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『産廃SSこんぺ「見れなくなった太陽」』 作者: 名無し

産廃SSこんぺ「見れなくなった太陽」

作品集: 5 投稿日時: 2012/11/25 13:42:25 更新日時: 2012/11/25 22:42:54 評価: 11/12 POINT: 540 Rate: 8.69
「・・・失礼します」


咲夜はそういい、レミリアの部屋に入る
室内ではレミリアが優雅に紅茶を飲んでいた


「あら、何か用かしら?」

「・・・お嬢様に頼みごとがありまして」

「そう・・・言ってみなさい」


レミリアはそういうとティーカップに口をつける


「お嬢様、どうか私を吸血鬼にしてくれませんか!」


その瞬間、レミリアは紅茶を吹き出した




―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「・・・で、急にどうしたのかしら?」


レミリアは口元をハンカチで拭き、そういった


「説明すると長くなりますが・・・」

「別にいいわよ」

「では・・・」


咲夜は室内の電気を消した
すると、咲夜にどこからかスポットライトが向けられた


「(・・・え?)」

「私はいつもどおり仕事をこなしていました・・・」

「(な、なんでミュージカル風!?そっから説明すんの!?てかこのライトどこから出てるの!?)」

「ですが、気づいてしまったのです・・・あることに」

「(うわぁ、腕を広げて・・・演じきってるわね)」

「私は人間でお嬢様は吸血鬼・・・私がさきにこの世を旅立ってしまう・・・そのことに気づきました」

「(・・・なるほどね・・・)」

「私は・・・不安に陥り、パチュリー様に相談しました」

「(なんでパチェに・・・)」

「すると、パチュリー様はこの本を渡してきました・・・そして、この本には、処女が吸血鬼に血を吸われると吸血鬼になれると・・・」

「ちょっとまちなさい。その本はどんな内容だった?」

「えっと・・・婦警が吸血鬼に捕まって別の吸血鬼に撃たれて吸血鬼になってたと思います」

「(あれかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!)」


レミリアは頭を抱えた


「ど、どうなさいました?」

「な、なんでもないわ・・・続けて」

「は、はい。それで・・・私も吸血鬼になれると思い、ここに来たのです」

「(てことはお前処女だったのかぁぁぁぁぁ・・・)」


レミリアはまたしても頭を抱えた


「お、お嬢様・・・?」

「気にしなくていいわ。それより・・・その」

「はい?」

「あなた、本当に吸血鬼になる気?」

「はい」

「即答かよ・・・あのね咲夜」


レミリアはそういうと椅子から降りて、咲夜の目の前まで移動した


「吸血鬼は強くないのよ?確かに人間より寿命が長いけど・・・」

「・・・・・・」

「まず、太陽が見れなくなるわ。それでもいいのかしら?」

「はい。私はすべて覚悟の上でここにきたんですから」

「・・・次に、十字架やにんにく、聖水・・・苦手なものが増えるわよ」

「もともとそのようなものには興味ないので大丈夫です」

「・・・はぁ、もういいわ」


レミリアは呆れたようにため息を吐き、椅子に座った


「・・・吸血鬼にしてあげてもいいけど、その前に美鈴と話してきなさい」

「・・・美鈴に、ですか?」

「えぇ、そうよ。美鈴にいかに人間のほうがいいか、教えてくれるはずだからね」

「私はそんなことを聞いても決意は変わりませんが?」

「いいから聞いてきなさい」

「・・・わかりました」


咲夜はそういうと、レミリアの部屋を出て行った




―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「くかー・・・くかー・・・」


美鈴はいつもどおり立ちながら寝ていた


「・・・おい門番」

「はひっ!?ね、寝てませんよ!?」

「あなたねぇ・・・」

「あ、咲夜さん。どうしたんですか?」


不思議そうな顔をする美鈴を、咲夜は呆れたような顔で見ていた


「ちょっと聞きたいことがあってね」

「はい、なんですか?」

「あなた、妖怪よね?一応確認するけど」

「あ、当たり前じゃないですか!」

「あのね、妖怪のあなたでも、人間のほうがよかったとか思うことあるの?」

「もちろんありますよ」


美鈴はそういうと目を擦ってキリッとした顔になった


「私達妖怪はいつも人間から恐れられてきたんです。人間の子と遊びたいな・・・て思い、人里に近づいてみれば石を投げられ竹槍で突かれ・・・散々な目にあってきたものです。ですのでいつも楽しそうに遊ぶ子供達をうらやましそうに見ていました。あの子達の輪の中に入りたい。自分も人間だったらなぁ・・・と、ずぅーっと思っていましたよ」

「へぇ・・・」

「あと、なんというか、理由はないんですけど純粋に人間のほうがいいですね」

「・・・なによそれ」


美鈴は照れくさそうに笑っていた


「でも、どうして急にそんなことを?」

「・・・なんでもないわ」


咲夜はそういい残し、消えた


「・・・咲夜さん、人間をやめるのだけは・・・やめてくださいよ」




―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「おかえりなさい。どうだった?」

「・・・美鈴の話を聞いても、自分の決意した心は揺るぎません」

「・・・そう」


レミリアはそういうと、椅子から降り、咲夜に近づいた


「・・・膝をつきなさい。あなたを吸血鬼にしてあげるわ」

「ほ、ほんとですか!?」

「えぇ、ただね、今なら引き返せるわよ。もう一度よく考えなさい」

「もう決意しました!自分の心は揺るぎません!」


咲夜は必死になってそういった
それをレミリアは一瞬だけ、残念そうな顔をして


「・・・じゃあいくわよ」


咲夜の首もとにかぶりついた


「うっ・・・」


咲夜は少し痛そうな顔をし、すぐさま目を閉じた


「(あぁ、お嬢様・・・これで私もあなたと同族になるのですね・・・)」









「・・・少し、吸い過ぎたかしら」


口元が真っ赤になったレミリアは、目の前に倒れている咲夜を見てそういった


「こあ、咲夜を部屋に運んでいってちょうだい」


いつの間にか部屋の隅に立っていた小悪魔は小さく頷き、咲夜を背負って部屋を出て行った
レミリアは一人、口元の血を拭き、また椅子に座った




―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「・・・んぅ」


咲夜は目を覚まし、ゆっくり起き上がった


「・・・私の部屋・・・?」


咲夜は自分が今自室のベッドの上にいることを確認すると、自分の両手を見つめた


「・・・私、吸血鬼に・・・」


咲夜はそういうとベッドから降りて、机の棚を開けた
中には小さな十字架が一つ入っていた
それを咲夜はおそるおそる触る


「痛っ!」


少し触れた瞬間、咲夜は棚を閉じた
少し息を切らしている


「わ、私、なってる・・・吸血鬼に!」


咲夜がうれしそうにそういっていると、部屋の扉が開いた


「咲夜さーん!大丈夫で・・・すか?」


美鈴が部屋に入ってきたのだ
美鈴は咲夜を見て固まってしまった


「め、美鈴!聞いて!私吸血鬼に」


咲夜がそこま話した瞬間、美鈴は咲夜の頬を殴った
鈍い音がし、咲夜は床に倒れこんだ


「さっきの話はそういうことだったのですか・・・」

「め、美鈴・・・?」


咲夜は殴られたほうの頬をさすり、不思議そうな顔で美鈴を見た


「やってしまいましたね・・・あなたには、人間でいてほしかったのに!」

「美鈴、何を怒ってるの?」

「あなたには失望しましたよ!」


美鈴はそういうと部屋を出て行ってしまった


「・・・・・・?」


咲夜は首を傾げると、服の乱れを直し、部屋を出て行った




―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「気分はどうかしら?咲夜」

「最高の気分です」


紅茶を飲みながら聞いてきたレミリアに、咲夜は笑顔で答えた


「そう。で、あなた、どうして吸血鬼になりたいとか言い出したの?」


その言葉で咲夜はピタリと固まった


「言ったじゃないですか。あなたと生涯一緒に」

「そんな嘘はもういいわ。私はあなたの考えてることがわかるのよ?それに・・・」


レミリアはそういうと指をパチンっと鳴らした


「これは誰がやったのかしらねぇ・・・さっきすごい大きな音が聞こえたけど」


レミリアの背後のカーテンが開いた
そこには、たくさんの死体が吊るされていた

死体はひどい有様だった

胸に切り傷があるもの
ミイラのようになったもの
頭がないもの
両腕がちぎられているもの

どれも妖精メイドの死体だった


「私はずっとこの部屋にいた・・・大きな音がしてもあなたはここに現れなかったわよね?いつもなら何かあるとすぐに来るのに」


「・・・・・・」


「・・・何をしでかしたのかしら?咲夜」


レミリアはそういうと一瞬で咲夜の前に現れ、咲夜の首を掴み、地面にたたきつけた


「あなたの考えは見えてるわ。私を倒し、この館の主になろうとしてるんでしょ?」


「まったくそのとおりでございます」


いつの間にか、咲夜はレミリアの背後に立っていた


「どうしてメイド達を殺したのかしら?」

「なんとなくです」


咲夜はレミリアに近づき、そしてレミリアの首もとにかぶりついた


「・・・ねぇ咲夜、なぜあなたを吸血鬼にしたかわかる?」


咲夜は答えない


「実はね、あなたが来る前からこういうことになる運命は見えていたのよ」


咲夜はしゃべらない


「じゃあなぜあなたを吸血鬼にしたか・・・それは」


咲夜はレミリアが言い切る前にレミリアの首もとから口を離し、ナイフで首を切り裂いた


レミリアは首から血を流し、倒れた
すかさず咲夜はレミリアの心臓部分に杭を差し込んだ


「さぁて、夜明けですよお嬢様」


咲夜はそういうと部屋の扉を開けた
レミリアの部屋の前には窓が取り付けられており、いつもはカーテンが閉まっているが
今日は違う、カーテンが開いていた


咲夜はすばやく横に移動し、日光をよけた
レミリアは日光を浴びてしまった


だがレミリアは泣き叫びもせず、絶叫することもなく
ただただ、咲夜の顔を見ていた




そして、レミリアは灰になり、レミリアの衣服だけが残った
扉を閉め、咲夜は衣服を回収し、レミリアが座っていた椅子に座った


「ありがとうございますお嬢様、この私に、この館、『紅魔館』の主を譲っていただいて・・・」


咲夜はそういうと天井を見上げた









『いや、ただ遊び半分でやったって言いたかったんだけど・・・』




そんな声が聞こえたが咲夜はスルーした




―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「へっ、今日も本を借りにきたぜー!」


いつもの白黒魔法使いがやってきた

私はいつもどおり時を止める


箒に乗った彼女を縄でぐるぐる巻きにし、時を動かす


「いってぇ!」


彼女はバランスを崩し、箒から落ちた


「いつつ・・・咲夜じゃねぇか。くそっ、やべぇのに捕まっちまったなぁ・・・」

「逃がさないわよ」

「はいはい、もう帰りますから許してくださーい」


そういって縄をちぎり、箒に乗って逃げていった


「はぁ・・・なんで主の私がこんなことしなくちゃいけないのかしら」

「あなたがやれば完璧に捕まえられるからよ」


パチュリー様が本を読みながらそういった
やれやれ・・・


「もうあなたぐらい有能なメイドはいなくなっちゃったし」

「わかりましたよ。せっかく寝てたのに・・・」

「さーくーやー!あーそーぼー!」


そんな声が聞こえたかと思いきや、壁をぶち破り妹様・・・じゃない、フラン様が現れた
どうも癖で妹様と呼んでしまうな・・・


「いいですよー」

「わーい!」



そして私は十六夜咲夜








この紅魔館の主
名無し
作品情報
作品集:
5
投稿日時:
2012/11/25 13:42:25
更新日時:
2012/11/25 22:42:54
評価:
11/12
POINT:
540
Rate:
8.69
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産廃SSこんぺ
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0. 30点 匿名評価
1. 50 名無し ■2012/11/26 14:48:37
こ、混沌とした話ですね…
深刻になりすぎないところは好きですけども。ミュージカルとかレミリアとか
しかしやっぱりオチは欲しいところです
2. 50 名無し ■2012/11/26 20:11:55
主と同族になり、主に成り代わった従者の話。
運命の歯車は回転数が上がった程度で、大して狂いませんでしたね……。
4. 30 名無し ■2012/11/27 17:40:20
んー、もっと突っ走って貰えれば笑えそうなギャグSSになりそうなのですが
5. 60 名無し ■2012/11/28 03:44:32
ギャグ部分かシリアス部分かどちらかを前面に出してればもっと良かったかも
6. 20 名無し ■2012/11/28 05:31:40
締め切りを守ろうとした努力は垣間見れるけど…。
7. 60 名無し ■2012/11/28 21:23:06
やや中途半端に終ってしまった印象を受けました。
咲夜やレミリアの行動原理がノリや「なんとなく」なのは全然構わないんですが、美鈴だけは投げっぱなしにしてほしくなかった。
8. 70 名無し ■2012/11/30 16:33:25
急展開だったりキャラの心情が理解しにくい部分もあったけど、作者がどういう話を書きたかったのかは伝わってきた。
9. 70 名無し ■2012/12/02 14:05:22
別に独自設定がいけないわけじゃないけれど、公式的にはレミリアは咲夜のことを吸血鬼にしたがっていたので、途中まで違和感がぬぐえませんでした。
どうして咲夜を吸血鬼にすることが躊躇われる行為なのか、そのあたりをもうちょっと深く書いてほしかったです。
10. 30 名無し ■2012/12/06 21:56:53
もっと話を練れば良くなったはず
11. 50 名無し ■2012/12/08 17:33:16
普段の産廃のノリで書いたんだろうなー。
得点を意識してない気がするし、書き溜めてあったのを放出したのかな?
12. 20 名無し ■2012/12/08 19:54:13
レミリアは別に死にたいわけでもないだろう。
なぜ、雇った?
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