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『金髪の絨毯』 作者: 戸隠(戸隠及び戸隠共和国)
死の宣告を受けたからといってアンダーヘアを今さら手入れし始めた魔理沙は丁寧にピンセットで金髪の縮れを抜いていたのだった。
産まれてこの方といってもこの間、生え始めたばかりなのだが死ぬ前に一度くらいは整えたかった。
「魔理沙、今頃アンダーヘアを整えたからといって命が助かるわけじゃないわ」
「れ、霊夢。それでも私は整えたいんだ」
そんな、魔理沙を霊夢は少し醒めた表情で見て居た。そう、なぜならば彼女は整えられていないアンダーヘアが好みで普通の少女だったからである。
もしも、もう少し魔理沙の寿命が長ければいずれは博麗の妻になって居たかも知れない。
残された時間は少なく現実は残酷だった。
「魔理沙、そんなにピンセットで毛を抜いたら赤く腫れてしまう。あなたの病は些細なことでも寿命を縮めてしまうのよ」
「縮れ毛だけにな!」
「冗談言って居る場合ではないのに」
「ははは、こんな時こそ冗談言うんだぜ」
魔理沙は笑いながら霊夢に抜いた縮れを手渡した。まるで、これから死に行く兵士のように。受け取った霊夢はいつもどおりに無感情と言った雰囲気だったが一種の性的感情が心のそこでは湧いた。
でも、それはほんの少しのことで巫女としての精神がそれを押し込めてしまったのだった。
魔理沙が死んでしまえば、もうアンダーヘアは伸びない。ならばこの抜かれたアンダーヘアもいつかは劣化して土に帰ってしまうだろう。
多分そのとき霊夢は涙すると思う。心の中ではだが。悲しいかな現実の中では泣けないのだ。
「魔理沙!」
「そのアンダーヘアを私だと思ってくれ。私は居なくなるけれどソイツに魂を込めるから、大丈夫だぜ。霊夢! 私はお前をいつまでも見守っているぜ!」
「・・・・・魔理沙」
魔理沙が亡くなったのはこの二日後である。霊夢が懸念していたように、抜いた毛穴から雑菌が入ったのだった。敗血症を起こした魔理沙は急速に弱りそのまま戻ることはなかった。
時々、霊夢は金髪のアンダーヘアを見て魔理沙を思い出すのだった。
幻想郷の大空に飛行機をとばすっすぅうううう!
うるさい、死ね。
フランドールさんそれはないっす!
戸隠、ここが何処だか分かってるの?
ここは幻想郷っす!!!
ああもう!!うるさい死ね!
何が幻想郷だって言うの?ここは紅魔館の地下牢。私は、戸隠を押し付けられてここに押し込められている。
状況はあの異変のときより悪化している。気がふれていても少しは理性があったあのころと比べると自分でも分かるほどに私は狂っている。
全部こいつ死ねのせいだ。違う!死ねの!。死ね。・・・戸隠のせいだ。
グシャァアアアアアアア!!!
「フランドールさん。戸隠の腹に穴を開けても面白くないと思うっすよ。」
「じゃあ、死んでよ!なんで生きてるの!!」
そう、私はいつもここで戸隠を殺そうとして内臓グチャグチャにしてやってるが。
朝に成ると復活している。地下牢なのになんで分かるって?だから、殺す。殺すの内臓がいつも定期的に戸隠するからだ。
グシャァアアアアアアア!!! グシャァアアアアアアア!!!
「ネルソン!」
「キャハハシネェ。シネェ!!!!!1:」
ちっとも、面白くない。寧ろ臭い。死ねの戸隠の血なんて飲めたものじゃ無いし。臭いだけだ。それでも臭いが死ねばいいと思っていつもこうしてしまう。
「・・・神話で日を盗み出して。人々に」
「うるさい死ね」
戸隠(戸隠及び戸隠共和国)
作品情報
作品集:
12
投稿日時:
2015/04/14 12:06:55
更新日時:
2015/04/14 21:06:55
評価:
2/2
POINT:
200
Rate:
15.00
分類
魔理沙
霊夢
戸隠と言う作者