Deprecated : Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/imta/req/util.php on line 270
『慧音飛び出し注意の看板設置してこいよ』 作者: 戸隠
目玉焼きにはソース?それとも醤油?
・・・・・・
ねえ、それとも塩?
・・・・・・
ねえ答えてよ!慧音・・コショウなの?
妹紅が虫の知らせえお聞いてその場についたときはもう慧音は死んでいたんだとおもう。
ただ、まだ体温が残っていたから蘇生するんじゃないかと妹紅は必死に身体を揺さぶったのだった。
「ごめん、慧音。私が我侭言ったばかりに。焼きソバパンを買いに行ったんだよね」
慧音は何も答えない。妹紅に『おい、焼きソバパン買って来いよと』といわれ必死に買い求めた道中でこの事故にあったんだ。
「ごめん、急かしたばかりに。こんなことになたったんだな?」
慧音は急いで居たんだと思う。妹紅に『ダッシュでな』って言われていたから。もしも、もう少し落ち着いていたら馬車に轢かれなかったはずだ。
「・・・起きて。お願い!そして、もう一度私に向けてメロンパン買って来て。あなたが買ってこなくちゃ駄目なの」
だって、お代は当然慧音もちなのだから。あの時も慧音が『そ、その。焼きソバパンの代金は?』って聞いたけれど。妹紅は無視した。
「あの時、もっと私がお代についてやさしく慧音持ちだって伝えてあったならば。こんなことには、ならなかったのかも知れないね」
もしも、あの時『はあ?何言ってるの?お代は全部、慧音が払うに決まっているでしょう』ってやさしく声を掛けてあげれば。
結局、妹紅の必死な蘇生処理も虚しく慧音の身体は冷たくなっていった。もはや、蘇生はすることは無いだろう。
「・・・慧音。もう、焼きソバパン買っては来れないんだね。その、今までありがとう。私は天国や地獄にはいけないけれど。あの世にいるお父上に会ったら。必ずや蓬莱の玉の枝を届けてあげてね」
妹紅は少し悲しかった。でも少しだけ慧音に生前はかけてあげなかった言葉をかけてあげた。『っち、おっせーんだよ。たかだか、タバコ買ってくんのに何分かかってるんだよ。ったく、つかえねぁな』ってよくそう言ってたけど。内心はタバコ屋までの距離を計算するとワールドレコードだった。
こういうことにならうならあの時、『ありがとう。早く買って来たね。ありがとう。じゃあ、次はタバコに火を点けろ』とかやさしく接してあげればよかった。
「・・・私。慧音のことは忘れる。これからは、他の奴に命令する」
こうして、妹紅は通りすがりのリグルを捕まえて慧音の埋葬を命じ竹林の奥に消えていった。それきり、妹紅の姿を見かけなくなった。
ただ、最近。よくリグルを街中で人々は見かけるようになったという。
作品情報
作品集:
12
投稿日時:
2015/03/15 04:59:16
更新日時:
2015/03/15 13:59:16
評価:
2/2
POINT:
200
Rate:
15.00
分類
妹紅
慧音