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『産廃創想話例大祭B 押し付けレミリア』 作者: dan
豪奢な装飾の施された紅魔館のダイニング。
食事をとっているフランの横に、彼女を監視するようにレミリアが立っている。
今日の夕食は高級人肉ロースの血液仕立て。フランはそれを小さくナイフとフォークで一口大に切り分けて口へ運んでいく。
その途中、ナイフがほんのわずか皿に触れ、かすかに音を立てた。
「あっ…」
フランの口から小さく声が漏れるのと同時に、姉が彼女の右手めがけて木鞭をふるった。骨と木が衝突する乾いた音に少し遅れ、姉の怒号が浴びせられる。その衝撃にフランは椅子からずり落ち、右手を押さえ声も出せずにその場にうずくまった。
「フラン!音をたてないようにしろって何度言ったら分かるの!?」
「っ…!ごめんなさい、お姉様。」
「全く…食器も落としてしまって…咲夜!」
レミリアが手を叩くと一瞬のうちに咲夜が目の前にナイフとフォークをもって現れた。時間を操ることのできる彼女ならではの芸当だ。
「あら、何も言わずとも食器を持ってくるとは感心ね。さすが私のメイドだわ。」
「もったいないお言葉ですわお嬢様。さ、フランドールお嬢様、こちらを。」
咲夜が差し出した食器を感覚の無くなった手で受け取り、またよじ登るようにして再び食卓へ着く。
「ありがとう、咲夜」
そう言いながらもフランは内心咲夜を少し恨んでいた。
咲夜がナイフとフォークを持ってこなければもうごはん食べないですむのにな…
「フラン。これじゃ立派な吸血鬼レディへの道はまだまだ遠いわよ。」
立派な吸血鬼レディになれ。レミリアは自らが幽閉した妹の為を思いありとあらゆる礼儀作法を教え込んでいた。
時に手が出てしまうこともあったが、それも全部フランの為。少しでも早く吸血鬼として恥ずかしくない振る舞いを覚えてほしいというレミリアの愛ゆえだった。
もちろん紅魔館の面々もそのことは重々承知していたので、特にそれを咎めたりするようなことは無かった。
「さ、フラン。食事の続きよ。今度は音をたてないようにね。」
「…はい、お姉様。」
しかしフランの手は姉に何度もたたかれたことによって真っ赤に腫れあがり感覚もなくなっている。そんな手で音を立てないように食事などできるはずもなかった。
「フラン!!」
再び怒号と鞭。フランの手の甲が裂け、真っ赤な血が迸った。その目からはついにこらえられなくなったのか涙が零れ落ちた。
「泣いたってしょうがないでしょ!…まあいいわ。咲夜、フランの手当と食事の片づけをお願い。私は先に部屋に戻ってるわ。」
「承知しました。さ、フランドールお嬢様。」
咲夜は手を差し伸べたがフランは下を向き唇を噛みしめており、手を差し出す様子はなかった。
「フランドールお嬢様?」
「ねえ咲夜…わたし、どうして毎日お姉様に痛い事されなきゃならないの…?」
「お嬢様はフランドールお嬢様を愛しておられます。きっとそれゆえの愛の鞭なのでしょうね。さ、手をお出しになってください。」
咲夜は微笑みながらそう答えたものの、フランはまだ納得しなかったようだった。
手の甲にくるくると器用に包帯を巻いていくが、どうやらまだ血が完全に止まっていなかったらしく真っ白だった包帯に少し赤いしみを作っていく。
フランは包帯が巻かれた手とは逆の利き腕で涙をぬぐった。
食事を終え地下にある自分の部屋へと戻ってきたフランは、食事の直後だというのにもかかわらずベッドに横になり空腹にじっと耐えていた。
少しでも粗相をすれば殴られる。その恐怖と、椅子から転げ落ちる際に皿をひっくり返してしまったりで彼女はここ最近まともに食事をとれていなかった。
今日のお肉、おいしそうだったな…ついさっきまで目の前にあったごちそうのことを考えてさらに空腹が加速する。
…めーりんのところへいこう。
美鈴は以前にもお腹が空いた時に何度かこっそり中華料理を作ってくれたことがあったし、なによりいちいちうるさい事を言わない。
フランは部屋をこっそりと抜け出して正門前にある門番詰め所へと向かうことにした。
フランの部屋から外へ出るには階段を上がり、図書館の前を通ってまた階段を上がり、そして正面のエントランスまで行く必要がある。
その途中で妖精メイドに見つかるのならまだいいのだが、パチュリーさんやお姉様に見つかったらきっとまた何か言われるだろう。現に最近お姉様は私を見るたびにやれ歩き方がどうだの飛び方がどうだのとお説教をしてくる。
少し早くなる心臓の鼓動とともに静かにドアを開けた。
もちろん飛んで行った方が速いのだが、もし飛ぼうものなら羽ばたきの音を聞きつけ咲夜がやってくるだろう。フランは抜き足差し足でなるべく音をたてないように階段を上る。普段なら一分もかからず一っ飛びなのだが歩いて登るとなるとそうもいかない。フランのような少女の足、しかも音をたてないように注意しながらだとかなりの時間がかかるだろう。
「疲れたし全然つかないよ…」
そうつぶやき踊り場に座り込んで休憩を取っていると上からなにやら足音が聞こえてきた。
やばい。でももう今から逃げようもないし…
そんなことを考えているうちに足音の主がフランの前に姿を現した。
「あら、フランドールじゃない。どうしたのこんなところで座り込んで。」
「パチュリーさん…。」
本を抱えながら少しの冷たさを含んだ口調で尋ねた。フランは以前パチュリーの魔導書に血をこぼしてしまった事があり、それ以来パチュリーはフランに対して冷たい態度をとっていた。彼女は根に持つタイプなのだ。もやしだけに。
「誰かに用事かしら?もっともあなたにそんなものがあるのかはなはだ疑問だけれども、ね。」
「めーりんのところへ行こうと思って…」
「ふーん…ま、どうでもいいけど。」
そう言うとパチュリーは踵を返しふよふよと飛んで行った。
なんだ、ただの嫌がらせに来たのか。嫌がらせによるストレスよりも部屋に連れ戻されなかった安堵感が勝り、ついほっと吐息を漏らした。
「そろそろ行こう。早くしないとまたお小言を言われちゃうわ」
フランは美鈴の住んでいる門番詰め所への道のりを急いだ。階段を上り切り、いやがらせパチュリーの住み家の前を通ってさらにまた階段を上がっていく。それを上り切ったならもう出口はすぐそこだ。広大なエントランスホールの正面の扉からではなくいつものようにそこから少し離れたところにある使用人用の小さな扉から外へと出た。
ここまでくればもう誰も文句を言うようなことはしないだろう。七色の羽を羽ばたかせてはやる気持ちのまま詰め所へと急ぐ。
思えばいつも嫌な事があったら美鈴のところへと来ていた。お姉様が私を地下へ幽閉することを決めた時、唯一それに激しく反対してくれたのも美鈴だった。その時の主人への反逆が原因で彼女はメイド長を辞めさせられたらしい。今では龍の化身と恐れられたその力を封印され、しがない門番にまでその身をやつしていた。つまるところ美鈴も一種ののけ者だった。
「めーりーん」
フランが詰所の前でそう呼ぶと程なくしてチャイナドレスに身を包んだ美鈴が姿を現した。
「その声は妹様ですね!…おや?どうやら元気がないですね。どうしました?」
「あのね…めーりん、もうごはん食べた?」
なるほど、まただなと美鈴は察した。
「いいえ、まだです。よろしければ妹様もご一緒にどうですか?この紅美鈴、腕によりをかけた中華料理をごちそうしますよ!」
それを聞いてフランの顔が明るくなる。フランは吸血鬼だが、人間の肉や血よりもこの美鈴の作る中華料理が好きだった。
「うん!美鈴と一緒にごはん!ごはん!」
はしゃぎながらその場でぴょこぴょこと飛び跳ねるフラン。包帯の翻る右手を見て美鈴は神妙な面持ちになった。
「…どうしたのめーりん?」
「いえ、なんでもありません妹様。さ、入ってください。すぐに食事を用意しますね!」
「うん!たのしみだなあ、、、」
美鈴がフランの背中に手をやり室内へと招き入れた。
フランがちょこんと椅子に座りながら台所で調理に励む美鈴の背中を眺めていた。部屋には油の跳ねる音が響き、そして何とも香ばしい香りが充満していた。
「ねーめーりんまだー?おなかすいたー」
「はいはい、お待たせしました。美鈴特製、秘伝の麻婆豆腐と、妹様の好きな棒棒鶏です!さ、どうぞ召し上がれ。」
「うわーい!いっただっきまーす♪」
蓮華で湯気を立てる麻婆豆腐をすくってご飯と一緒に口いっぱいに頬張る。それを笑顔で見ている美鈴。少しテーブルにたれてしまったがそんなことは誰も気にしない。姉の鞭におびえながらとる食事とは比べ物にならないくらいおいしく感じられた。
「おいしいですか妹様?」
「うん!すっごくおいしい!めーりんもこっちでいっしょにたべよ!」
「ふふふ、ありがとうございます。じゃあお言葉に甘えて…」
美鈴が自分の分の麻婆豆腐をよそいフランの向かい側に座る。レミリアはいつもフランを横から見下しているのでこうして誰かが向かいに座っている食卓というものは美鈴との時だけであった。
「妹様、お嫌ならお話ししなくてもいいんですけど…右手、どうしたんですか?」
美鈴がそのことに触れると、明るかった表情が少し曇った。
「あのね、今日もお姉様に鞭で叩かれたの…。お食事のマナーがなってないって。それでさくやにどうしてお姉様はこんなことするのって聞いたら私を好きだからっていうの。でも好きな人には普通やさしくするものでしょう?めーりん、わたしもうお姉様のことが、ううん、みんなの事がわかんないよ…」
伏し目がちになりながらもそう告白するフランの目にはうっすらと涙が浮かんでいた。
「妹様の言うとおりです!本当に妹様が好きならそんなになるまで鞭で叩くはずがありませんよ。それに愛の鞭だなんてただの都合のいい言い訳です。」
「やっぱりそうだよね…お姉様私のこと嫌いなのかな…。」
「…妹様、もしよろしければ私がお嬢様に直々に相談してみますが。」
「うん、おねがい。私も一緒にお姉様とお話ししたいから私と一緒に来て。」
「分かりました!…ささ、妹様、せっかくの麻婆豆腐が冷めちゃう前に食べてください!」
「うん!」
そう言うとフランは再び口いっぱいに麻婆豆腐を詰め込みむぐむぐとやり始めた。
お姉様とも、いつかこういう風にご飯が食べられたらいいのにな…
紅魔館のダイニングには裕に20人はかけられようかというようなスカーレット家自慢のテーブルが置かれているが、それを使うのはせいぜいパチュリー、レミリア、咲夜、フランの四人くらいである。
そしてそのうちの三人が今まさにそこで食事をとっている最中であった。
各人の前にはフランが先ほど食べていたのと同じものが並べられていた。人間の咲夜は例外で人肉の代わりに鶏肉、血液の代わりにトマトソースがかけられたものが置かれていた。
「ねえ咲夜、フランのことだけれども…」
レミリアが肉を小さく切り分けながら咲夜に尋ねる。
「はい、少し呑み込みが遅い気がしますね。パチュリー様はどうお考えになられますか?」
「うーん…もっとスパルタでやらなきゃ覚えないわよあの子は。ただでさえ落ち着きがないのにテーブルマナーなんて…ねえ?」
それを聞いたレミリアはうんうん頷いている。
「フランも昔に比べたら落ち着きは出てきたけれど…まだまだね。でもきっといつか一人前の吸血鬼レディになれると信じてる、いや、私がして見せるわ。」
「さすがお嬢様!その言葉を聞いたらきっと妹様も喜びますわ。」
「でもレミィ、なんでそんなにあの子にこだわるのよ。いくら妹だからといってあそこまで熱心にならなくても…」
パチュリーの問いにレミリアは遠くを眺めるような眼つきになった。
「ううん、私はやらなくちゃいけないの。まだ足りないくらいだわ。私があの子に犯した過ちに比べたら、ね。」
少しの間ダイニングが静寂に包まれた。
レミリアを追憶から引き戻したのは少し乱暴なノックの音だった。このような叩き方をするのは美鈴くらいのものだろう。
レミリアは美鈴のことが嫌いで嫌いで仕方がなかった。そもそも奴がこの土地の地脈と密接な関係さえ持っていなければ今すぐにでも串刺しにしてやったのに。現在紅魔館が建っているこの土地は元々風水的に重要な土地であり、それを守護するために美鈴がこの地に括られていたものを譲り受けたと言えば聞こえはいいが要するに無理やり奪い取ったのである。
「誰だ。」
相手がわかっているからこそレミリアが語気を強めて応える。
「美鈴です。妹様のことでお話があります。」
妹のことだ?先ほどまでの追憶が鮮明に蘇る。またか。こいつはいつもいつも私たち姉妹のことに横からぐちぐちと口を挟んでくる。確かにあの時はフランを地下に監禁した私が間違っていたかもしれない。しかしそれとこれとは話が別だ。私は今までのフランの扱いに後悔を覚えているからこそ贖罪の為に今までの行いを彼女を立派な吸血鬼レディに仕立て上げてやろうとしているのだ。なぜそれを邪魔しようとするのか、レミリアには全く理解が出来なかった。
「…まあいい、入れよ。」
「失礼いたします。」
華美な飾り付けのなされた扉を妖精メイドが数匹がかりで開ける。そこには美鈴とその後ろに身を隠しながらこちらを窺っているフランの姿が見えた。
「あら、妹様も一緒なのですか?」
咲夜が美鈴の腰のあたりからのぞくフランを見て少し驚いたように尋ねる。フランはその問いに小さくうなずくだけだった。
「咲夜さんも、パチュリー様もぜひご一緒していただきたい所存です。」
美鈴が少し怒気を孕んだ口調でそう告げる。フランが美鈴のそのような姿を見るのは初めてだった。
「…分かったわ。パチュリー様も、よろしいでしょうか?」
咲夜の問いにパチュリーは気だるそうに頷く。その間もフォークで肉をつつくことを止めなかった。
「で、なんだ?」
「はっきりと言わせていただきますお嬢様、これ以上妹様に暴力を振るうのはお止め下さい。」
「暴力だ?私がいつ暴力を振るったんだ。言ってみろ美鈴。」
「とぼけるなっ!妹様の右手を見てみろ!」
「ああ、ソレか。それはフランが食事の時にかちゃかちゃと音を立てたからだ。躾の内だ。なあ咲夜?」
咲夜がこくこくと頷く。
「それはあんたが無理矢理右手で食事をさせてるからだろう!そのおかげで妹様はろくに食事が出来なくて 夜な夜な私のところへご飯を食べにくるんだ。そんな妹様の気持ちを少しでも考えたことがあるか!?」
「そうなのか、初耳だよそれは。しかしそれなら安心だな、フランが食事を満足にとれなくてもお前が食べさせてやってくれるんだから。」
先ほどからヒートアップした美鈴が敬語でなくなっていることにパチュリーと咲夜は顔をしかめるが、当の本人たちは特に気にするようなそぶりを見せなかった。
「貴様っ…!」
「咲夜!」
レミリアの発言に堪忍袋の緒が切れた美鈴が地を蹴ってレミリアに肉薄する。しかしレミリアが従者の名を呼んだ瞬間、咲夜が美鈴の眼前に立ちはだかり喉元にナイフを突きつけていた。
「お嬢様に危害を加えようとは偉くなったものね。お嬢様、こいつはいかほどに処分いたしましょうか。」
「…もうやめてっ!!」
その時、フランの叫び声がダイニングに響き渡った。その目には涙が浮かんでいた。
「もういい…!私が悪いの!さくや、おねえさま。わたし頑張るから。立派な吸血鬼レディになれるようがんばるから。どうかめーりんを離してあげて…。」
「妹様…」
「だそうだよ美鈴。さ、とっとと出て行け。」
こう言われてはこれ以上ここにいることは不可能だった。美鈴はフランを残して唇を噛みしめながらダイニングを後にした。
美鈴のいなくなったダイニングでレミリアが先ほどとはうってかわった口調でフランに語りかける。
「ねえフラン、私は別にフランが嫌いで厳しくしているわけじゃないの。あなたに立派な吸血鬼レディになって欲しいからなのよ。」
レミリアのその言葉を咲夜とパチュリーもうんうんと頷きながら聞いていた。
「…な」
「ん?なにかしら?」
「ふざけるな…」
「ち、ちょっとフランドール…?」
「妹様…?」
「お姉様はあの時もあなたの為だからって言って私を495年も地下に閉じ込めた!もうたくさんよ!あなたのためあなたのためって…それってほんとはぜんぶおねえさまのためじゃない!」
「フラン…私は本当に…」
「うるさいうるさいうるさい!もうおねえさまなんか嫌い!」
癇癪を起したフランが手を閉じたり開いたりを繰り返す。その動作のたびにダイニングの飾りや家具が跡形もなく吹き飛んでいった。
「ちょっとフラン!やめ、ぐふっ!う…」
めちゃくちゃに作った破壊の目がレミリアを捉えたらしく、口から尋常でない量の血を吐きだしその場に崩れ落ちた。
「レミィ大丈夫!?ちょっと咲夜!時間を止めて何とかしなさいよ!」
「は、はいっ」
咲夜が懐中時計に手を伸ばす。すると一瞬にして部屋は元通りとまではいかないがきれいに片づけられ、錯乱するフランには掌につける特注の手かせがはめられていた。
「ふーっ、ふーっ!離せ!はなせえええ!!」
「妹様落ち着いてください!パチュリー様、お嬢様を診てください!」
パチュリーがレミリアの下に駆け寄って治癒魔法を唱える。レミリアの顔にだんだん血色が戻ってきた。
「レミィ!しっかりして!聞こえる!?」
「ううん…なんとか、ね。」
応急処置が終わり、状況が少し落ち着いたころ、扉が勢いよく乱暴に開かれた。どうやら騒ぎを聞きつけた美鈴がダイニングへ戻ってきたらしい。
「凄い物音がしましたが大丈夫ですか…って妹様!?それにお嬢様も!」
「…美鈴!私のことはいいからフランを連れて出て行け!」
「は、はいっ」
レミリアが未だ痛む身体を少し起こして怒鳴りつけた。
「妹様、さ、行きましょう。」
フランの手を取って少し強引に部屋の外へと連れだした。
「妹様、どうして…」
「もうわたしがまんできないよめーりん…おねえさまはいつもわたしのためわたしのため…そんなのみんな嘘。ほんとはお姉様は自分のことしか考えてないの。パチュリーさんやさくやもそう。私に優しくしてくれるのはめーりんだけ…」
「妹様…」
「ね、めーりん。」
「はい、なんでしょうか?」
「私、めーりんといっしょにすみたい。あの小さな小屋でいっしょに暮らすの。毎日お勉強して、毎日遊んで、毎日一緒に寝て起きてご飯食べるの!だめかなぁ…」
「ふふ、いいですよ妹様。さっきお嬢様もフランを連れて出て行け、とおっしゃいましたからね。」
「あー!めーりんいけないんだー!」
「あはは…。まあきっと皆さんも特に咎めはしないでしょうし…。」
「やった!じゃあ決まり!こういう時なんていうんだっけ…そうだ!毎朝フランのみそしるを作ってください!だっけ?」
「そんなのどこで覚えて来たんですか…」
きゃっきゃっとはしゃぐフランを優しく見守る美鈴。さて今度はうまくいくのだろうか。
作品情報
作品集:
10
投稿日時:
2014/05/29 20:18:24
更新日時:
2014/06/10 01:03:44
評価:
10/15
POINT:
910
Rate:
14.38
分類
産廃創想話例大祭B
レミリア
フラン
パチュリー
美鈴
咲夜
続きが出来たら新しく上げます
レミリアは本当にフランドールの事を思っているから、美鈴がフランちゃんの面倒を見て安心している事が文章の端々に出てますね。
美鈴、フランちゃんを嫁に貰って、二人の新婚生活はこれからだエンドか!?
フランちゃんは何だかんだで結局出戻って、地下室に引っ込みそう……。
パチュリー……。もやしだけに……。プッ♪
続きが気になります
ここで笑った。
何と!続編がこれからどんな展開になるのか楽しみにしています。
あれだけの時間があれば、パチュリーも咲夜も吹きばせれたのにレミリアを負傷させただけなんて。
続きがあるならば期待しています。