世の中はギャグみたいなもん

緊張するほどのことなんか世の中にあるかってのｗｗｗｗ
５万人の観衆の前で笑顔を浮かべる霊夢は腹の中で
こうつぶやいた。

だいたいよお、こいつら観衆なんてどうせ霊夢ちゃんの一挙手一投足が
人生の重大ごとなんだろ？ｗｗいい歌うたおうがミスろうがこいつらの中では
霊夢ちゃんと一緒に過ごせた大切な思い出に変わりないんだよｗｗ
ならどんなクオリティでもいいじゃねえか。緊張するだけバカなんだよ。

「Do you remember 21st night of septenber・・」

ウヲーーー！！！！！うわぁーーーひょああ！！（歓声）

霊夢の脳裏には、今現在のことはさして重要ではない。
だが腹から発声することによって脳が活性化され、
ある閃きを生んだ。

私は幻想郷に引きこもり、昔のもの、音楽、人間に囲まれて生きている。
幸せと同時に言いようのない無力感を感じる。それを打破するには
どうすればいいか・・力量だ。

同人誌がハンコ絵ばっかりでオナニーがはかどらない・・
それなら金を払って本を受け取るという運命依存ではなく、
自分で昔の絵柄をかけるようにならなければならない。
絵柄が変わるのは運命、だが好みの絵柄を使いこなすのは己の力量なのだ。

世の中の空気が変わり、好きなのが消えたのは運命依存だったからだ。
彼らが死んだら消えるのが当然だ。では自分の今の技術、体格、知能は？
これは力量だろう。力量は消えない。

観客席の後方に陣取っていたサニーミルクはプログラムの
中盤に差し掛かったところで踵を返し、帰路に就いた。
もちろんサニーミルクは喫煙者だが、場内は禁煙である。
会場の外に一歩踏み出し、「ブフォー・・」と紫煙を吐き出すと、

チビガリで眼鏡の東方厨のガキが「情弱乙」とでも言いたげに眺めてきたので、
全力で追いかけて痰をカァーッ！ペッ！！とそいつに吐いた。
ガキはママの元に駆け寄り、袖を引っ張って何事か訴えている。
ここで読者に説明が必要かもしれない。描写が幼い子供のようだからである。
だがこのキモい東方厨はおそらく高校生くらいだろう。キモ。

サニーミルクは大笑いしながら「ゴールデンバットの痰はさぞ臭かろう！！ｗｗｗ」
とトドメのセリフを吐いた。同じ両切りでもピースのそれとは比べ物にならない。
お菓子のにおいにも例えられるピースに比べ、バットは側溝の泥掃除の時のあの
匂いである。それが少年の口の辺りにベチャッと付着したのだ。ﾜﾛｽｗｗ