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『産廃SSこんぺ 「魔理沙が薬をやめる話」』 作者: 魚雷
「この麻薬を使い続けると、身体に危険なのではないか?」
マッチ箱の側面から、触媒として使う赤リンをヤスリで削ぎ落としながら、魔理沙は思った。
今は、永遠亭の風邪薬とうがい薬から、合成麻薬のクロ****を自宅で生成しているところだ。
魔法研究のついでに化学に手を出してるうち、残念ながらそっちの方向に行ってしまったのだ。
香霖堂で買ったオレンジ色の注射器(昔は赤色だった)を利用し、この自家製の麻薬を静注で使ってきた。
ちなみに針ゲージは29Gの方が好みである。
しかし使っているうちに、どんどんと肌が荒れてくるのに気付いた。
このままではワニのような肌になってしまうのではないか?と心配になったのだ。
魔理沙は既にゴミクズではあるものの、このままではクズ人間になってしまうと思い、
より安全な麻薬を求めて幻想郷を探して回ることにした。
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情報を得るならば、文の家を訪ねるのが早いと思い、行ってみた。
文は現像室に居た。
ラジカセでヴァン・ヘイレンを大音量で流して頭を振りながら、
現像用品として売られている*****を、ヘロインに混ぜ物として加えている所だった。
横にはデジタル計量器(0.001g精度)と、ビニールのパケを密封する機械が置かれている。
文の家にある現像室は、今は現像には使っていない。
新聞の広告収入より、こっちの方が儲かる事に気付いたのだ。
机の上には文花帖が開いたまま置いてあり、携帯番号が羅列してあった。
番号が二重線で消され、また下に新しい番号が書かれているものが多かった。
ソファーには、遊びに来ているのであろうはたてが、ごろんと寝転んで居た。
目の焦点が合っておらず、完全にキマっている。
2人とも人生をスポイルしてしまっている、と魔理沙は思った。
文が混ぜ物をしたヘロインなど御免なので、まず仕入れ元を突き止めようと思った。
デロデロになっているはたてのポケットから携帯電話(飛ばし用)を強引に取り出すと、
アドレス帳から仕入れ元らしき番号を探し始めた。
途中から、はたてに直接聞いた方が早いのではと思った。
「ネタの仕入れ元はどこだ?あ、新聞の話じゃなくて」
「んん、太陽の畑・・」
いとも簡単に喋ってくれたので、もうここには用は無くなった。
「おじゃましたぜー」
文はこちらに気付かず、曲に合わせてガンガン頭を振りながら混合作業を続けていた。
はたては「さよならぁ〜まりさ〜」と、反対方向に向かって手を振り始めた。
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太陽の畑に行くと、風見幽香のケシ畑があった。
以前はヒマワリを栽培していた畑だが、転作したのだ。
彼女の家の横にはプレハブ建物が増築されており、
中を覗くと、ドラム缶やバケツ、ポリタンク、ジョウロが転がっていた。
ジョウロは園芸用であるが、現在は別の用途に使われている。
精製に使った石灰が、雑にこぼれて地面に散らばっている。
畑では毒人形が、ケシ坊主からにじみ出る樹液を、バケツで集めて回っていた。
「誰か来たみたいだね、スーさん!(スピードボールの略)」
幽香が、右手にカラシニコフを持って玄関から出てきた。
「何か用なの?」
魔理沙は、1ショット分のヘロインが欲しいと申し出た。
「ごめんね魔理沙、ウチは"卸"しかしてないのよ。そういう買い物はストリートでしてね?」
「私が育てた花たちはね、大切なお客さんにしか買ってもらいたくないって言ってるの。」
まずケシ坊主は花じゃなくて果実だろうと突っ込みたかったが、これ以上怒らすのは止めといた。
帰り道の途中、リグルが道端に臥せりこみ、高純度のヘロインをやりすぎた離脱症状に苦しんでいた。
「虫が!身体の中の虫がいっぱい頭まで登ってくるうう!ああああ」
虫はお前だろと思ったが、そのまま通り過ぎた。
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博麗神社に行ってみる事にした。
ここでは神事に必要という事で、特別に麻の栽培が許可されている。
それを良いことに、霊夢は様々な品種の麻を栽培していた。飛び具合の違いを楽しむのである。
各品種が交雑しないように、ビニールハウスで仕切る念の入れようである。
本殿に着いてみると、霊夢・萃香・紫が身体を寄せ合って何かをしていた。
よく見ると、真ん中でハシシをライターで炙って、3人顔を寄せ合って気体を吸っている。
本人たちはパーティー気分であるが、傍から見ると気持ち悪い事この上ない。
この輪に加わりたくなかった、というかこの連中が気持ち悪かったので、さっさと走って退散した。
後ろからは「ぷはー☆」という三重奏が聞こえてきた。
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魔理沙は、同じ神社でも守矢神社ならまだマシだろうと、行ってみる事にした。
境内に着くと、早苗が高圧洗浄機で石灯籠の汚れを落としていた。
直球で「いいのある?」と聞いてみると、
早苗は、スマイルマークが刻印された錠剤の大袋(1kg入り)を出してきた。
「私が前の世界で使ってた物を、にとりさんが再現して作ってくれたんですよ」
「高校の時から、だーい好きなんです!」
「友好的というかシンパシーが沸いて、しかもよく踊れるんですよ」
早苗と一緒に、錠剤を飲んでみた。
なるほど、これは確かに友好的な気分になる。
「ねっ!みんな友達!」
しかし、その早苗の顔を見ると無性に殴りたくなってしまい、一発殴って神社を後にした。
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錠剤の製造元である、にとりの所へ向かう事にした。
友人のにとりなら、まともに会話ができると思ったのだ。
あるいは、魔理沙とまともに会話できるのが、にとりなのだ。
にとりの工場では、日々新しいデザイナーズドラッグを開発中であった。
「フェネチルアミン系もトリプタミン系も色々あるけど、どれにする?」
魔理沙はよく分からなかったので、
「いつものやつ」と答えてみた。
「うん、2C系ね。これは視覚に来るよー。はい!」
友人として軽く不信感を抱きつつも、魔理沙は粉をオブラートで飲み込んだ。
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そのあと、視覚に変化が現れた。
あらゆる物が、まぶしく見えてしまう。
何でもない道端の風景の一部一部が、博物館の展示品のように輝いていた。
太陽がまぶしい。
魔理沙は、いつのまにか暗闇を求めて、地底への穴へと入っていた。
眼球は泳ぎ、フラフラとした足取りで、奥へ奥へと進んでいく。
「地上の魔法使いだ。ああ妬ましい、ねたま・・あ、・・・ごめんなさい。」
パルスィが引くぐらい、魔理沙はがっつりキマっていた。
気付いた時には、突き当たりの地霊殿に着いていた。
【0565】自分の考えていることが全て他人に聞かれているような気がする
Q:私は10代の魔法使いです。
私は自分の考えていることが全て他人に聞かれているような気がして仕方がないんです。
さとり:一日でも早く病院を受診してください。
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今日は色々と動き回って、疲れてしまった。
アリスという引きこもり気味の人形使いの家で、紅茶でも飲んで休憩する事にした。
この人形使いは里の広場で、曽根崎心中や女殺油地獄とかを上演しては見物料を取って生活している。
ガチャ コンコン
「アリスー!遊びに来たぜ」
ノックしながらドアを開けるのが魔理沙流である。
「ま、魔理沙!?ちょっと待ってよ!」
ドアを開けると、
アリスが生理ナプキンの上に2枚重ねでパンツをはいてる所であった。
多い日でも安心したかったのである。
気まずい沈黙が流れた。
「なんていうか・・・ごめん。」
「うん・・・」
2人は気を取り直して、茶(モルモンティー)を飲みながら話し始めた。
「それで、結局は安全な麻薬なんて無かったのね」
「そうなんだ、どいつもこいつも狂ってしまってた。イカれてる。」
「幻覚性のキノコなら、森のそこらじゅうに生えてるけど。」
「魔法の森の瘴気に当てられたキノコを口にする勇気は無いぜ・・」
「よし、明日からきっぱり薬は止めるぜ!」
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禁断症状で止まらない鼻水と身体の震えで苦しむ魔理沙を、アリスが必死で看病したのは、翌日だった。
文章・文法も未熟ですが、読んで下さった方ありがとうございます。
企画された紅魚群様、
色々素晴らしい作品を読ませていただいた作者諸氏に、惜しみない拍手を送るものです。
魚雷
作品情報
作品集:
5
投稿日時:
2012/11/22 19:01:31
更新日時:
2012/12/18 01:26:07
評価:
16/19
POINT:
1230
Rate:
13.21
分類
産廃SSこんぺ
魔理沙
みんな、折角の特技、特権をソッチ方面に使っとりますな〜。
いけないおクスリの呪縛を断ち切るのは、やはり『愛』……なのか?
新鮮味がない
禁断症状に苦しむ魔理沙はもっと可愛い
やっぱり一番は柱に括りつけての離脱だよね!!
よく今日です
魔理沙が珍しく真っ当なSSですね。最終的に麻薬汚染してない(?)地底勢が大勝利しそう。
クロ****は検索したら画像が出てきますがアレは酷いですね…リアルゾンビです。
娯楽に餓えた妖怪とクスリの相性は良いのだろうか。
ダメでしょ、ペッしなさい。
あと神社の面々がキモい。
ググれば作り方とか分かるのかな?
ALISON兄貴はマジでキマってるのでNG