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『自傷癖早苗さん』 作者: りょーむ
今日も平凡な日常でしたね。
神奈子様も諏訪子様もいつも通りでした。優しげな顔で、まるでそれが当然だとでもいうように、わたしをこき使ってくださいました、ええ。全くもう。
まあそれに、わたしはなにくわぬ顔をして従ってますけどね。けれど内心はとても腹をたててるんですよ、神奈子様、諏訪子様?
でもいいんです。そのなにもかも、今から全部忘れるのですから。
ちきちき、と取り出したカッターナイフの刃を剥き出しにする。そして腕にあてる。そして、えい。
さくって感じに、刃が肌を切り裂きました。ぱっくり割れて、桃色のお肉が見えたその直後、赤色の血液がだらだら流れ出てきます。 あらあらはしたない。汚ならしい。
まあいいか。二回目、三回目。えい、えい。三回目は力を入れすぎちゃって、黄色い脂肪まで見えちゃいました。きゃー、こんなに脂肪があるなんて、わたし恥ずかしいです。
でも、その甲斐あってか、今日は血がたくさん出ました。すっきり。
さて、後始末どうしよう。床にも血がぼたぼた垂れちゃったし。なんて、自慰のあとみたいに冷静に傷を見つめます。
我ながらきれいな白い肌を、真っ赤な血液が汚していきます。その色彩がまるで、あのいまいましい博麗の巫女みたいで、
博麗の巫女。
あー、
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
……あっ
やっちゃいました。腕がまっかっかです。既にある傷の上にもまた傷があるくらい、滅茶苦茶に切り刻まれてます。ていうか、切り刻んじゃいました。なんかもう、傷が深すぎてそこから肉が剥がれそうです。べろんって。
いけませんねえ、この癖は。ヤッてる最中に、少しでもあの紅白巫女を思い出しちゃうとこうしちゃうんです、わたし。もう、前の傷がやっと塞がったところなのに。
ま、やっちゃったものは仕方ないですよねぇ。
って、あれぇ?なんだか意識が朦朧としてきましたよ?
あっちゃあ、これはあれかもしれないですね。俗にいう失血死ってやつ。今日はいつもより切りすぎちゃったかなあ…。
うーん、頭がふらふらしてきたですぅ。これは大変。えーい奇跡の力ぁ…なんちゃってー。
いいんですよ、これで。
そうそう、そうなんですよ。今まで言ってなかったけど、実はわたし自殺願望だったんですよねー。こう、世の中のすべてに絶望したー、的なぁ…あはは、出血のせいでバカになってきちゃいましたかぁ?
え、いや、別にそんなことないですよ?自殺とか、別にしたくないです。ただまあ、そのぉ、やっちゃおうかなー、みたいな?
うふふ、たのしみです。どれくらいで死ぬんだろ、わたし?
一応現人神ですしぃ、ただの人間よりはながいかもしれませんねぇ。ま、いいやぁ。死ぬことにかわりはないですよーっと。
死ぬことにかわりはない…かぁ。なら、もっとダイナミックに死んじゃうのもいいかもですねぇ。
どうしましょうか。うふふふ。首を切りますか?それとも吊りますか?このカッターを口のなかに突っ込んで、脳みそかき回したりするのもいいかもですね?あ、でもそれなら見栄え的に目に刺すほうがいいですかぁ?早苗悩んじゃうぅ…うふふふふふふ。
……あら、ららららら。本格的に意識が朦朧です。ん、モウロウってどういういみですかー?あは、それはさすがに冗談ですけどね。
さてと。
死ぬならやっぱり、サイッコーの手がありますよねえ?
ね、神奈子様、諏訪子様。
あれっ?なんで泣いてるんですか?神様も泣くんですねえ、あはははは。
えー、わっかんないんですかあ、サイッコーの…自殺方法。
神様なのにわからないんですか?へー、神様も大したことないんですねー。
って、ちょっと、泣かないでくださいよー。冗談ですよぉ、もう。
ていうか暴れないでくださいったら。折角頑張って張った結界が壊れちゃうじゃないですかぁ。守矢大結果っ!なんて言ってみたりしてー。
正気に戻れっ…って、失礼な、まるでわたしが狂ってるみたいじゃないですか。ひどいですよ神奈子様。
狂ってるじゃないか?諏訪子様までそんなこと言うんですねぇ。
あーもう、どうだっていいんですよそんなことは。ほらほら、早いとこ死んじゃいましょ?わたしももう限界ですし。
え?もちろんですよ?神奈子様も諏訪子様も一緒に死んでもらいます。
ほんとはわたしが日頃どれだけ苦しんでるかをお二人に見せてやろうと思っただけなんですけれど。
何をって、嫌ですねぇ。決まってるじゃないですか、サイッコーの自殺方法、それが何かなんて。
だって、自殺ってさみしいでしょ?だからこそ、こうするんですよ。
「かみさまなんて、いないんです」
うふふふ、そんなかおしないでくださいよー。これでわかったですかぁ?かぜはふりからの、そんざいひていのことば…かみさまをころすほうほうですよ。
ほら、これでおわかりでしょう。
しんじゅうしましょうよ、かなこさま、すわこさま。
あんしんしてください、ぜんぜんさみしくなんかないですから。すくなくとも、わたしは。
ね、だから。
わたしといっしょに、しにましょう。
メンヘラ早苗さんが書きたかっただけなんですごめんなさい。多分最初で最後の投稿なので許してください。
りょーむ
- 作品情報
- 作品集:
- 10
- 投稿日時:
- 2014/06/15 00:24:35
- 更新日時:
- 2014/06/15 09:24:35
- 評価:
- 4/5
- POINT:
- 430
- Rate:
- 15.17
- 分類
- 東風谷早苗
- リスカ
- アムカ
背筋が凍るっていうのはこういう感覚なんでしょうね。
俺はあなたの作品好きですよ。
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