知らないなら言うな

「よお霊夢」

「あら、魔理沙じゃない」

「久々に遊びに来たぜ」

「そう。じゃあ何する？」

「緋想天やろうぜ」

「いいわね。準備するわ」

「それでさ、聞いてくれよ霊夢」

「どうしたの？」

「今日さ、人里でぶらぶらしてたらさ、昔の友人に会ってさ」

「友人なんかいたんだ」

「どう意味だよそれ・・・でさ、今日そいつと喧嘩しちまってよ」

「へぇ、どんな？」

「えっとな・・・」

――――――――――――――――――――

人里の団子屋で、私は友人と楽しく話していた

そして事件は起きた


「なぁ魔理沙」

「なんだぜ？」

「お前、東方って知ってるか？」

「え？」


それを聞いた時は本当にびっくりしたね
いや、私は東方好きなんだが、まさかこいつが知ってるとは


「お前東方知ってるのか？好きなキャラ教えろよ」

「え？あぁ、俺はあれだ、『紫もやし』だな」


それを聞いて、私は少し不思議に思った
そして気づいてしまった


あぁ、こいつ東方知らねぇな・・・と


「お前も教えろよ」

「・・・なぁ、お前ほんとに東方知ってんのか？」

「え？あ、あぁ、もちろん」


確定した。こいつ絶対知らねぇわ


「じゃあ東方ってなんのジャンルのゲームか知ってて当然だよな？」

「あ、あれだろ・・・ギャ、ギャルゲだろ？」


はい確定ー、こいつ知らないー
てか東方をギャルゲ呼ばわりとか・・・すげぇムカついてきた


「・・・東方はSTGな」

「・・・！そ、そう！思い出した！STGだったな！」


それを聞いて私はカチンッときた
こういう態度を取る奴が私は嫌いなのだ


「お前、東方知らねぇだろ？」

「っ！し、知ってるに決まってるだろ！」


友人は怒鳴るようにそういうと席を立ち上がった
逆ギレかよ・・・キレてんのはこっちだっての


「そもそもあれクソだって！登場キャラ女ばっかだし！STGだし！」

「あぁ？」


私はそれを聞いて立ち上がった
・・・どうやら私は今最高にキレているようだ


「お前今なんつった？東方がクソ？東方知らねぇクセによく言えるなそんな事！」

「知ってるし！昨日調べて・・・」

「本当に調べたんだな？じゃあ東方シリーズの一作目、言ってみろ」

「・・・・・・」


黙りやがった


「・・・次、東方の話するなら勉強してから話す事だな。この無知が」

「っ・・・てめぇ・・・」

「気分悪くなった。帰るわ」


私はそういい、団子屋を出て行った
これだから無知は嫌いなんだ

――――――――――――――――――――

「へぇ・・・」

「どう思う？自分が好きなゲームを馬鹿にされたんだぜ？」

「まぁ・・・気持ちはわかるわよ」

「だろ？」

「・・・あなた、短気ね」

「たまにはパチュリーでも使うか・・・ん？なんか言った？」

「何も言ってないわよ。じゃあ私はアリス使うわ」




〜終わり〜