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『寺子屋は西洋の建築様式を大いに取り入れた要塞』 作者: 戸隠
イタい!
ん?大ちゃんどうしたの?
お尻に画鋲が刺さった。
見せて(そのキタネエケツ向けろってんだ)
チルノちゃん私のお尻大丈夫?
・・・生理みたいで綺麗だよ大ちゃん
寺子屋、本日この日もイジメのターゲットは大妖精だった。今は作者保護が打ち切られ、寺子屋にお金が納められなくて退学したお友達の戸隠ちゃんを過去、過激に虐めたせいで周囲の親しかったお友達が皆ドン引きして無視するようになった。それでも、いじめられっこのカリスマ戸隠ちゃんがいた間は周囲のお友達もなんともあなしにそのいじめに加担してきた。とくに、妹紅は慧音に有りもしないことを密告して戸隠を陥れていた。
でも、そんな戸隠ちゃんが退学してからはその反動のせいからかその矛先が大妖精に向いてしまったのだった。
そして、今日もまた大妖精の椅子には大量の画鋲が撒かれていたのだった。はやくこの画鋲に座らないと寺子屋のお友達、妹紅に鉈で頭を叩き割られるので大妖精は自らこの針の筵に座ったのだった。かちわられるのは痛い。
「どうしよう。今日タンポン持って来てないのに」
「保健室行ったら? あそこなら設備や備品が揃っているから堕胎薬ぐらいなら」
「チルノちゃん」
「何?」
「寺子屋に保健室無い。それに生理は3ヶ月前に来た」
「あたい、知らなかったよ」
チルノの記憶では、寺子屋は西洋の建築様式を大いに取り入れた要塞であったはずであった。
迫り来るトイツ軍の猛攻にも耐えた東洋のマチノ線だと昔、この寺子屋のボス、慧音が大々的に言っていたはずだ。
だから、戦で傷つき倒れた将兵。傷病兵の為に作られた施設くらいはあるはずだと計算していたのだった。
計算が狂った。これでは、今日の授業で行われる筈だった防衛作戦が失敗してしまう。
これでは、単位を落としてしまう。
家がビンボなチルノは国立大学(奨学金受けるほど頭はよくない)に入らないと進学できないからこんなところで内申点を落とすわけにはいかなかったから。いじめには加担していない。けれど、最近は大妖精のことなんだか嫌い。
チルノはそんなことを考えていると、大妖精が口を開いた。
「どうして、私がいつものこんな痛い思いしなくちゃならないの? 悪いのは全部戸隠なのに、嫌」
「ねえ、大ちゃん、そんなに無理してまで寺子屋来なくて良いんだよ。アタイ達妖精には勉学なんて関係ないでしょう?」
「チルノちゃん。それでも、私は寺子屋に通いたい」
「世界は広いんだからね。ねえ、寺子屋だけが大ちゃんの全てじゃないでしょ」
「チルノちゃん。今度、私PTAに訴えてやるんだ! それで、いじめっ子、妹紅ちゃんに報復してやる!!」
「あたい、知らないよ」
「チルノちゃんなんか無能なんだから。黙ってて!死ね!」
こうして、大妖精はPTAに訴えたのだった。PTAが多額の政治献金を妹紅から受けているとも知らずに。
大妖精が惨殺バラバラ遺体で発見されたのはこの三日後で、いじめを苦にして自殺したのではと憶測されたが。
郷の実力者でPTAにも出入りしている寺子屋の慧音先生がいじめなんてゼッタイに無かったと頑なに否定したので現在も事故ということで処理されている。
それに、いじめに懲りずに今日もまた大妖精は寺子屋に出勤しているのであまり気にするものはなかった。
作品情報
作品集:
12
投稿日時:
2015/08/23 11:50:21
更新日時:
2015/08/23 20:50:21
評価:
2/2
POINT:
200
Rate:
15.00
分類
大妖精
チルノ
妹紅
慧音
戸隠