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『えいやっさ異変』 作者: ギョウヘルインニ

えいやっさ異変

作品集: 7 投稿日時: 2013/04/01 14:28:38 更新日時: 2013/04/01 23:28:38 評価: 7/8 POINT: 730 Rate: 16.78
 

 今日の月を見ているとなんだか気分が悪くなってきた早苗さん。お風呂にでも入って気分転換しにお風呂場に行った。

 するとそこには、早苗さんに連れられて拉致されていたフランが怯えていた。

「もしかして、フランさんもあの月をみて気分が悪くなりましたか?」


 フランの顔は引きつって青ざめている。きっと、月のせいだと思った。

「これは、異変ですね」
「はうう? 早苗が怖いのは異変なの?」
「は?」

 早苗さんは冷たい目をして、フランを一睨みした。わかってますよね?これは異変であって、私がここでフランさんを拉致しているわけでは有りませんという意味が込められている。

「……つ、月が悪いんだよ。全部悪い」
「ですよね。そうですよね。異変ですよね?」
「そうだよ。異変だよ」


 こうして、おかしな月の異変を解決するために人妖は神社から飛び立った。犯人はもう分かっている。霊夢達より先に解決するのだ。




  
 変な森の辺りは、変な無視が集まってくる。そして、リグルはあの娘に変な虫が付かないよう見張っていた。



「この辺りにはたしか、ゴキブリで男の子の妖怪が居たと思いましたが?」

 残酷に毛玉達に灯油をかけ燃やした。その後には何も残らない。


「え? 早苗、リグルは蛍じゃ」
「はい? 何か言いましたか?」
「何も言ってないよ」
「本当ですか?」
「本当だよ」


 その時だったリグルが突然キックをしながら現れた。見事な奇襲攻撃だった。初見ならきっと蹴られて致命傷を負っていただろう。

 だが相手は早苗さん。焦らず、騒がず、戻らずにフランを押して楯にして事なきを得た。はずだった。

 ピチューン!と被弾の音がしたと思ったら、身体が崩壊して一機失ってしまっていた。

「なんですか?」
「これ、あたしが被弾したら早苗も一蓮托生よ」

 
 立場はこのとき逆転、早苗さんはフランを守りながらこの先進まなければならない。

 守りながら戦うなんて、今まで無い経験だ。これから先、輝夜までたどり着けるのだろうか?



「待って、僕は男の子じゃない」
「ゴキブリは否定しないんですね。それにこのリグルは僕っ子なんですね」
「違う。全部違う」
「まあ、これから死ぬあなたには関係ないことです」



 早苗さんの血は騒いだ。実は早苗さんはゴキブリが大嫌いだった。だって、女の子だから。見つけると、キァーキャー言ってしまう。

「キァー、……じゃあ、死んでもらいましょうか」
「えぇ? そんなぁ!」


 直接、攻撃することが出来ない。だから、石をぶつけて攻撃することになった。早苗さんが口笛を吹くと奴等がやってきた。

 そして、リグルは恐怖に震えて何も出来ず、奴等に捕まり全身を麻袋に入れられた。そして、広場に立てられた一本の柱に縛りつけられた。ここまで、リグルが抵抗しても屈強な奴等だから全く無意味だった。

 圧政に苦しみ、そして、歪な月のせいで民衆はおかしくなっていた。早苗さんを信仰しているせいもある。

 各々、拳だいの石を持って一斉にリグルに投げつけたのだった。

 リグルの華奢な身体はそれを無防備に受け止めた。


 
 リグルは思った。自分の犠牲で少しでも民衆が娯楽を得て、圧政の息抜きに成れれば本望だと薄れ行く意識の中思った。



 最期のときは近い。はやる民衆をかき分けてフランが、聖槍ロンギヌスを持ってリグルに近付いて刺した。

 麻袋の一部が緑色になって、動かなくなった。フランはフランで結構お楽しみのようだ。





 
 この早苗さんは歌を歌うのが大好きだった。そんな、早苗さんがミスティアと敵対するのは必然だったのかもしれない。

 早苗さんは、歌でいつか一位をとろうと思っている。

 でもそれは簡単なことだ。幻想郷には歌を売り出すようなのは二人しか居ない。

 二人を抹殺してしまえば、必然的に一位になれる。

 そのチャンスが、今夜巡ってきた。

 ミスティアは、ぶつ切りにされて妹紅に焼き鳥にされてしまっていた。

 早苗さんがミスティアを持ち込んで、妹紅に焼いてもらったのだった。

 腹ごしらえと、いつか思い描く夢の断片を早苗さんは出来て嬉しかった。  


 早苗さんは立ち上がり、次は何処に行くか楽しそうな方法を考えた。

 フランは涙目だ。まだ串に刺さったミスティアを食べている途中なのに自分勝手過ぎる。

 
 
「どっちに行って見ようかな?」
「そんなに、偽お払い棒を傾けていたら自分で決めているのと一緒じゃない?」


 早苗さんは、偽お払いを地面に立てて倒れたほうに行くと決めた。








 ”慧音ただいま外出中”


 そういう立て札が立ててあった。郷のあったと思われる場所にそれだけがさしてあった。


「おかしいですね。ここは、郷があった場所のはず」
「え? 早苗には何も見えないの? 街が普通にあって人々がいるよ」
「はい? またお得意の発狂で妄想ですか? トリップしてるんですか?」


 そう、郷などそこには無かった。ただ看板がさして、あるだけだ。場所を間違えたのだった。


「……あなた達、こんなところで何してるの?」
「あ、アリスさん」
「慧音なら外出中よ。用件なら私が聞くわ」
「アリスさんに用はありません。あの月の異変を解決している所なんです」
「多分、この異変を起こしているのは霊夢よ」
「はい? 何言ってるんですか?」




 こういう輩と関わってはいけない。碌なことにならない。特にこのアリスは、虫歯だらけの歯をむき出しにして微笑んでいる。

 よほど、早苗さんに会えてうれしいと見える。


 ……アリスには友達は居ないのだ。

 もちろん、早苗さんにも居ない。

 フランの友達はフランが全部食べた。


 みんな同じだね。暖かいね。




「……多分、異変の原因は霊夢よ」
「あ、もういいです。帰ってください」
 
 アリスは倒す価値も無い。





 竹林に入るとなんだか、早苗さんは少し困った顔をし始めた。




「そういえば、この先に、霊夢さんか魔理沙さんが出てくるんですよね」
「知らないよ」
「フランさんは無知ですね」
「早苗が知りすぎてるんだよ」


 これは賭けだった。もしも、魔理沙が来れば圧倒的火力で魔理沙を倒すことが出来る。
 
 しかし、霊夢が来たら勝ち目が無い。それにたとえ、フランを殿にして逃げ出したとしてもこの異変は一連托生フランが被弾すれば早苗さん自身も崩壊してしまう。

 もう、祈るしか早苗さんには、出来なかった。まあ、自分に祈っているわけだ。








 そして、ついにその時が来てしまった。ついに異変が早苗さんのせいだと勘違いしたやつが来る。






「……この異変は、てっきり輝夜が主犯かと思って居たけど。まさか早苗だったなんて!」
「諏訪子様! なんで、こんなところに?」
「異変を解決して信仰を得て、神奈子を出し抜くために出かけてきたの」
「……諏訪子様でも、私の邪魔をするなら。死んでもらいます」
「あうぅ、そんなぁ」

 偽お払い棒には、スタンガンのように電気ショックを与える機能が新たに搭載されている。ここまで、使う機会に恵まれなかったから今こそそれを使うときが来たのだった。

 早苗さんは、偽お払い棒に紐をつけてそれを諏訪子に向けて投擲した。


「あうぅ!」

 脳天に直撃を受けた、諏訪子は電撃を受けて猛毒と同じ症状に陥った。

「あうぅ」
「諏訪子様大丈夫ですか?」
「あうぅ」
「諏訪子さまが生きているうちにこの異変を解決して見せます」

 こんな、狂った夜の竹林で諏訪子が一人死んでいくはとても悲しい。

 早苗さんは弱った諏訪子に夜明けの太陽をその目で見せてあげようと心に誓ったのだった。






 この異変に時間制限が付けられてしまった。諏訪子が力尽きる前に解決しなくてはならない。大好きな諏訪子の為にも早苗さんは頑張る。




 だから、てゐは撃破された。


 優曇華を大量の落ち葉に隠して早苗さんは進んだ。

 この二人にはセリフすらない。





「さて、向こうに輝夜が居ると思います」
「え? あっちには居ないと思うよ。帰ろうよ」



 フランの言うとおりに進むか、自分の直感を信じるか。

 考えるまでもない。早苗さんは自分の直感を信じることにした。




「こっち、来ちゃ駄目なのに」
「やっぱり、私の勘は当たっていた。フランさんこの失態はどうします?」
「館に帰りたい」


 群れから、離れようとしたフランは、狙われる。永琳がはなった矢が的確にフランの額めがけえて飛んできた。やられたとフラン思った。

 ところが、奇跡が起きた。飛んできた矢を早苗さんが素手で掴んだのだった。

「余計なところで、残機を減らされては困ります」
「あ、ありがとう早苗」

 ほを赤らめる振りして、フランは後退りしている。逃げる気だ。早苗さんはそれを察知した。いやむしろ気付かないわけがない。今まで話に出てこなかったが、フランが大切にしている。小さな魔理沙の人形を胸の谷間から取り出して、引っ張り始めた。

 フランはそれを見てはっとした。大事な人形の魔理沙が殺される。

「で? 何処に行く気ですかフランさん」
「何処にも行かないよ」
「そうですか、それは良かったですね」


 早苗さんは、魔理沙の人形を永琳に向かって投擲した。それを見たフランは、驚いた。そして、急いで取り返そうと、人形が飛んでいくほうに詰め寄る。

 ほぼ、永琳の前まで来たときに、お腹に違和感を感じた。早苗さんの罠だった。

 早苗さんはフランが詰め寄ったときに、自らも後ろから付いていった。一機失うのは仕方ないと判断し、ナイスタイミングのときに、フランごと永琳を偽お払い棒で突き刺したのだった。

 ピチューンの音と共に、ゴギャーンの音がした。永琳は戦闘不能になった。






「なんか、うまくいかないと思ったら早苗だったのね」
「あら輝夜さん、あなたが起こしたこの異変を解決して私は神になります!」




 
輝夜は珍しく朝早く起きた。

すがすがしい、気分だった。

幻想郷にいればもう隠れる必要がない。

永遠亭は朝からさわがしい。

イナバたちがあちこち行ったりきたりして騒がしい。

こういうのも嫌いじゃなかった。


だが、その日は違った。


早苗さんが口笛を吹いて、呼び出した奴等と現れて地上げに来たのだった。
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
7
投稿日時:
2013/04/01 14:28:38
更新日時:
2013/04/01 23:28:38
評価:
7/8
POINT:
730
Rate:
16.78
分類
早苗さん
フラン
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POINT
0. 30点 匿名評価
1. 100 名無し ■2013/04/01 23:37:17
キァーキャー発音出来る人怖い
後お払い棒超便利
2. 100 名無し ■2013/04/02 00:01:45
アリス友達作り諦めるなよえいやっさ!
3. 100 NutsIn先任曹長 ■2013/04/02 00:18:00
えいやさっさ♪ えいやさっさ♪
YoYo夢をすっ飛ばしてこれですか。
バディは、前作で拉致してきたフランちゃん……。

Exステージで、乳繰り合っているハクタク慧音と妹紅を蹴散らさないのですか?
4. 100 名無し ■2013/04/02 08:22:51
このままだと早苗さん一人で幻想郷の住民が全滅だえいやっさ!
偽お払い棒欲しいです あと妖々夢が飛ばされたのはとてもかわいそうです あと好きなはずの輝夜に活躍がないのはもっとかわいそうです
6. 100 んh ■2013/04/05 01:16:26
あの棒そんな強かったのか
7. 100 名無し ■2013/04/09 22:06:43
”慧音ただいま外出中”

後からぐっとくる何かがぐっとくる
8. 100 ふすま ■2014/06/10 18:02:21
早フラ…だと?
フランはいい子だけど早苗は傍若無人すぎますね
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