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『通常でいいのかな?「噛み付きガメ」』 作者: 鯨布
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああああああぁぁ」
それは突然の出来事だった。
慧音は唸り声を上げて近くに居た、妹紅に噛み付いた。
「っぁ痛い! 何をするんだ」
何をするんだと言われても美味しそう。もしくは食べられそうと思って噛み付いたのだった。
「思ったより味しない。甘いと思った」
「ぃたぃ」
一口食べたところで、結局あんまり美味しくなかったので食べるのをやめることにした。
「ごめん、妹紅。今、治療してやる」
ストレッチャーに痛がる妹紅をのせて、地下2階にある手術室に向かいそこで治療しないとこのままでは妹紅は死んでしまう。
「血圧低下、早く手術室まで運んで!」
「輝夜! 来てくれたのね。私が足のほうを押すから、頭のほう持って」
騒ぎを輝夜が面白そうだから、運ぶの手伝ってくれるようだ。
「ひどい、出血ね。誰にやられたの?」
「け、ぇえ」
「何、言ってるかわからないわ」
「ねぇ! うぅんぐ!」
そのとき、慧音が妹紅の腹を殴って気絶させた。妙に表情が怖い。
「麻酔完了。麻酔完了。麻酔完了。麻酔完了。大事なことだから。もう一回言う。麻酔完了」
「ぅえ。これ、麻酔なの? 意識レベルが無くなった」
そうこうしているうちに手術室までついた、水戸黄門一行もとい慧音一行はそこで事件を解決することになった。
「犯人は、永琳! あなたは、泳淋という偽名を使って手術をしたから死刑!」
「……姫様。確かに偽名は使いました。しかし、だからと言って死刑にはなりません」
名前はどうでもいいけれど、薬剤師が勝手に医者を名乗って人を切り刻んでいたのだった。
なんでも薬はできるけれども、だからと言ってやっていいことと悪いことがあるのだった。
「薬漬けの女、不味そう」
妹紅を食べた後でも食欲が収まらない慧音、でもここには美味しそうなやつは居ない。
「ぅうううう? うううぃ? こ、ここわ? 何処」
どうやら、麻酔が切れて郷のお姫様のお目覚めのようだ。
「あら、妹紅お目覚め?」
「ぅあ゛、なんか体が痛い」
まだ、治療されてもいないからとめどなく傷口からは血が溢れている。
「あなたは、慧音に食べられそうに成ったのよ」
世の中には言って良いこと悪いことがある。月の姫様はそういう常識はもち合わせていなかった。
「嘘だ! そんなことがあるはずない。お前がやったんだろ」
そうやって、何でも決め付けて話を進めるのは良くないクセだ。改めさせないと、今後妹紅の人格形成に支障が出ると思う。と、慧音は思った。
「ぇああああああ゛あ゛」
そして、気合をこめて妹紅のほっぺたを叩いた。教育者として時に体罰は必要だと思ってる。
「な、何をぉ。うぇあぁげいね」
しかし、やりすぎで泣き出してしまった。
「あ、ああ、私はやりすぎてしまった」
自らの間違えに気づいた慧音は一人で荒野に旅立ったのだった。
作品情報
作品集:
5
投稿日時:
2012/12/02 00:27:28
更新日時:
2012/12/17 00:49:09
評価:
6/7
POINT:
500
Rate:
13.13
分類
?
どこが通常やねん……。
内容はシュールの一言に尽きます。