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『ナズーリン散らす』 作者: ヘルニア
「寅丸さん。落ち着いて聞いて下さい」
「永琳さん。そんな深刻な顔しいったいどうしたのですか?」
「その、えっと、パンティの縫合は上手くできましたが」
「できましたが?」
「ナズーリンの処女膜の縫合は上手くできませんでした」
「あなたが名医だということは分かっています。仕方のないことだったのでしょう」
「すみません」
「……どうか、頭を上げてください」
「じつはもう一ついわなければ成らないことがあります」
「もう一つ?」
「はい、実はそれが縫合中に気がついたことなのですが」
「なんでしょう?」
「妊娠して居たんです」
「へ? 処女だったはずなのに? 処女懐妊?」
「いいえ、妊娠していたのは私でした」
「あ、その。えっと、おめでとうございます」
「でも、私には姫様が居るので。流そうと思います」
「流す?」
「はい」
「やめましょう。流すなんて。そんな!」
「でも、私には姫様が。……いえ、本当は母になる自信がないだけなんです」
「大丈夫、大丈夫……大丈夫。ね。きっと大丈夫」
「髪、撫でてくれるんですね」
「私は医者では有りませんが人の心に寄り添うくらいのことはできますよ」
「寅丸さん」
「永琳さん……頑張って! 頑張って!」
「……名前」
「名前?」
「名前は姫様に付けてもらおうと思います」
「はい! それはとってもすばらしいことだと私は思います」
ナズーリンは唯呆然とこの二人を見るだけだった。
多分、消失の悲しみにうちひしがれているのだろう。
新しい生命を恨めしく思うしかない。
ヘルニア
- 作品情報
- 作品集:
- 12
- 投稿日時:
- 2015/04/21 13:48:46
- 更新日時:
- 2015/04/21 22:51:05
- 評価:
- 1/3
- POINT:
- 160
- Rate:
- 9.25
- 分類
- 永琳
- 寅丸
- ナズーリン