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『霖之助『なになに…?絶頂した回数が分かる眼鏡だって?』』 作者: ND
霖之助『馬鹿馬鹿しい。』
霖之助『本当にそんな機能があるものなら、見せてもらおうじゃないか』スチャ
霖之助『……………』
霖之助『本当だ。僕の身体に数字が書かれているな…。0…か。』
霖之助『おかしいな。今までに一度だけなら興味本位でやった事がある筈だが…。でも確か、その後に自然と絶望と虚無感を感じたからそれ以後は控えていたからな。』
霖之助『期間内の回数の数字だろうか?……まぁ、どちらでも良いか。外そう』スッ
カランカラン
霊夢『霖之助さん。居る?』
霖之助『ああ、霊夢……』
【霊夢】
霖之助さん;12回
霖之助『……ん?』
霊夢『何よ、どうしたのよ私の顔なんか見て。』
霖之助『…いや、なんでもない。少し目の調子がおかしくなっただけだ。』
霊夢『あら、そういえば眼鏡変えたのね。更に度の高い老眼鏡が必要になったの?』
霖之助『はははは。霊夢、帰ってくれ。』
霊夢『何よ冗談よ冗談。半分だけどね。』スタスタスタ
霖之助(…だよな。先ほどの態度を見ても霊夢が12回もそれも全部僕で処理しているとは思えない。)
霖之助(しかし、12回か…。一ヶ月程の期間の回数だろうか?いや、そもそも回数が例のアレの回数だとは限らない筈だ。)
霖之助(増してや僕の名前に関するものだ。もっと別の回数の事だろう)
霊夢『何よ霖之助さん。そんな難しい顔して』ボリボリボリ
霖之助『うん。とりあえず取っておいたおやつの八橋を食べるの止めようか?』
霊夢『何よケチ。霖之助さんのケチんぼー。』
霖之助『ケチでも何でも良いよ。君はお菓子とお茶を飲みにこの店に来たのか?茶屋じゃ無いんだぞ全く…』
霊夢『勿論それだけの為に来ている訳無いじゃない。見てよスカートが破けちゃったのだわ。霖之助さんの服貸してくれない?』
霖之助『……なんだよ。また破いたのか。これで13回目だぞ。たった一週間でだ。縫う僕の身にもなってくれ』
霊夢『最近スランプでねー。普通にやっても上手くいかない時があるから。』イソイソ
霖之助『そう言いながら僕の許可を待たずに着替えるんだぁ。凄いね。』
霊夢『破れた服なんてずっと来ていたらみっともないじゃない。ちょっとトイレ借りるわよ霖之助さん』スタスタ
バタン
霖之助『…ふぅ。全く困ったものだな。』
霖之助『しかし、ここの所 服の修復する日が多いな。最近は妙に身体が軽い気がするし…。』
霖之助『一日に二回も服を縫う身にもなってほしいものだ。僕は仕立て屋じゃ無いんだぞ…。』
霖之助『…しかし、この眼鏡に見える回数は何なんだ?絶頂と言ったら例のアレか、達成感…』
霖之助『僕の名前で達成感って何なんだろうな。馬鹿馬鹿しい。おい霊夢。最近何か達成感を感じたことは…』
【霊夢】
霖之助さん:13回
霖之助『!?』
ガチャッ
霊夢『ふぅー…。何?何か達成感?そんなものあると思っているのかしら』
霖之助『……霊夢?』
霊夢『…何よ、そんな怖い顔しちゃって』
霖之助『お前…トイレの中で何をしていた?』
霊夢『!!』
霊夢『アンタ…少なくとも私は少女よ、乙女なのよ。トイレの中の事を探るなんて変態じゃない!』
霖之助『……そうか、それは済まなかったな。』
霊夢『全く。霖之助さんにそんな気があるなんて知らなかったわ。』
霖之助(…だとすれば、あれはトイレの回数か?いや、だとすれば僕の名前の意味が分からない。)
霖之助(それに、用途は絶頂した回数が分かる眼鏡だ。それに誤りが無ければ…)
霊夢『…何、トイレの前で難しい顔しているのよ。早く服を直して頂戴。』
霖之助『…こんなもので良いだろう。』
霊夢『ご苦労様ね。』ズズー…
霖之助『うん。君が飲んでいるお茶は、外の世界の春画の裏に隠していた高級お茶の匂いがするなぁ。』
霊夢『二重トラップのつもりでしょうけど、バレバレなのよ』モッチモッチ
霖之助『うわぁ、八橋の生の方も見つけたのかぁ。本当に自由だなぁ。お前』
霊夢『羨ましいでしょう?私の食べかけならあげても良いわよ?』ズズー
霖之助『いらん。…全く。』
霖之助『…ところで唐突に聞くが、13回という数字に覚えは無いか?』
霊夢『………』
霊夢『!!』ゴバァ!
霊夢『ゲホッ!ゲホッ!!』
霖之助『大丈夫か?』
霖之助(…この反応、まさか…)
霊夢『ゲホッ!霖之助さん…まさか…私の…数えっ……!?』
霖之助『………』(嘘だろ…おい……?)
ドゴォン!!
霖之助『!?』
文『こんにちはー!文々新聞でーす!!』
霊夢『きゃぁ!!ちょっと!窓から入ってくるんじゃないわよ!』
文『おやおやぁ?霊夢さん。その服店主さんの物じゃないですかぁ?なんだか下半身が濡れてますよぉ?』
霊夢『あんたの登場で、お茶吹いたのよ!』
霖之助(嘘つけ)
文『あっ!そうそう店主さん!今日の新聞お届けに参りましたー!!』
霖之助『…君は入り口から入るという事はしないのかっ…』
【文】
店主さん:19回
鬼畜霖之助:7回
霖之助『帰れ化物』
文『あやややっ!?そんな〜、窓を破って登場なんていつもの事じゃないですか〜。冷たいこと言わないでくださいよ〜。』ベタベタ
霊夢『ちょっと!霖之助さんにべたべた触るんじゃないわよ!!』
霖之助『とりあえず窓は弁償してもらおうか?新聞は頂くが。』
文『あやぁ!?何だか今日の店主さん…いつもより冷たい!そしてさりげない優しさ!鬼畜!飴と鞭の鬼畜!』ドキリーン
霖之助(おい…、今鬼畜の僕が8回に増えたぞ…?)
霊夢『何一人でエクスタシーに浸ってるのよ…気持ち悪い』
文『貴方には求めていません。』
霊夢『……ああん!?』
文『おおん!?』
霖之助(帰りたい…。霧雨店のバイトの頃に帰りたい…。)
バキーン!
魔理沙『やっほー香霖!昼飯たかりに来たぜぇー!!』
霊夢『うわぁ、扉も木っ端微塵になって風通りが良くなったわね。』
霖之助『魔理沙…!』
霖之助(そうだ、魔理沙なら大丈夫だろう。彼女はまだ性欲のせの字も知らない子供の筈だ。)
霖之助(ましてや僕を使う事なんてもっと有り得ない筈だ。魔理沙は僕にとって妹のような者であり。魔理沙も僕を兄…いや、遠い親戚のおじちゃんみたいな感覚の筈だ。)
霖之助(そんなおじちゃんを使って誰が絶頂のネタにするだろうか?いや、そんな事は有り得ない!)
霖之助『魔理沙!よく来てっ…』
【魔理沙】
香霖:21回
霖之助お兄ちゃん:13回
霖之助『』
【森】
霖之助『…はぁ!はぁ!はぁ!』
ダッダッダッダッダッダ
霖之助(………あれ?)
霖之助(どうして…僕は…)
霖之助(走っているん…だっけ?)
ダッ
霖之助『……ぜぇ!っはぁ!っぜぇ!っはぁ!』
霖之助(……ああ、そうだ。)
霖之助(奴の…、魔理沙の、魔理沙の回数を見てから)
霖之助(僕の中で何かが弾けて…、とっさに走ってここまで…)
霖之助(…しかし身体が軽いな。まるで羽にでもなったかのようだ。)
霖之助『………ふぅ。』
霖之助『帰るか。霧雨店に。』
霖之助(きっと、親父さんは快く迎えてくれるだろう。)
霖之助(それにあの店なら、魔理沙も霊夢も、そして妖怪も近づくことは少ない筈だ。)
霖之助『本を読む時間は無くなるが、暇も飽きてきた頃だし。』
霖之助『良い機会だ。行くか』
レティ『…あれ?貴方は森の入り口のお店の店主さん…』
霖之助『!!』
霖之助(ヤバイ…ヤバイぞ。絶頂の回数の問題無しにヤバイ奴に出会ってしまった。)
レティ『こんな所で、何をしているのですか?』
霖之助『いや、少し人里に用がありましてね。下山するつもりなんです。』
レティ『ふぅん…』
霖之助(よし、そっけない返事が来たぞ…。去れ、早くここから去るんだ。さぁ、去れ…!)
レティ『…なら、丁度良いわね。私もご一緒するわ。』
霖之助『なん…だと……?』
レティ『私もたまには、人里に下りて買い物を楽しみたいものよ。』
霖之助『…いや、だったら僕と一緒じゃなくても』
【レティ】
霖之助:10回
氷付けの霖之助:84回
霖之助『嘘…だろ…っ!?』
レティ『良いじゃないですか。デートなんて私初めてですもの。』
霖之助『うん?ちょっと待ってくださいレティさん。貴方、途中で僕を襲うつもりじゃありません?』
レティ『あら?店主さんは襲われる方がお好きですか?』
霖之助『氷付けにされるのは勘弁頂きたいね』
レティ『……チッ』
霖之助(今舌打ちした!?)
レティ『…まぁ良いわ。丁度良い機会ですし、デートをしましょう。』
霖之助『いやだから、僕と一緒じゃなくても…』
レティ『ギロッ!!』
レティの睨みつける!
霖之助は怯んで動けない!▽
霖之助『』
レティ『では行きましょう。』
霖之助(すまない親父さん…!僕は今日死ぬかもしれない!!)
【人里】
レティ『ここはいつ来ても活気がありますわね。』
霖之助『……ああ、そうですね。』
霖之助(…人ごみに紛れて、彼女を撒く事が出来るだろうか?いや、出来なければ僕は氷付けにされて永遠に飾られる…!)
『おい』
霖之助(…しかし、至るところに人物名と数字が見えて辺りが見えづらいな。それも全部知らない奴の名前ばかりだ。)
『おーい』
霖之助(おっ、魔理沙の名前があったぞ今。片思いかな?…頑張れ少年。)
『おい!霖之助!』
霖之助『うわぁあああ!!』
霖之助『…って、慧音?』
慧音『何度呼んでも気づかないのだからな。心配するぞ全く。』
霖之助『すまない、ちょっと考え事…』
【慧音】
霖之助:40回
霖之助『もうね、異変が起こってるんじゃないかなって思うんですよ。』
慧音『ん?なんでそんな事思うんだ?』
霖之助『それは思うよ。思うに決まってるだろ。何で僕の周りには僕の名前が表示されるんだ…!』
慧音『それよりも、お前の隣に居る妖怪は誰だ?何でお前と共に居るんだ?』
霖之助『いや、それは勝手にこいつが…』
レティ『デートです』
霖之助『ファッ!?』
慧音『…へぇー?デート?ねぇ。』ゴゴゴゴゴゴ
霖之助『違う!誤解だ!そもそも僕は一人で人里に来るつもりだったんだー!!』
慧音『………』ゴゴゴゴゴ
慧音『まぁ、そりゃそうだろうな。』
レティ『ほう?』
慧音『生前から現在まで童貞貫いて今や枯れているお前が、今更女をデートに誘おうなんてするとは到底思えない。』
霖之助『何かものすごく失礼な事を言われている気がするが、困った。否定できないなぁ。』
慧音『…それで?貴女は何をしに人里まで来たんだ?』
レティ『枯れ木に花を咲かせに来たのよ。』
慧音『……出来るものならやってみろ』ゴゴゴゴゴゴゴゴ
レティ『その前に犬を燃やす必要があるわね。貴女。丁度良い犬具合ね。ちょっと焼却炉まで来ない?』ゴゴゴゴゴゴゴ
慧音『その前にサウナ室に閉じ込めて蒸気になるまで待って、透明人間にしてやろうか…?』ゴゴゴゴゴゴゴゴ
霖之助『……うん。』
霖之助『逃げよう』ダッ
【矢守神社】
霖之助『ふぅ。困ったなぁ。道を間違えてしまったぞぉ。』
霖之助『思えば、逃げた先は霧雨店の逆方向だったな。なんで逆方向に走ったんだろう…僕。』
霖之助『…まぁいいや、今の所ここ留守みたいだし、離れておこう。』
早苗『あれっ?店主さんじゃないですかー!』
霖之助『!!』
ダッ
早苗『あれっ!?どうして逃げるんですか!?店主さーん!店主さーん!!』
霖之助(許してくれ早苗さん…!もうこれ以上こんな色眼鏡を通して知人を見るわけにはいかないんだ…!)
霖之助(こんな色眼鏡…!)
霖之助(眼鏡……)
霖之助(…)
霖之助『!!』
霖之助『そうだよ…こんな眼鏡、外してしまえば良いじゃないか!』
霖之助『何で今まで気づかなかったんだ…!バカなのか僕は…。まぁ良い。早く外し痛ててててててて!!!』
霖之助『何だこれ!!皮膚にくい込んで外せない!』
早苗『もー、何で逃げるんですか店主さん。酷いです!』プンプン
諏訪子『どうした?おー、香霖堂の店主じゃないか。』
霖之助『うわっ!ちょっと僕の視界は…』
【諏訪子】
0回
霖之助『…………』
諏訪子『おお、なんじゃ?妙に安心したかのような笑顔だな。』
霖之助『…いえ、なんでもありません。ちょっと僕が愚かだっただけです。』ナデナデ
諏訪子『ふっふわぁあああ!!///わしが何をした!?何故撫でられるのだっ!?』
早苗『ちょっと店主さん!諏訪子様を撫でるなんて!何考えてるんですか!』
霖之助『いや、なんだか肩の荷が降りたというか…』
【早苗】
店主さん:42回
霖之助『うわぁ、なんだか肩が凝ってきたぞぉ?』
早苗『どうして諏訪子様にだけ撫でたんですか!?私はどうしたら撫でられるのですか!?私、店主さんに撫でられた事がありません!』
霖之助『うん。ごめん。僕も何で撫でたら良いか分からないんだ。』
神奈子『なんだなんだ騒がしいなぁ。ああ、店主か。随分ウチの者に人気者だな。』
早苗『神奈子様!』
霖之助『あっ、いや、まぁなんでもな』
【神奈子】
諏訪子:20回
早苗:27回
霖之助『ごめんなさい』
神奈子『ん?どうして君が謝るんだ。何かしたのか?』
霖之助『何もしていませんが、謝らせてください。』
早苗『どうして店主さんが謝る必要があるんですか?何だか混乱してきました。』
諏訪子『おい、それよりもどうしてわしは撫でられたのだ?わしは何かしたのか?』
霖之助『いえ、さすがは神様という認識を…』
【諏訪子】
霖之助:1回
霖之助『えっ』
諏訪子『…ふむ。つまりわしが神様らしい事をすれば、主は褒めて撫でてくれるのだな?』
諏訪子『よかろう!ならば主にご利益を進ぜ、参杯客や早苗、神奈子の幸福の願いも、そしてお主の願いも叶えよう!』
諏訪子『さぁ!撫でるがよい!!わしは神様じゃ!!主に撫でられる権利がある!』
霖之助『あっ…すみません。さようなら!!』ダッ!
早苗『ああっ!店主さん!』
諏訪子『そんなぁ!』ガーン!
神奈子『…全く、羨ましい奴め。妬ましいよのぉ。』
諏訪子『うぅ…。そんな薄情なぁ…。』ポロポロ
神奈子『案じてください諏訪子様。代わりに私が撫でてあげましょう。』ハァハァ
諏訪子『嫌じゃ。お前の手は動きが嫌らしいから嫌じゃ。』
神奈子『』
【紅魔館】
霖之助『異変だ…。これは絶対に何かの異変だ…!』
霖之助『仮にこれが異変で無かったら、僕は幻想郷から意地にでも脱出するぞ!』
霖之助『…とりあえず、僕の回数が出なさそうな場所を選んでここまで来たけど…』
霖之助『………』
霖之助『まぁ、大丈夫だろ。ここに居る連中が、とても僕に気があるとは全く思えない。』
霖之助『それに図書館もあるしな。丁度見てみたい本がいくつかあった筈だ。行こう』
美鈴『………』ズオー…zzzカァー…zzzz
【美鈴】
0回
霖之助『よぉーし、問題ない。すまない、ちょっと起きてくれないか?』
美鈴『……んっ?あっ、霖之助しゃんだ〜…。おはよぉ〜。』
霖之助『もう昼だけどな。』
美鈴『ムニャ…。で、何か用かなぁ?』
霖之助『いや、ちょっと図書館に用があってね。通してくれないかい?』
美鈴『うぅん…良いよ〜…。その代わり……』
美鈴『私に勝てたらね』
霖之助『……ん?』
美鈴『それじゃぁ…行くよぉ!』
霖之助『待て、僕は肉弾戦は苦手だ。せめて話し合いで平和的に入りたいのだが。』
美鈴『ええー?もう、調子狂うなぁ。』
美鈴『それで?私も門番の端くれですからねぇ。簡単に通すわけには行かないんですよねぇ。』
美鈴『それに、勝手に通したら咲夜さんにナイフ投げの練習台にされてしまいます…。』
美鈴『またそれに、霖之助さんの実力知らないもので、一度本気で殴り合いたいと思う自分も居るんですね。』
美鈴『だから、容赦しませんよぉ!霖之助さん!』
霖之助『新作の低反発まくらを餞別に持ってきたのだが』
美鈴『うわぁーい!霖之助さん大好き〜!!』ダキッ
霖之助『しかもビーズ入りでふかふかなんだ。まさに低反発まくらにしては奇跡の出来だと自分でも思うよ。』
美鈴『なんて魅力的な枕なんでしょう!』
美鈴『ふっふっふ。でもね、私はそう簡単に眠rぱぷりゅふぁspふぁ……』zzzzzzzzzzzz
霖之助『5秒か。』
霖之助『さて、ではお邪魔させていただくよ。』ギィィイイイイイ
バタン
ギィィィィ
霖之助『どうも』
小悪魔『あっ!どこぞの店主さんこんにちはー!……どうして横向いているんです?』
霖之助『いや、堂々と顔を見たら失礼に当たるかと思ってね』
小悪魔『…そっぽを向きながら喋るほうが失礼だと思うんですけどね…。』
霖之助『まぁ、なんでもない事だよ。ただ異変が起こっているだけさ。』
小悪魔『ん?んー?…良く分かりませんが、パチェリー様ならあちらに居ますよ!』
霖之助『いや、彼女には会えなくても構わないんだ。では』スタスタスタ
小悪魔『あっ!もー…。パチェリー様みたいに自分勝手だぁー。』
小悪魔『…でも、変な御託並べてはいたけど、多分あれは寝違えたんだろうなぁー。うん。』
霖之助『ふぅ、さてこの眼鏡を安全に破壊できる説明の載った本でも置いていないかな…?』
霖之助『さてさて…、”眼鏡の作り方”…?そんな物に興味は無い。”眼鏡の町、鯖江市…?”どうでもいい。”眼鏡男子の振り向かせ方・全127巻”…?何でフルコンプしているんだ?』
霖之助『”眼鏡の分解工房”…?うーん、これかな?』パラパラ
霖之助『…違うな。仕組みと材料が載っているだけだ。意味無いな。』パタン
パチェリー『何してるの?』
霖之助『やぁ、お邪魔しているよ。』
パチェリー『お邪魔するのは良いわ。せめて相手の顔を見ながら挨拶をして欲しいものよ。』
霖之助『僕は今日一日は、人の顔を見ないで過ごす事が大事になっているんだ。』
パチェリー『…何よその失礼極まりない心得は。良いからこっち向きなさい!』
霖之助『すまないが、今は読書に集中しているんだ。話しかけないでくれるかな?』
パチェリー『”眼鏡のフレーム100選”って、…ただの写真集じゃないのよ!』
パチェリー『文章も全部で100行にも満たない、写真もそこまで面白くない物見て何が集中よ!』
パチェリー『もしかして、私の存在はその写真集以下だと言うの!?ちょっと酷すぎない!?ねぇ!酷すぎない!?』
霖之助『図書館ではお静かに』
パチェリー『…………』
パチェリー『小悪魔ぁ!』
小悪魔『はぁい!パチェリー様!』ガシッ!
霖之助『うわっ!何をするんだ君達!』
パチェリー『ふぅーん…。霖之助、アンタ眼鏡変えたみたいね。その本でも読んで眼鏡コレクターにでもなるつもり?』ズイ
霖之助『するわけないだろう!そんな意味の無い趣味人に!』
霖之助『…そもそも、一体何のつもりで僕を捕らえるつもりなんだ?静かに本を読ませて欲しいだけなんだが…』
パチェリー『暇なのよ。図書館の本はもう全て読み飽きてしまったわ。』
パチェリー『だから少しの間だけでも話し相手が欲しいだけなのよ。そこで都合よく話が長くてそこそこ面白い霖之助が来た。』
霖之助『小悪魔が居るじゃないか。』
パチェリー『語彙力が乏しい、情報もそんなに無い、馬鹿、そんな奴に何を求めろと言うの?』
小悪魔『うわぁひどぉい。』
霖之助『レミリアやフランドール、咲夜とか、もっと他に賢そうな奴は居るだろう。』
パチェリー『嫌よ偉そうなんですもの。特にカリスマカリスマ言ってるスイーツ野郎が。』
パチェリー『それにフランは私の話を聞くたび眠りこけるし、咲夜はそんな暇あると思う?』
霖之助『いや、でも僕は…本が読みたく…』
パチェリー『文句があるなら』
パチェリー『こっち見て喋りなさい!』グイ
霖之助『うぐっ!?』
霖之助(…いや、どうせ大丈夫だろう。僕と同じ動かない大図書館と呼ばれるこいつの元によく訪れるのは紅魔館の者か、魔理沙くらいだ。)
霖之助(そもそも、本を読んでいれば、あんな面倒臭い事を好んでやる余裕なんて無い筈だ。)
霖之助(それに、最近は魔理沙と仲が宜しいように思える。だからあっても魔理沙の数字があるくらいだっ…)
【パチェリー】
霖之助:57回
魔理沙♂(攻)×霖之助(受):123回
霊夢♂(攻)×霖之助(受):78回
咲夜♂(攻)×霖之助(受):34回
霖之助『お前本読んでないだろ!!』
パチェリー『…何?私の顔を見た途端に失礼な事を言って…』
霖之助『…お前は、この図書館の本を読み終えてから、何日立っている…?』
パチェリー『一週間くらいかしらね。一週間も新本が入らない今の情況が気に入らないくらいよ。』
小悪魔『幻想郷の本も読み尽くしちゃった!って事ですよー。』
霖之助『いや、ここにある本全てが幻想郷の全てでは無いだろう…。無ければ買いにいけば良いじゃないか。』
小悪魔『ふぅーん、じゃぁ!店主さんが何か本売ってくださいよー!何か凄い奴!』
パチェリー『そうね、霖之助さんの読んだ本が何か気になるわ。』
霖之助『何だ何だ。仲良さげに僕の詮索を…』
【小悪魔】
霖之助(攻)×パチェリー♂(受):45回
霖之助(攻)×魔理沙♂(受):23回
霖之助(攻)×咲夜♂(受):21回
霖之助(攻)×レミリア♂(受):11回
霖之助『本当は仲悪いだろお前ら』
小悪魔『えー!?そんな事無いですよー!!ねぇパチェリー様!』
パチュリー『そうよ。小悪魔は奴隷なのよ?仲が悪いも良いも悪いもクソも無いじゃない』
小悪魔『酷い!!』
霖之助『いや、良い。どちらにせよ君らが同類なのは間違いないだろうからな。』
霖之助『一つ質問したいのだが、僕が男の人と闘う時に、僕はその男に勝つだろうか?負けるだろうか?』
霖之助『君達はどう思っている?』
パチュリー『…何の質問をしているのよ。そんなの決まっているじゃない。』
小悪魔『そうですよー!だって店主さんなんですから、勿論!!』
小悪魔『勝つ!!』パチェリー『負ける』
小悪魔『……』パチェリー『……』
小悪魔『…あははは。何言っているんですかパチェリー様。店主さんですよ?他の男なんて馬乗りでマウント取ってボコボコに決まってるじゃないですか。』
パチュリー『奴隷こそ何を言っているの?霖之助は相手の攻撃を受けて、悔しそうに涙を流しながら睨みつけるのが良いんじゃない。』
小悪魔『ああん!?』
パチュリー『おおん!?』
霖之助『…さて、これでゆっくり本が読める。』
レミリア『…あら?香霖堂の店主じゃない。』
咲夜『ごきげんよう。店主さん。』
霖之助『ああ、ごきげんよう。』
レミリア『ところで、あそこで喧嘩が殺し合いの域に達している錬金術師と小悪魔は何があったのかしら?』
霖之助『なぁに、ちょっとした意見のズレが原因さ。戦争と変わらないよ。』
レミリア『ふぅん…。それは良いんだけど、貴方、どうして私の方に向かないのかしら?』
霖之助『今日は誰とも目を合わせたくない日なんだ。』
レミリア『何?先日貴方の血を寝ている間にこっそりパックに詰めて持って帰ったのが原因?』
霖之助『…以前に起きた瞬間貧血とイラつきを感じた日があったが、お前らが原因か』
咲夜『そのことに関しては申し訳ございませんでした。お嬢様…特に妹様が、貴方の血を気に入りまして、切らしたら暴れだしたのです。』
咲夜『よろしければ、また献血にご協力いただけませんか?』
霖之助『いただけないね』
咲夜『せめてこちらの方に顔を向けてから言ってください。』
霖之助『君達の威厳を守る為でもある。絶対に向きません。ご了承ください。』
レミリア『…何よ、そんなに私達の事が嫌いなの!?こっち向けぇ――――!!!』
霖之助『嫌です』
レミリア『…………』
レミリア『咲夜ぁ!!』
咲夜『はい。お嬢様』ガシッ
霖之助『うわ!またか!!』
レミリア『良いからこっちに向きなさい。そっぽを向かれながら返事されるのは非常に腹が立つわ!』
霖之助『嫌だ。もう汚れた現実は見たくないんだ!』
レミリア『だっ誰が汚れた現実ですってぇえええ!!!』
レミリア『咲夜!絶対に離すんじゃないわよ!!こいつの血…目を見ながら全部吸い取ってやる!!』
咲夜『了解です』
霖之助『まてっ!?それは物理的に可能なのか!?』
レミリア『唇から吸えば可能よ』
霖之助『お前は今!何をしようとしているのか分かっているのか!!』
咲夜『チューですよね。』
レミリア『違うわ!唇から血を吸うだけよ!!』
霖之助『それを世間的にキスと言います。』
レミリア『うるさい!唇から血を吸い取るだけって言ってるでしょうが!!』
霖之助『止めっ…』
【レミリア】
霖之助の血:132回
霖之助:121回
霖之助(鬼畜執事):111回
霖之助『すごいね!!ダントツだよ!?』
パチュリー『うるぁあ!!』ブンッ
レミリア『ぎゃぁああああ!!』ゴガァ!
咲夜『お嬢様!』
【咲夜】
お嬢様:34回
妹様:21回
店主さん:17回
美鈴:2回
霖之助『何か紅魔館の闇が見えた気がするが、気のせいって事にしておこう。』
霖之助『今のウチに脱出!!』ダッ
咲夜『お嬢様ぁあ!血がぁ!!血がぁ!!』
レミリア『大丈夫。かすり傷よ』ドクドク
咲夜『ものすごい量の血が!!』
レミリア『それよりも…』ドクドク
パチュリー『死ねぇ!!死ねぇええええ!!!』
子悪魔『生きる!!生きるぅうううううう!!!』
レミリア『…あのハーフの血が逃げていったじゃない!!』ドクドク
レミリア『追うわよ咲夜…!こうなったら地下に閉じ込めて永遠にSMでもやらせてやるわ!!!』
フラン『あーっ!霖之助ー!!どこに行くのー!?』
霖之助『ああ、今から急いで山に篭るんだ。仙人になる覚悟を決めたんだよ。』
フラン『そうなんだ。遊んでー!!』
霖之助『ははっ凄いな君ぃ。僕の話全然聞いていないねぇ。』
霖之助『そもそも、遊ぶなら美鈴でも君のお姉さんでも咲夜でも良いだろう?』
フラン『お姉さまはライバルだし、咲夜はなんだか最近気持ち悪いし、美鈴は寝てるもの。』
美鈴『zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz』
霖之助『凄いな。枕に食われてるみたいだ。』
フラン『だから、こっち向いてよー。遊んでー!!』
霖之助『こらっ引っ張るな…』
【フランドール】
奴隷霖之助:245回
霖之助ドール:334回
霖之助の血:378回
霖之助『僕の人形(ドール)って何だ!?』
フラン『!!』
フラン『ドッドール…?えへへ…何だか分かんないなぁ…』ダラダラ
霖之助『…まぁ良いや。とにかく僕は山に行くんだ。ごめんな。お達者で』
フラン『まっ待って!行かないで!遊んでよぉお!』ガシッ
霖之助『離してくれ!僕はまだ地下室に軟禁されたくは無いんだ!』
フラン『やだ!折角のチャンスを無駄にしたくないもん!もん!』
霖之助『もん!じゃありません!』
ドゴォオオオオン!
霖之助『!?』
フラン『!?』
パチュリー『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!』シュギィイン!
小悪魔『ペルソナァ!!』パァアンッ
フラン『あべしっ!!』ゴパァッ
フラン『よっ…よくもやってくれたなぁああああ!!!』ゴゴゴゴゴゴゴ
霖之助『よし、逃げよう。』タッタッタッタッタッタッタッタ
フラン『マカンコウサッポウ!!』チュドォオオオオオオオ
ギャー! ギャー! ギャー!
【花畑】
霖之助『ふぅ。全く酷い目にあった。』
霖之助『しばらくは紅魔館にも近づかない方が良いだろうな。あの図書館に当分行けないのは辛いが…。』
幽香『あら?貴方は確か森の入り口の店主さん。』
【幽香】
店主さん:56回
人権の全てを剥奪された奴隷の名は霖之助:189回
霖之助『ああ、こんには風見さん。そしてさようなら。』
幽香『何よつれないわねぇ。ちょっとくらい話しても良いじゃないのよ。』ガシッ
霖之助『あれ?おかしいな。前に進めないぞ?風見さん?後ろ襟首は掴まないでくれますか?』
幽香『ふぅん…。私に命令をするわけ…ね?』グググ…
霖之助『ちょっ…風見……。地から足…が浮いて……』
幽香『つれない男は嫌われるわよ。良いからちょっとお話でもしておきましょう。』パッ
霖之助『…ゲホッ!ゲホッ!……ああ、そうだな。とても良い花だね相変わらずここは惚れ惚れしちゃうよ最高ださよなら。』
幽香『お花の評価は嘘偽り無いみたいで嬉しいわ。でも、店主さんなんだか私から逃げようとしていない?』ガシッ
霖之助『ぐぅおっ…!後ろ襟首…また…掴っ…!』
幽香『うふふ、顔真っ赤にしちゃって可愛いわね。食べてしまいたいわ。』
霖之助『…その…すみま…せん、幽香さん…!今から…山に…篭りたくて…ちょっと急いでるんです…!離して…くれます…か…!?』
幽香『………』
パッ
霖之助『ゲホッゲホッ!』
霖之助『あー…死ぬかと思っ…!?』シュルシュル
霖之助『うわぁあ!!ひまわりが!ひまわりが僕を拘束している!!』
幽香『店主さん眼鏡変えたのね。結構おしゃれだわぁ。』ニヤァ…
霖之助『ぼっ僕をどうするつもりだ…!?まさか…、僕の人権に色々するつもりじゃ無いだろうな…?』
幽香『ふぅん?どうかしらねぇ…』ニヤニヤ
霖之助『……まっまさか…』
霖之助(この眼鏡の存在…知ってしまったのか…!?)
???『……こぉぉぉりぃぃぃいいいいいいいいいいん!!!』
チュドーン!!
幽香『!?』
魔理沙『香霖!探したんだぜ!?全く!』
霖之助『魔理沙!』
【魔理沙】
香霖:24回
霖之助お兄ちゃん:15回
霖之助『何で増えてるんだよっ!!!!!』
幽香『…アンタ、私の大事なお花…霖太郎、霖子、霖べえ…その他大勢を殺しておいて、生きて帰れると思ってるの?』
霖之助『ちょっと待て、何だその名前は』
魔理沙『しかも途中はしょってるじゃねぇか。』
幽香『良いわ…。霖太郎、霖子、…その他大勢の仇よ。死ねぇ!!マスタースパーク!!』ドパァアアア!
魔理沙『何の!香霖!逃げろ!!』ドパァアアアアアアア!
霖之助『あっ…ああ!すまない魔理沙!』ダッ
幽香『ああっ!店主さん!』
霖之助(魔理沙…死ぬなよ……!!)
【西行寺】
霖之助『…なんだ、ここは?』
霖之助『山の奥に行けば行くほど、妖気があるようなので、離れて離れて走っていたらこんな所にたどり着いた。』
霖之助『…………』
霖之助『…まぁ、こんな所にまで僕の名前が表記されるわけが無いだろう。ちょっと腰を下ろすのも大事な事だ。』
霖之助『ちょっとすみません。道に迷ったのですが。』
妖夢『はいは……っ』
妖夢『………』
霖之助『………』
【妖夢】
鬼畜店主さん:45回
店主さんの生霊:45回
妖夢『…てっ店主さん!?』
妖夢『なっ何しにこんな所まで来たんですか!』
霖之助『いや、道に迷ったんだが…。たった今、道を思い出したので引き返す所だ。』
妖夢『え?あっああ…そうですか……。』
妖夢『そうですか……。』
妖夢『………』
霖之助『………』
妖夢『………』
霖之助『…だが、この年になると足腰が弱くてね。ちょっと休めようと立ち寄った為さ。』
妖夢『!!』
妖夢『しょっ…しょうがありませんね!その、店主さん!どうぞ縁側でくつろいでください!お団子とお茶をご用意致しますので!』ダッ
霖之助『…はぁ。』
【縁側】
霖之助『ところで…』
霖之助『最近。自分の魂の半分が、どこかに行ってしまったかと思うくらい、身体が軽いのだが。』
妖夢『!?』
霖之助『確か、君が幽々子様のお使いとやらで僕の店に来てからだったか。その時からなんだが』
霖之助『何か、覚えは無いかい?』
妖夢『………』
妖夢『そっその…。多分、ただの気のしぇいかと、思います…。』
妖夢『店主しゃんの生霊なんて…知りましぇん…。』
霖之助『…まぁ、僕に害は無ければ特に問題にはしないのだがな。』
妖夢『だっ大丈夫ですよ!全然!生活に支障は絶対に出ない範囲ですので、大丈夫です!』
霖之助『何か知ってるな?』
妖夢『知りましぇん…。何も知りましぇん…。』
妖夢『…そっそもそも!店主さんの生霊なんて貰っても、何の役にも立たないじゃないですよ!』
妖夢『ただ座って本読むだけだし、掃除はしないし、料理は…ちょっと美味しいですけど…。』
妖夢『…とっとにかく!私は店主さんの生霊なんて知らないし、必要もありませんのです!!』
ガララ
幽々子『妖夢〜、生霊交尾私の番終わったわよ〜』ツヤツヤ
【幽々子】
生霊霖之助:186回
生霊霖之助『』ゲッソリ
妖夢『』
幽々子『いやいやぁ、今日は調子が良かったのか、とっても良かったわぁ。』
幽々子『貴方の番まで回せなくてごめんなさいね。でも、日に日にヤらないと、何だか中毒症状が出てしまうの。』
幽々子『貴方も、本当はもっと交わりたい筈なのにね。本当にごめんなさぁい。』
幽々子『あら?また店主さんから生霊貰ってきたの?全く、妖夢もよくばりんぼなんだから♪』
妖夢『うわぁあああああああああああああああぁぁぁぁぁ…』
霖之助『これは酷い』
幽々子『へぇ、貴方、生身の方だったの。それは御免なさいねぇ。』
妖夢『ううう…』
幽々子『それで?生身の貴方がここに何の御用?それとも生霊に変わって奉仕してくれるのかしら?』
霖之助『僕はまだ綺麗な身体でいたいので嫌です。』
幽々子『へぇ、童貞なの店主さん。』
霖之助『そこに突っかからないでください。』
霖之助『それに、僕はそろそろオイトマさせて頂くよ。これ以上ここに留まる理由も消え去ったしね。』
幽々子『まぁまぁ、そうおっしゃらずに』ガシッ
霖之助『すみません。離してください。』
幽々子『私達の秘密を覗いて、ただで帰せるとでも思っているのかしら?』
幽々子『妖夢!家中の鍵という鍵を閉めてきなさい!』
妖夢『はい!』ダダダダダダ
ガチャッガチャッガチャッ
霖之助『何しているんだ君は…!?』
幽々子『うふふふふ…。貴方の生霊は最高の味だったわ。』
幽々子『さて』
幽々子『生身の貴方は、どれほどの味をしているのでしょうかねぇ…?』
霖之助『………』
霖之助『………なんなんだ。一体、幻想郷で何が起こっているというんだ…?』
幽々子『さてと…分かってるわね?店主さん。』
霖之助『全然分かりません。分かりたくもありません!』
幽々子『眼鏡変えたのねぇ…。イメチェンかしら?』
霖之助『……』
霖之助『…キサマ、気づいてたなっ?』
幽々子『うふふふふふふふふ……』
幽々子『何のことかしら?』
妖夢『………』
霖之助『ああ、妖夢。君ならこの異常に分かるだろう?君のご主人がご乱心だ。簡単に言えばおかしくなってる。だから…』
妖夢『……』ギュッ
霖之助『えっ』
妖夢『……はぁはぁはぁはぁはぁ』
霖之助『ちょっと?妖夢さん?』
幽々子『あらあら?妖夢のメス豚モードのスイッチが入っちゃったみたいね。まぁ、密室状態にされたら仕方無いわね。』
霖之助『メス豚モード!?なんだそれは!!馬鹿じゃないのか!!!』
妖夢『ごめんなしゃい!もっと言ってください!!!』
霖之助『駄目だこいつ!早くなんとかしないと!!』
ドゴァアアアアン!!
幽々子『!?』
霖之助『また!?』
霊夢『霖之助さん、何こんな所でイチャついてるのよ。早く私の服を縫いに戻りなさい。』
霖之助『霊夢……お前……』
【霊夢】
霖之助さん:56回
霖之助『あの後何があったんだっ!!!!』
幽々子『私の家の屋根を壊しておいて、ただで帰れると思っているの?』
妖夢『店主さんは渡しませんよ』
霊夢『…あんた達何言っているのよ。おかしくなったの?』
霖之助『ああ、どうやら何やら異変が起こっているらしくてな。』
霊夢『…まぁ良いわ、霖之助さんは自分のお店に戻ること。私の服を縫ってくれないと私が困るもの。』
霖之助(とっくに縫い終えた筈なんだがな…?)
霖之助『ああ、そうか。だったら後は頼むよ!』ダッ
幽々子『ああっ!』
妖夢『店主さん!』
霊夢『余所見してる暇は無いわよ!!』ヒュンヒュン
ドカァアアアン
【アリスの家の庭】
アリス『ん?あら店主さん。こんな所で何を?』
【アリス】
魔理沙:3回
店主さん:7回
霖之助『良かった…。この人は比較的まともな人だ…!』
アリス『? どうしてそんなに笑顔なのよ。何か良い事でもあったの?』
霖之助『いや逆だ。何も良い事が無かった。ところでアリス。』
霖之助『すまないが…、家にあがらせて貰っても良いかな?』
アリス『………』
アリス『!?』
霖之助(彼女ならきっと大丈夫だろう。僕を監禁しようとか襲おうとかは少なくとも思わない筈だ。)
アリス『えっえっえっと…、どっどうぞ…/////』ガチャリ
霖之助『ああ、すまない。』ギィィィ…バタン
霖之助『………』
アリス『………//////』
霖之助『……………』
アリス『…………///////////』
霖之助(き…気まずい……。)
霖之助(何も喋らないのはまだ良い。まだ大丈夫なんだが…)
アリス『…///』
霖之助(…何故、僕の隣から一切動かないんだ…?)
霖之助『………あっ』
霖之助『そうだ、座っているだけも悪いし…、コーヒーを淹れてあげよう。』スッ
アリス『………』
アリス『えっ!?』
アリス『あっ!大丈夫ですよ!お構いなく!』
霖之助『いや、さすがに匿って貰っているのに、何もしないわけにはいかないからね。』
アリス『あはは……え?匿う?』
霖之助『砂糖とミルクはあるかな?』
アリス『あっ…、そこの赤い箱の中に一式…。』
霖之助『ああ、ありがとう。』
アリス『………』
霖之助『………』
アリス『………』
霖之助『………』
霖之助(沈黙再び…!)
霖之助『…ああ、そうだ。』
アリス『あっはっはい!なんでしょう!』ビクッ
霖之助『その、魔理沙とは仲良くやっているかな?って思ってね。』
アリス『…………』
アリス『えっと、その、』
アリス『…最近、ゴタゴタがありまして…。』
霖之助『そうなのか?僕は君達とは仲良くして欲しいから、喧嘩別れなんて事はしたくないんだけどな。』
アリス『…………』
アリス『そのっ』
アリス『喧嘩の…原因…っていうのが…。』
霖之助『うん?』
アリス『………』
霖之助『………』
アリス『………』
霖之助『………』
霖之助『…だから何で黙るんだ!』
アリス『……』ポロ
アリス『…』ポロポロポロポロ
霖之助『うわっ、その…すまなかった。大声を上げてしまって…。』ナデナデ
アリス『…うっ…うっ…。』
アリス『……ごめん…なさい。』
アリス『今は…、仲直りできる時期…じゃない。』
アリス『……下手をすれば、一生仲直りできないかもしれない…。』
霖之助『……』
霖之助『魔理沙はそんな奴じゃないよ。』
アリス『…え?』
霖之助『確かに短期で、我が侭で、泥棒とかよくしていくけれども』
霖之助『友達を見捨てるなんて事をする子じゃない。だからちゃんとゴタゴタも勝手に忘れるさ。』
アリス『………』
霖之助『おっと、ちょっと説教みたいになってしまったね。済まない。』
霖之助『コーヒー、ミルクとシュガーどっちが欲しい?』
アリス『…ミルク』
霖之助『OK、ミルクだね。』
アリス『コーヒーじゃなくて…ミルクが欲しい…。』
霖之助『ん?そうか…。よし、もうちょっと待ってろ。』
アリス『……』
霖之助『…ん?どうしたんだ。そんなに固まって。』
アリス『…店主さん。』
アリス『私は、今…魔理沙と絶交してしまうかもしれません。』
アリス『でも。それでも告白したい事があるんです。』
霖之助『………』
霖之助『…それは、魔理沙よりも大事な事なのか?』
アリス『いえ、どちらも同じくらい大切な事です。』
アリス『店主さん。』
アリス『私は、コーヒー派よりもミルク派になります。』
霖之助『……どういう意味?』
アリス『…私は、アリス・マーガトロイドは…』
アリス『……あなっあなっ……あなた…』
アリス『あなたの事……』
文『朝刊でぇぇぇぇえええす!!!』パリィィィイ
アリス『きゃぁあああああああああああああ!!!!』
文『どうも!文々新聞です!新聞取ってください!!』
アリス『………』
文『あれ?どうしたんですか?そんな怖い顔して…痛い!痛い!蹴らないでください!!』ゲシゲシゲシ
霖之助『アリス、暴力はいけないよ。暴力は。』
文『あれ!?霖之助さん!?こんな所で何してるんですか!?』ゲシゲシゲシゲシ
霖之助『いや、ちょっと匿ってもらっていてね。』
文『そういえばさっき、魔理沙さんと幽香さん、離れて霊夢さんと幽々子さんと妖夢さんが探してましたよ。』ゲシゲシゲシゲシゲシゲシ
霖之助『えっ』
文『いやぁ、なんだか皆すごい形相で…』
霖之助『さようなら!!』ダッ
アリス『ああっ!!』
文『あらら行っちゃいましたか。まだお話の途中でしたのに。もう一つの離れでヤツが…ちょっと!!痛い!痛い!!武器を使わないでください!』バンバンバンバンバン
【竹林】
妹紅『覚悟しなっ…!今日こそアンタの顔を福笑いみたいにしてやるよ…!』
【妹紅】
霖之助:34回
慧音:1回
輝夜『言ってくれるじゃない。だったら私はししおどしみたいな顔にしてあげるわ。』
【輝夜】
霖之助:34回
妹紅:4回
妹紅『じゃぁ…レディ……』
シャキンッ
妹紅・輝夜『デュエル・スタート!!』
霖之助『あいつら誰だっけ…。面識無いわけでは無い筈なんだけど、誰か分からない…。』
霖之助『…なんでそんなヤツからも、僕の名前が表示されるんだ…。』
霖之助『これ、もともと壊れてるんじゃないのか…?霊夢の時にだって、有り得ない上がり方していたし。』
霖之助『…結構な早とちりしたのかなぁ。僕も』
妹紅『ん?おっ!そこに居るのは霖之助くんじゃないか!!』
輝夜『そうね、勝負の盛り上がりの糧として、貴方勝者の商品になりなさい!』
霖之助『…僕はもしかして有名人なのか?』
永琳『あら、随分と人気者になったのね。貴方も』クスクスクス
【永琳】
測定不能
霖之助『!?』
永琳『…どうしたの?なんだか化物を見る目しちゃって。』
霖之助『……いえ、なんでもありません。』
霖之助(測定不能って何だ…?一体、彼女の身体には何が起こっているというんだ…?)
妹紅『ちょっと、聞いているのかい?霖之助くん』ガシッ
輝夜『私達の勝負の盛り上がりの為に、勝者にその身体を捧げる事を誓いなさいよ。』ガシッ
霖之助『何だその闇のゲーム、同意できるか』
妹紅『なんだと!?勝利の商品があった方が勝負が盛り上がるじゃないか!!』
輝夜『そうよ!告白する権利くらい渡しなさい!!』ビシィ!
霖之助『…君達本当は仲が良いんじゃないのかい?』
妹紅『何をふざけた事を言っているんだ。私が勝ったら、慧音もついてくるぞ!私を信じて勝者の商品になるんだ!』
輝夜『何よ何よ!こっちなんて、うどんげとてゐがついてくるのよ!!発情期の兎ハーレムの完成よ!』
霖之助『身内は大事にしろよ!!』
輝夜『こんな好条件、どう足掻いても貴方に非なんて全く無いじゃないのよ!何が不満なのよ!?ええ!!』
妹紅『それに私達も嫌々やっているわけじゃないぞ!慧音だってお前の事が好』
霖之助『うぉおおお!?』シュルシュルシュルシュル
妹紅・輝夜『!?』
てゐ『イエー!霖之助ゲットー!!』
【てゐ】
0回
うどんげ『ちょっとてゐ!輝夜様の邪魔しちゃ駄目でしょ!』
【うどんげ】
霖之助さん:457回
うどんげ『ってうわぁ!霖之助さん!?』
霖之助『すまない、ちょっとジョキングがしたくなったので、この縄を外してくれると有り難いのだが。』
輝夜『騙されちゃ駄目ようどんげ!そいつ縄を解いたら逃げるつもりよ!!』
てゐ『やだー!せっかく捕まえたんだもん!てゐの物だもん!!』
うどんげ『駄目ですよ二人とも。霖之助さんを捕まえたくても、嫌がってるんだから。』
永琳『洒落た眼鏡してるわよね。霖之助さん。眼鏡変えたのかしら?』クククク…
霖之助(…ある程度還暦のある妖怪には、この眼鏡の事はバレるみたいだな…。)
妹紅『商品!』
輝夜『商品!』
てゐ『商品!』
うどんげ『ごめんなさい。霖之助さん。今すぐ解きますので、もう少し我慢しててください。』
???『その必要は無いわ』
うどんげ『!?』
妹紅『!?』
輝夜『…?』
霖之助『……お前は…』
霖之助『……紫?』
紫『ごきげんよう。霖之助さん。』
【紫】
測定不能
霖之助『…何しに来た?』
紫『あらあら、酷いわね。さんざん乙女のプライベート覗いておいて、そんな顔で乙女を睨みつけるなんて。』
霖之助『…おいまさか、まさかと思うが…』
霖之助『まさかお前が…黒幕…?』
紫『…さぁ、どうかしらねぇ?』クスクスクス
妹紅『おいちょっと店主さん、乙女のプライベート覗いたって、どういう事だい?』
慧音『そういう事さ。』
うどんげ『え? え?』
幽香『その眼鏡には、人の自慰回数が映る素敵な眼鏡なのよ。』
霖之助『何が素敵だ…!こんなの最低最悪の悪趣味な発明品だ!!』
幽々子『あらぁ?だったらどうして外そうと思わなかったのかしら?』
霖之助『外したくても外せないんだ!皮膚と一体化しているかのようで』
霊夢『…そう、覗いていたのは本当なのね。』
霖之助『あっ』
魔理沙『…もう遅いぜ。香霖…』
レミリア『……そう、覗かれていたのね?』
フラン『じゃぁ、霖之助は知ってしまったわけだね。』
パチュリー『ええ、もうほとんど赤裸々にバレてるって事よ。』
霖之助『あの、ちょっと待ってくれ?』
早苗『…でも、ここまでしなかったら、店主さんも気づかなかったんじゃないかな。』
レティ『そうよねぇ。この朴念仁は、これくらいが一番良いのよ。』
魔理沙『……!』
魔理沙『だったら、どうするっていうんだ。私だって!誰よりも香霖の事を…!』
霖之助『ちょっと待ってくれ!』
霊夢『…何?』
霖之助『大丈夫だ。幸い、この眼鏡は壊れているのだからな。』
紫『…?』
紫『何を言っているのかしら?霖之助さん?』
霖之助『だって考えても見ろ、魔理沙なんて家族同然の仲なんだ、その家族に恋愛感情を抱くやつが居るか?いや居ないね。近すぎるという事は恋愛とは遠い言葉なのだから。』
霖之助『それに紫や永琳からは、”測定不能”の文字が。つまりそこまで高性能で無い可能性が高い。』
霖之助『それに、ほとんど面識の無いそこのアルビノの娘や、かぐや姫の娘にも僕の名前が出てきた。それは何を意味するか。』
霖之助『簡単だ。”有り得ない名前と数字”をあらわしたこの眼鏡は、バグっている!!』
霖之助『だから、僕は全く君達のプライベートを知らない!!』
霖之助『誰も赤裸々な事情なんて晒していないんだ!!』
魔理沙『………』
霊夢『………』
慧音『………』
妹紅『………』
紫『……犯るか。』
魔理沙『ああ。』
ダッ!!!!!
霖之助『うわぁ!一斉に来たぁ!!』
シュルシュルシュルシュル
霖之助『はっ!縄が解けた!』
てゐ『…さすがに今回は霖之助に同情するさぁ。』
てゐ『さっきの言い訳は、ちょっと気に入らないけどね。』
霖之助『いや、言い訳のつもりでは無いんだが…』
てゐ『早く行け!捕まったら殺されるよ!!』
霖之助『すっ…すまない!恩に着る!』ダッ
てゐ『………』
てゐ『ふふっ…。なんであんな男に、わたし惚れたんだろうねぇ。』
てゐ『さぁさぁお前達ぃ!このイタズラの天才、てゐ様が相手するよぉ!ちょっとくらいは楽しませなさ』
霊夢『夢想封印!!』
魔理沙『マスタースパーク!』
幽香『マスタースパーク!!!』
てゐ『ぎゃぁアアアアアアああああああああああああぁぁぁぁ…』ピチューン
慧音『待て待てぇ!!逃がさんぞ霖之助!!』シュインシュインシュイン
霖之助『うおお!?直進と急停止を繰り返しながら飛んでる!?慧音お前いつの間にそんな特技を…!?』
慧音『お前が人里に下りてこなかった間だ!!そもそもどうしてお前は逃げる!?』
霖之助『むしろ今、なんで逃げないと思った?』
慧音『ぐぅ…!この…朴念仁め!』
霖之助『そもそも君達の方がおかしいんじゃないのか?何で紫なんかに誑かされているんだお前は』
霊夢『たぶらかされたのも同意の上よ』
霖之助『それを人は洗脳と呼ぶんだ。』
アリス『洗脳じゃないわ!私達の意思で私達はここに居るのよ』
パチュリー『…覚悟なさい、霖之助。いじめてあげるわ。』
子悪魔『覚悟してください店主さん…。いじめられてあげますから。』
妖夢『いじめてください店主さん…。覚悟を決めて…。』
霖之助『……ぐっ』
ここまでか…。僕は殺されてしまうのだろうか…。
少女達が、地面を蹴り一声に僕に襲い掛かってきた。
その時
アナゴロボ『ぶるぅああああああああああああ!!!』
少女達『ゴハァ!』
地面から突き破った衝撃で、少女達が一斉に散り散りになる。
霖之助『!?』
アナゴロボ『いや〜ぎりぎりだっとぅあねぇ〜』
霖之助『いや…、誰だ?お前は』
アナゴロボ『おいお〜い、忘れたのかぁ〜い?フグタくぅ〜ん?』
パカッ
霧雨父『俺だよ』
霖之助『親父さん!?』
霊夢『痛たた…、何?あの…ギンギラギンにさりげなくたらこ唇の鉄の塊は…』
小悪魔『中から人が出てきたですよ…?』
霧雨父『へっ、ここではゆっくり話が出来ねえなぁ。』ガシッ
霖之助『うわっ!?』
霧雨父『ちょいと、ガキの頃作った秘密基地に久しぶりに行こうや』ゴゴゴゴゴゴゴ
ブシュァアアアアアアアアアアアア!
パチュリー『!?たらこ唇が飛んだ!』
慧音『逃がすかぁ!!』シュンシュンシュンシュン
妹紅『…駄目だ、速さが全く違う…。追いつけない…』
【秘密基地】
霧雨父『ここに来るのも久しいなぁ。お前と作った椅子だってまだ残ってらぁ。』
霖之助『………』
霧雨父『…ま、かけろや。ちょいとこれからの事について話し合おうやないかい。』スッ
霖之助『…奥さんとは関係が良好みたいですね。』
霧雨父『おい覗くんじゃねぇ。他に何か言う事があるんじゃねぇか?』
霖之助『…一体、この幻想郷で何が起こっているんですか?』
霧雨父『何にも起こっちゃいねぇさ。ただ、今の今まで溜まっていた爆弾が爆発したって話じゃい。』
霖之助『爆弾……』
霧雨父『…ちょいと混乱してるみてぇだな。ま、お前は昔っから鈍いからな〜。仕方ねえか。』
霧雨父『まぁ、事の始まりは絶頂した回数の分かる眼鏡の製作の仕事が来て、客に売りつけたのが原因だよなぁ?』
霧雨父『ご立派にかけちゃって、結構似合うじゃねぇか。憎いねぇ、この色男!』
霖之助『はっはぁ…。』
霖之助『………』
霧雨父『まぁそれでな?広場の方で寺子屋の先生と妖怪が大喧嘩しているのを見て、何が起こったんだ?と思ったんだが、お前がらみの事であるのが分かって』
霖之助『…って、お前か!!!』
霖之助『この眼鏡を作ったのはお前か!!!!!』
霧雨父『がはははは!何言ってんだよ霖之助!さっきからそう言ってんじゃねぇか!』
霖之助『ふざけるなよ貴様…!お前のせいで僕は命を狙われているんだぞ…』
霧雨父『確かに狙われてるなぁ。新しい命を作るのに狙われてる。』
霖之助『御託は良い…。早くこの眼鏡を外してくれ。』
霖之助『作れたのだから、外し方も分かるのだろう?皮膚にくっついたまま離れないんだこの眼鏡。一体なんなんだこれは』
霧雨父『あー…、悪いが外すのは無理だ。』
霖之助『なんでっ!?』
霧雨父『それ、かけた瞬間に針が脳を通って、その後目に繋がるから、外せば脳神経ゴッソリ行っちゃうの。一度繋がると外れない仕様になってんの』
霖之助『何でそんな物騒なものを作ったんだお前は!』
霧雨父『しょうがねぇだろ!お客様のご要望だったんだからよぉ!!』
霖之助『…ちなみに、そのご要望してきた客の名前はなんだったんだ?』
霧雨父『ん?いや、最初見たときは幻かなと思ったんだけど、八雲の奴らが来てな。』
霖之助『紫か!分かってた。分かってたさぁ!そんな事は!』
霖之助『こんな事してくるの、紫しか居ないもんな…。』
霧雨父『…まぁ、落ち込むなよ。俺だってお前が巻き込まれるの知ってたら作らなかったさ。』
霧雨父『……で?どうすんだ?』
霖之助『……そうですね。とりあえずほとぼりが冷めるまで、誰にも見つからない場所へ…』
霧雨父『あ?』
霧雨父『お前…俺がそんな情けない事やらせると思うか?』
霖之助『え』
霧雨父『その眼鏡通して、奴らの気持ち少なくとも伝わってんだろ?眼鏡かけねえ俺だって分かったんだぜ。』
霧雨父『真正面から見たお前が、分からないわけないだろうが』
霖之助『………』
霖之助『……』
霖之助『…何言われても、チキンとか、臆病者とかアホだとか馬鹿だとか言われるかもしれないけど、』
霖之助『僕は誰とも結ばれずに死んでいくべきだと思っている。』
霖之助『だって、僕は人間よりも長く生きて、妖怪よりも短く生きる。』
霖之助『黄泉の国に、愛する人を待たせたくも無いし、愛する人に先立たれる悲しみを合わせたくないんだ。』
霧雨父『あーはいはいはい。言い訳なんざ聞きたくねえ。』
霧雨父『そういう事は、俺じゃなくてあいつらに言おうな?な?』
霖之助『……』
霖之助『…』
霖之助『…親父さん…』
霧雨父『やめろやめろ、そんな目で見るなよ』
霧雨父『全員振るんだろ?ったく、もったいねぇ事するもんだぜお前も。』
霖之助『……ありがとうございます。なんだか、スッキリしました。』
霧雨父『ま、それで諦めるような奴らでも無いけどな。俺の娘もあいつらも!』
罪袋1『そう、それが問題なのですよ。』
霖之助『!?』
霧雨父『ああ?誰だお前っ…罪人じゃねえか。』
罪袋2『ただの罪人ではございません。世界を救う、皆を守る、正義の罪人なのでございます。』
罪袋1『簡単に言えばダークヒーロー』
罪袋2『ジョォォォォオオカァアアアア!!』
罪袋1『パニッシャァアアアアアアアア!!』
霧雨父『大声あげんな!見つかるだろうが!!』
罪袋1『失礼。いやぁ、その選択をされては非常に困るんですよねぇ。私達にとっては』
罪袋2『全員振る、これは例のゲームや漫画、アニメで言うとハーレムエンドの条件になり得るのです。』
霖之助『ハーレム…?そんな事になるわけないじゃないか。悪いとは思うけど、全員とは結ばれるつもりは無いのだよ。』
罪袋2『甘い!!!』
罪袋1『振るのは結婚もしくは彼女の所有を拒否する事、つまぁあり!!全員彼女候補なる者に早代わりしてしまうのだっ!!』
霖之助『そんな事になるわけが…』
霧雨父『…いや、あいつら諦め悪いからな…。それは十分に有り得るかもしれん。』
霧雨父『だが、だからなんだ?霖之助争奪戦が始まったとしても、どうせ霖之助の事だ。選ぶとしても一人だろう。』
罪袋1『そうかもしれないが…、見える、俺には未来が見えるぞ…!』
罪袋1『ああ…、結婚初日に霖之助…彼は、振った女性達に夜這いされてしまう…!』
霖之助『えっ』
罪袋2『更に更に…!彼に性的興奮を抱くもの皆が…子供を持つ』
罪袋2『妖怪の血が4分の1程混じった、ハーフ&ハーふぁああ!!』ドゴアァ
霧雨父『さっきから何適当な事ベラベラ言ってやがる。用件は何だ。無いなら帰れ』
罪袋1『ジョーカー!?ジョォォォカァァアアアアア!!』
罪袋2『ぐっ…!俺達の望みは…ただ一つ…!』
罪袋2『霖之助を…、この事件のほとぼりが冷めるまで隠す…!この、幻想郷の外へ!』
霧雨父『……はぁ?』
霖之助『幻想郷の外に…、出られるのか?』
罪袋2『…私を誰だと思っている?大晦日には幻想郷を脱出して有明にまで行く男だぞ?』
罪袋1『お盆の日にも脱出する男達だぜ?』
霧雨父『なんで重要な日にだけ幻想郷から脱出するんだよ罰当りが』
罪袋1『何とでも言え!だがな、さっき貴様は綺麗言をぬかしていたが、綺麗言が常に正しいと思うなよ!』
罪袋2『時にその言葉が、第三者を傷つける事になる事を覚えておけ!!』
霧雨父『お前らが言ってるのはただの詭弁な気がするが』
霧雨父『…お前はどうすんだ?霖之助』
霖之助『………実のところを言うと』
霖之助『外の世界はずっと前から興味を抱いていた。だけど、ちゃんと伝えることは伝えたい。』
霖之助『だから、せめて彼女達に告白を伝えてから、外の世界に旅しても良いかな?』
霖之助『せめてちゃんとけじめはつけたい。その為に、僕は答える事を答えるよ。』
霧雨父『……ほう、それがお前の出した結論か。』
霧雨父『ま、勝手にしろや』プイ
罪袋1『案ずるな霖之助くん。君は正しい選択をしたんだ。』
罪袋2『ハーレムなんて築く奴は最低だ。男のクズだ。分かってくれるね?』
霖之助『…いや、そもそもハーレムを築くつもりなんて毛頭無いんだけど…』
罪袋1『ふふ、分かっているさ。君はそういう男なんだろう?』
罪袋2『それでは行こうでは無いか!我らがパラダイスへ!!』
ドゴァァアアアン!
罪袋1『!?』
霖之助『うわぁ!!』ズザァアア
霧雨父『霖之助!』
慧音『捕まえたぞ…、霖之助!』
霖之助『慧音…』
慧音『…さすがに、馬乗りにされたら逃げるにも逃げれないだろうな』
霖之助『…』
霖之助(…いや、言うんだ。彼女の為に、僕のためじゃない。慧音の為にも…)
霖之助『慧音、僕は』
慧音『私は!お前の事が好きだ!!!!』
罪袋1『!』
罪袋2『!』
慧音『小さい頃から…、お前に出会った時から、ずっと好きだったんだ!』
霖之助『話を聞いてくれ慧音、僕は…』
慧音『黙れ!私が何のために今まで処女で居たと思っている!』
霖之助『慧音!?』
慧音『お前は覚えていないかもしれないが、小さき時、私が強盗に殺されそうになった時に、お前は私を庇って瀕死の状態になりながらも、強盗に抵抗をしたな…』
慧音『あの時は…あの時…、ごめんなさいとしか言えなくてごめんな…。本当は、ありがとうって言ってやるべきだったんだ。』
慧音『その時から、私はお前と一緒に居たくて居たくてしょうがなかったんだ…』
霖之助『………』
慧音『…何度でも言うぞ。』
慧音『私は、お前の事が好きだ…!大好きだ…!こんな事言えるのは、今日の事があったからなんだ…。ちょっとしたキッカケをお前が作ってくれたからなんだ。』
慧音『妻になれなくても良い。彼女になれなくても良い。』
慧音『だけど今は…今だけは、私の事を思っていてくれ…』
霖之助『………』
霖之助『…慧音、僕は』
罪袋1『睡眠ガス!!』プシュー
慧音『うわっ!なんだおmzzzzzzzzzzzzzz』
罪袋1『説明しよう。このスプレーに吹きかけられた者は、数秒以内にどんな奴でも眠ってしまうのだ!!』
罪袋2『慧音さぁん!お前は男である霖之助とくっつくべきではない!妹紅という素晴らしい相手が居るじゃないか!!』
罪袋1『んんwww真面目な先生と、不真面目なアルビノ幼なじみとの禁断の愛最高wwwwwwwwwwwww』
罪袋2『至高であるwwww至高であるwwwwww』
罪袋1『まーん!!まーん!!』
霖之助『………』
罪袋1『何をボサっとしているんだね君ぃー!早く行くよ!』タッタッタッタ…
妖夢『ここから先は…通しませんよ!』
罪袋1『みょぉぉおおん!!みょんでは無いかぁ!!』
罪袋2『大丈夫だよ。君には幽々子様という素晴らしいご主人様が居る。そのご主人様が、慰めてくれるさぁ。』
妖夢『そんな事に…意味なんてありません。』
霖之助『……妖夢?』
妖夢『私が…、私が好きなのは…、店主さんです…!』
妖夢『最初出会った時は、とても酷い人だって少し軽蔑しましたけど…、でも、通うたびに分かってきたんです。』
妖夢『店主さんには酷い所もあります、だけど、それでも人を騙して喜ぶような人じゃないんです。』
霖之助『……』
妖夢『私が、お金を落としたりしていたり、お手伝いをさせて頂いた時には、優しくしてくれました…。』
妖夢『むしろ、私の方が酷い奴です…!店主さんに黙って、欲望のままに生霊を奪っていったんですから…。』
霖之助『…いや、もう良いんだ。そこまで困った事は無かったからね。』
妖夢『…そうです、そんな…そんな優しいところに…私は好きになったんです…』ポロポロ
妖夢『結ばれなくても良いです。霖之助さんが私の事好きじゃなくても良いです…。』
妖夢『だからせめて…、私の想いを…、伝わってください…!』ポロポロポロ
霖之助『………』
幽々子『…それで?貴方はどうするの?』
霖之助『……僕は…、』
幽々子『言っておくけれど、妖夢を悲しませるような選択をしたら、私は絶対に貴方を許さないわよ。』
霖之助『………』
霖之助『妖夢、僕はまだ』
罪袋2『隙ありぃいいいいいいいいいいいいいいいい!!』プシュー
妖夢『うわぁ!何この霧露zzzzzzzzzzzzzzzzz』
幽々子『ちょっと!貴方達罪人の分際で何をzzzzzzzzzzzzzz』
罪袋1『やったでござるwwwwwやったでござるwwwwwwwwwww』
罪袋2『妖夢は、お姉さんタイプの女性に抱擁される!!それ以外は絶対にありえなぁぁああいいぃいいいいいいいいいい!!!』
罪袋1『特に幽々子様とかな?』
罪袋2『そうそう、特に幽々子様とかな。』
罪袋1『大勝利なうwwwwwwwwwウィンウィン!!!wwwwwwwww』
霖之助『………』
霖之助『……ごめんよ』ボソ
罪袋1『よぉーし!結界まであと少しだぁ―!行くぞ霖之s』ズザァーーー
罪袋2『パニッシャァアアア!!おい気をつけろ!ここら辺凍ってるz』ツルーーー
霧雨父『おーおー、すげぇ滑ってんなぁ。あいつら』
霖之助『………』
ガシャァン
レティ『…やっと、見つけましたよ。店主さん?』ゴゴゴゴゴゴゴ
霖之助『……レティ』
幽香『全く、貴方も罪な男ねぇ?店主さん。』ゴゴゴゴゴゴゴ
霧雨父『霖之助、お前の冒険もここで終わりみてぇだな。』
霖之助『…そうかもしれませんね。』
罪袋1『そこですかさずスプレェをシュゥウウウウウウウウウウ!!』シュゥー
罪袋2『超!エキサイティン!!』プシュゥー
レティ『きゃぁ!ちょっと何をす…うっ』
幽香『なっ…何よこれ…。意識が…!』
罪袋1『ふっふっふ。滑るのも大分慣れてきたぞぉ!』ツルー
罪袋2『しかし、さすがに臨戦態勢なのか、スプレーの効力も時間が掛かるみたいだねぇ。』ツルー
レティ『ぐっ…ぐぐっ…!』
レティ『ひっ…酷いわ…店主…さん…』ポロポロ
霖之助『………』
レティ『私…ずっと…ずっとお話したかった…のに…、言いたい事が…たくさん…あったの…に…!』
レティ『霧雨の娘…や、博麗の巫女…みたい…に、ずっと…ずっと貴方とおしゃべり…したかった…のに……』
レティ『避けなくても…良いじゃない…のよ…。……うわあああぁぁぁぁぁぁぁ……』
パタリ
幽香『うっ…てっ…店主ぅ…。あんた……。』
幽香『私は…諦めないわよ…!だって私…、貴方が作ってくれた傘…、まだ…使ってるん……だから…!』
幽香『……突拍子かもしれないけど…。言わせて……』
幽香『………大好き…。』
パタリ
霖之助『………』
罪袋1『んんwwwwwwwww今、絶賛大勝利なぅう!!』
罪袋1『幽香ぁ!!見損なったぞぉ、お父さんはノーマルに育てた覚えは無い!良くて妖精達、特に紫だ!!』
罪袋1『男と付き合いたいなら、リグルをフタナリにしてからにしなさい!!』
罪袋2『レティよ…、僕は悲しいよ。君はチルノを愛でて愛でていけない好意と行為を進展していくものだと僕は思っていたのに…。』
罪袋2『でも、大丈夫だよ。僕がちゃんとした道に戻してあげるからね。』
罪袋2『ゲッチュゥ!!!!』
罪袋1『wwwwwwwwwwwwww』
罪袋2『wwwwwwwwwwwwwww』
霧雨父『………』
霧雨父『おい霖之助、お前これで良いと思ってんのか?』
霖之助『……』
諏訪子『おっと!ここから先は通さないよぉ!!』
早苗『貴方達、罪人の思い通りにはさせません!!』
罪袋1『知ってるか?気体を吐き出す缶というものは』
罪袋2『とても便利なものなのだ。』プシュー
早苗『そんなもの効きませんよ!結界!結界!結kzzzzzzzzzzzz』
諏訪子『早苗ぇえええ!!…許さないぞお前達。店主は返してもらうぞ!』
諏訪子『その者はいずれ、早苗の伴侶となる者じゃ!お前らが無碍にしてよいものではない!!』
罪袋2『早苗の伴侶は…お前だぁあああ!!』プシュー
諏訪子『無駄じゃ!そんなものわっちには効かnzzzzzzzzzzzzzzzz』
罪袋1『ふぅ、正直神様にはあまり効きにくい所があるが、なんとかなったみたいだな。』
罪袋2『ああ、それに』チラ
神奈子『…………』
罪袋2『諏訪子様の伴侶は、やはりこの人ではなくてな。』
罪袋1『僕達は知っている。神奈子様は、神奈子様は僕達の事分かってくれていると。』
罪袋2『ええ、知っているんですよ神奈子様。貴方は同じ釜の飯を食べた二人に特別な愛情を持っていると。』
神奈子『………ふん。』
罪袋1『貴方なら分かってますよね?そう!!家族は皆、繋がらなければならないと!!』
罪袋2『エクスタシィィイイイイ!エクスタシィィイイイイ!』
神奈子『……ああ、認めるよ。確かに私は、家族に劣情を持っていた。』
神奈子『だが、だからなんだ?』
神奈子『私は店主が早苗を振ったら許さないし、諏訪子様を振っても許さんぞ。』
霖之助『………』
神奈子『店主よ、私はもう逃げないと決めたのだ。早苗や諏訪子様が幸せならば、私はそれで良い。』
神奈子『その眼鏡でとっくに見えているのだろう?私の大事な奴らの好意を。』
神奈子『時間はかかるかもしれないが、私は……』シュッ
罪袋1・2『!?』ドガシャァアアアン
神奈子『あの子達の想いを、無駄にしないで欲しい。』
神奈子『私の願いはただ一つだ。あの子達を』
神奈子『笑顔にしてやってくれ。ずっとずっと、ずっとだ。』
罪袋2『睡眠ガススプレー!!ジェットバージョォン!!』ブショォオオオオ
神奈子『ぐあ!まだ隠し持っていたのkzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz』
罪袋2『残念だよ神奈子…、貴方なら分かってくれると思ったのに…。』
罪袋1『想い人を男に盗られる危険…!そして立ち上がる神奈子!さぁ取り戻せ!男の手から百合を守れ!!』
罪袋1『そんな展開を…想いを信じていたのに…!残念だ…。』
罪袋1『そして、もう一つ言いたい事がある。』
罪袋1『実のところ、諏訪子にはチルノ派なんだよねー』
罪袋2『良いじゃないか。百合は皆平等にあるべきなんだから。』
HAHAHAHAHAHAHAHAHA!!
霖之助『………』
霖之助(僕は…何をしてるんだ…?)
レミリア『見つけたわ店主』
レミリア『咲夜、拘束して地下に連れて行くわよ』
咲夜『はい、お嬢様』シャキン
霧雨父『おい、こいつらからは本気で逃げなきゃいけねぇんじゃねぇか?』
霖之助『僕もそう思う。』
罪袋1『待て待てぇーい!!紅魔館に男が出入りするだとぅー!?』
罪袋2『そんな事…僕達が許さないんず!!』
レミリア『なんであんた達が勝手に決めるのよ。』
フラン『霖之助ー!!一緒に地下室に行くのー!!遊ぶのー!!』
罪袋2『フランちゃんウフフ。貴方はお姉さまという素晴らしい遊び相手が居るでしょう?』
フラン『お姉さま嫌い』
レミリア『姉より優れた妹なんざ居ない。』
罪袋2『あぁ〜良いよぉぉおぉおおお!ツンツンしたその後から…意識し始めて恋が芽生えるんだねぇぇえええ』
パチュリー『……何を言っているの?こいつは…』
小悪魔『店主さ〜ん!私達の回数が見えてたって、本当ですか〜!?』
霖之助『………』
小悪魔『………』
小悪魔『…本当みたいですね。だから、パチュリー様と私の性癖が逆だと分かったのですか。』
霖之助『…すまない。知るつもりは無かったんだ。後、別に逆では無いと思うぞ。』
パチュリー『いえ逆で合ってるわ。霖之助さんが攻めるなんて金輪際有り得ないでしょう。』
小悪魔『だからこそ良いんじゃないですか!!パチュリー様は全く分かっていません!!』
パチュリー『また戦争したいか?あ?』
小悪魔『良いですよ…。勝ったほうが店主さんに告白できる権利が得られますよ。』
パチュリー『望むところよ、貴方なんて塵一つ残さない事なんてお茶の子さいさいなんだから…』
小悪魔『さぁ、戦争を』
パチュリー『始めましょうか。』
罪袋1『ところがどっこい!!終戦です!!』プシュー
小悪魔『うわぁ!なんですかこの煙hzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz』
パチュリー『むきゅっ!臭い!何この匂izzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz』
レミリア『!?』
罪袋1『ふぅ…、喧嘩なんて始めちゃいけないよガールズ、君達は恋人同士だろう?』
罪袋2『でも、パチュリー様は魔理沙が好きなんです。小悪魔は、そんなパチュリー様を見て妬いてしまうのです。』
罪袋1『ああ!神よ…、私はどうしたら良いのですか!?私は、パチュリー様だけを愛してゆきたい!』
レミリア『ちょっとあんた達…、パチュリーと小悪魔に何をしたのよ!!!!!』
罪袋1『今から貴方にもする事ですよ』プシュー
レミリア『そんな物効くわけないでしょ、私は吸血鬼なのよ?そんなちんけな煙がzzzzzzzzzz』
咲夜『お嬢様!?貴様ぁ!!』シャキン
罪袋1『お前はもう、眠っている。』
咲夜『何を世迷言を言っzzzzzzzzzzzzz』
罪袋1『ふぅ、この煙は一般女性なら空気中の水分に薄めても一秒掛からずに眠ってしまうのだよ。』
罪袋2『人間だったのが仇になったな。身体は正直だぜこいつぅ。』
罪袋2『ぶはぁああ!!』ドゴァァアア
罪袋1『ジョォォォカァアアアアア!!!』
美鈴『あんた達…、家主様達に何をしたの…?』ゴゴゴゴゴゴ
罪袋1『美鈴さん…。貴方、ぐっすり眠りたいと、究極に心地の良い眠りを体験したくはありませんか?』
美鈴『幻想郷一寝心地の良い枕をもらったから要らないよそんなもの』
美鈴『それより私は、貴方達をめっためたにしてやりたいよ!』
罪袋2『思い知るが良い!!三角定規の肝臓よ!!』プシュゥゥウウウ
美鈴『うわっ!臭っzzzzzzzzzzzzzzz』
罪袋2『へっ、心地よさそうに寝てらぁ。』クルクルクル−スポ
罪袋1『綺麗な顔してるだろ――』
罪袋2『寝てるんだぜ、そいつ……。』
フラン『………』
罪袋2『さて、後はフランちゃんだが…』
フラン『………』ギュッ
罪袋2『ドカァアアン!!』ドカァアアアン
罪袋1『ジョォオカアアアアア!!』
フラン『…許さない。もう、絶対に…許さないから…』ゴゴゴゴゴ
罪袋1『ひぃいい!!ご立腹だよこいつぁ!どうしようジョーカー!!』
罪袋2『へへ…パニッシャー。一つだけ頼みがあるんだ…。』
フラン『…』スタスタスタ
罪袋1『ああ…なんだよ、言ってみろ』
罪袋2『俺の…HDの中身を…空に……』
フラン『……』スタスタスタ
罪袋2『しておいて……く…』ガクッ
罪袋1『……ジョーカー?』
フラン『………』スタスタスタ
罪袋1『ジョォオオオカァアアアアアア!!』
罪袋2『なぁ〜んてね☆』プシュー
フラン『!!』
罪袋1『ジョーカー…生きていたのか!ジョーカー!!』
罪袋2『ああ、一芝居うってやったぜ!』
罪袋2『みろよフランちゃんの顔…、あれは眠たくて眠たくて、怒りもどっか吹き飛んじまった顔だぜ』
フラン『………』ウツラウツラ
罪袋1『本当だ…!ふらつく足を動かして必死に眠るまいとしている!』
罪袋2『だが、無駄だ!そのスプレーの威力はアフリカ象3匹を瞬時に眠らせる程の能力を持つ!睡魔に勝つ事は絶対にありえない!!』
フラン『……』
フラン『りん…の…しゅけ…』ダキッ
霖之助『………』
罪袋2『おい、なんで通路にお前が居た。おい!!!!』
フラン『…あのね、フランは…、フランは霖之しゅけ…さんが…大好きだよ…。』
フラン『……私だけ…じゃない。咲夜も…、美鈴も……、パチュリーも……、小悪魔も…、そして……お姉さまも……。』
霖之助『………』
フラン『だから……また…いつか……』
フラン『みんなで……仲…良く……』
フラン『……遊んで……あそんで……ごはんも………食……べ……』
フラン『………』
霖之助『…………』
霖之助『…ああ、またいつか…な。』
罪袋1『ふぅー、安心して眠れたみたいだな。』
罪袋2『起き上がって反撃が来たら、今度こそ駄目だったよ全くー。』
妹紅『おらぁー!!お前らぁー!!』
輝夜『ちょいとここで観念してもらうわよ…。特にそこの罪人二人はね!』
罪袋1『ああ、二人は仲良くなれたんだね。良かったこれで次のステップに移れるよ。』
罪袋2『ほら言ってごらん。君には大事な人に言わなきゃいけない事があるだろう?』
妹紅『ああ…、あるに決まってるだろ。』
妹紅『霖之助ぇ!!』
霖之助『!』
妹紅『慧音はな…、お前の事が好きだ!!』
妹紅『私なんかよりも…ずっとずっとあいつがお前を好きなんだ!』
妹紅『泣かしたら承知しないからな!!』
輝夜『うどんげだって負けて居ないわよ…。彼女を悲しませたら絶対アンタを許さない!!』
輝夜『それに妹紅!あんたまだ言い終えていない事があるでしょうが!』
妹紅『なんだと!?それはこっちの台詞だ!!お前も霖之助に告白するべきだろう!』
輝夜『私は…私は何も言う事は無いわ!!あんたが言いなさい!!』
妹紅『いーや、私は降りたんだ!だからお前が言うべきだ』
輝夜『そんなの不公平よ!あんたもうどんげや慧音と同じ土俵に立ちなさい!!』
妹紅『うるさい!お前が立て!私は言ってはいけないんだよ!!』
輝夜『黙れ黙れ!!よく聞きなさい店主、こいつわねぇ…うどんげや慧音と同じくアンタが』
罪袋1『こんな時…どんな顔をすれば良いか分からないの。』プシュー
罪袋2『笑えば…良いと思うよ』プシュー
輝夜『なにこれ臭zzzzzzzzzzz』
妹紅『臭い!zzzzzzzzzzz』
罪袋1『安西先生…!百合が…見たいです…』
罪袋2『諦めたらそこで試合終了だよ。』
霖之助『………』
霖之助『……………』
罪袋1『ほぉらぁあ!こっちこっちぃ〜〜〜♪』
罪袋2『ははは♪まぁ〜てぇ〜よぉ〜〜〜♪』
霧雨父『何かだんだん、テンション上がってきてねえか?こいつら…』
霖之助『………』
霧雨父『…お前はお前で、さっきからテンションが低いな。まぁ、分からんでもないか。』
アリス『………!…待って!店主さん!!』
霖之助『!』
アリス『結界に…向かってるって事は…』
アリス『……罪人に、騙されてるんですか…?』
霧雨父『え?騙されてるって、何が…』
罪袋1『催眠スプレー!!吹き矢バージョン!!』プッ
アリス『痛い!』チクッ
罪袋2『その矢の先には、どんな大妖怪でも眠ってしまう特殊な毒が塗られている。』
罪袋1『人間に当たったら、死ぬ』
霖之助『……おい!何をしてくれたんだ!!』
罪袋2『大丈夫です。この程度ならアリスたんは死にませんよ。』
罪袋1『せいぜい、一週間は眠りにつくでしょうなぁ。その間にレズ強姦に会ってもらえたら嬉しいです。』
アリス『………』
アリス『てっ…てん……てん…しゅ……』
アリス『……』
アリス『霖之助さん!!』
霖之助『おい…おい大丈夫か!?』
アリス『私の事は…大丈夫です…。』
アリス『それより…お願いが…あり…ます』
霖之助『……お願い?』
アリス『……私、魔理沙と…勝負していたんです…。』
アリス『店主さんと…、一緒になる為の……どちらが…気を引くか…。』
アリス『抜け駆けは…駄目だったんですけど…でも…』
アリス『私!!霖之助さんが!!好き!!!です!!!!!!』
山全体に響くかと思われた程、大きな声は幻想郷の中をこだまし
アリスは、そのこだまが鳴り終わらぬ内に地面に崩れた。
霖之助『……』
罪袋1『ふむ…、これは可能性は有りだな。』
罪袋2『ええ、一人の男が好きになって、取り合いになっているうちに、その相手の事が好きになってしまうんですね分かります。』
罪袋1『そして二人は、末永く幸せに過ごしました。』
罪袋2『めでたしめでたしぃいいい!!』
罪袋1『ひゃっほぉおおおおおおおおおおおおおお!!!』
罪袋1『さて、もう結界は目の前ですよー!!』
罪袋2『準備は良いですか!?霖之助さぁあああん!?』
霖之助『………』
罪袋1『おっと、忘れるところでしたな。ほら、外の世界で生活するための道具一式です。』ドサッ
罪袋2『外の世界のお金も、念のために外の世界の情報誌10冊も入ってますよ!頑張ってくださいね!!』
霖之助『………』
霖之助『なぁ、罪人達。その…』
魔理沙『どこに行くつもりだ?香霖』
霊夢『罪人、ここで野望を断ち切らせてもらうわ。』
罪袋1『一筋縄では行かない奴らが来たぜジョーカー。』
罪袋2『ああ、東方百合の中では王道中の王道だからな。』
霧雨父『よぉ、元我が娘よ。随分と元気そうじゃねえか』
魔理沙『親父っ…!てめぇ!!香霖を外に連れ出して何しようってんだ!!』
霧雨父『俺は何もしねぇよ。全部霖之助が決める事だ。』
霖之助『……』
霊夢『…霖之助さん、貴方は騙されているのよ。』
霊夢『確かにそいつらは霖之助さんを外の世界に連れ出そうとしている。でも、それは何のためだか分かる?』
霖之助『…正直、全くの筒抜けだったから知ってはいるよ。』
霊夢『随分と勘が鋭くなったわね。いつもの霖之助さんとは大違いだわ』
霖之助『…馬鹿にしているのか?』
魔理沙『さんざん、色んな奴から告白されてきたんだ。アリスも抜け駆けしやがって…。』
魔理沙『そりゃぁ、ちょっとぐらいは鋭くなるだろうよ。霊夢』
霊夢『そうよ、ねぇ霖之助さん。貴方が今やろうとしているのは逃げ』
罪袋1『おおっと、説得しようなんて事は考えるなよ?』
罪袋2『俺達のスプレー(意味深)がお前らの口を塞ぐぜ?』
魔理沙『へっ!そんなもん私達に対したら、ただの屁だぜ!』
霊夢『屁でも相当嫌よ…。それに、あのガスの威力は知っているわ。』
霊夢『100メートル先から吹きかけられても、10秒足らずで身動きが取れなくなるでしょうね…。』
魔理沙『はぁ!?だったら私達手も足も出せないじゃねぇか!!』
霊夢『その通りよ』
魔理沙『!!』
霊夢『だから私は、必死に口を動かすことしか出来ないの。』
霊夢『ねぇ、霖之助さん。もう聞き飽きたかもしれないけど、』
霊夢『私、貴方の事が好きよ。他の奴らに負けないくらい。』
霖之助『………』
霊夢『だからね、私…霖之助さんを忘れたくないの。』
霊夢『その結界をくぐると、幻想郷全員の記憶から霖之助さんの事が全て消えるわ。』
霧雨父『はぁ!?聞いてねぇぞおい!!てめぇら!!』
罪袋1『だって聞かれなかったんだもん』
罪袋2『なぁー?』
霊夢『霖之助さんはそれで良いの?もう幻想郷は、貴方を迎え入れてはくれないのよ。』
霖之助『……』
魔理沙『……私は嫌だぞ、香霖』
魔理沙『私が幼い頃から、香霖とはずっと一緒だったんだ。』
魔理沙『もう、私の中には香霖…お前で埋め尽くされてるんだよ…。』
魔理沙『私の中からお前が消えたら…私は…、』
魔理沙『…もう、霧雨魔理沙じゃ無くなっちまうんだ。』
魔理沙『私は嫌だぜ!香霖と別れるなんて!絶対絶対絶対!』
魔理沙『私が一番じゃ無くても良い!絶対に私が一番をぶん盗ってやるだけだからな!!』
魔理沙『でも…、お前がここから居なくなるのだけは絶対に嫌だ!!』
魔理沙『嫌だぁ!!行かないでぇええ!香霖!!』ギュッ
霖之助『……』
霖之助『どうでも、良いんだ。』
霖之助『記憶が消える事なんて、僕にはどうでも。』
霖之助『記憶が消える事自体、そんなに大きな問題じゃない。』
霖之助『問題は、君達の想いを無碍にしてしまう事だ。』
霖之助『君達の告白には、相当な覚悟と想いと力を感じた。』
霖之助『…だけど僕は、今は君達の想いには答えられない。』
霖之助『時間がかかるかもしれない。待たせてしまうかもしれない。』
霖之助『だけど、これから先は、君達の想いを踏まえた上で日常を送る事になるだろう。』
霖之助『…だから』
霖之助『僕は…ここに残るよ。』
霊夢『………』
魔理沙『……え?』
霧雨父『…へっ』
霧雨父『随分下手糞な返事な事だな。でも、ま』
霧雨父『がんばったで賞くらいは、あげてやっても良いかもな。』
魔理沙『何様だよ親父』
霧雨父『お前っ!折角俺が格好良く締めようとしてんのに!!』
霊夢『……それが、貴方の答えなのね。霖之助さん』
霖之助『随分と情けない答えになってしまったけどね。』
霊夢『本当よ…ふふ』
パチパチパチパチパチパチ
霖之助『…!』
罪袋1『ブラボー!エクセレント!!』
罪袋2『素晴らしい…素晴らしいよあんた!』
霖之助『……罪人達。』
罪袋1『全く、モテる男は辛いねぇ。ホント』
罪袋2『おじさん、嫉妬で人を殺しそうだよ。』
霖之助『ははは…』
魔理沙『ちょっと待てよ、お前らを許したわけじゃないぞ!』
罪袋2『ははは!分かってるよ〜。』
罪袋1『だから少し眠ってようか。百合の金字塔』プシュー
魔理沙『うわ!何するお前zzzzzzzz』
霊夢『しまっ!謀られtzzzzzzzzzzzz』
霖之助『!?』
罪袋1『そぉ〜らを自由に!』
罪袋2『飛びたいなぁ!』
罪袋1『はい!!』ガシッ
罪袋2『タケコプ』ガシッ
罪袋1・2『タァアアアアアアアアアアアアアアア!!』ブォン!
霖之助『うわぁあああああぁぁぁぁぁ…』ブォン
ギャギャギャギャギャギャギャ
ブゥーン…
霧雨父『!?』
霧雨父『りっ霖之助ぇ!!!』
罪袋1『ッしゃぁああああああああああああああああああああ!!』
罪袋2『終わったぁあああああああああああああああああああ!!!』
罪袋1『良かった…。これで、幻想郷は元の姿に戻ってくれるぞぉ!』
罪袋2『ああ、マリアリの無い幻想郷なんて幻想郷じゃないもんな!!』
罪袋1『まだ、あの忌わしき男キャラクターの余韻は残るだろうけど、完全に消え去ったその時!』
罪袋2『幻想郷は完全な、百合百合世界に戻り!全員が得する展開になりなりまする!!』
罪袋1『フォォォオオオオオオオオオオオオ!!』
罪袋2『きたきたきたぁぁぁあああああああああああああああ!!!』
霧雨父『………』
罪袋1『こうしてはいられない…ジョーカー!』
罪袋2『なんだ!?パニッシャー…はっ、は!!そうか!』
罪袋1『そうだよ…マイハウスさ!マイハウスで望遠鏡覗いて、だんだんと百合に変わっていく幻想郷を見守ろう!』
罪袋2『イェアイェア!!さぁ…俺達の冒険はこれからだ!!』
ガシッ
罪袋2『あ?』
罪袋1『ん?』
霧雨父『冒険なら……』
グゥイイイン…
紫『こちらへどうぞ。』
紫『地獄ですが』
罪袋1『は…はは?何を言ってるんですか。僕達は世界を救ったんですよ!!』
罪袋2『せめてそこにはエイキッキが要るんでしょうねぇ!?』
紫『居ませんから早く入りなさい。』ヒュゴォオオオオ
罪袋1『うっうわぁあああああ!!』
罪袋2『嫌だぁあああああ!!僕達は!美しい世界を見るんだぁああああああぁぁぁぁ…』
オオオオオオ…
キュッポン
霧雨父『………』
霧雨父『…はぁ、助けに行こうにも、結界の穴はもうとっくに塞がっちまっている。』
紫『…ええ。定期的に結界の式にズレが生じ、それを利用していたみたいですね。』
紫『次のズレが来た時には…、きっと…』
紫『………』
紫『……』
紫『』
紫『…あの、お店の店主さんを完全に忘れてしまっている時ですよね。』
霧雨父『…あんた、自分で結界を張っておいて、コントロール出来ていないのかい。』
紫『あら?貴方だって魔理沙をコントロール全然出来ていないじゃないですか。』
霧雨父『うるせぇ、あんな奴コントロールできんのは霖…』
霧雨父『………』
霧雨父『霖…』
霧雨父『……あれ?誰だったかな?』
そして、時間が経ったある日の事だった。
森近霖之助が居ないその世界は、ちゃんと円滑に回っていた…。
魔理沙『へへっ!これで異変解決!どうだ霊夢!!』
霊夢『はいはい凄いわね。おめでとうさん。』
魔理沙『…何だよ霊夢、なんだか最近元気ねぇなぁ。どうしたんだ?』
霊夢『……さぁ、何でしょうね。』
霊夢『なんだか最近、毎日がつまんないのよ…』
魔理沙『毎日がつまんないのは今に始まった事じゃないぜ。だからこうして!…楽しみを探してるんだろ?』
霊夢『それもそうなんだけどさ…、何だか、ポッカリ何か穴が空いていて、何をしても風が通るだけのような…』
魔理沙『だったら何か詰めれば良いじゃねえか。楽しみなんて意外にそこら辺にあるぞ。』
霊夢『…でも、ピッタリはまりそうな物は無いのよね。』
霊夢『きっと、幻想郷の中ひっくり返しても見つからないと思うわ。』
魔理沙『まぁたそんな事言って…おっ、あそこの廃墟なんかどうだ!?』
霊夢『…廃墟?』
魔理沙『ほら!あそこのボロッちい奴!!』
霊夢『……香…霖…これはながめって呼ぶのかしら?そして…堂…。』
魔理沙『これは香霖堂って呼ぶんだぜ』
霊夢『なるほど”りん”ね。魔理沙、あんた良く読めたわね。』
魔理沙『本くらい読むからな。これくらい読めて当然だぜ?』
霊夢『でも”霖”なんて読める人少ないと思うけど…、あれ?』
魔理沙『邪魔するぜー!』ガチャ
魔理沙『おわぁー、やっぱり散らかってんなぁー。』
魔理沙『おーい!居ないのかー!?居ないなら何かパクって行くぞー!!』
霊夢『失礼極まりない挨拶ね』
魔理沙『大丈夫だぜ。ここの店に来るのは何だか初めてじゃ無いと思うからな。きっと面識のある奴が出てくる筈だぜ』
霊夢『……そうね。私もなんだか、不思議と初めて来た気がしないわ。』
霊夢『…って、誰も出てこないわね。』
魔理沙『まぁ良いぜ。寛容な魔理沙様はちょっとくらい待ってやるのだぜ』ストン
霊夢『…そんな壷に勝手に乗っても良いの?仮にも此処の私物よ?』
魔理沙『ん?あれ?…なーんか、自然と座っちまったなー。何故だ?』
霊夢『…まぁ良いわ。とりあえず私はお茶でも入れてくる。』タタタ
魔理沙『…霊夢の方が自由なんだぜ。他人様の家に入ってお茶を入れるなんて私でもしないぜ。というかここは廃墟なんだから無いんじゃないのか?』
霊夢『あれ?言われてみればそうね。どうして私は他人の家で茶を…』
魔理沙『……なんだか、妙な気分だ。』
霊夢『…そうね。何か、あともう少しで何かが思い出せそうな…』
魔理沙『………』
霊夢『……』
霊夢『……あっ…』
カランカラン
蓮子『やっほぉーい!霖くん遊びに来たよぉー!!』
【蓮子】
霖之助:9回
霖之助『ん?…ああ、いらっしゃい。』
メリー『えへへ、今日も来ちゃった。』
【メリー】
霖之助:34回
霖之助『…最近肩とか凝ってるんじゃないか?大丈夫か?』
メリー『?』
霖之助(あれから僕は、外の世界で暮らすことになった。)
霖之助(幻想郷と比べると、店は自由に立てる事はほぼ無理であり)
霖之助(まず、経営の勉強と営業許可証を取る努力をした。)
霖之助(そして今、外の世界に香霖堂二号店を出店させる事が出来た。)
霖之助(正直、幻想郷の時よりも収入は安定しており、結構快適な暮らしをさせてもらっている。)
蓮子『じゃぁねぇ〜!霖くん。また来るわ〜!』
メリー『それじゃぁ、また明日もお願いします。』
霖之助『どうも、』
カランカラン
霖之助『………』
霖之助『……まぁ、だけど』
霖之助『幻想郷に帰りたくないと言うと…嘘になるかな。』
幻想郷から出てしまえば、戻ることはほぼ不可能だそうで
実際、出てしまえば辺りは一面コンクリートで覆われていた。
幻想郷は結界で覆われている場所。出てしまえばどこにも存在しない場所になる。
その場所に居たからこそ、僕は幻想郷の存在を肯定できたのだ。
少女達は僕の事をもう忘れているだろう。
だが、それでも彼女達が別の者と出会い、恋をして結ばれていようと、構わない。寧ろ祝ってやりたいくらいだ。
少女達の幸せを願うこと、それが今の僕に出来る事なのだから。
だけどもし、もし誰かが思い出して、僕を見つけようと必死に足掻いていたら
霖之助『それを応援するのも、僕の役目だろうか…。』
カランカラン
ああ、お客さんだ。
霖之助『いらっしゃい。何がお探しかな?』
僕は、笑顔で目の前の少女に言葉をかける。
すると、少女は満面の笑みで僕に指をさした。
『貴方を、探していました。』
終わり
秘封霖倶楽部の息抜きに書いていた作品ですが、いつの間にか逆転してこれ中心的に書いていました。ごめんなさい。
秘封霖倶楽部の新作は、近日公開予定です。お楽しみいただけたら幸いです。
ND
作品情報
作品集:
11
投稿日時:
2014/11/13 18:53:56
更新日時:
2014/11/14 12:40:21
評価:
4/5
POINT:
430
Rate:
15.17
分類
霖之助
総受け
乙女チックな幻想少女達が可愛く、メタの権化とも言うべき罪袋の主張が可笑しかったです。
外せない眼鏡の仕組みとか、ラストシーンとか。あっちは主人公が帰ってきたんでしたっけね〜。
霖之助さん、すっかり『表示』にも慣れて平穏な暮らしを得たようですね。
しかし、そこに懐かしき騒乱の予感が――♪
――Never End――
罪袋は天国に行くべき(皆祈ろう)