していたのでした。
そしてお互い、前を見て歩いていなかったので正面衝突してしまいました。早苗さんは、優雅ではなくぶざまに尻餅をついてしまいました。ナズーリン自身には被害は無かったもののダウジングロッドが折れてしまいました。
「ちょっと、優雅な私に体当たりをかますなんて、ナズーリンさんは優雅じゃないですね」
「なんだと? 貴様が前を向いて歩いていないからいけないんじゃないか? 貴様のせいで、ダウジングロッドが折れてしまった。貴様、この落とし前はどうしてつけてくれるんだ?」
お互いに非があるのにお互い認めません。こうなるともう戦争しかありません。
早苗さんは、優雅に立ち上がり、優雅にバックステップを決めて、優雅に間合いを計ります。それは、一歩優雅必殺の間合いでした。しかし、ナズーリンは動じませんでした。”最新鋭”の破壊兵器、童子切安綱を持っていたのです。
まさに最新鋭の兵器といってもいい童子切安綱です。ナズーリンがそれを一振りしました。最新鋭の斬撃が弾幕になって鋭利に襲い掛かります。そうなのです。最新鋭はとっても鋭利なのです。
早苗さんは、優雅にそれを防御しました。
ところが、それが優雅なミスだったのです。所詮は優雅、どんなに格好の良い優雅でも只腕を顔の前に出して防御の姿勢をとっているだけです。最新鋭が早苗さんに直撃しました。
「うああああああ!!!!!」
早苗さんの優雅な腕は”最新鋭”に両方切断されてしまいまし。いや、残念でした。切断された腕は、地面に落ちています。
「雑魚が優雅なんていきがるからこうなるんだ」
ナズーリンは、最新鋭の傷薬を早苗さんの顔にぶつけて水脈を最新鋭の魚群探知機で探しに行ってしまいました。それを見送った早苗さんは、泣きながら優雅に口で最新鋭の傷薬を拾って使いました。薬は最新鋭に利いて、切れた腕まで、再生させました。
しかし、最新鋭の傷薬は早苗さんの受けた心の傷は癒せませんでした。どんなに科学と最新鋭が進んでも人の心は、脱法ドラックとか酒でしか癒せないのです。
「”最新鋭”ゆるすまじ」
早苗さんは優雅に復讐を誓いました。
早苗さんが、優雅に神社に帰ってみると、最新鋭の小型お掃除ロボットが早苗さんをごみとして認識しました。諏訪子が縁日の300円くじで当ててきたのです。早苗さんはお掃除ロボットが余りにも最新鋭に動くので、ムカついて優雅な御身足で踏みつけました。
「痛い」
ところが、最新鋭のお掃除ロボットはチタン合金で作られているためダメージを受けず。逆に早苗さんの足にダメージを与えました。そして、反撃してきました。備え付けの、チェーンガンで反撃してきたのです。早苗さんは優雅に回避しました。それでもしつこく、お掃除ロボットは発砲してきます。
早苗さんは、もう神社には戻れないことを悟りました。泣く泣く、最新鋭を倒す旅に出ることになってしまったのです。
「一人より二人」
「二人より三人」
早苗さんが、優雅な足取りで道を歩いていると、魔理沙と輝夜が現れました。既に、早苗さんがナズーリンに負けた事は有名になっていたのです。
最新鋭は優雅を駆逐したと、ナズーリンが部下の地下工作員、はたてに命じて郷じゅうに広めていたのでした。優雅に傾いていた郷の大勢は最新鋭に一気に傾きました。郷では優雅を否定して、最新鋭を良しとする風潮になってしまいました。
”優雅な動作は否定され、疎まれ、陵辱されました”
とまあ、ここまでが早苗さんとナズーリンが戦争してわずか2時間で広がったのです。
魔理沙は、優雅が駆逐されることを喜びましたが”最新鋭”を快く思いませんでした。そうです。最新鋭という言葉がついてしまうとどんな事象でも、ほのぼのではなくなってしまうのです。そして、優雅を駆逐するのは最新鋭ではなく、ほのぼのだと思っているのです。
魔理沙は優雅の前に最新鋭を打倒することを心に一言誓ったのでした。
”輝夜はお金で雇いました”
「二人とも、ありがとうございます」
「そういうわけでほのぼのと、優雅は一時休戦だぜ」
早苗さんは、上記のことを説明されました。そして、二人を仲間にしたのでした。
「これで三銃士がそろったわ。私たちは無敵ね」
「は? 何言ってるんだ輝夜?」
突然、輝夜は空気を読まず変なことを言い出したのです。わけがわかりません。おそらく、三人いるので有名な三銃士を妄想しての発言だったのです。
三人が仲間になって30秒既に不穏な空気が流れていました。
そんな三人を物陰から見ている尼がいました。”新進気鋭”の一輪でした。最新鋭の尖兵、新進気鋭です。今回は優雅を破壊するために盧溝橋に爆弾を仕掛けた帰りでした。(上海租界は優雅という観点から、なぜか盧溝橋に爆弾を仕掛けたのです。おりしも、1937年7月7日のことでした)
このまま、新進気鋭に旧体制(優雅、ほのぼの)に切り込むことも出来ます。しかし、今日はお腹が空いていたので帰ることにしました。後でナズーリンに報告はします。
このときに、どうにかしていれば後で後悔しないで済んだのに帰ってしまいました。
優雅大革命はこうして始まったのです。
1937年、優雅と最新鋭の戦争は始まった。当初は最新鋭が圧倒的に優勢だったが、ほのぼのが優雅の同盟に加わったことで自体は一変する。最新鋭の基盤である軍需工場はほのぼのの空爆に晒されえて、工員はほのぼの兵器を作るようになってしまった。
そのため、最新鋭の銃は撃つと銃口から花が咲いたり、ライターのような火が出るだけになったりしてしまったのである。
最新鋭とほのぼのが合わさると、安全装置になってしまうのであった。
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
5
投稿日時:
2012/09/23 08:05:36
更新日時:
2012/09/23 17:05:36
評価:
8/9
POINT:
790
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18.11
分類
最新鋭を新進気鋭に紹介
その時のユニットが実際の軍で実用化されたのがそう昔の事じゃないってのも……。
で、何が言いたいかと言うと、戦争は良くない!!
と、言うわけで、全ての思想を包み込む『なあなあ』が台頭する事となった……。
脱字発見しました。
早苗さんの両腕は"最新鋭"に切断されてしまいまし。
多分"た"が抜けてます。