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『魔女といったら魔理沙鍋よね?』 作者: ギョウヘルインニ
「……コア、包帯かえてよ」
「パチュリー様の包帯はさっきかえたばかりですよ」
「……嘘。……痛い」
「嘘じゃないです。使い魔として最高級のご奉仕をさせてもらってます」
「……痛い」
「尽くせることは尽しました」
「でも痛い」
「わかりました。じゃあ、また包帯かえますね」
「痛くしないでね」
「え? それは、こまりました。もうしわけありませんが少し痛みますよ」
「……痛いのは嫌」
「それでも、包帯かえれば今より痛い気持ちはなくなると思いますよ」
「コアは分かってない。たとえばこの普段は羽のように軽い羽毛布団が少し擦れるだけでも痛いの」
「確かに全身に負った火傷は痛いかも知れませんが、それがないと体温の保温ができません」
「……どうして? 意地悪言わないで、痛いの。それに髪と枕が擦れて首が痛い」
「そんなこといわれても、残った髪を切りたくないと言ったのは、パチュリー様ですよ」
「コアの意地悪。これ。痛い」
「お願いします。頑張って下さい。パチュリー様が負ったその火傷はけして不可逆てきなものではありませんよ」
「……じゃあ、コアがかわりにこの痛み苦しさを負うことになったら堪えられるの? きっと、4時間で発狂するわ」
「軽率ですみませんが、私なら堪えられます」
「本当に軽率ね。じゃあ、コアがかわりにこの痛みを貰って」
「パチュリー様、頑張って下さい。もしも、本当にかわれるのならかわります。でも、無理って分かってますよね」
「……痛い」
「尽しますから、今以上に尽しますから泣かないでください」
「馬鹿」
「馬鹿ですみません。さあ、包帯かえますよ」
「だから、痛いのは嫌」
「そこまで言われるのであれば、包帯かえるのはやめますがいいですか?」
「お願い、モルヒネ、モルヒネを頂戴、錠剤。散剤。液剤。……坐剤、注射剤。何でもいいから頂戴」
「駄目です。パチュリー様、それはゼッタイ駄目です。それは、今はいいかもしれませんがいつか大きなツケになって返ってきます」
「うるさい。出しなさい」
「そもそも。ここにモルヒネはありません」
「うそうそうそ。うそうそうそ」
「やめて! やめて下さい! そんなことをしたら折角直ってきた腕の皮膚がまた」
「うるさい。嘘つき。お前が、コアのせいで痛い」
「わ、わかりましたから。悪いのは全部私のせいです。本当に悪いのは私ですから、ご自愛をお願いします」
「全部! コアのせい!」
「はい、私が悪いです。詠唱を間違えたのは、私ですよ。EがBに見えたのは私のせいですね。けして、パチュリー様の字が汚かったせいではありませんよ」
「ほら、やっぱりあなたのせい。あなたのせいで私は痛い」
「そうですねえ。ごめんなさい」
「まって、何? その言い方はわざとやってるの?」
「違いますよ。EがBに見えたのは私のせいです。全て認めます。ごめんなさい。申し訳ありませんでした。このように土下座だけでは足りないかもしれませんが許してもらえませんが、パチュリー様を看病すること許してください」
「……」
「あ、そうねですねぇ。あ! 違いますよ。私はとってもパチュリー様を看病したいです」
「……私はあなたの謝罪について何も言っていないわ。なのになんで、そういう言い方するの?」
「でも、言うつもりだったんですよね」
「そうよ、言うつもりだった。これ、火傷ね。全部痛い。痛痒いとかそういうのじゃない。痛いのは、全部コアのせい」
「だから、申し訳ありません。いや、もう疲れました。後は勝手に完治してください。どうせ、魔法使いでなんか拾う虫のは習得してるんでうよね」
「ちょっと、コア行かないで!」
「バイバイサヨナラ!」
その後、無事に火傷は癒えたが、パチュリーが小悪魔に話しかけても無視される。
本当にどこかがとても痛い。
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
9
投稿日時:
2013/11/29 16:19:21
更新日時:
2013/11/30 01:19:21
評価:
4/5
POINT:
430
Rate:
15.17
分類
パチュリー
小悪魔
これもまた、愛の形。
ところで、小悪魔は何日目でパチュリーの看護を放棄したんですか? 1日も経過していなかったりして。
煮ても焼いても食えない魔理沙は影狼も食わないし、青娥娘々も跨いでいった。
人は役割でここまで印象が変わるものなのか