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『「橙、橙知りませんか?知りませんか?知りませんか?戻ってこないんです。来ないんです。来ない来ない来ない」』 作者: ギョウヘルインニ
「あの、幽々子様」
「妖夢忙しいから後にして」
幽々子は別に忙しくなかった。でも、妖夢と話すのは面倒なので忙しいことにして誤魔化そうした。
「忙しいのですか?」
「ええ」
忙しくないから当然忙しくは見えない。妖夢がくるまで幽々子はボーっとしていた特に理由もないひまだったから。もちろん幽霊の幽体離脱ごっこなる遊びについて哲学的なことを考えているわけではない。
「それでも、話を聞いて下さい」
「だから、忙しいの」
実のこというと妖夢が視界にはいってきたときから幽々子少しイライラしていた。どうせ碌でもない問題を起こしてその尻拭いをさせようとしているに違いないからだった。
「とても、重要なことなんです」
「はいはい、後にして」
「駄目です!」
「しつこいわ」
イライライライライライライラ
「しつこいですか?」
「ええ」
「……ちょっと、幽々子様はこらえ性が無さ過ぎます。まだ、私の話すら聞いてくれないのにしつこいなんて」
「だから、忙しいって言っているでしょう」
パシパシと幽々子は右手に持っている扇子で左手の手のひらを叩き始めた。こうでもしていないと、まるで重い日みたいになってしまいそうで嫌だった。2日目だ。
「じゃあ、こうしましょう」
「どうも、こうもないわ」
「いいですか? いいでしょう」
「よくないわ」
「今から言うのは独り言です。聞く聞かないは幽々子様が決めればいいです」
「じゃあ、聴かないないわ」
何が独り言だと、幽々子は思った。独り言なら、わざわざ主人である幽々子の部屋に来ないでトイレにでもこもって言っていればいい。
「そうですか」
「そうよ」
「それでも、私は言いますよ」
「ああもう」
イライラパシパシイライラパシパシパシパッシ!
幽々子本人は気がついてないが、扇子が手を叩くペースは徐々に早くなっている。
せっかく、表面を高級な漆で加工しているのにこんなことばかりしているからそのうちひび割れてはげてしまうだろう。
「実は、私」
「妖夢のことなんて聴きたくないわ」
「どうしました? これは幽々子様に言っているわけじゃないんですよ」
「独り言だって言うんでしょ。それだったら、他のところで言いなさい」
「え? 独り言? 私は寝言を言って居るだけですよ」
寝言は寝て言え。寝言は寝て言え。寝言は寝て言え。イライライライライライラ
幽々子は普段から天然を装っているから、顔は常に微笑を浮かべている。でも、目が笑ってない。口が笑っていない。鼻が頬が耳が笑って居ない。
何処も笑っていない。でも微笑を浮かべて居た。
「ああそう、寝言なんだ」
「そうですよ。幽々子様には関係ないですよ」
「わかったわ。私は聴いてないからもう勝手にしなさい」
「そうかな。これを聴いても幽々子様は黙って居ることができるかな?」
「何? その口の聞き方」
「え? どうしたんですか? 私は独り言もしくは寝言を言って居るだけですよ幽々子様」
ここで、幽々子は落ち着いた。いつまでも、妖夢のペース乗せられている自分を冷静に見ている自分がもう1人居るような居ないような気がして。
でも、その瞬間気がついた。自分は1人しか居ない。そういう妄想は良くない。
「……ふぅ」
「ん、やっと静かになりましたね幽々子様」
「そうね」
「では、言わせて貰います。あ、独り言ですよ」
「はいはい、わかったわ」
もう、妖夢がなに言おうと無視すればいいだけの話だった。幽々子の心の中に居るもう1人の自分は絶対無視できない失態を報告する気だと警鐘を鳴らしていたが自分は1人しか居ない。そういう妄想は良くないともう一度考えた。
既に、苦虫は口内だ。後はかみ締めるのみしかない。
「それでは、言います。橙をいつものようにいじめてました」
「なんでそんなことするのそういう底辺の遊びばっかり妖夢は」
「いいえ、まだそこは底辺じゃないんですよ」
「何が底辺じゃないよ」
「それがもう、ついついやりすぎてしまいました」
「ついついって何を?」
妖夢はいやなことがあると、自分より弱い者をいじめるのだった。ターゲットは大体橙でいちゃもんつけていじめる。
「実は、首を折ってしまいました」
「え? それって?」
「橙、動かなくなってしまいました」
「……殺してしまったのね」
「いいえ、動かなくしただけです。でも、このままだと1人で家に帰ることが出来そうにもないんです」
「橙は紫と藍のお気に入りよ。殺してしまったのが発覚したらきっと復讐にくるわ」
「ですよね。だから、どうしましょう。幽々子様なら何とかしてくれますよね」
もはや、謝っても取り返しのつかないことだ。かといってこのままというわけにはいかない。
そして、妖夢は幽々子に責任を擦り付けに来たのだった。
「なんとかするって。そんな事」
「このまま、ことが発覚したら私は幽々子様に命令されたって言いますよ」
「ふざけないで」
「ふざける? 私は幽々子様が猫食べたいって言ったから橙を殺したって言いますよ」
「そんなこと言ってない」
「そうですね。でも、ミスティア食べてしまう幽々子様なら橙だって食べてしまうと大衆は思うのではないでしょうか?」
「妖夢は私を嵌める気なの?」
「嵌めてなんかいないですよ」
過去の行いのせいで、幽々子は大食いのなんでも食べると思われている。本当は、こういうことがほぼ毎日あるから食べ物をストレスでたくさん食べてしまう。やっぱりたくさん食べてた。
「……猫なんて骨と皮ばっかりで美味しくなんて無いわ」
「それでも、たべちゃうんですね。ああもう、節操がない」
「橙、橙知りませんか? 知りませんか? 知りませんか? 戻ってこないんです。来ないんです。来ない来ない来ない」
「家には来てないですよね。幽々子様」
「……ええ」
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
10
投稿日時:
2014/08/05 13:20:30
更新日時:
2014/08/05 22:31:17
評価:
7/7
POINT:
700
Rate:
18.13
分類
妖夢
幽々子
橙
藍
タイトルとあとがきが本編
そうだとしたらやった