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『河童デリバリーサービス』 作者: おにく
河童デリバリーサービス! にとりの新しい商売である。外の発明を参考にした河童の製品が、次第に幻想郷に広まり始めると、商品需要に比例して、製品修理の需要も高まるようになった。幻想の世界にあって、機械の修理のような論理が先行するような作業を行う人材は、これはもう、本当に希少だった。可愛い河童河城にとりは、そこに商機を見出したのである。
機械の修理をすれば、お金ががっぽがっぽ! その期待通り、サービスが始まると、にとりの元に注文が殺到した。若い河童の中でも優秀な技術者だったから、修理サービスに不満が生じるはずもない。新しい発明の研究が手に付かないぐらいお客さんを抱えて、忙しい忙しい。嬉しい悲鳴である。そして今日も、朝早くから河童デリバリーを予約している人間のもとに、大きな緑のリュックサックを持って出かけるのであった。
夏の熱い日差しを身に受けながら、山の斜面をざくざくと歩いて、山中にある木造の小屋の前にやってくる。細身の足で地面を踏みしめ、目の前の小屋を見上げた。
「うっわぁ、ボロいなぁ……」
お客さんが住んでいるはずの目の前の家屋は、壁に穴が開き、ヤモリが這って、板の中には腐食している部分もあるような、廃屋同然の小屋だったのである。庭の草木はボーボーで、10年ぐらい手入れをしていないんじゃないかと思えるぐらい、酷い荒れようだった。こんなところに機械があるのだろうか。電気が通っているようには、とても思えなかった。
「ちゃんと、お金払ってくれるかな……コレ。先払い要求しとかないと、踏み倒されるかもな……」
河童デリバリーサービスはお金が第一、顧客は第二。一抹の不安を抱えながら、大きな声で、引き戸の前で中にいる住民を呼び出す。
「ごめんくださーい! 河童デリバリーサービスの、河城にとりですけどー!」
そしてとんとんと足音がして、乱暴に引き戸が開かれた。痩せぎすの大男。穴の空いた貧相な茶色い着物に身をまとい、ヒゲは庭の雑草のように伸び放題である。ぬっと直立し、暗く鋭い瞳でにとりのことを見下ろしているのであった。河城にとりは河童なので、そこらへんの人間よりは生きているのだが、身体はまだ中学生ぐらいだし、同年代の河童とくらべると背はかなり低かった。精神年齢もそれ相応である。ゆえに、このような無愛想な大男と対面してしまうと、やはり少し、動揺というか、怖いなぁ……という印象を抱いてしまうのである。その上、少し汗臭い。にとりは眉をひそめる。
「……」
「あの……」
男は黙ってにとりを観察している。にとりは苛立ったような声で、もう一度名乗ってやった
「あのっ、河童デリバリーサービスの河城にとりです」
「……ああ。そうだな」
「扇風機の修理のご依頼ですよねっ!」
「まあな」
そして大男は家の中に戻っていった。
「ちょっと!」
にとりは男を追って、小屋の中に入る。先にお金の話を片付けておかないといけない気がした。
「あの、お金!」
「……金?」
「うちは前金でサービス料をもらうことになってるんです。ですから……えっと、申し訳ないんですけど、先にお金を払ってください!」
「ああ、そうなのか」
大男は懐からがま口を取り出し、金貨を何枚かにとりに手渡す。にとりは両手を差し出し、それを受け取った。あまりにあっさり貰えてしまったので、少し拍子抜け。ひい、ふう、みい……しかも数えてみると、人里に出した宣伝看板に書いてあった額より、はるかに高いお金を出してくれたのである。にとりはお金と男を交互に見る。え、受け取っちゃっていいの?
「足りるか?」
「えっ、は、はいっ! 足ります足ります! どうも、まいどありっ!」
なぁんだ。ちょろいじゃん。
お金を払ってくれなさそう……というのは杞憂だった。きらきらのお金の感触で、にとりはにんまりと微笑んでしまう。人は見かけで判断しちゃいけないのかも。そんなことを思いながら、にとりはお金をポケットに突っ込んだのである。こういう、河童の技術を正当に評価してくれるお客さんこそ、大事にしないとなあ。そもそも、値段設定をサービスしすぎてたのかな。今度宣伝する時は、もうちょっと値上げしておこうっと。
それが、そもそもの始まりだった。にとりは、目的の報酬をせしめて、安心しきってしまった。水色のツインテールを揺らしながら、部屋の奥に入っていく。にとりの身体に、それ以外の危険が迫っているということに、気づくことが出来なかったのである。頑張って、結果を出さないと。そうすれば、払いのいい友人に紹介してもらえるかもしれない。そんなことを考えつつ、明るい声で言った。
「扇風機の修理でしたよね! 私、扇風機は大の得意で――」
にっこりと営業スマイル。そう、世間話に花を咲かせようと口を開いた瞬間、大男の手元にあったスタンガンが、にとりの小さな身体に押し当てられたのである。
「あギァッ!?」
え、なに……? にとりは突然の激痛に絶叫して倒れ、目をぐるぐると回した。いたい。すごくいたい。意識が飛びそうになるのをなんとかこらえるが、身体がしびれていうことをきいてくれない。にとりの小さな身体がびくびくと痙攣する。立ち上がろうとしても立ち上がれない。かすむ視界の奥で、大男の足が動く。そしてその身体が、覆いかぶさってきた。そこまでされて、察することが出来ないほど、にとりは子供ではなかった。
レイプされる……騙された。お金を貰って、うかれてた。そんな遅すぎる後悔が、にとりの胸中に黒く渦巻いていったのである。
河童デリバリーサービス。それは一部の悪人にとっては、手紙一枚で美少女を呼び出せるサービスに他ならなかったのである。
★
にとりは押し倒され、両手を縄できつく縛られた。妖力を封じられる御札(博麗神社製)も貼られた。そしてあおむけで布団に寝かされ、身体を触られ始めたのである。まだ身体は自由にならない。せいぜい、涙目で大男を睨むぐらいである。にとりの身体は、まだ子供のようである。身長は140センチ少々、手も足もほそっこい、思春期に入り始めぐらいの、少女の体つきをしている。作業着から出た手足は、近頃の出張で軽く日に焼けていたが、スカートをめくると、ふとももは真っ白で、雪のような色をして男を誘っているのである。
「やめ、ろよ……変態っ」
なんとか口を動かして悪態をつく。しかし、その程度のことでレイプが終わっるわけがないし、男としても、終わらせる気は無かった。にとりの下着はパンツだ。最近は長時間歩いたり、身体を動かしたりする機会が多いので、ドロワースよりも、シンプルで手軽なパンツを着ることが多かった。真っ白な色合い、そして股の部分は残尿やら何やらで、うっすらとシミになっていた。そこに鼻をあて、男はおもいきり匂いをかぐ。酸っぱい、かぐわしい香り。とりようによっては悪臭なのだろうが、少女の股間から漂ってくるとすれば、男を発情させる性臭となるのである。
にとりは顔を赤くした。夏場、外をずっと歩いてきたから、パンツには汗も染み込んでいた。その匂いをかがれるというのは、妖怪であって少女でもあるにとりには、かなり恥ずかしいことなのであった。だが、この程度ならまだ耐えられる。この先に進ませてはいけない。男がパンツのゴムに指を引っ掛けると、にとりは男をじっと睨んで、ようやく自由になってきた唇を動かすのであった。
「お、まえ……、おぼえてろよ」
「何がだ?」
「こんなことして、許されるわけがない……。今なら見逃してやるから……」
「見逃してやるだって、笑わせるな」
勇ましい口調とは裏腹に、にとりの声は震えている。その声色では、大男の優位性をますます強調し、闘争心を高ぶらせるだけなのである。男はパンツのゴムをじらすように下ろしながら、にとりの顔を無表情で睨む。桃のような尻が見える。下腹部が露出する。ぷるぷるの性器が見られてしまう。にとりは足を閉じてパンツが脱げないように踏ん張ったが、男が少し力を入れると、哀れにも剥ぎ取られてしまった。
「気づいてるんだろう……。この家は俺のじゃない。打ち捨てられてた小屋を、探して使っただけだ……。俺は人里の住民じゃない。足取りなんて、絶対に追えないだろうよ」
「……」
「第一、お前のような河童が騒いで、誰が助けるんだ。怪しい屋台の件で、寺とも揉めたんだろう。他にも、妙な商売に手を出してる。そんな河童が騒いだ所でも、誰も動かないだろうな」
にとりは唇を噛む。こいつ、そこまで計算して……。幻想郷に絶対の警察組織はない。各々の社会で治安を維持しつつ、種族間の抗争はパワーバランスの結果として決まる。人間と河童は友好な関係を気づいているが、その一方で、別々の社会に属する者達なのだという現実もあった。河童の訴えで人間を罰するには、それなりの正当性が必要だった。一介の河童にすぎないにとりに、社会を左右するような発言力はない。証拠を示そうにも、DNA鑑定のない幻想郷では、レイプ犯であることを立証するのは非常に難しいのである。
幻想郷のような社会であれば、強姦はもはややったもの勝ちであった。罰せられるとすれば、よほど狭い社会の中でするような間抜けな例か、あるいは現行犯で捕まえられた時ぐらいのものである。もちろん、有力者とのコネクションがあれば話は別だが……。にとりはせめてもの抵抗として、足を閉じようとするが、少女の力ではそれもかなわない。真っ白いふとももが開かれ、柔らかなおまんこが露出してしまうのである。
「……っ!」
にとりは顔をそむける。いつかは人間の男の子と甘い関係を築き、晒したであろう桃色の恥裂。陰毛はまだ生えていない。クリトリスの皮が、すじの上らへんにちょこんと顔を出しているのが見える。だが、それ以外は綺麗な一本すじで、鼻をつけると芳しいおしっこの香りがダイレクトに流れ込んでくるのであった。
「やめろ、嗅ぐなぁ……」
男は顔をうずめて鼻を鳴らす。そして舌をとがらせてちろちろと河童まんこを刺激していった。
「ひ、くぅ……!」
腰がぴくりと痙攣する。すじにそってちろちろと舌で刺激しつつ、両腕はふとももをさすり、柔らかなお腹を作業着越しに撫でる。そして服がめくりあげられ、男の太い腕が、にとりの華奢な上半身をいじりまわすのである。浮き出た肋骨、ぺったんこな胸、尖った乳首。
「なんだ。お前、乳首が勃起してるじゃないか」
「!? こっ、これは……その!」
「河童はスケベだというし、期待してるんじゃないか」、
「違う……妙なこと、言わないでよっ! この変態っ!」
にとりはぶんぶんと首を振って、男の勘ぐりを否定した。しかし、にとりの身体は、思春期の敏感さを身にまとっている。舐められると感じ、触られると腰が浮いてしまうのである。今も胸を触られ、心臓が激しく鼓動している。もちろん嫌悪感はある。見ず知らずの男に犯されるなんて、誰だって嫌なはずだ。だが、心とは別に、身体が勝手に快感を感じてしまうのである。男の中指がすべすべの大陰唇をさわり、ふにふにと撫で、そして強引にすじの間を割り進んでいく。毛のない子供まんこだが、中はすでに焼けるように熱かった。舐められたことにより潤んだにとりの膣は、指の侵入を察知すると、きゅっと締まって歓迎の意思を示した。
「やめ、やめろって……! このッ……!」
にとりは身体をひねって思い通りになるまいとするが、腕を後ろ手に縛られているような状態ではまともな抵抗も出来るはずがなかった。指はどんどん奥に入り、やがてへばりついた薄いものを触る。それはにとりの処女膜だった。
「……くぁっ!」
容赦なく指が貫いた。軽い鈍痛。奥まで一気に中指が押し込まれ、触られたことのない場所が、挿入を感じて活発になりはじめる。ぬるぬるとした膣壁が指にからみつき、摩擦をうけてとろみのある液体をこぼした。クリトリスはひくひくと動き、興奮でぷっくりと勃起している。にとりの顔は赤い。感じたことのない感覚に、頭のなかでの処理が追いついていないらしい。額から汗をながしながら、ひゅうひゅうと息を乱す。
「ん、く……はぁっ、はぁっ、ぬ、抜いて……!」
にとりの懇願も虚しく、中指は膣内で暴れまわった。奥にある子宮口を、コリコリと押すように刺激する。ZUNZUNと深くくるような快感が、子宮の入り口を触られると湧き上がってしまう。もう片方の手が、にとりのクリトリスを皮越しに撫で、さすり、こすり、おしつぶす。男の舌はふとももから下腹部のあたりをさまよい、大陰唇を甘噛みしてちくりとした快感を与える。
「ふぅ、んッ……やめろってば、ヘンタイ……!」
「変態はお前だろうが」
「ン……くうぅ……!」
挿入された中指が高速で動き始める。まるでペニスのピストン運動のように、膣内に強い刺激を与えてくるのである。
「こんなに濡らして、気持ちいいんだろう?」
「ちが……ッ! やめろぉ……! うごかすの、ダメぇ……!」
そしてスピードが最高に至った瞬間、指が引きぬかれた。ちゅぽんというなんともぬるっとした音が部屋の中に聞こえた。それは液体の音。それも粘り気の強い愛液が鳴らす水音であった。にとりは燃えるような刺激がなくなって、乱れた呼吸が、ようやく落ち着きはじめる。ぺたんこの胸を上下させながら、にとりは顔を真っ赤にして酸素を取り込んでいった。にとりは目をつむる。じっとりと汗ばんだ肌。他人に性器を触られたのは初めてのことだった。思い通りにならない刺激があらゆる場所からやってきて、悔しさを感じつつも、快感を得てしまったのである。にとりの子供まんこは、割れ目をじっとりと濡らして、快感の蜜をこぼしていたのであった。
「濡れたな」
「く、はぁ、はぁ、やめろ、やめろ……」
うわ言のように抵抗の言葉を重ねる。にとりは目を半開きにして、大男を睨むつもりだったが、その目はすでに性感にとろけていた。男は着物をぬぎ、痩せぎすの裸体を晒すとともに、怒張する一物をにとりに見せつけたのであった。真っ黒の茎、赤黒い亀頭、血管が張り巡らされていて、とてもグロテスクな物体だ。そして大きく毛だらけの玉が、竿の下にぶらさがっているのである。
「あ……」
生で見たことはなかった。不意に、涙がこぼれる。こいつはやる気だ。あんなもの入るわけないのに。
「やめて……勘弁してっ! もういいから、お金ならあげるから……!」
「いらないよ」
「や、やめてよ、赤ちゃんできちゃう」
「俺には関係ない」
「う、うう……ッ! だめ、だめ……!」
亀頭がぷにすじにこすりつけられ、その硬さと熱さを強めていく。燃えるように熱いそのペニスは、河童のおまんこを孕ませようと、反り立ってその力を誇示している。あれが入る。おまんこが広げられて、ずぼずぼと掘られてしまう。亀頭がすじに挟まり、その肉につつまれながら、徐々に中に入っていく。中はとろとろだが、とにかく狭いので、亀頭でさえなかなか入らない。
「だめェ! だめ、だめっ、お願いだからやめてよッ! 今日、危ない日なんだからぁ!」
狂乱して懇願するにとり、しかし、願いも虚しく亀頭はめりこんでいって、膣の中に収まってしまう。そうすると後は簡単で、奥に行くだけでいいわけだ。力をこめて、ずんずんと押しこんでいく。ペニスが膣壁を削りながら、快感神経の先端をこすりながら、奥へ奥へと入っていく。潤滑油は十分で、滑りが良く、ペニスはどんどん入っていく。
「いや、嫌、抜いてよっ! 抜いてよぉっ!」
男はにとりの細い腰を掴み、ペニスを打ち付けるように前後させ始めた。機械のように精密で高速な前後運動、がしがしと壁を擦り、性感を高めていく。にとりは足をばたつかせたり、肩を動かしたり、首を振って青のツインテールを乱したりしたが、どうやってもペニスからは逃げられず、子宮の気持ちよさがせりあがって、思考力を奪われていく有り様だった。
にとりは涙を流す。嫌だ嫌だ嫌だ。こんなところで、赤ちゃんを作らされるなんて……! 恥辱もあった。悔しさもあった。だが、人間に押し倒されてレイプされてしまったとなれば、妖怪である河童としてのプライドが許さないのである。にとりの無毛の膣は、大男の巨根をおいしそうにしゃぶり尽くしている。その光景が辛くてたまらない。強姦されているのに、自分の一部が快感を感じているのである。
「うあ、あ、はぁ、はぁ、はぁ」
茶色の天井には蜘蛛の巣が張っていた。にとりはもはや蝶であった。悪い人間にからめとられて、いいように食われている哀れな蝶。ペニスの動きが激しい。玉がにとりの肌にぺちぺちとあたっている。にとりは口を真一文字に結んで気合を入れなおそうとするが、ふとももからつま先までぴくぴくと痙攣するほど快感毒が回っているので、口元もすぐに緩み、鼻息が荒くなって、逆にみっともない姿をさらしてしまうのである。大男はにとりに覆いかぶさって抱きつき、唇を奪いながら、さらに奥、子宮口を集中的に乱れ突いた。
「あっ、あッ、だめ、そこ、だめ」
悲鳴に近い喘ぎ声。子宮をいじめられるたびに、じんじんと響くような快感がやってくる。
「あぐっ!?」
快感が爆発する。強く突かれているのに、痛みを感じるどころか、覚えるのはひりつくような快感だけである。
「ああ、ああぁ、ああ、はぁ、はぁ……!」
もう一度キス。男の舌がにとりの口をこじ開け、口の中を蹂躙していく。にとりは舌で応じる。ぼろぼろにされて怯えきった捕虜のような対応。もはや、男の舌に噛み付いてやるような気概は、にとりの脳みそには残されていないのであった。膣がぎゅっと締まる。そろそろ、オーガズムが来る。嫌なのに。中に出されたら大変なのに。膣が勝手にペニスをしゃぶって、精子を射出する手助けをしてしまうのだ。男の太い両腕が、にとりをぐっと抱きしめる。それと同時に、にとりの奥深くで射精が始まった。
やられちゃった、なぁ……。脳髄までとろけきったにとりには、もうそれ以上の感想を抱くことが出来なかった。おまんこが、足が、腰が、体全体がオーガズムの幸せな感覚に浸りながらびくっびくっと痙攣しているのである。射精された精液の量は多い。まだ出てる。射精されているにとりが、多いと分かるほどの大量射精だ。にとりの口から、透明な唾液が漏れる。
ペニスが引きぬかれた。にとりはひゅうひゅうと息をしながら、性交の余韻に浸っている。可愛らしい無毛の性器から、精液と愛液と破瓜の血が混ざったにとりシェイクが、ぴゅくぴゅくと湧き出るようにこぼれていったのである。押し広げられたとはいえ子供のような性器。元に戻れば、スペースを失った液体が外にあふれるのである。だが、発射された瞬間に子宮口にかかり、穴を通って赤ちゃんのお部屋に入ってしまった者達は、もう掻きだすこともできない。
出来た、かも……。妖怪特有の第六感で、子宮の中の卵子が強姦されている様子を直観しながら、にとりは藍色の瞳を、泥沼のように濁らせるのであった。その涙は、ことに塩辛い。
★
数カ月後。
にとりは魔理沙の家に行った。半年ほど前にとりから購入した白い冷蔵庫が、もう上手く作動しなくなったとのことで、アフターサービスのため出かけていったのである。相手は魔理沙だ。いくらにとりが友達とはいえ、要求できる部分ではしっかりと要求する。にとりはリュックサックを背負って魔理沙の家に向かい、そして1時間、ようやく修理を終えたところであった。
「ふぅー……、魔理沙! 修理終わったよ!」
「おっ、どれどれ」
魔理沙はミミズがブレイクダンスを踊っているような研究ノートを閉じて、いつもの黒いエプロンドレスをひらひらとさせながら冷蔵庫の所までやってきた。扉を開く。すると、中からは氷の妖精のようなひんやりとした冷気が溢れてくる。素人目にも、冷蔵庫が直ったのだと良くわかった。
「あー良かった。このまま壊れたまんまだったら、せっかくまとめ買いした魚が腐るところだったぜ」
「私は良くないけどね。あーあ、タダ働き。肩は痛いし、最悪だよ……」
「しょうがないだろ、お前のとこの商品なんだから。アフターサービス付けるから買えって、お前がいったんじゃないか」
「ま、そだけどね……」
にとりはキャップを深々とかぶる。とりあえず、修理は終わった。後は、特に用事もない。
「お前、これからどうするんだ?」
「ん? そうだなぁ、やらなきゃいけないことは無いんだけど……新型の冷蔵庫の設計図でも描くかな。今度は壊れないような頑丈なヤツでさ」
「アレはどうしたんだよ。河童デリバリーサービス」
にとりは肩をビクッとさせた。逆に魔理沙が驚く。
「いきなりなんだよっ」
「べ、別に……」
にとりは首をふる。
「河童デリバリーサービスは、あの、もうやめたんだ」
「え? 何で。笑いが止まらないぐらい儲かるって言ってたじゃないか。いつか河童の里に、電化製品修理会社を作るって」
にとりは目をそらす。そしてつま先で床をとんとんと叩いた。にとりが嘘をつくときの癖だった。
「いや……なんていうか。儲かりすぎちゃって。新しい商品を開発する暇も無くなっちゃったからさ……」
「それならそれで、値段をあげるなり、依頼を断るなりすればいいじゃないか」
「いいんだよ。私が決めたことなんだから……」
そしてにとりはぷいとそっぽを向いた。この話をしていると、にとりのトラウマが蘇ってしまう。一度暴行されたことで、サービスに出向こうとすると、にとりの中にある怯えがふたたび現れるようになってしまったのだ。依頼を受けても、「またされたら」と思ってしまって、顧客のところに行くことが出来ない。結局、看板も撤去して、河童デリバリーサービスは廃業するしかなくなってしまった。にとりの首筋にじんわりと汗が浮かぶ。
「なんだよ変なやつ。金儲けのためなら何だってやるって言ってたくせに」
「別に、……関係ないじゃない。しつこいよ……」
「時間が取られるなら、人でも雇ったらどうだ? そうすればさ」
「やめようよこの話は……、う……はぁ、はぁ」
にとりは突然顔を青くして、木製の床に膝をつく。自然だった呼吸が乱れて、脂汗が流れてくる。
「どうした?」
「……いや、なんでもない。ちょっと、トイレを借りてもいいかな……?」
「ああ、構わないぜ」
そしてにとりは部屋から駆け足で出て行った。取り残さえた魔理沙は、釈然としない顔をする。
「にとり、何かあったのかな……」
家の隅にある便所にかけこむ。霧雨邸のトイレは白い和式便所だった。魔法の森にぽつんとある一軒家にしては、整った衛生環境といえる。にとりはトイレの床に膝をつく。お腹をさする。はぁはぁと息をする。頭が痛い。気持ち悪い。そんな不快な感覚が胃の中で踊ったあと、にとりは便器の中に嘔吐した。びちゃびちゃと水っぽい音をたてて、便器が汚れる。そして何度か咳き込んで、お腹をさすり、ゆっくりと呼吸を落ち着けていった。
「つわり、か……」
お腹の中で、新しい命が膨らんでいるような気がする。河童と人間のあいのこが、魂を持っているような感じがするのだ。
「そっか、そりゃ、危ない日だったからなぁ……。出来もするか……はは」
にとりは笑い飛ばそうとしたが、笑い飛ばすには、事態はあまりに深刻だった。お腹をさする。子宮の中に、自分の子供が居るんだ。罪によって生まれた、罪のない子供がいる。にとりの額に汗がにじむ。そして、トイレの水を流し、便所の床にへたりこんだ。
「どうしよう……」
そしてにとりは、意に反して乱れてしまったあの日を思い出して、また辛い涙を頬にこぼすのであった。
作品情報
作品集:
10
投稿日時:
2014/07/25 11:04:41
更新日時:
2014/07/25 20:04:41
評価:
8/10
POINT:
860
Rate:
16.09
分類
河城にとり
レイプ
にとりの男に慣れてない反応といい、中出しに執着するおっさんといい、とてもエロかったです
でも興奮した。
ごめんね