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『早苗さん式ダイエット20ぶんの16』 作者: ギョウヘルインニ
早苗さんが朝起きたら、台所のテーブルの上で身体がふりかけになっていた。もちろん、わかめ味のふりかけだ。
こうなってしまった原因は早苗さんの能力が奇跡を起こす程度だからこれも奇跡に違いない。この奇跡も時間が経てば終わって人間に戻るだろう。
現人神は往生際が大事と判断した早苗さんは、ひとまず2度寝の惰眠を貪ることにしたのだった。
以前、処刑台になったときは野ざらしでしかも裸で処刑しているところを民衆に見られて恥ずかしかった。しかし、今回は20袋入りパックに一つずつ分包されていてそれが服のようで家のようで快適だった。
保護者気取りの2柱が来るまでは。
「あれ、朝ごはんが準備されてないよ。早苗はまた午前様なの?」
「まあ、お子様の諏訪子と違って早苗は夜の営業が有るから」
幻想郷内外を問わず早苗さんは数多の愛人契約とその先で早苗さんは裏から幻想郷を下支えしている。
「神奈子だって夜は営業してるじゃない」
「早苗と違って私は安くないから。無理はしないんだ」
神奈子は妖艶な笑みを浮かべた。これを武器に神々を堕落させてきたのだった。
「あぅ、でもその笑み、お子様の私には効かないよ」
皮肉を利かせたつもりで諏訪子は言った。
「お、昨日の晩の米がまだ櫃に残ってた」
しかし、神奈子はまったく聞いておらず。食べられるものを探して見つけたのだった。
「あぅ、神奈子!」
ちょっと、諏訪子は傷ついて少し大きな声で神奈子の名前を呼んだ。抗議の気持が込められているつもり。
「なんだ?」
しかし、神奈子は全く気付いていない。
「もういい。ご飯食べよう」
「そうだな」
それにしても、白飯は有ったがそれだけでは味気ない。
「まったく、早苗は卵のストックも準備してない」
「なら、諏訪子が産卵したらどうだ?」
「あんな、タピオカ食べられないよ」
「ふぅ、私は嫌いでは無いのだけどな」
神奈子は諏訪子の卵を食べることにより、諏訪子の力を吸収しようとしている。けして、性的な意味など微塵も無い。
「あぅ、神奈子。ふりかけが有った」
「すっごい早苗さんのふりかけわかめ味か、早苗はこういうのにも活躍するようになったのか」
「そうだね」
パッケージにはドヤ顔で偽お払い棒を構えている早苗さんが描かれている。
これを見た2柱は一種のアイドルのような者に早苗さんがなったと思った。こうやって、信仰やお金を稼いでくれるのはいいことだが、少し保護者としてなんだか気まずい気持になった。
「これでも、かけるか」
「冷や飯よりかはましだね」
びりり、と早苗さんを包んでいた衣服(パッケージ)は剥ぎ取られた。下着(分包されている1個)があらわになった。早苗さんはその環境の変化でおきたのだった。
『あれ? どうして、二人は私のことを認識していないんですか? 食べようとしている、やめて下さい!』
いつも、自分の変化に気付いてもらえるとは限らない。早苗さんが薬指に指輪を付けてお別れのサインを出しても、没落した社長は勘違いしていつまでもついてくる。あれと一緒だ。
「あぅ? 早苗の声がしなかった?」
「早苗が恋しいか? なんだかんだで、早苗に甘えたいんだろ?」
「そんなことないよぉ」
神奈子は諏訪子をからかいながら早苗さんの下着に手をかけて破こうとしている。
『やめて、下さい神奈子様!』
だが、必死に早苗さんが抵抗しているのか何処からでも切れますが切れ無いのかなかなか破れない。
「おかしいな、中々切れないぞ」
「神奈子は不器用だからね。こういうのには、コツがあるんだよ」
いつも、馬鹿にされている諏訪子にも特技があった。諏訪子は早苗さんの下着に手をかけると一気に引き裂いた。
『嫌ぁ! 諏訪子様酷すぎですぅ!』
早苗さんは下着を引き裂かれて、隠したいところが隠せなくなった。手で隠そうと普段はするが、生憎今日はふりかけだった。ふりかけの身体には手が無いから、隠すことなどできない。
「こうか?」
『やめて下さい』
今度は神奈子が諏訪子を真似て、早苗さんの下着を引き裂いた。この2柱は容赦無く女の下着を剥ぎ取る鬼畜なのかもしれない。
「ごはんにふりかけ、かけましょう! ごはんにふりかけかけましょう」
なんだか、凄い上機嫌で諏訪子はふりかけ(早苗さんの身体)をパラパラとご飯にかけた。
"ズリ!ズリズリ!剥かれた早苗さんは無慈悲にも身体の表面を空気と重力の刃で切り裂かれ、まるで小さな蟲の塊が蠢くかのようなご飯に落とされたのだった"
『痛い! やめでぇええ! いだい!』
「私も、かけるか」
やはり神奈子は不器用だった。ふりかけを一箇所に集中しておとしてしまい味を均等に出来そうもない。
"バス!早苗さんは身体の一点に衝撃を受けた。動かない身体だどうなっているのか分からない。ただ、この激痛と風の流れは体のどこかが淋しくなったことがわかった"
『いだ、いだいです。二人ともどうして、私に酷いことするんですか。いだい」
「あぅ、わかめ味というよりも早苗味だね」
「おいおい、早苗味ってなんだ? 早苗を食べたことがあるのか?」
諏訪子の例えが面白かったらしく、神奈子はくすくす笑った。口の中で早苗さんを咀嚼しながら。
『う、う、ぅう』
早苗さんはもう痛みで泣くしか無かった。ふりかけだから、血は出ないが、もしもこれが普段の早苗さんだったら出血死していてもおかしくないほどの大怪我だ。
「まあ、おいしいからいいんだけどねぇ」
「そうだな」
添加物やアミノ酸たっぷりの現代人だから不味いということは無いのだろう。わかめ味みたいな早苗は旨かった。
二人が半分位、ご飯を食べたときだった。
「う〜ん、下のほうに味が行っていない」
「だから、均等にかけないと駄目なんだよ」
すーっと、無言で神奈子の手が激痛と恐怖と屈辱に震える早苗さん(ふりかけ)に伸びた。
『え? やだぁ! 嫌だぁ! 痛いのはもういやですぅ!』
早苗さんがどんなに叫んでも、届かない。早苗さんがどんなに絶望に打ちひしがれても伸びる手は早苗さんを助けない。
ただ、蹂躙するだけだった。
「もう1個かけるしかないな」
「あ、私ももう1個」
「なんだ、結局一緒じゃないか」
「そんなこと無いよ。神奈子より、ご飯の量が多いんだ」
「ずるいやつめ」
諏訪子も、ふりかけをもう1個とった。もはや、早苗さんに対して一方的な虐殺だ。そこには、思想や理想などは無くただ、貪欲に己の食欲を満たすだけだった。
『……嫌』
もはや、早苗さんは叫ぶだけの気力も無くなすがままに、また服を剥かれて肉体を粉々にされて神を名乗る化け物に食べられたのだった。
「ごちそうさまでした」
「あぅ、美味しかったね。同じ味のはずなのに2袋目が特に美味しく感じたね」
「そうそう、そう思った。何でだろうな?」
それは、早苗さんが感じた苦痛でアドレナリンが分泌されてふりかけの味により深みを与えたのだった。
「あぅ、ごはんも食べたし早苗を探しに行こう」
「まったく、しょうがない奴だな」
2柱は食欲を満たした。そして、この時間になっても出てこない早苗を探しに行ったのだった。
本当は目の前に早苗さんは居たのに終始気付くことは無かった。
『ヒック、ヒック、いたぃ』
早苗さんはふりかけになってしまった身体が元になるまで泣き続けた。
その晩、早苗さんは憔悴して疲れた身体を少しでも癒すためにお風呂に入った。
入った後には、必ず早苗さんは体重計に乗る。お年頃なので、体重が気になってしまう。
途端に早苗さんの疲れはどこかに飛んでいった。もう一度ふりかけになりたいと早苗さんは思った。
周囲のものが早苗さんを見ると、驚きの目をする。早苗さんは痩せた体が綺麗だと思っているから羨望のまなざしだと思っている。
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
10
投稿日時:
2014/04/15 12:12:40
更新日時:
2014/04/15 21:19:00
評価:
11/13
POINT:
1130
Rate:
17.77
分類
奇跡
早苗さん
神奈子
諏訪子
ある意味グロいよ
お子ちゃまだと言われた経産婦、諏訪子様の意外な特技☆
早苗さん、痛めつけると美味しくなるなんて、ゆっくりみたい♪
早苗さん、減ったのは体重だけじゃなくて脳細胞もじゃない?
ヤバイ
多少痛くても簡単に痩せられるなんて早苗さんが羨ましい
と思ってしまう自分は現代女性の痩せ信仰に毒されているのかもしれない
もしやせただけなら俺もふりかけになってみたいです。