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『スナイパー椛』 作者: 山田トカミル

スナイパー椛

作品集: 2 投稿日時: 2012/03/10 13:50:31 更新日時: 2012/04/22 19:34:01 評価: 6/7 POINT: 570 Rate: 17.00
幻想郷には魔法の森という森がある
そして、魔法の森の近くには『香霖堂』という雑貨店のような店がある


最近、この香霖堂に新しい商品が売られた
それは外の世界から流れ着いた『スナイパーライフル』だった

――――――――――――――――――――


どうも。犬走椛です

今日、すごいものを購入しました
ライフルっていうらしいです

私はこの妖怪の山の見張りみたいなのをやっているのですが・・・
なんせ地味なんです。風神録でも立ち絵すらないんですよ

私も能力を持っているのですが、地味なんです
千里先まで見通す程度の能力ですよ?地味すぎませんかこれ
しかも天狗なのに空を飛べないんです。その代わり早く走れますがね

ですが、香霖堂でこのライフルを手にした瞬間、私の体に電撃が走りましたよ

『これは私を変えてくれる・・・』と思いましたし

で、霖之助さんに名前と使い方を軽く聞いて、今に至ります


「椛ー!高台できたよー!」

「あ、はーい!」


それで、にとりに高台を作ってもらったんですよ
霖之助さん曰く、「これは高いところから狙って撃つもの」らしいですし
あ、撃つっていうのは『弾幕』じゃなくて『実弾』ですからね
人間なら死にます。えぇ死にますよ当然


「でもさ、高台なんか・・・なにするの?」

「侵入者を殺します」

「へぇー・・・え!?」


にとりは驚いた顔をしていましたが、私は無視して高台に上りました

――――――――――――――――――――

「ふぅ・・・」


私は一息落ち着き、ライフルを構えました
ドキドキと胸が高鳴る。あぁ、早く撃ってみたい・・・
私は高鳴る胸を押さえ、スコープを覗きました
私の能力で侵入者を一人確認しましたし、位置もだいたい把握しています
・・・見つけました。人間ですね


「あれは侵入者・・・死んでもかまわない人間・・・」


あぁ、撃つとどうなるんでしょうか・・・
頭が吹っ飛ぶ?体が弾ける?赤い血をばら撒く?
いいから早く撃ちたい・・・

私は侵入者に標準を合わしました
もちろん頭に
そして引き金を・・・引きました


その瞬間、ズガァン!と音が響き、私の腕にビリビリと反動が伝わりました
ここまで反動がすごいとは・・・

ですがわかりました
これがライフルを撃つ感覚なんですね・・・

頭を撃った瞬間、人間の頭から血が噴出し、周りの木に血が付着しました
この感覚、そして倒れる人間・・・あぁ、すばらしい・・・

私は最後にライフルから弾を抜き、高台を下りました
今日はもう大丈夫でしょう。それと、死体の処理をしにいかないといけません




あの後、全力疾走で死体を見つけ、死体を埋めました
・・・足の速さがここで生かされましたね




<二日目>




今日はいいものを購入しました
このライフルに合う『サプレッサー』というものです

これをライフルの銃口に取り付ければ、銃声が小さくなり、反動も減るそうです
これで誰かに見つかることもないですね


私は今日も高台に来ています
サプレッサーを付けたライフルを構え、スコープを覗きました


「今日は三人・・・」


そう、三人です。今日は三人侵入者がいるんです
はぁ、妖怪の山もこんな警備で大丈夫なんでしょうか・・・
私に任せるのではなく、ほかの天狗を使えばいいものを・・・

その三人は仲良く固まっていたのがよかったですが

とりあえず私は一番右の、背の高い人間を狙いました
今日は頭ではなく、胴体を狙いました


引き金を引くと、パキュンッと音がしました
見ると確かに人間に直撃し、人間は倒れていましたが・・・
撃った感覚がしませんね。反動が少ないのはいいですが

残りの二人は撃たれた人間を揺すっています
その間に手早く二人を撃ち殺しました


「ふぅ・・・」


・・・次からサプレッサーを外しますか




今日も死体の処理をして一日を終えました

――――――――――――――――――――

今日、天狗達が集まり、集会が行われました
どうやらあの死体が発見されたらしく、文さん達鴉天狗を調査に向かうと天魔様が話していました

・・・少し困りましたね。これでは撃つことができませんね
ですが侵入者の数は激減したようです


今日も高台にきました
ですが、今回は侵入者を狙うわけではありません
侵入者の数が減ってきて、まったくこなくなったので、今回は鴉天狗を狙います
常に空を飛んでいるので難しいですが、まぁ大丈夫でしょう
外してもサプレッサーを付けているので大丈夫ですし


「・・・文さんは狙わないように・・・」


私はスコープを覗き、一人の鴉天狗に標準を合わせました
よく飛ぶので・・・合わせにくいですが・・・
・・・今!

パキュンッ

私が引き金を引くと、その鴉天狗は黒い羽を落として落下していきました
命中・・・と

今落下した鴉天狗を追いかけるようにほかの鴉天狗も地面に降りていきました
もしかしたらバレるかもしれないので、私は高台を急いで下りました




<それから数日後>




私はあれから数日間、引き金を引いていません
にとりがなぜか高台を解体したからです
私はにとりに問いただしましたが、「椛のためだよ」としか言いませんでした
どうやら私が高台で何をしていたか見られていたようです

とにかく、私は飢えていました
ものすごく撃ちたい、血が吹き出る様を見たい、あの反動を味わいたい・・・

気がつくと私はライフル片手に自宅の屋根にいました
しかもライフルを見るとサプレッサーが付いていません
ですがいいです。これのほうがいいです

私は立ったままスコープを覗きました
鴉天狗を一匹見つけました
今度はあいつにしよう・・・

私は一匹の鴉天狗に標準を合わせ・・・
ズガァン!といきました

やっぱりこの感覚!快感ですよほんと!
反動でしりもちをついてしまいましたがやはりこれですよこれ!

私は上機嫌で死体が落ちた場所まで走りました

――――――――――――――――――――

私は死体を見て驚愕しました


「・・・文・・・さん?」


そう、私が狙撃した鴉天狗は文さんだったんです
私は文さんに触れようとしました
その時


「止まれ!動くな!」


そんな声が響き、私は驚いてビクッとしました
そして周りを見てみると、仲間の天狗達がいました
私は囲まれていたのです


「え・・・?え・・・?」


私が驚き戸惑っていると、天狗達の中から一人、誰かが出てきました
それは博麗神社の巫女、『博麗霊夢』さんでした


「・・・あんただったのね。椛」

「な、何がですか?」

「最近ここら辺で起きてる人間の謎の死・・・まさかあんたが犯人だったとはね」

「・・・ち、違います!私じゃ・・・」

「じゃあ手に持ってるそれは何?」


私は霊夢さんにそういわれ、右手を見ました
そこには、ライフル・・・
そう、私は上機嫌でいたため、屋根にライフルを置くのを忘れて、ここまで持ってきてしまったのです


「霖之助から聞いてるわ。その道具で人間を殺せるって事は」

「・・・私は・・・」

「さ、これで異変はおしまい。私は帰るから」


霊夢さんはそういうと後ろに振り向きました




・・・私は間違っていたのか?
私は侵入者を狙撃しただけだ。何も悪くはない
じゃあなぜ仲間の天狗を、文さんを殺した?
それは私が快感を求めすぎていたから・・・
文さん・・・文さん・・・
ごめんなさい・・・

私はあまりにも快感を求めすぎて、仲間まで殺してしまった・・・
これから私はどうすればいい?天狗達につかまり、天魔様から厳しい罰を喰らう?





・・・いや、まだ足りない・・・
この数日間で飢えた私の心が・・・求めている快感はまだ足りないといっている・・・

快感を・・・得るためには・・・




「・・・死ね、博麗の巫女」


こうするしかない


ズガァン!!




私は後ろから霊夢さんを撃ちました
もちろん、頭を狙ったので即死でしょう

ほかの天狗達は驚き戸惑っていた
それを無視し、私は地面にライフルを刺して、銃口の上に頭を置いた
まだ弾は入っている・・・


確か、霊夢さんが死ねば、この幻想郷を覆っている結界が崩壊するそうです
まぁ、もう私には関係ありませんが・・・ね










「文さん・・・今すぐそちらに向かいます・・・」




これで・・・私の、快感を求めすぎた心が満たされる



















ズガァン!!




〜終〜
昔書いたまま途中で終わっていた自己満小説をリメイクして書き直しました
確かこれを書いたころはFPSゲームにはまっていたころでした
だから、ライフルが幻想入りしたこの話を書いていたのでしょう

息抜きとして書きましたが、かなり微妙な話になりました
話を無理やり持っていった感じがしますし・・・
こんなの投稿してすみません


<現在製作中小説一覧>

『妹に制裁 〜秋姉妹編〜』(完成しました)


気長に待っていてくれればありがたいです
山田トカミル
作品情報
作品集:
2
投稿日時:
2012/03/10 13:50:31
更新日時:
2012/04/22 19:34:01
評価:
6/7
POINT:
570
Rate:
17.00
分類
少しにとり
微妙な話シリーズ
簡易匿名評価
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POINT
1. 100 糞団子 ■2012/03/10 22:59:42
椛途中から快楽殺人になってますね。
霖之助さんもでて来て満足です。
2. 100 NutsIn先任曹長 ■2012/03/10 23:25:01
姿を見られた狙撃手は戦死扱い。
快楽に堕ち、親しい者まで手にかけた魔弾の射手は、最後に魔性の銃に自分の血を与えて去りましたか。
この銃の名称は何なんですか? サプレッサーもあるし、速射もできるようですから、こちらの世界でまだ現役の自動式のライフルのようですが。

でも、靈夢の死亡は未確認じゃないですか? 撃たれた彼女の描写が無いですし。
椛の死は、結局犯罪者として幻想郷の歴史の1ページになって終わり、ですね。
3. フリーレス 山田トカミル ■2012/03/11 00:10:07
【滅多にしないコメ返信】

>糞団子様

どんなに愛らしい妖怪でも銃ひとつであら不思議
殺人鬼になってしまうのです

>NutsIn先任曹長様

オリ銃です(キリッ
・・・嘘です
WA2000辺りでしょうかね・・・サプレッサー装着可能連射ライフルといえば
けど現役武器ですからねこれ・・・まぁ、誰かが捨てたのが流れ着いたって事で(爆
確かに霊夢の死亡は未確認ですが、この小説は椛視点ですので、椛は霊夢が死んだと信じたのでしょう
幻想郷の歴史に新たなる1ページが生まれた
4. 100 まいん ■2012/03/11 17:57:12
も〜みちゃん、今度出会えたら私と一緒に撃ちませんか? 主に人などを。
一応、上等兵やってたから邪魔はしないよ。
人里から出て来て、しかも侵入者を排除したのに……この仕打ちは酷すぎる。
博麗の巫女の最後は当然の報いだ。
もし生まれ変わったら今度は幸せになってね。 私は貴女の幸せを祈っているよ。
5. 70 名無し ■2012/03/15 12:12:34
話の骨格は好きですが、作品の軸である筈のライフルの描写が残念です
大きいところでは、買ってから照準のゼロインもせず、照準方法や弾道計算も知らない筈なのに初弾で命中させたり、サプレッサーで何故か反動が「大きく」低減されたり
細かい所なら発砲の反動はライフルの場合は一般的に、腕よりストックを伝わって肩へ響くとか
射名丸と椛が不仲の筈、とかそういう所は解釈次第なのでどうでも良いですが、ライフルに関しては解釈次第とはいきません
これが銃がただの脇役なSSなら揚げ足取り紛いのコメントしませんが、タイトルからして銃メインなので
6. 100 ギョウヘルインニ ■2012/03/25 23:51:16
狙撃主格好いいですね。そういえば、映画とかに出てくると大体死にますね。
7. 100 レベル0 ■2015/03/20 08:47:16
武器は人の心を狂わせます。
千里眼+スナイパーライフル=これ即ち最強也。
恐ろしい殺人犯の出来上がり
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