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『産廃創想話例大祭A『優しさ』』 作者: 穀潰し
ある日、流行病が発生した。
突如地底より湧きあがったそれは、近隣の村を汚染し、拡大の一途を辿った。
村人の大半は床に伏せ、動ける者も時間の問題と言う有様だった。
まだ動ける者は重い体を引き摺り、懸命に治療に奔走した。
しかし村人の、そして竹林の医者による懸命な看病も虚しく、日に日に墓へ埋まる人は増えていく。
これでは遠からず村は死滅してしまう。
絶望に苛まれたある一人の村人はどうにかならないかと、死に物狂いで方法を探した。
そしてある仙人が病気への『対処法』を知っていると聞かされた。
何もしなくてもどうせ死ぬ身。ならばと藁にも縋る思いで村人は仙人の下を訪れた。
憔悴しきった村人を目にした仙人は、まず労苦を労い、そして話に耳を傾けた。
それは大事。しかし私には。
話を聞き終えた仙人の言葉。それに村人は打ち拉がれた。
なぜ仙人と呼ばれる貴女が何も出来ないのか。
八つ当たりにも近い言葉に、仙人はただ表情を歪めるだけだった。
どうになかならないのか。
もはや懇願にも似た村人の声。
それに仙人は小さく呟く。
医者でも仙人でも駄目ならば、もはや神に縋るほかないでしょう。
幸いにして、この土地には神も、それに使える巫女も実在しています。
妖怪の山にある神社へ。そこの巫女ならば奇跡を起こせる筈です。
その言葉に一路妖怪の山へと向かう村人。
すでに死を覚悟した人間に怖いものなどない。
傷を負い、何度も死に掛けながらも、ようやっと到着する。
一体どうなされたというのです。
村人を目にしての巫女の言葉。
村人は伝えた。流行り病のことを。もはや手の施しようがないことを。巫女なら対処法を知ってると聞いたことを。
どうか助けてくれ。
瀕死の村人の言葉。その言葉に巫女は力強く頷いた。
お任せ下さい。すぐに終わらせて見せましょう。
微笑む巫女。彼女が腕を一振りすると奇跡が起きた。
半死半生だった村人が途端に完治した。
さぁ、これでもう大丈夫です。お帰りなさい。
軽やかに去っていく村人の背中を、巫女は笑みをたたえて見つめていた。
ある村が滅んだ。
理由は流行り病だとも、天災に見舞われたとも言われている。
詳しいことなど何一つわからない。
何せ生存者がほとんどいないのだから。
唯一助かったといわれていた村人も、そう間もない内に気が狂って死んでしまった。
ほかの里や村の人間達は恐ろしいことが起きたのだと遠巻きに怖気づくだけだった。
だから誰も気付かなかった。あの博麗の巫女でさえ、終わったことには興味がないと無視したから。
誰一人として手を出していないにもかかわらず、滅んだ村には死体の一つも転がっていなかったことに。
ご苦労様でしたわ。芳香に大勢のお友達が出来て嬉しい限りです。しかしよろしかったの? 仮にも村人は信仰の礎では?
信仰心を持たない連中など、いくら死のうがどうでもいいですよ。それに『どうにかしてくれ』と感染した本人から言われましたし。
だからといって、『消毒』とはやることが派手ですわね。
祭事は派手な方が神様も喜ぶと言う物ですよ。
そうですわねぇ、例えそれが、『全て一から準備されたもの』だとしても、ね。
もうこんな早苗さんしか書けなくなった。
素晴らしい作品が多々あるので、その合間の口直し程度にでもなれば幸いです。
穀潰し
作品情報
作品集:
8
投稿日時:
2013/07/01 06:30:50
更新日時:
2013/07/01 15:30:50
評価:
10/12
POINT:
830
Rate:
13.15
分類
産廃創想話例大祭A
何時ものあいつら
信仰深き祭事で、二柱は喜んだ。風祝は満足した。
欲深き災いで、邪仙は利を得た。策は完遂した。
良かった。
私の作品(セカイ)でぶっ潰しといて。
この二人にいつかドきついお灸をすえる必要がありますね。
カッターで体に無数の小さい切れ込みを入れてからピラニアの水槽に放り込みたくなる。