lapis lazuli

ムニュークリスマス！っすフランさん！！！
きゃはは！！だっさい！！戸隠はせっかくの聖夜なのに誰とも過ごしてもらえないんだ！！
いや、あの。こ。この、サクヒンの中ではフランドールさんっと一緒っす！！
あはは、だっさい！！あと、これから皆でクリスマスを過ごすから戸隠は来ないでね。
・・・え？
ゼッタイこないでね。




　皆、クリスマスに行ってしまった。

「・・・誰か、居ないっす？誰か？」

　このままでは、寒い男１人のさっむい聖夜の夜に聞こえる悲しい犬の遠吠えのような話になってしまう。

　だいたい、なんで最近戸隠はフランドールとかかわりを持っているのかその辺からおかしな話だ。



「そうっす、分かったっす。これは夢っす。戸隠は今頃恋人と聖夜を過ごして居るっす」



　これは夢。これは夢。












　・・・戸隠は虚しくなった。







「おばさん、窓の外で魔理沙が中に入れてほしそうな顔で見ているわ」
「霊夢や。蟻と象の話を知っているかい？」
「え？蟻とキリギリスじゃないの？努力家の蟻と怠け者のキリギリスの」
「・・・いいかい。それは今までの定説だよ」



　そういうと、おばさんは大きな肉塊にナイフを突き刺して食べた。どこからか、奪ってきたクリスマス用の肉だ。


「どういうこと、おばさん？」
「蟻は蟻、所詮その程度なんだよ。どんなに努力しても、わたしたちのようにクリスマスを過ごすことは出来ないってことだよ」
「魔理沙は蟻で私達は象そういうことね」
「そうだよ」


　おばさんは、そういうと皮の袋にぶどう酒を豪快に飲んだ。

　霊夢はその豪快さに少々気圧されながらも、目の前に並んだ料理を自分なりのペースで食べた。

　

　そんな、二人を窓の外から見て居た魔理沙の背後には巨漢サンタクローズゼロが近付いてきていることには気がついていない。





　ハッピー・メリークリスマス！　東方！