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『マッシュルームハンターMARISA』 作者: box
布帯の落ちる音。
唾を下す喉。
艶やかに露わとなったものは、一層硬く勃起した。
「どう?いい薬でしょう?」
薬瓶を畳へ転がす輝夜。
輝夜の股の下でそそり立ったペニスを、妹紅は惚けたように見つめていた。
「……初めてなの?」
「……したこと、ないから……」
「大丈夫よ……」
輝夜は腰を下ろすと、静かに妹紅を横たわらせた。
生まれたままの妹紅に、覆い被さる輝夜。熱く膨れ上がった亀頭が、妹紅の太股を撫でて、ビクンと跳ねた。
「私に任せなさい、妹紅」
耳元で囁きながら、輝夜は唇を下へ進める。
「女の喜びを、教えてあげる……」
小さな膨らみの前、ささやかな乳房に、輝夜は口付けをした。
乳首と触れ合う粘液、舌の動きが、脈動と交わる。
強い甘噛み、押し付け、吸い上げ。
唾液を肌へ塗り、体温を交換しあう。
輝夜は目を閉じていた。
妹紅は目を見開いていた。
「ふふ、良いカンジね…」
輝夜は手のひらを運んだ。
下へ、下へ。柔らかな腹を撫で、重なる茂みへ。
「か、輝夜…」
「あせらなくていいわ」
輝夜は指を運び、そこにあるヴァギナを撫でた。
「もうこんなになって…」
「い、いや、輝夜……」
その妹紅の言葉と、輝夜の呟きは、ほぼ同時に重なった。
―――あれ?
―――濡れてないわ……
「フォオオオオオ……それは私のおまんまんだ」
「いいいいいいいいぃぃぃぃぃ!?」
輝夜は素っ頓狂な叫びを上げながら、後ろへとびずさった。
彼女が陰毛を撫でた相手、乳首を吸ったのは、妹紅とは全くの別人だった。妹紅はその隣で正座してる。
「あなたは、霧雨魔理沙!いつのまに!?」
「違うな、マッシュルームハンターMARISAだ」
「ふざけないで、さっさと出て行きなさい!」
「イきます!」
次の瞬間、輝夜は言葉を失った。
――――消えた!?いや、見えな――――
次の瞬間、輝夜は亀頭も失った。
「ひぎゃあああああああああああ!?」
輝夜のペニスからは、亀頭が『もぎ取られていた』。千切りとられた皮、肉の組織片が、失ったものを探すように垂れる。僅かに粘り気を帯びた血液が、名残惜しげに露となり、音も無く畳に落ちた。
気が違ったように叫ぶ輝夜を、MARISAは亀頭を弄びながら眺めてた。
「輝夜!?大丈夫か!?」
「どこへ逝こうというのかね、君はMARISA王の前にいるのだよ」
「お前、一体何なんだ!?」
「次は竿だ!」
妹紅を突き飛ばすと、MARISAは輝夜を掴み起こした。輝夜は口から泡を吹いており、白目が上下左右に振れ続けている。
「止めろ!輝夜がショック死する!」
「レッツ永久脱毛!」
「ぎょあああああああああああああ!!」
MARISAは先の無い竿を、そのまま握り潰した。輝夜は今度こそ気を失った。竿には皮は残っていたが、中の海綿や肉は飛び散り、ボロ布の如く、ただぶら下がってるだけだった。
妹紅は輝夜に駆け寄ると、叫ぶ。その様子を、MARISAは亀頭でお手玉しながら見てた。
「しっかりしろ、輝夜!」
「もう駄目だな。ちんちんを失い、本質的にKAGUYAは死んだ」
「ちんちんが何だ!また再生するじゃないか!」
「………再生するのか………、」
「じゃあ食べるわ」
「ええええええええええ!?」
MARISAは一、二回咀嚼すると、亀頭を呑み込んだ。
その夜、MARISAはうんこした。
MARISAだって人間なのだ。
MARISAはうんこした。
するとどうだろう。
突然うんこが浮かび上がった。
かつてちんこだった彼は、主人のことを忘れてなかったのだ。
うんこは輝夜の元へ、飛翔を遂げたのだ。
かつてはちんこ。
今はうんこ。
大丈夫、たった一文字の違いさ……
うんこに栄光あれ、うんこに幸あれ。
ジーク・ウンコ、ハイル・ヒトラー!
うんこは風になったッ!
眼、眼、眼。
紫棘を織り込んだ漆黒の空間に、浮かぶもの。それらは全くの均一に、等しく、けして触れ合わず、そこにあった。時折、瞬きをしながら。
太陽も月もありはしない場所。
しかし、その下で、二つの息遣いが重なっていた。
「ほらほら、いい具合よ」
自分のペニスを、抉るように突き出す紫。膣壁が突き上げられる度、霊夢は子宮を引きつかせ、愛液の飛沫を散らし、吐息と共に嬌声を漏らす。
「や、ゆか、り、激しっ……!」
「激しくしてるのよ、霊夢」
四つん這いの霊夢に覆い被さって、紫は腰を叩きつけていた。さながら、獣の交尾の如く。身をよがらせる霊夢の上から、押さえつけるように。
「もう、や、め、壊れちゃ、うっ」
「壊れて」
紫の囁きに、霊夢は一層身体を跳ねさせた。
「あなたの何もかもが見たい」
「あなたの全てが見たい」
「快楽に溺れた霊夢を見せて……?」
カウパーの尿道を下る感覚に、紫は恍惚を重ねた。
「大丈夫よ、誰も見てないわ…」
「そうそう見てないって」
「ここはスキマの中、私達だけ…」
「ですよねー」
「誰も入ってこれな……」
「うんうん全くだぜ」
「ってええええええええええええ!?」
紫は叫びを上げながら腰を抜かし、尻餅をついた。ペニスの抜けた霊夢のヴァギナが、息を鳴らし亀頭の先と粘液を繋ぐ。
「あっ、あなたは、霧雨魔理沙!」
「違うな、ちんちんを刻む者MARISAだ」
「嘘よ…どうやってスキマの中に……!」
「24歳、プレインズウォーカーです」
MARISAは頬杖をついて転がっていた。が、一呼吸置くと、素早くは立ち上がる。
「神MARISA着地しました」
「何が目的なの!?答えなさい!」
「−1能力起動で」
「ひいいいいいいいいいいいいい!!」
悲鳴は、霊夢のものだった。
無様に糞尿を垂れ流し転がった紫は、何も発しない。
MARISAはその様子を、輪切りにしたちんちんを弄びながら見ていた。
「紫、そんな、いやよ!」
「YUKARIは死んだんだ。いくら呼んでも帰っては来ないんだ。もうあの時間は終わって、君も人生と向き合う時なんだ」
「紫がいなかったら……どうやってここから出るのよ!?ねえ!?」
「スキマにも穴はあるんだよなぁ……」
「ええええええええええええ!?」
MARISAは素手でスキマをこじ開けると、穴に身を潜らせた。
「待ちなさいよ、魔理沙!」
「良いか…REIMU…これはちんぽと私ひとりの問題だ」
「止まって!待って!」
「『ちんちん』とは自分の運命への決着をつけるためにあるッ!!」
MARISAが穴の向こうへ消えるのと同時に、穴は閉じた。
「いや……私はどうやって出れば……」
「……………、」
霊夢はスキマに手をかけた。果たして、穴は開いた。
・・・・
留め金の壊れたそのドアは、容易に蹴り破ることができた。
最も、あまりに蹴り破ったせいで、留め金が壊れたのだが。
ドアの蹴られるのと、壁へ叩きつけられるのと。殆ど間隔も無い二つの衝撃に、窓枠の埃が零れた。
塵芥を舞わし、猥雑に転がるガラクタを踏み潰し、分厚いブーツのまま。魔理沙は家に踏み入った。
「…………、」
どの窓にも、鳶色のカーテンがかけられていた。全くの昼間であるはずである。が、故に、家の中は一面の薄暗がりであった。
魔理沙は積み上がった本の塔を崩しながら、洗面所へ入った。扉を閉めることは無い。そのまま、血飛沫の付いたグローブ、同じようなエプロンドレス、三角帽を脱ぎ始めた。
洗面台の上は、ただ漆喰の灰があるばかりである。僅かには、小さな硝子―――或いは、鏡片が、各々の螺旋にしがみついていた。
しかし、如何に矮小に、無残にあっても。鏡は鏡でしか無く、鏡以外の何かではなかった。暗がりの中、衣服の一切を払った魔理沙の姿を、朧気にその瞳は映す。
傷の無い場所は無かった。胸、腹、腕、手のひら、足。背中、顔相、首筋、性器の周辺に至るまで。裂傷痕と打撲痕が、一様に肌を埋める。
そして何より、闇を浮き上がらせたのは。身体の半分以上の、色。継ぎ接ぎに縫われた、赤褐色の肌。あるものはまだらに。あるものは、遙かを塗りつぶし。残った純白を、その傷痕を。だだ克明に、浮かび上がらせていた。
最後に魔理沙は、右目の眼帯を外した。顔面を斜めに切り裂くように、継ぎ接ぎの痕が走る。そこに十字を作っていた眼帯を、魔理沙は外した。
右の瞼は爛れていた。赤褐色の肌には、瞬きも無い。その奥も、等しく。黒白の境界が曖昧な眼は、血脈の拍動さえ、感じさせはしなかった。
少しの間シャワーを浴びると、魔理沙は洗面所から出て来た。眼帯は付けたものの、他に纏うものは無い。
と、目についた影に、魔理沙は目を細める。しかし。細める以上のことは、無い。黙殺し、ただ、通り―――――過ぎようとした。
「……お母さん」
瞭然、魔理沙は目を血走らせた。赤褐色に青筋さえ浮かばせながら、それへ向かって歯を剥く。
しかし、それでも。それは、魔理沙よりずっと、ずっと小さな少女は、掠れた声を響かせた。
「……おかえり」
「ああああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!」
口ではない。喉でもない。臓物、奥底、そのさらに深く。魔理沙は叫び、咆哮した。少女を押し倒し、馬乗りになりながら。
魔理沙は継ぎ接ぎの走った拳を、力で以て叩きつける。顔面に、頬に、唇に、額に、顎に、眼に。何度も、何度も、何度も、何度も、何度も何度も何度も何度も。
「お゛前なんてッ!お゛前なんてッ、生まれなくて良゛かったんだッ!生゛まれてこなければ良かったんだッッッ!!」
「いつも、いつも、いつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつも私を呼びがってえええええ゛え゛」
「死ねええええぇぇぇ……死んでしまえええええええええええええええッッ!!」
「……たいよ」
「………痛いよ、お母さん」
「お願い、止めて……」
「お願い、止めて……」
殆ど、形にもならぬ声。その声に応えるのは、下卑た笑い声ばかりだった。
男たちはただ笑い。ただ、犯すだけだ。
ヴァギナを。アナルを。髪を。果てには、眼球さえ。
それ以外のものは、白濁にまみれた魔理沙を前に、自慰にふけるか。或いは、刃を、鈍器を、ありとあらゆる道具を弄んでいた。
「おい、火ばさみ持ってこいよ。そろそろ締りが悪くてなってきた」
「ったく、お前はやりすぎなんだよ、ほら」
男の一人が、竈にくべてあった火バサミを持ってきた。白熱し、時折火花を散らすものを。そして一瞬の躊躇もなく、魔理沙へ押し付ける。
「ぎゃああああああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛!」
「おしおし、締りが良くなってきたぜ」
魔理沙は震えていた。握る掌に、爪を刺し。骨を砕かんばかりに、少女の腕を握り。呼吸すら忘れ、ただ、凶暴に。
しかし、それも長くは続かなかった。
絶叫を叩きつけながら、魔理沙は頭を掻き毟った。
立つことも忘れたように、少女から離れ、ガラクタの海へ身を這わせる。
そして、そこに潜ったまま。
ただ、床に、拳を叩きつけた。
叩き、叩き、叩き。同じように、叩きつけ続けた。
―――――悪くない
―――――あの娘は悪くないんだ
―――――何もかもッ、全てッ、全部ッ
―――――悪いのは、男だッ!ちんちんなんだッ!
・・・・
戦いは終わらない
おちんちんは今も生まれ続けてる
男だけではない、女までもが、浸食されているのだ!
しかし、彼女が倒れることは無い!
この世にチンポがある限り、彼女は立ち続ける!
彼女の名はMARISA!
マッシュルームハンターMARISA!
作品情報
作品集:
9
投稿日時:
2013/12/14 07:20:44
更新日時:
2013/12/14 16:20:44
評価:
4/5
POINT:
430
Rate:
15.17
分類
MARISA
エロ
グロ
ナンセンス
カオス
ケイオス
マンコスモス
短篇集
それがあの女の正義か……。
かぐもこを貶めたのは良い。
だが、ゆかれいむにケチを付けたのはいただけないな……。
なぜローマ字表記なのか。
謎だらけだ