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『拒ほのぼの症』 作者: ギョウヘルインニ
「少し痩せたわね」
「……霊夢」
「今の魔理沙をほのぼのが見たら。そうね、きっと失望するわ」
魔理沙は拒食症に似た症状も拒ほのぼの症を発症してしまった。
本当はほのぼのに恋焦がれてほのぼのしたいのに、ほのぼのすると身体がほのぼの拒絶反応を起こしてしまう。世界に魔理沙一人しか発症していないあやしい謎の奇病だった。
この症状を診断した永琳は、魔理沙に口笛の吹き方を教えて処方したが魔理沙は口笛が出来ない不器用さんだった。しかも、口の形を見るため鏡に向かって一生懸命に口笛の練習している自分に、少しほのぼのしてしまい魔理沙は霊夢に見つけられるまで拒絶反応を起こし泡をふいて倒れてしまった。
それがあって魔理沙は怖くなって口笛を吹く練習をやめてしまった。そうなっては、もう永琳はお手上げだと去って行ってしまった。
”拒ほのぼの症の処方箋は皮肉にも大量のほのぼのだった”
「仕方ないじゃないか。私だって本当はほのぼのしたいのに、ほのぼのの方が私を振ったんだ」
「それで、家にこもって毎日不摂生な自堕落的な生活をしているの?」
魔理沙はそんな自分が嫌になって、家にこもっている。時々、霊夢が今日のように魔理沙の家にやってくる以外は外界とのつながりを絶っていた。
「うるさいぜ。霊夢はほのぼのの現人神だから私の辛さが分からないんだぜ」
「そうね。ええ、分からないわ」
霊夢はそもそも拒ほのぼの症を発症とか現人神などそういうところから分かっていなかった。まあ幻想郷だからこういうことも起きるんだろうといった程度だった。
「だろうな、そうだろうな」
「ねえ、私は今の魔理沙を嫌いになりそう」
今まで魔理沙とほのぼのを探しに行って酷い目にあったり死にかけたりした霊夢だったがいつの間にか一緒に色々なところに冒険に行くのが好きになっていたのかもしれない。だって、ほのぼのは得られなかったけれどそれ以上の財産を霊夢は手にいれていたから。
銭というかけがいのない財産だった。……それは酷く台無しだったが。
「霊夢でもな」
「でも何?」
「ほのぼの口笛が吹けなかった。私はもう駄目だぜ」
パンと右の頬をはたく音、霊夢が魔理沙をはたいたのだった。
「何をするんだぜ!」
「あのほのぼのを求めて居た魔理沙は何処に行ったの?」
「霊夢」
なぜはたかれたのか、魔理沙には分かっていた。ほのぼの探しに行かない魔理沙なんていうのはただの水とたんぱく質の塊だった。
「……魔理沙」
「私が間違っていたぜ」
「そうね」
「拒ほのぼの症だからなんだ。ほのぼのの奴が私を否定したからなんだ? だたら、ほのぼのの奴を見つけ出して洗脳してでも、私はほのぼのしてやるぜ」
「そうね。それでこそ。私の知っている魔理沙よ。ふふ」
金づるが、再び金をほのぼのと勘違いして稼ぎに行くことになったので、霊夢は思わず少しにやけてしまった。
誰にでも平等でどんなことにでも不動のつもりだったはずなのに霊夢は欲に負けてしまいにやけてしまった。
「霊夢それって、ほのぼの? うぐぅ?」
……拒絶反応を起こし魔理沙は意識を失った。
「魔理沙!」
「……」
魔理沙の意識はもう戻らないのかもしれない。
霊夢は何か大切な金づるを失った気がしたが、やっぱり拒ほのぼの症とか正直意味が分からなかった。
ただ、あたりをみまわして魔理沙の家にはガラクタばかりで二束三文にしかならないだろうなと思った。
早苗「……夜に口笛吹くから、泥棒に入られるんですよ魔理沙さん」
魔理沙「お前になんて慰められてもほのぼのしないぜ」
早苗「え? 別に魔理沙さんを励ましているつもり無いですよ」
魔理沙「そんな」
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
10
投稿日時:
2014/04/06 10:28:10
更新日時:
2014/04/06 20:58:16
評価:
3/4
POINT:
330
Rate:
14.20
分類
魔理沙
霊夢
誰も死なない
ほのぼの…しなかった。