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『Dogla Magla-Hartmann's Remix-』 作者: シ骸中尉

Dogla Magla-Hartmann's Remix-

作品集: 2 投稿日時: 2012/02/13 06:55:02 更新日時: 2012/02/13 15:55:02 評価: 6/6 POINT: 570 Rate: 17.00
さとりよさとりよ何故踊る

こいしの心が分かって恐ろしいのか

古明地こいしの胎には今、姉のさとりが宿っている。
何故そんな事になったのか。理由は簡単。
こいしが読んだ「ドグラ・マグラ」と言う上下二巻の小説が理由だ。
「胎児の夢」。
こいしのスペルカードにもあるそれは、子宮に宿ったたった一つの細胞が
人に成長するまでに見るという、生物の進化のダイジェストと言う。
それを、姉に見せたかった。そしてその長大な短編映画の感想を、
是非その産まれたての口で教えて欲しかったのだ。

さとりを自分の胎に宿すのは簡単だった。
後ろから襲って、引き裂いて、食べた。
血に塗れ、さとりで膨れた腹を見てある種のエクスタシーに陥った。


巻頭歌



胎児よ

胎児よ

何故踊る

母親の心がわかって

おそろしいのか



ギギギ・・・ガターン・・・プシューッ・・・キン・・・キン・・・ガタッ・・・キン・・・ギギ・・・

何か機械の駆動音か音で、私は目を醒ました。
此処は何処だろうか・・・?とりあえず自分の
居場所ではないのは確かだ。
私は今、灰色の壁に囲まれた小さな、牢獄のような部屋に居る。
窓は格子がついた小さな窓が一つだけ、目の前の壁についていた。
今ままで眠っていたであろうベッドはシーツこそ真っ白だがベッドは
錆び付いていて、軽く押しただけでギシギシと軋んだ。

ここで私はあることに気付いた。
鏡に映る私・・・。私は、それを私だと思えなかった。
紫色の髪。ハートを模したボタンがついた水色の服。
そして身体に繋がった紅い球体。球体には一つ目と数本の管があり、
その管は全て私の身体に繋がっていた。まるで心臓の鼓動のように
根元がピクピクと動いている。引き抜こうと引っ張ると、
まるで一緒に内臓が取れるのではないかと思ってしまう激痛が走った。

此処は何処だ・・・?私は一体何者なんだ・・・?

「お姉ちゃん・・・」
隣の壁から人の声がした。
それはどうやら私を呼んでいるようだ。
「お姉ちゃん…目が覚めたんでしょ?答えてよ…たった一言、一言
でいいの…私の名前を言ってくれれば…私達はキチガイじゃないって
証明できるの…お願い…お姉ちゃん・・・おねぇちゃーんっ…」
何故か私は答えられなかった。
その怨嗟のような声は、私に形容しがたい恐怖を植えつけていたのだ。

「う、うぅ・・・うぁあ・・・あ・・・」

ギギギ・・・ガターン・・・プシューッ・・・キン・・・キン・・・ガタン・・・キン・・・ギギ・・・

またあの音が聞こえる。次第に意識が遠くなって・・・

「さとり様はどうですか?」
「うん。順調に育っているよ。もう少しで産まれそう」
こいしの部屋。さとりをその身に宿し、膨れた腹を愛おしく撫でる。
空がこいしの腹に耳を当てて呟いた。
「あっ・・・さとり様が動いていますよっ」
「そりゃ生きてるもん。動いてるよ」

ギギギ・・・ガターン・・・プシューッ・・・キン・・・キン・・・ガタン・・・キン・・・ギギ・・・

「うぅ・・・」
またあの音と共に、私は気がついた。先程と同じあの部屋で。
「気がついたかしら」
「うわぁっ!?」
突然、私の背後から声が飛んできた。振り向くと、金髪の女性が
立っていた。女性は紫色のドレスを着ている。妖しい美しさを感じる。
「こ、此処は何処なのですかっ貴方は誰で、私は一体・・・」
「…ふぅ、やっぱり忘れているのね。私の名前は八雲紫。此処は
精神病院で、貴方は此処の患者の一人、古明地さとりよ」
「こ、古明地さとり…それが私の名前…えっ!?此処は
精神病院…っ!?どうして私が…っ?」
名前が分かったのはよかった…しかし何故私が精神病院に…?
「私はある一人の人間と遊んでいただけよ。その人間が、この病院を
管理していたのよ。私はお手伝いに近いわ」
だから、貴方がどうして此処にいるのかは知らないわ。
と八雲紫は加えた。
「そ、その人間とは・・・?」
「正木敬之。精神科の権威とされる、人間よ」
正木敬之・・・。全く知らない名だ。いや、そもそも私は何も
覚えていないのだから、知らなくて当然なのだが。
「その人は今何処に?」
「死んだわ」
「へ?」
「自殺したのよ。私に、此処を渡してね」

私が此処に居る理由を知っている者はもう居ない・・・。
それは私の心に深い絶望を与えた。まるで地面が無くなり、
奈落へ落ちて行く気分だ。
「貴方に逢って欲しい子が居るのよ。敬之よりも、貴方にとって
大事な子よ」
「わ、私にとって大事な・・・?」
ついてきなさい。と彼女は言って私の手を掴み、引っ張っていく。
隣の部屋に着くと、彼女は南京錠を外して、鉄製の扉を開けた。
その中では、白いような、灰色のような色の髪の少女がベッドで
眠っていた。彼女は少女を指差し「この子に覚えは?」と聞いた。
いい、ちっとも・・・と私は答える。
「彼女は貴方の妹。古明地こいしよ」
「えっ・・・!?あの子が、私の妹ですって・・・?」
信じられなかった。当然だ。いきなり遭わされた眠り姫よろしく
眠る少女が私と血が繋がっている妹だというのだ。
信じる方がどうかしている。

部屋を後にすると彼女は口を開いた。
「私はね、此処で起きたある凄惨な事件を解決しようと思っているの」
「事件・・・?」
「それに貴方は深く関係しているのよ。記憶が無いと思うけど
関係者なのよ」
「は、はぁ・・・」
「まぁ記憶はこれからじっくりと取り戻していきましょう」
彼女は私をある場所に案内した。

そこは保管室に見えた。棚に並べられたビンの中には、
人の臓器やら胎児が納められていた。
本棚にはこれまたたくさんの本が納められていた。
「ここは正木が使っていた自室よ。患者が「私は正常です」と
証明するために彼に提出したものが保管されているわ。あぁ、その
ホルマリン漬けのそれは、彼いわく精神異常者のものだそうよ」
自由に見ていいわよ。それが貴方の記憶を取り戻す手がかりに
なるのだから。と彼女は言った。
言われるままに私は患者が正木敬之に提出した狂気で正気の証を見た。

ギギギ・・・ガターン・・・プシューッ・・・キン・・・キン・・・ガタン・・・キン・・ギギ・・

(とくん・・・とくん・・・)
「あぁ、感じるわ。お姉ちゃんが夢に怯えて踊っているのが」
(とくん・・・とっくん・・・どくっ・・・)
「今、どの辺りに居るのかしら。恐竜に追い回されているのかな」
(とくん、とくん、とくん・・・どくっ・・・)
「うふふ。楽しみよ」

ギギギ・・・ガターン・・・プシューッ・・・キン・・・キン・・・ガタン・・・キン・・・ギギ・・・

・・・やはり精神異常者。殆どが訳の分からない物ばかりだ。
例えば―――
・「世界同時革命の手引き」として提出された頭足類が書いてある
レポート用紙数枚(自称、革命軍総帥の大学生)
・「カチェーシャ可愛や別れの辛さ」だけ記入された大学ノート四冊。
(病んだ美大生曰く創作活動)
・ミミズがのたくったような文字で書き込まれたノートの切れ端
(中学二年生の少女提出。本人曰く歌詞)
・懐中時計と称して持ち歩いていた手鏡
(小学校教頭が所持)
・竹串で瓦に彫られた少女
(無職ひきこもりが制作。題名「あずにゃん」)

このようなものや

・毒薬と信じてマグロの目をすり潰した物
・妖刀と信じられた日本刀
・女性が素手で引き裂いたブリキ板
といったものまで。

その中に、一冊だけ丁寧に保管された本を見つけた。
一冊の、題名の無い大学ノートだ。
ガラスケースから取り出してページをめくるとそこには

願わくは 花の下にて 春死なん
その如月の 望月の頃 と書いてあった。

「その本はね。例の事件で一番関係している子のものよ」
後ろから八雲紫が言った。
しかし私は無視して、そのノートを読み始めた。


……
………
…………
………
……


「解放狂人治療記録」

さてさて、今回皆様に集まっていただいたのは他でもない
今や精神医学の権威となった正木敬之先生の一大実験、
「解放狂人治療」のご報告のためです。
申し遅れました。ワタクシ、先生の助手を勤めております、
マエリベリー・ハーンと申します。以後、お見知りおきを。

知っての通り、解放狂人治療とは精神病患者をこの施設の
庭に放ち、その行動を見て、適切な治療法を見出すというものですが、
何せ、正木先生も中々の変わり者で、心理遺伝がどうとか、
胎児の夢が何とか、といったものでして、結局の所、この治療法の
真意など分からないのです。

まぁそんな事はさておき、これよりこの治療を受けている
痛快ユーモラスでロマンス溢れる狂人共をご覧頂きたい。

さてまず見ていただくのは、庭の隅っこで畑を耕すように
鍬を一心不乱に振る少女でございます。
ここの土は、畑には全く適さない砂なのですが、
そんなものお構い無しに、午前の空砲が鳴るまで畑を耕しているのです。

正木先生曰く、あの少女の心理遺伝、前世の記憶が為せるものだと。
朝7時から午前の空砲、つまり正午を告げる空砲が鳴るまで畑を耕すと
鍬を放り投げて食堂で食事を取ると、
そのまま翌日の朝まで眠りこけてしまうのです。
おそらく、夢の中でも働いているのでしょう。

少女の名前は秋穣子。姉と二人で近くのアパートに暮らしていたのですが、
ある日姉が身体を売っているのを目撃しますと精神を病み、
姉の手によって此処に運ばれたのです。

次にレンズに写すのは、穣子の姿をじっと見る、
ピンクの色の髪の少女です。
へ?いない?何をご冗談を。ほら、あの水色の帽子を被り、
水色の着物を着た
少女の事ですよ。可愛らしい。穣子の姿を、
微笑みの混じった顔で見つめております。
真ん中の水の出ない噴水に腰掛けて、ずっと穣子の方を見ているか、
たまにあそこで、後に説明する舞踏狂の少女と共に踊っているのです。

あの子は、私が唯一担当している狂人です。
名を西行寺幽々子といい、極々普通のお嬢様なのです。
何故こんな所に居るのかと言うと…少し長くなるのでここでは
説明いたしません。またの機会にでも。

さて、畑を耕している穣子の背後の、木製の机の上になにやら
工具をばらまいて空の牛乳瓶や雑草で
遊んでいる緑色のリュックを背負った少女にレンズは移ります。
ご覧の通り、ドライバーで牛乳瓶を叩き割ったり
捕まえた虫を雑草で包み、金槌で叩き殺すと
割ったビンの中に突っ込み、木片を入れるとそのよく分からない物体を
天に捧げるように両手で持ち上げて歓喜の声を上げております。

あの少女、名を河城にとりと言い、在学中は少々有名な発明家でした。
しかし、どうした事かアイデアが全く浮かばなくなったそうで
それを苦に入水自殺を図ったのですが
失敗したのですが、何でも「河童」を見たらしく
以降一気に狂人の階段を駆け上がり、ゴールとして
ここに来た訳なのです。
・・・
・・・
・・・
・・・

ここから先は何故か破り取られていた。
ふと後ろを振り向くと、いたはずの八雲紫が居なくなっていて、
代わりに新聞紙が机においてあった。
それを見て、驚愕した。



「精神病の少女、鍬を手に虐殺」
2011年8月14日未明、T都某所にある精神病院に入院していた
S.Y(18才女性)がA.M(14才女性)が放り投げた鍬を拾い、
K.N(18才女性)の背中目掛けて振り下ろし、
Kを殺害。Kの悲鳴を聞きつけた数人に対し
「どうして私を殺した」などの訳の分からない事を叫び
鍬を振り回した。その際、止めようとした元軍人の男と
教師が頭に鍬の一撃を喰らい昏倒。
更にSは追い詰めたM.L(13才女性)の頭に振り下ろして叩き殺すと、
近くに居たH.B(23才女性)を殺そうと駆け寄った所を
医師数人に取り押さえられた。

「少女の担当医、事件翌日失踪す」
14日に起きた凄惨な事件の後、少女の担当医だった八雲紫
(偽名、マエリベリー・ハーン)が翌日失踪していた事が判明した。
事件当日、少女は紫氏に対して「もうすぐよ紫」
「また西行妖が咲くの」等意味不明なことを
言っていた事が判明したため、重要参考人としていたが失踪。
そのため現在捜索中である。

「少女、自室で自殺す」
24日未明。14日の事件の容疑者の少女が事件後自室にて
カミソリで喉を掻き切り自殺していた事が判明した。
遺書は無かったという。

「正木敬之氏、入水自殺」
20日午前5時S県Y市の港で精神科の権威として知られる
正木敬之氏が浮かんでいるのが確認された。
遺体にはビニール袋に入った遺書のようなモノがあり、
内容は実験中の事件に対し
深く後悔しているといった侘び文だったという。

「少女の遺体、何者かに持ち去られる。警備員が殺害される」
25日未明、24日に自害した少女の遺体が
何者かに持ち去られているのが判明した。
保管所に居た警備員の青娥さんと宮古芳香さんが殺害されていた。



これは・・・どういう事なのか?
私は理解できなかった。
しかし、何故か・・・このS.Yが起こした
残虐な事件の光景がフラッシュバックした…

西行寺幽々子が・・・午前の空砲を聞いて食堂に向かう秋穣子の鍬に駆け寄り
その鍬を掴んで、後ろを向いている河城にとりの背中に振り下ろした・・・
止めようとした退役軍人のハートマンと教師の春巻龍が
顔に鍬の一撃を受け倒れた…
壁に追い詰められたミスティア・ローレライの頭に鍬が…
最後に、聖白蓮を殺そうとして、取り押さえられる…。

あぁ・・・!そうだ・・・私は…私は…思い出したぞ…
私は古明地さとりではない…正木敬之だったのだ・・・!
いや違う…!私は…後に精神学の権威となる人間の、狂人の、
先祖だったのだ・・・!

「うわぁーっ・・・お母さぁーん、お父さぁーん・・・っ!」
母に、父に叫ぶ。堕ろしてくれ・・・!このままでは…後に、
悲劇を起こして、いや起こさせてしまう・・・っ!

ふと人の気配を感じた。
振り向くと・・・

「あっ・・・西行寺幽々子・・・っ」
彼女の首には真新しい縫合跡が・・・
彼女はあの微笑の混じった表情を浮かべて、私に鉈を振り下ろした。

ギギギ・・・ガターン・・・プシューッ・・・キン・・・キン・・・ガタン・・・キン・・・ギギ・・・

胎児よ胎児よ何故躍る。
母親の気持ちが分かって
そんなにおそろしいのか――――

(とくん・・・とくん・・・)
こいしの胎内でさとりは踊る。胎児の夢に怯えながら。
「お姉ちゃん。聞こえる?聞こえてるでしょ?」
さとりは答えない。ただ、動くだけ。
(とくん・・・とくん・・・)
「感じるの、そろそろお姉ちゃんが産まれたがっているのが」
(とくん・・・)
「ねぇお姉ちゃん。もし無事に産まれたら、
また私のお姉ちゃんになってね」
(どくん・・・どくん・・・)
「あっ・・・感じるよ。お姉ちゃんが、産まれるのが」
(どくん、どくん、どくん)
「いいよ・・・っ私の腹を突き破って、産まれても・・・」
(どくん・・・っ!)
「・・・っ!!」

こいしの腹を、さとりの両腕が突き破る。
血と羊水の混じった液体が暖炉の火を消した。
「うあぁ・・・っ」
さとりは呻いて、こいしの胎から這い出る。
べちゃりと音を立てて、布の絨毯に転がる。
「あぁ・・・っうあぁ・・・ん・・・あぁ・・・ん」
そして、泣き始めた。
その姿を見て、こいしは言った。
「余程怖い夢だったのね・・・おはよう、お姉ちゃん」
さとりは応えなかったが、にぃっと笑った。
全てを忘れたいような、塗りつぶすような笑みを浮かべた。
誰か
少女さとりと妖怪少女とYBO2の「ドグラ・マグラ」を原曲とした
アレンジ曲を作ってくれないかな。

という思いを込めて書き上げた。

やあ皆久しぶりだね。
シ骸中尉さ。
現在絶賛就活中でとんでもなくデンジャラスな状態だよ。
シ骸中尉
作品情報
作品集:
2
投稿日時:
2012/02/13 06:55:02
更新日時:
2012/02/13 15:55:02
評価:
6/6
POINT:
570
Rate:
17.00
分類
古明地姉妹
簡易匿名評価
投稿パスワード
POINT
1. 90 カマン・カマーン ■2012/02/13 17:20:24
みんな、ミインナ精神異常
深くふかあく掘り進み
挙げ句の果てに錯乱か
生誕、一つのハジマリで
そして何時かの夢のオワリ
夢と現実の境界線(ヴォーダー・ライン)
その真ん中にはなにがある
 
良かったです。
2. 100 ペクチン ■2012/02/13 17:23:47
春巻!

いやぁ、ひさびさですな、中尉!
いいねコレ。
キチガイだッ!
いい意味でね。
3. 80 名無し ■2012/02/13 17:50:44
社長死んじゃったからね…今やフールズメイトもただのヴィジュアル系雑誌になっちゃったし
確かにあの人の系譜を持った人の作品なんて聴いてみたいもんだ
4. 100 んh ■2012/02/13 18:40:30
導入で盛大に噴いて一気に読みました。ああこれ完全版読みたい!
腐ってく幽々子の死体を描くゆかりんとか、チャカポンチャカポン歌ってるメリーとか
5. 100 名無し ■2012/02/13 19:16:25
ドグラマグラ良いですよね。
内容殆ど覚えて無いからもう一度読み返そうかな。
6. 100 NutsIn先任曹長 ■2012/02/13 21:15:12
シ骸中尉殿の期待の新作は、……こりゃまた、すげぇのきましたね。

ラブラブな古明地姉妹の睦み合いかと思いきや……、わぁお!!
名前だけは聞いたことがあったのでこの機会にWikiで調べてみたら、こえぇ……。

いつの間にか、夢と現実、過去と現在が入れ替わり、混ざり合い、訳が分からなくなり……。

抱擁するは母か魔か。
嘘偽りのない、まがい物の記憶。
我慢して奔放に振舞う。
夜中の白昼に見る夢。
今際の際の誕生。
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