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『産廃創想話例大祭B『殺し殺されまた明日。』』 作者: げどうん
「輝夜ァァァァァッ!!」
「あはっ。今日も威勢がいいわね、妹紅?」
紅蓮を纏い宙を疾駆する白髪の少女は藤原妹紅、満月を背にそれを待ち受ける黒髪の娘は蓬莱山輝夜という。
その姿は一見なんの変哲もない人の身と思える二人の少女、しかしその実。彼女らは不死の薬を服用した蓬莱人と称される存在であり――
「今日こそお前を殺し尽くしてやるっ!」
「やれるものならやってみなさいな、できるといい……」
鬼気迫る表情で飛来する妹紅へ余裕の嗤いを向ける輝夜、だがその言葉が紡ぎ終えられるより早く……灼熱の炎の帯が輝夜の身を襲った。
手招きするように突き出した手が肩まで紅蓮の焔に包まれて忽ち黒焦げの炭化した肉と化し、生物を生きたまま焼く異臭を黒煙と共に立ち上らせる。
「あら、熱いじゃない。もう、妹紅ったらいつもながらせっかちね。」
「うるさい!今その舌も焼いてや……」
見る間に肉薄する二人の距離。掌に纏う炎を輝夜の顔に叩きつけようと妹紅が腕を振り抜き……それを小首を傾げて軽く避ける輝夜。
艶やかな毛髪が焦げて異臭を漂わすのも構わず、軽く伸ばした掌から光弾を放つ輝夜。それは妹紅のガラ空きの胴体い吸い込まれ――
「げぼぉッ……!?」
大型の金槌で肉の塊を殴打したような音が響き、妹紅の鳩尾付近が拉げて凹む。呼吸が妨げられ、目を見開く妹紅。
輝夜は更に掌に光球を立て続け幾つも生み出し放ち……それらは仰け反った妹紅の身を次々と打ち抜いた。
「ぐえ゛ぇっ、げぼっ、ごへっ、ぶがっ……げお゛ぉぉッッ!?」
肋骨を圧し折り肺腑を拉げさせ、腹筋を貫いて臓器を押し潰し、骨盤を砕いて腸管を破裂させ、横隔膜ごと胃を圧砕して血の吐瀉を撒き散らさせる。
常人なら痛覚だけで絶命しかねない致命傷を受けた妹紅。そのまま後背に弾かれ落下するかに思われた体が、不自然に宙で止まる。
「そうそう。こんなもので終わるわけないわよね、妹こ……」
片腕を炭化させたまま嬉々として常人なら正気を疑う言葉を口にする輝夜。その発言の最中、仰け反ったままの妹紅の腕が弾かれたように持ち上がる。
その指先から極めて細く圧縮された高熱の帯――熱線とでもいうべきものが放たれ、それが宙を薙いだ先に輝夜の首があった。
「え゛あ゛ッ……」
熱線により肩口の高さで水平に焼き切られた輝夜の長髪と細い首。支えを失ったそれらが焼けた断面を晒して落下する……それを追って頭部を失った胴も。
「ごほっ、げふっ……はぁはぁ、大物ぶって余裕を見せてるから……ぐぶっ、そうなるんだ。」
常人なら即死している損傷を負っている妹紅が宙で身を起し、言葉を吐き捨てた。いや、その表現は今や適切ではない……彼女の傷は既に治りつつあった。
裂けた服の下に覗く裂傷、内出血、骨折痕……それら全てが記録映像の巻き戻しの如く塞がり、収まり、繋げられて癒えてゆく。
「さて、まだこれくらいでダウンした訳じゃなかろうが……ッ!?」
自身の身から目を移し、輝夜が落下する先を見た妹紅が瞠目する。そこで落下しゆく筈であった首なし死体の姿がない。
不意に背後から気配を感じた妹紅が振り向こうとし――
「ごえ゛あ゛ッ……!?」
「はぁい、ダメよぉ?戦ってる相手から目を離したりしちゃ♪」
背後から伸びた手が妹紅の背を抉り貫き、胸部を突き破って飛び出していた。そこに握られた脈動する血染めの塊……心臓を茫然と見る妹紅。
背後の人影……半ば首が焼き切れたまま若干傾いた頭部に笑顔を浮かべた輝夜は、妹紅が振り向くより早く彼女の後頭部に手を伸ばし――
「ぼーん♪」
巨大な光玉がそこに叩きつけられ、まるで超速度で振るった鉄鎚のように妹紅の頭部を粉砕する。
顎から上が粉砕された骨肉と血煙と化し、頭蓋骨と脳髄の破片が潰れた眼球や脳漿と共に宙に撒き散らされた。
「あっはは、ざまぁ……あ、やば。」
頭部上半分を失って下顎の断面から舌を垂らしたまま即死した……その筈の妹紅の手が胸部を貫く輝夜の腕を掴み拘束する。
直後、妹紅の身から流れ出るように濁流の如き勢いで真紅の炎が撒き散らされる。然り、逃げようもなく火炎に巻かれる輝夜。
「うわ、ちょ!?タンマタンマっ……がっ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッ!?」
鉄すら融かしそうな紅蓮の焔に包まれた輝夜、その姿は人型の松明の如き。腕を焼いた時に数倍する、人の焼ける異臭が絶叫と共に夜気に満ちる。
それと対比し、火元である妹紅の身は毛一本も焦げることなく……逆に炎が撫でた傷口が塞がり、失われた肉体が忽ちに復元されていく。
「見ておくまでもない、それだけだな。」
控え目な乳房の間から生えていた腕が消し炭となって崩れ落ち、抉られた心臓が炎の渦となって胸部に空いた穴を埋める。
数秒前まで消失していた頭部に勝ち誇るような笑みを浮かべ、何事もその身に起らなかったかの如く振り返る。
「……。」
「似合いの姿だな、そのまま燃え尽きろ」
そこにあったのは焼死体以外の何物でもない物体。火勢の強かった前面は眼球に至るまで完全に水分を失って炭化し、後背もほぼ黒焦げて蒸発音を立てている。
その身が傾ぎ落下する直前、先より更に高熱を発する炎が妹紅の手から伸びて死体を包み……その全てを灰と化すまで焼き尽くした。
「こんなものか?なんだ口ほどにもない。」
嘲りを浮かべる妹紅。しかしその視線の先、黒灰の散る宙で不自然に風が巻き……灰が一ヶ所に集まっていく。
それは忽ちに色を変えて肥大化し始め、やがては肌色の人の形を成し始める。
「させるかっ……无(ウー)!!」
妹紅の掌が三叉に分かれた気の塊で覆われ、その先端がまるで研ぎ澄まされた魔獣の爪の如き鋭さを持って空気を裂いた。
振るわれた鋭爪は人の形になりつつあった肉の四肢、それぞれを根元より一振りにて切り落とす。
「ひぎっ……もう!ちょっと、妹紅!再生中まで攻撃するなんて器の小ささが知れるわよ!?」
肉塊から元の姿を取り戻した輝夜が、憤りの声を上げる。
かつて数多の権力者を魅了した絶世の美しさを誇るその裸身は手足を付け根で切り落とされ、切断面の鮮やかな血色の肉を晒していた。
「ハンっ、泣いて許しを請えたら手加減してやってもいいぞ!」
批難を受け流した妹紅が爪を振り、その三叉は輝夜の乳房――男の目を釘付けにしそうな蠱惑的な丸みを描く白い柔肉に突き立つ。
そのまま肉を裂いて脂肪の断面を晒させた爪は柔らかな腹部を奔り、恥丘の下まで魚の開きの如く輝夜の腹の内を割り開かせる。
「ぎぃぃぃぃッッ……!?うぐっ……とんだシリアルキラーぶりね、やーいド変態妹こ……」
「その減らず口は……どのくらいで黙るかなぁ!?」
裂けた腹から夜気に湯気立ちながらまろび出る輝夜の臓器。ともすれば艶めかしく見える肉色の塊に尖爪が振り下ろされ、直後。
肉を引き千切る湿った破砕音と共に鮮血が舞い……剥き出しの臓器が襤褸雑巾のように引き裂かれる。見開かれる輝夜の双眸。
「があ゛ぁぁぁぁぁぁぁッッ!?あがっ、がはぁッ……いぎぃぃぃッッ!!」
「いーち……2ッ!3ッ!」
鮮血を吐き零す唇より絶叫を上げて仰け反る輝夜。襤褸屑のようになった臓物は内容物を撒き散らし痙攣しながらも、すぐさま再生を始める。
しかし破断面を埋め始めた臓器へと妹紅は二度、三度と無造作に爪先を振り下ろす。その度、破砕音を立てて引き裂かれ拉げ潰れる無防備なハラワタ。
「がはっ……!!ド鬼畜っ、変態サディス……えげあ゛ぁッ、げぶお゛ぉぉッッ!?」
振り下ろされる勢いが増し、暴風の如き苛烈さで叩きつけられる爪。その度に脆弱な臓器はズタズタに引き裂かれて瞬く間にミンチの如き有様と化す。
挽肉たっぷりなシチューの器と化した輝夜の腹腔……その下端で半ば引き裂かれて断面を晒し垂れ痙攣する子宮もまた、鋭爪に掻き抉られてクズ肉へと変えられた。
「があ゛っ……あがぁッ、げぶ……ッ……いつまで、も……ちょーしに……!」
「フン、読みやすい悪あがきだ。」
胸膜内を爪で掻き混ぜられて心筋と肺腑を血肉のペーストへと変えられる輝夜が妹紅を睨み、瞬時に再生した左腕を突きだす。
――その左腕は、直後。妹紅が振り抜いた爪の先で鮮血の尾を引きながら宙を舞っていた。
「さて、次はどんな足掻き……を゛ッ!?」
切り飛ばし後背に吹き飛んだ輝夜の左腕――それが不自然に宙に伸びた鮮血に操られ舞い戻る動きに、妹紅は一瞬反応が遅れる。
直後、妹紅のうなじに指を突き立て深々と肉を抉る輝夜の腕。妹紅が引きはがそうと手を背に回すより早く――輝夜の手は、妹紅の背骨を抉り取った。
「ッ……がぁぁぁぁぁッッ!?」
「げぼっ……ははっ、ダメよぉ?目を離すなって、さっきも……言ったでしょ。」
脊柱を乱暴に摘出された妹紅が目を見開いて叫んだ。血塗れの背骨が外気に露わになり、ミシミシと異音を立てて宙に引き伸ばされる。
腕部の断面から不自然に鮮血で繋がった手を輝夜が左右に捻り、そのたび脊柱を目茶目茶に捻じられ悶絶する妹紅。
「え、げ……がぁっ!?はな、せ……る゛ぼえ゛ェェェェェッ!?!?」
破滅的な音を立てて圧し折れる妹紅の背骨。内部の脆弱な脊髄が剥き出しとなり、輝夜の手がそれを摘み捏ねるたびに妹紅の体がバネ仕掛けの如く跳ねる。
文字通り妹紅の命を握った輝夜が半壊していた肉体を復活させながら、口の端を嗜虐的な形に吊り上げた。
「どーお?意識はハッキリしたまま生殺与奪握られてる気分は?どの辺千切ったら痛覚残したまま半身不随にできるかなーっと♪」
「やめっ……ぎっ、げぴっ!?がひゅっ、げあ゛ッ……ぶげる゛ぉ!?」
四肢を取り戻した輝夜が妹紅の体を抱きすくめるように背へと両腕を回し、剥き出しにした脊髄を捏ね繰り抓り半ばまでを磨り潰して弄ぶ。
輝夜の指が蠢くたびに壊れたゼンマイ仕掛けの人形の如く全身を暴れさせる妹紅。その内、四肢が垂れ下がったまま悲鳴が上がるだけになる。
「よーし、コレねー?じゃあ身動きできなくなった所で……さっきのお返し、ねっ!」
「ッ……がぁぁぁぁぁッ!!」
片手で妹紅の脊髄が再生するたび磨り潰す輝夜。逆の手を妹紅の無防備な白く華奢な腹部に伸ばし、皮膚を貫いて体内へと手指を抉り込ませる。
暖かく滑る感触に手が包まれる感触があり、輝夜の口元が残酷な笑みの形に歪む。その直後――
「ぐぎあ゛ぁぁぁぁぁぁぁッ!?」
「はーいまずはレバーペーストお待ち、そーねー次は……」
妹紅の細い腹部に埋めた手で腹腔内に詰まった柔らかな臓器を握り潰す輝夜。鋭利な刃で切り刻むのとは別の激痛を妹紅の脳にもたらす。
最初に肝臓、次に膵臓、胆嚢、腎臓、胃……次々に遍く臓物を挽肉の塊へと磨り潰していく輝夜。
「えげあ゛ぁッ!?ぐぎぃっ、げぼぉっ……ふぐっ、あがぁぁッ!?そこはっ……んげあ゛ぁぁぁッ!?」
「妹紅の赤ちゃん袋みーっけ……ハイこれで、去勢済♪」
手の平に余る大きさの内性器を鷲掴みにした輝夜の手。それが繊細な造作に似合わぬ握力で容赦なく掌中の肉袋を握り潰した。
小粒の卵巣が弾けて卵胞を撒き散らし、肉厚の子宮壁も忽ちに圧砕されて磨り潰された肉ミンチへと変じさせられる。
「かぐ、やあ゛ッ……ご、ろずっ……げぼぉッ!?」
「やーん、もこたんったら怖い♪手が震えて思いっきり横隔膜ブチ抜いちゃったじゃない?」
妹紅の胸膜に力任せの拳を叩き込み肺腑を殴り潰す輝夜。妹紅の口腔が呼気と共に鮮血を撒き散らした。
更に鮮血の溢れる胸腔内を探り、脈動する塊を掴み取る輝夜の手。大振りな臓器はドクドクと鼓動を打ち、全身に生命を巡らせている。
「もこたんのココ……ビクンビクン震えてるわね、敏感すぎるのかしら?なんてね♪あはははははっ……!!」
「が、ぐ……やあ゛ッ!ぎっ……があ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!??」
返り血塗れの凄惨な姿で悪戯っぽく笑った輝夜、その手が搾油機の如き力で掌中にある妹紅の心臓を圧搾し始める。
文字通りに心臓が破裂しそうな感覚を味わわされた妹紅の唇が激痛に苦悶の叫びを上げた、次の瞬間。
「か……げ、ぶあ゛ッッ……!!」
「心臓マッサージの甲斐なくご臨終〜永琳に正しくならっておけば良かったかしら、なんてね♪」
心筋の弾け飛んだ妹紅。腹部の孔からおびただしい鮮血を濃密な鉄錆の臭いと共に溢れ出させながら絶命する。
血肉の坩堝と化した腹腔から腕を抜き、片腕で妹紅の命の消えた表情の顔を掴み吊るす輝夜。そして……
「金閣寺の一枚天井と……更にサービス。同じ物をもう一つプレゼントよ。」
妹紅の足元に生じる継ぎ目一つない黄金の盤、同様のものが頭上にも出現し……弾丸の如き勢いで落下してくる。
間に存在していた妹紅を一瞬で挟み潰し、妹紅を掴んでいた輝夜の手諸共全てを粉微塵に圧し潰す一対の黄金盤。
盤が閉じ合わさり衝突音が響いて、隙間から握搾した果実の汁のように血肉を噴出させた。
「妹紅一番搾り!で、搾りカスは……きゃあ、ぐっろ〜♪」
盤を開かせた輝夜がそこに張り付いた人間押し花とついでに潰れた己の片腕を伺い、わざとらしく悲鳴をあげる。
嗅覚が麻痺しそうな人間一人分の臓物臭に眉をしかめながら、潰れ切った妹紅の残骸を輝夜が仔細に眺め始めた瞬間。響く破砕音。
「あ゛る゛ぁ……?」
ミリ単位厚に潰れた妹紅から腕が突き出されていた、まるで水中から水面の向こうに誰かが手を出したかの如く。
突き出された手の指先が自身の眼球を穿ち、眼底を貫いてその奥の脳髄をも破壊した――という事実を認識する前に絶命する輝夜。
「……ゥ……ッ……アァ……ぐっ、はぁはぁ……好き放題、やってくれるじゃないか……輝夜ぁ……!」
血肉の煎餅と化していた人体の残骸が、突き出した腕を中心に見る間に盛り上がり人の形を成す。
数秒の後、負傷一つない姿に戻った妹紅が輝夜の右目に抉り込んだ手で彼女の頭蓋内を握り潰し撹拌する姿があった。
「……ッ……ッ……そォかしラぁ?……あがぁッ……!」
脳をグズグズに練り潰されていた輝夜の口が発音の狂った返答を放ちながら手刀を振るう。
軌道上にあった妹紅の腕が千切れ、その衝撃で脳ペーストを握ったままの拳が眼孔から抜け落ち呻く輝夜。
妹紅が一旦距離を取り……しばし沈黙と共に睨み合う、その間にも全ての負傷と流血が癒え失する両者。
「ふん、いい加減しぶとい奴め……いいさ、お前を殺し切るまで何度だって殺してやる。」
「ん、んっ……ふふ。貴女が死ぬまでは遊んであげるから……かかってらっしゃいな、妹紅。」
「ッ……輝夜ァァァァァ!!」
「あははははっ、来なさい妹紅!」
気炎を上げて宙を駆け、殺し合いと呼べるかも疑わしい殺し合いを再開する両者。
夜闇を照らす月が地平に消えるまでその光景は続くのだった。
「くっそ、輝夜め……また今日も無理だったが、次こそ……!」
竹林の外縁部の空――生命力はともかく気力を使い果たし、ふらふらと飛行しながら帰路に就く妹紅。
東の白み始めた天に一人、見込みのない願いへの決意を新たにするのであった。
一方、竹林の中心部――
「あら、おはよう永琳。」
「おはようじゃないわ、また朝帰り?また全身ボロボロで……いい加減にその遊び、飽きたらどうなの?」
豪奢な装束を血に染まり切った襤褸布のような有様に変え、申し訳程度に纏った姿の輝夜。
のそのそと帰宅してきた彼女に鋭い視線と説教を投げかける銀髪の女性……輝夜の従者、永琳である。
「怒っちゃやーよ、永琳……永い余命、愉しみもなく生きるなんて無為にもほどがあるじゃない。」
「そ。有意義なのは結構だけど……着物はご自身で用立ててね、数も無限じゃない上に高いんだから。」
からかいの表情を一転、物憂げな表情に変えて呟く輝夜……をバッサリ一言で切り捨てる永琳。
「えっ……月の姫だけど自分で着る服を自分で用立てろよと従者に言われた、死にたい。」
「死ねるものならどうぞご自由に……どうせ襤褸にして帰ってくるんだから最初から裸で行ったらどう?」
「やーよ。何度も言うけど姫よ、私……それに。」
どこまで本気か分からぬ軽口を吐く主に肩を竦めて溜息を吐く永琳。それに輝夜は背を向け
「妹紅が殺しにきてくれるんだもの、おめかしせず会うなんて恥ずかしいじゃない?」
すぐ傍の従者ではなく、窓より見える竹林の向こうの空――そこにいるだろう誰かの姿を見つめるような目で輝夜は呟く。
また次の、月下での殺し殺され合う夜を胸に浮かべながら――
存知の方はこんにちは。初めての方は初めまして。げどうんです。
祭り用に普段とは違うの書いてみました、てるもこです。お口に合いましたら僥倖。
また筆を取る機会があればありましたらよしなにして頂ければ幸いです。ではこれにて。
げどうん
作品情報
作品集:
10
投稿日時:
2014/05/24 06:27:29
更新日時:
2014/05/24 15:27:29
評価:
11/14
POINT:
1070
Rate:
14.60
分類
産廃創想話例大祭B
輝夜
妹紅
リョナグロ
愛憎と退屈がない交ぜになった不死者の恋人同士の逢瀬は、毎回命を賭した激しいものだった。
オチがよかったです。
不器用な愛の交わり。
描写は素晴らしいので、いっその事台詞が最低限でよかったかもしれません。
輝夜のコブクロ食べたい