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『エログロ七連発』 作者: おにく

エログロ七連発

作品集: 7 投稿日時: 2013/04/01 19:13:04 更新日時: 2013/04/02 04:13:04 評価: 12/18 POINT: 1350 Rate: 14.47
この作品は、お蔵入りしていたグロSSやグロSSの一部をまとめたものです。
ハードディスクを漁ったら意外とあったので投稿しました。


★もくじ★
【1.いのちの教育】美人教師アリスが寺子屋の先生になります(グロ 殺害 カニバリズム)
【2.アリス健全化計画】アリスが去勢されるだけです(グロ 人体改造)
【3.うどんげ耐久実験】うどんげのクリトリスはどれだけの力なら耐えられるのか?(エログロ 拷問 クリトリス)
【4.一瞬の出来事】パチュリーが召喚に失敗して食い殺されます(グロ 殺害 捕食)
【5.死体冒涜者】魔理沙が死体なのにおっさんに強姦されます(エログロ 殺害 死姦)
【6.爪痕】橙が藍さまに性的虐待を受けます(エロ 性的虐待)
【7.象と獣姦】うどんげが象と交尾させられます(エログロ 獣姦)











【1.いのちの教育】
桜舞い散る四月は、数ある季節の中でも、特に物悲しく寂しい。始まりの季節であると同時に、様々な別れの季節でもあるのだ。
寺子屋の裏庭でも、それは同じだった。生徒たちが十数人、涙ながらに整列している。
毎年四月のはじめに、何人かの生徒が寺子屋を卒業してゆくのである。寺子屋は丁度卒業式の真っ最中だったのだ。
人里に建てられたこの校舎であるが、数少ない人間向けの教育機関であるから、離れた土地からやってくる生徒も少なくない。
そして卒業すれば、大抵のものは手に職をつけるため、別々の人生を歩み始める。
この寺子屋を去ることは、すなわち、かつての仲間との長い別れを意味するのであった。
上白沢慧音と並んで、生徒たちの前に立っていたアリスも、この寂しい雰囲気に流され、うっすらと涙を浮かべている。
袖で目元をぬぐいながら、アリスは精一杯の笑顔をうかべて生徒たちを励ました。

「みんな、……卒業しても元気でやるのよ!」

人里で人形劇をしていた縁で、アリスが寺子屋で授業をもつことになったのは、去年の四月のことだった。
慧音は教師として十二分の能力をそなえていたが、いかんせん一人では教えられる範囲に限界がある。
一人で指導を続ければ、教育機関としての責務を果たせないのではないかと思われた。
そのような事情を聞かされ、頭を下げられたアリスは、二つ返事でこれを受け、美人教師アリス・マーガトロイドとなったのである。
そして一年、長いようで短かった。ここにいる生徒たちはみなアリスの教え子だ。
しかしそれも今日で終わり。卒業式が終われば、彼らはこの寺子屋を去る。アリスの瞳がまた潤んできた。
一年付き合っただけに、思い入れは深い。それに、アリスはなんだかんだいって、涙もろい質なのだ。

だが、妙な点がある。アリスが先程から気になっていたことだ。
生徒たちはみな、斧や刀、鍬や鋤のような、物騒なものを手に持っている。

「卒業生代表、山田太郎!」
「はい!」

丸メガネをかけたいかにも硬そうな少年が、立派な日本刀を持って、アリスの目の前にまで歩いてくる。
そして首を傾げるのもつかのま、少年は日本刀を振り飾り、アリスに襲いかかってきた。ひゅんと、風を切る音がする。

「え……?」

その日本刀はアリスの首に命中した。しかし、やはり少年であるためか、力が全く足りなかった。
3cmほど食い込んだものの、首を落とすまでには至らない。裂けた動脈から噴水のように血液が飛び散り、校庭の砂を染めてゆく。
アリスは信じられないものを見るような目つきで、数秒日本刀をみつめると、
失血からふらふらと歩き、やがて、地面に膝をついた。

「ひ、い、嫌……!?」

恐怖と困惑からパニックになったアリスは、傷口を手で抑えようとするものの、何の助けにもならない。
血液はいまだどくどくと流れ、止まる気配も殆ど無い。意識も朦朧として、息も不安定になる。視界がぼやける。

「どうした。この間練習したように、無心でやればいい」

慧音はこの事態を以上とも思っていないようで、いつもの真剣な顔つきを崩さず、事態を見守っている。
すると生徒たちは、涙ながらに武器を握りしめ、一人また一人と行動をはじめるのであった。

「アリス先生、死んでください!」
「ごめんなさい!」
「先生が死んでも、僕達、頑張っていきます!」

アリスの教え子たちが、武器を片手にアリスに殺到し、思い思いにその体を突き刺し、叩き、壊そうとする。
金槌がアリスの腕に命中すると、くしゃりという音とともに骨が砕けてばらばらになってしまった。
アリスは激痛で歯を食いしばるが、その間に別の生徒が脇腹を突き刺すのである。
刃渡り15cmほどのナイフであった。それは皮膚を容易に貫通し、ぐにゅりという嫌な感触とともに内蔵にまで達した。

「あ、ぎゃあぁ、あ、あ……!? や、やだぁ……!?」

アリスは目をカット見開いて、ナイフを持つその手を抑えようとする。しかし、また別の凶気がアリスのふくらはぎに突き刺さる。
また血液が噴水のように吹き上げる。尻、ふともも、へそや腕などにも、さまざまな長さの刃物が突き立てられてゆく。
アリスは絶望的な表情で、ただ力任せに刃物を抜こうとした。だが、半狂乱で抜こうとした刃は容易に体内を傷つけてゆくのだ。
血液の混ざった泡を吹き、アリスは気絶してしまった。あまりの激痛で、もはや意識を保つことが出来なかったのだ。
すでに一リットル近い血液を失ったというのも、また原因としてあげられるだろう。

「アリス先生!」
「アリス先生!」

地面に倒れたアリスであるが、まだわずかに息がある。生徒たちにも、まだ刃物を振るう気力を持つ者がいるようで、
その暴力は、無防備になった背中に集中していった。ハリネズミのような姿になったアリスは、どくどくと血を流している。
青かった服は茶色く血液で汚れはじめ、辺りに生臭い血の臭いが充満していた。
地面にはトマト色の大きな水たまりがうまれ、ねとりねとりと粘性を保ちながら、じんわりとその範囲を拡大している。
そしてアリスはもう、動くことはおろか話すことさえできない。もう息もできないほど弱り、死ぬのも時間の問題といえよう。
慧音はその一部始終を見守ると、アリスに突き立てられた刃物をそっと抜く。ごぽりと空気の混じった水音がした。

「さあ、焼肉にしよう」

寺子屋の卒業生たちは、リハーサル通りに建物から机を引っ張り出し、行程に並べていった。
そしてそこにアリスを寝かせると、肉としての解体作業が始まるのである。アリスの目はかっと見開き、空のどこかも見つめていた。
表情は歪み、涙で濡れている。見てはいけないものを見てしまったかのような、こわばった表情。恐怖も読み取れる。

「アリスはもう死んだ。遠慮することはない」

生徒たちと慧音は、血にまみれたその衣服を破り捨てると、手足、腹、内蔵、乳房など、部位ごとに選別に、切り出していった。
手首足首を乱暴に切り落とすと、アリスの体がびくりと震える。まだ反射機能は残存しているといえそうだ。
生きているみたいで気持ちが悪いが、仕方がない。慧音はごりごりと手慣れた様子でアリスをさばいている。
何人かの生徒も手伝っているが、やはり解体をするのは気が進まないらしく、だいたいは慧音が行うはめになった。
そして慧音が細首に手をかけると、骨を分断するため、包丁を思い切り叩きつけた。
ぶちんという千切れるような音とともに、アリスの首はテーブルの上をころがってゆく。
首の断面からは、いまだ血が流れ、その周りを真っ赤に血生臭く彩っていた。

慧音がアリスを教師にしたのは、特段、アリスの知識を必要としたからでも、人手が足りなかったからでもなかった。
「いのちの教育」それが慧音の目指すところである。
外界では豚や鳥のような家畜を育てさせ、それを食べるという教育手法があるらしい。
ならばここは幻想郷だ。ひとつアリスを使ってみるのも面白いかもしれない。ただそれだけのことだ。

じゅうじゅうという音とともに、アリスの肉が茶色く焼けてゆく。
そこからあふれる白い煙は、鶏肉のようで魚のようなとらえどころのない香りで、ただただ食欲をそそるのである。















【2.アリス健全化計画】
何か大きな腕に掴まれた気がして、アリスは夢のなかから飛び起きようとした。しかし、それは叶わない。
頑丈な布で手首と手足を拘束され、真っ白な布のベッドに拘束されていたのだ。天井には真っ白な明かりがあり、きわめて眩しい。

「なに、これ」

アリスの周りには、数人の真っ黒い人型の影がおり、ベッドの周りを忙しくぐるぐるとまわるのであった。
その手にはあまりにも鋭く研ぎ澄まされた、刃渡り30cmほどの包丁のような刃物がある。ゆらりゆらりと近づいてきた。
本能的に危険を察知したアリスは、四肢を暴れさせてこころばかりの抵抗を試みる。

「ちょっと、どういう事よこれ!? ほどきなさい!」

犯罪の匂いにこみ上げる恐怖を抑えながら、毅然と主張し、瞳するどく威嚇した。
しかし黒い人型たちはなんら動揺した様子もなく、刃物をゆらりとかざし、アリスの柔肌に近づけていく。

「断種、乳房切除、両手足切除、第三レベルブレインクレンジング令状発行されました」
「よろしい。では手術を開始する」
「ひっ」

へそのすぐ下に包丁が突き立てられ、アリスは小さな悲鳴を上げた。そして、かくかくと細かく震える。
アリスの白いその顔は、血の気が失せて真っ青に染まってしまっていた。

「や、めて」

そんな少女に一切の情けもかけない。黒い人影は刃物を皮膚の間にずぶりずぶりと差し込む。
アリスの体に激痛が走り、全身が岩のようにこわばって、毛穴からは冷や汗がふきだしていた。

「は、っぐうぅぅ……!!」

アリスは歯を食いしばって、涙を流しながら耐えようとする。その間にも手術は進行し、腹の切り口は大きく広がってゆく。
すっぱりと切り開かれた傷口、そして人影の腕が、その穴を思い切り開いて、中に溜まった内臓を外気に晒したのである。
アリスの内蔵は健康的なピンク色で、生命の脈動を主張するかのように、びくりびくりと活動を続けていた。

「あ゛あ、ぁ、あ、いだ、いだい」

ぜいぜいと呼吸を繰り返し、必死で酸素を取り込もうとするアリス、あまりの深刻な苦痛に表情は歪んでいた。
アリスはもう、尊厳もなにもない。ただ苦痛から逃れようとする、屠殺場の豚だ。混乱の恐怖の交じり合った悲しげな悲鳴を上げる。
傷口から侵入した一本の腕が、脈動する戦利品の握りしめ、アリスから引きちぎった。
それはまだ生ぬるいヒトの体温をしており、生臭い血の臭いを漂わせていたのである。
アリスの子宮、アリスの子作りの器官は、真っ黒な手の平の中で、いまだ脈打っていた。

「あ゛あぁぁぁあ、ああ゛ぁ、ああああ!!!」
「静かにしろ」

別の太い腕がアリスを口をふさぐ。アリスはその子宮を凝視しながら、飛び出んほどにまで目を見開いて、ううううと叫んでいた。
アリスはぼろぼろと涙を流し、悪夢が覚めるのを待った。しかし、痛みはあまりにも現実的で、燃えるようで、
とても夢のなかのそれだとは思えなかったのである。手術は無慈悲に続く。
子宮の次は性器だ。包丁はアリスの股間にある大事な部分を、ごりごりとノコギリを挽くように切除していき、切り落とした。
アリスは声にならない悲鳴を上げる。しかしその音は、腕に塞がれくぐもって、決して外には出て来なかった。
全身をこわばらせ、脂汗に濡れる。体中をびくびくと痙攣させ、激痛に震え続ける。
そしてアリスは、あまりにも血生臭いこの現実に耐えられなくなり、白目をむいて泡を吹いた。気絶したのだ。
ただその激痛は、体そのものにとっても強度な負担であるらしく、体それ自体が反射的にびくりびくりと震え続けていた。

アリスは手術が終わるまで目を覚ますことはなかった。そして元のアリスとして目を覚ますことももはやなかった。
切り裂かれた股間部は丁寧に縫い合わされ、つるつるとしたマネキンのそこのようになってしまっている。
さらに、肉まんのようにふっくらと膨らんだ乳房も、ごりごりと削ぎ落とされてゆく。
チェーンソーのようなもので両手足は切り落とされ、四足で歩く犬のような姿になってしまった。
ぼとぼとと鉄の箱に積み上げられてゆくのは、血にまみれたアリスだった部品たちだ。内臓から肉まで、山のようにつみあげられている。
終いには頭に穴を開けられ、脳みその切除が行われた。桃色の豆腐。

手術を受けてなお、アリスは息をしていたが、それは肉体だけが連続性を持った、アリスであった何かにすぎなかった。








【3.うどんげ耐久実験】

腹と手首、そして足首に縄をむすびつけられ、天井から吊るされながらも、うどんげは暴れ、すがるような瞳で私を見つめていた。
永遠亭の地下に人目を避けるように作られたこの第三実験室、その存在を知れば、無傷では帰れない。
私の可愛い一番うさぎちゃんでさえ、例外ではないのだ。私の足音が、かつかつとタイルを鳴らす。

「ししょおお!! 嫌です! 離して下さい! もう、限界です!!」
「限界と言えるうちは、限界じゃないのよ。安心しなさい」

うどんげの高い少女声は、部屋の中で共鳴して、決して外には漏れない。ここはそういう部屋なのだ。
むき出しになった股間に付いた小豆のようなクリトリスは、真っ赤に充血し、パンパンに腫れ上がっている。
その根本は細く編まれた糸により縛られており、その糸の垂れ下がった先には、四角い鉄のおもりが吊るされていた。
ざっと1kg、ペットボトル一本分の重量が、重力の助けを得てうどんげの弱点をギリギリと締めあげているのである。

「はい、それじゃあもう少し頑張ってみましょうか」

うどんげはううと唸りながらその苦痛に耐えていたのだが、まだまだ余裕が有るように見て取れたので、
少々早いが、おもりの数を増やしていくことにした。おもりならいくらでもある。
おもりの下に付けられた銀色のフックに、さらにおもりを一つかける。これで重量は二倍になった。

「ひっ、ヤ、も、駄目ですっっ!!! あ、あ、ちぎれる、千切れます! 千切れますっ!!!」
「大げさね」

真っ赤な瞳を充血させて、涙をポロポロ流す。そろそろ耐えられないぐらいに痛くなってくる頃だ。
クリトリスは真っ赤に染まり、そして先端から徐々に、鬱血したような紫に変色してゆくのである。
その白い首筋には、痛みからぬらぬらと汗が浮かび照明を受けててらてらと輝いていた。
舌を這わす。するとうどんげの中でようく熟成された、しっとりとした塩の味が味蕾いっぱいに広がる。
そうだ、もっとおもりを追加しよう。そうすれば、もっといい声で泣いてくれるはずだ。
あーあーと悲鳴を上げ続けていたうどんげは、私が台の上のおもりをつかむと、泣きそうな顔になって叫んだ。

「あ゛あああぁあぁ!! お願いしまず!! や、やめ、やだ、やだやだやだああぁ!!!!」

クリトリスは真っ赤だ。指ではじけば、破裂してしまいそうなほどに、ぷっくりと腫れ上がっている。
もう一つおもりを追加すれば、どうなってしまうのだろう。とはいえ、まだまだ千切れるまではいかないか。
そして、おもりの下におもりを追加してゆく。3kgものおもりを乗せると、いよいようどんげはおかしくなった。

「あ゛あああぁぁぁあああ!!! ああ゛ああぁぁ!! どっで! 取ってよおおお!!!」

吊るされた哀れな格好のままで、両手両足をばたつかせている。支えのロープが誘われ、うどんげがゆらゆらと揺れる。
ただそれだけ、なんの意味もない行為だ。クリトリスに吊るされているおもりがゆれて、かえって苦しいぐらいだろう。

「ほら、お注射しましょうね〜」

私はクリトリスを縫い針で刺し、向こう側にまで貫通させた。

「いぎゃあああああああああああ!!!!」

まだ足りない。もう一個、そしてもう一個、傷口からは、真っ赤な血液がちょろちょろと小さな川を形成している。
そしてクリトリスのさきっぽに溜まった真っ赤な水滴を、ぺろりと舌を伸ばして舐めとってしまった。
うどんげの体が、舌を這わすたびにびくびくと痙攣する。快感か苦痛か、それは分からなかった。
うどんげは声にならない声をあげて、動物のように吠え続ける。

「あ゛、あ、あああ、あぎ、ぎがあああぁぁあああぁああ!!!!!」
「ふふ、10kgの鉄に引っ張られるのは、どれくらい痛いのかしらね」

彼女のまっしろな頬は、むしろ真っ青と言って良いほどにまでになっている。
そして、クリトリスも真っ赤な色から黒く濁ったような色になり、ひどい鬱血の様相を見せ始めていた。
それでも私は楽しくて、1kgづつ、段階的におもりを増やしていった。うどんげの声はがらがらと枯れ始め、顔からは命の臭いが消え始める。
15kgを超えた辺りで、うどんげは突然に気絶してしまった。

「えい」
「あギァっ!!??」

もちろんスタンガンで起こす。そしてまたうどんげは痛みに叫び始め、全身を脂汗で濡らしながら泣き喚き続けるのだ。
その顔は涙と汗と鼻水でべっとりと汚れ、おすましとは程遠かったが、むしろこれが可愛らしいのだと私は思った。

「いいわよ、美味しいわようどんげ」

私がその顔をべろべろと舐め回すと、恐怖と軽蔑が混ざり合った目で、こちらを見てくれる。
真っ赤な月のようなそれ、どんどんと私を、戻り得ない悦楽の底へと引きずりこんでゆく。
うどんげはまた気絶した。かまわず錘を増やし、20kgにした。そして23kg、25kgと増やしていくうちに、突然起き上がって叫び始める。
そしてその小さな口から、明るい黄土色の吐瀉物をげえげえと床に吐き出し始める。
吐瀉物特有のすっぱい匂いが、実験室全体に広がってゆく。苦しさと痛みのあまり、内臓がおかしくなっていた。

「……! ……!!!」

うどんげは、胃液まみれの口もそのままに、ぼんやりした瞳で壁のしみを見つめている。
すでにクリトリスは限界にまで引き伸ばされ、びくりびくりと活動し、千切れまいと踏ん張っている。
痛覚はもう死んでいる。びりびりと痺れる感覚が残っているだけなのだろう。
ただ、得体のしれない苦しさは残り続けているようで、うどんげははあはあと荒い呼吸をいつまでも続けている。
私はおもりの重量を30kgにまで増やした。とどめを刺すつもりだったのだ。
それでもうどんげのクリトリスは耐え続けたので、おもりは一気に40kgにまで増やされた。
ゴムのように伸びきったクリトリスが、瀕死の生き物のようにぴくぴくと震え続けている。
そして。

「ア゛っっッ!!??」

おかしな声をあげて、うどんげの体がはねた。40kgの鉄のおもりたちは、つみ木の城を崩したようにがらがらと崩れていった。

「ひぎゃああああああああああああああ!!!!!」

一際大きな叫び声があがる。クリトリスがあったはずの場所には、もはや肉色の傷口しかなく、
鉄色のおもりたちに抗議するように、尿のような勢いで、しぱしぱと血液を撒き散らすのであった。
そして、尿道からはほんものの黄色い水が、びしゃびしゃと勢い良く噴射され始める。

「うどんげ。ほら、あなたのクリトリス。取れちゃったわねえ、どうしましょうか」

私の手の平には、本当に豆になってしまったかのようなクリトリスが、どことも繋がることもなく存在していた。
それを見たうどんげは、喚くでも泣くでもなく、ただ悲しそうな顔をして唇を噛み締めた。
その肉を試食するのは私だ。その小さなクリトリスを口に入れ、大事に大事に、飴のように舐めまわす。
うどんげの味が染み付いた、血のようにしょっぱい生肉のような感覚である。芯の部分は以外にコリコリとして、旨い。
私がそれを飲み込むと、この世にうどんげのクリトリスが、風の様にこの世から消え去ってしまうのだ。
そしてそんな感慨もなく、肉として咀嚼し、肉として食べてしまった。













【4.一瞬の出来事】
紫色に淡く光る魔法陣、そこから現れたのは思いもよらぬバケモノであった。
横幅にして十メートルはあろうかという口は、うねうねと蠢き、無数の舌が強酸性の唾液と絡みながら異様な悪臭を放っている。
そして口の周りから発達している、樹の幹のように太い触手である。それらはからまり、うねりあいながら徐々に図書館を侵食し始めた。
召喚式にも計算にも何も落ち度はなかったはず。呆然と立ちつくすパチュリーに、小悪魔の叫びが飛んだ。

「パチュリー様、早く解除して下さ……!?」

丸太のような触手が、突風の速さで小悪魔の腹に絡みつき、ぐちゃりという水性の音を立てながら握りつぶしてしまった。
緑色の触手が赤に染まる。小悪魔は一瞬で気絶したのか、それとも絶命したのか、白目をむいて触手の先にだらりとぶら下がっている。
床に取り残された下半身は情けなくも失禁しながら、ひざをつき、そして床に崩れ落ちた。

「あ、あ……う、うえ゛ぁ」

パチュリーは尻餅をつく。小悪魔の上半身は、空腹した化け物の大口に放り込まれ、
くしゃりくしゃりと骨を砕く音とともに、やがて全て見えなくなってしまった。小悪魔の下半身も、ただ菓子のように消費される。
パチュリーはこみ上げる胃液をこらえながら、紅いカーペットの床を這ってゆく。
その先には魔導書があった。この召喚のために紐解いた魔導書、しかしそこまでの1メートルはあまりにも遠い。

「ひっっ!!??」

ひんやりと粘ついた触手が、パチュリーの右足に優しくからまってくる。そして、ずるずると、遊ぶように彼女を引きづり始めた。
手の先にあった魔導書はますます遠くなり、やがて左足にもその魔の手は迫り始めた。からまる。そして吊るし上げられる。
両足をまとめあげられ、空中にぶら下がることになったパチュリーは、その化け物の姿をまともに見てしまう。
それは幻想郷のあらゆる妖怪と比べても、あまりにおぞましく、非現実的で会った。
全身の感覚がおかしくなり、ひどい寒気がした。筋肉が無くなってしまったかのように全身の力が弱まり、尿道から液体が漏れ始める。
怪物はそんなパチュリーの足に無数の触手をからめてゆく。その真っ白い素足が、緑色の触手で埋め尽くされてゆく。

「い、嫌ぁ」

パチュリーの喉は凍り、まともに声が出せながった。全身ががたがたと震える。
やがて口が開くと、小悪魔の血液で暗い赤ににじんだ紫色の舌が大小合わせて八枚ほど蠢いているのが見えた。
その中には、まだ消化されきっていない、小悪魔の哀れな生首もあった。

「た、たべ、ないでぇ……っっ!」

顔を涙でびしょびしょにしながら、か細い声を絞りだすが、怪物にとってパチュリーは、もはやただの肉にすぎなかった。
緑色の触手が柔足を締めあげると、脂肪と血液がしぼり出される生々しい音と共に、両足の骨が砕け、触手は鮮血で染まった。

「嫌あ゛あ゛ああああああああああぁぁぁ!!!」

普段の冷静さはすでに無く、獣のように絶叫した。触手は、小枝を折るように左足をもぎ取ると、ぬめった舌の海にその肉片を沈めた。
怪物は新鮮で甘い脂肪にしたなめずりをする。右足もはぎ取られる。パチュリーはももの切断面から噴水のように血を吐き出しながら、
瀕死の魚のようにピクピクと痙攣していた。両手が引きちぎられる時にはもう、叫ぶことさえできなくなっていた。
肉厚の舌をだらりと出し、血液まじりの涎をたらしている。顔は尿と涙と血液で汚れ、見るも無残な状態だ。
服はずたずたに破け、ふっくらとした乳房が重力に従いだらりとこぼれ落ちていた。その乳が、果実のようにもぎ取られる。

「あ゛っ……ぁ」

肺に残っているわずかな空気が、かすかなうめき声を許している。腹から胸まで、すでに肉厚の触手で覆われている。
その触手がパチュリーを締めあげると、空気と粘液と油のいりまじった水溶性の異音が触手の中からこぼれてきた。
内蔵は全て破裂しているはずだ。20cmほどの触手が首まわりを一捻りすると、パチュリーの首は簡単に取れて、怪物の口に落ちた。
瞳は閉じられている。魔女とて、首を引きちぎられてなお生き続けるのは、不可能だったのであろう。
怪物はバラバラに引き裂かれた胴体を口に押し込むと、美味しそうにそれらを咀嚼した。
パチュリーの美しい体は、ベタベタのミンチ肉になって怪物の養分となった。

やがて餌が無くなったことを悟る。本棚をなぎ倒しながら展開されていた触手はだんだんと怪物の周りにまとまり、魔法陣の中に沈んでいった。
眠るのだろう。自分を呼び出す、哀れな羊が現れるまで。

図書館に残されたのは、散乱した書物と本棚、そしてまだ暖かい二人の少女の血痕だけであった。















【5.死体冒涜者】
九月十四日 午後一時十三分 霧雨魔理沙、自宅にて死亡する。享年14歳。それが人間の里の医者が下した判断であった。
吐瀉物と排泄物を検査した結果、おおよそ以下のような経緯で死に至ったと推定された。

恐らく、いつものように茸を漁り、そしてほんの少し目利きを間違えて毒のあるものを誤食してしまったのだ。
道具と魔導書がちらばった小さな実験部屋で、急激な腹痛とともに魔理沙は膝をつく。全身の異常な発汗、そして凍えるような悪寒。
すぐに床に倒れ込んだ魔理沙は哀れなうめき声をあげながらじたばたと四肢を踊らせ、床を這いずりまわった。
転がり落ちるように悪化する症状、魔理沙は痛みのあまり無意識に絶叫していたが、無常にもそこは森の奥なのだ。
全身の筋肉が混線し、尿道と肛門からどろどろになった汚物が垂れ流しになる。
しかしそれさえも、朦朧とした意識の中ではネズミが駆けまわる足音と区別がつかなかった。
やがて視神経と聴神経が消耗し、焼け焦げる。魔理沙は胃の中の全てを嘔吐する。
血を吐いて気絶したのは発生からほんの五分後、その後も激痛からか痙攣を続け、十分経った頃にはまったく動かなくなった。
発見はその一時間後、イタズラを仕掛けようとした三月精が異臭に気づいたことによる。
泣きじゃくる妖精の通報に、里が衝撃するまでそれほど時間はかからなかった。

魔理沙は里の病院に搬送され、すぐに検査にかけられた。しかし、体温は落ち、体はピクリとも動かない。
回復の見込みはあるのか。その判断をする上で決定的だったのは、魔理沙の家から発見された茸であった。
「この茸を食べて、死ななかった者はいない」
その毒は強力で、まともな人間なら誤食した時点で死が確定する。少なくとも里の医療水準であれば、回復はかなわない。
医者は静かに首を振る。魔理沙は死んだのだ。胃の洗浄などもなされたが、回復することはなかった。



魔理沙は親類と縁を切っていたため、アリスやにとりなど友人が手配する他なかった。
魔理沙の家にはお金がなく、独特の魔術用具も市場価値があるとは言えない。予算と相談して、葬儀場を探すのがまず一苦労であった。
その上、魔理沙は里で盗みを働いていたため、良さそうな葬儀屋があっても、世間を気にしてか断られてしまうのである。
とはいえ、友人の死体になんの供養もないのも心が痛む。消去法の結果、探り当てたのが町外れの葬儀屋であった。
床に穴が開き、ネズミも走るようなボロボロの建物であった、里の人間も、大抵ここには頼まない。
ただ、ここに頼むのが一番安く上がるというのも、紛れも無い事実だ。
アリスが中に入ると、40代ごろだろうか、木綿の着物に身を包んだ葬儀屋の主人がのっそりと姿を現す。
髪はまばらに伸びており、青黒い無精髭が口元を覆っていた。瞼の下に隈があり、目つきは鋭い。
しかし、風貌に反して善良な人間のようで、アリスが事情を話すと、相場の半値以下の価格で葬儀を受け持ってくれた。

かくして、魔理沙の葬儀は無事執り行われた。参列したのは友人が十数人ほど、その中には霊夢や三月精、チルノ等の姿もあった。
魔理沙の体には死に化粧が施されている。眠るようなその姿は人形のような、作り物めいた美しさをたたえていた。
一通り葬儀が終わるころ、外は赤い夕焼けに染まっていた。参列者たちは、魔理沙のことを葬儀屋に任せ、次々に帰っていく。
火葬が行われるのは明日である。それまで、魔理沙の思い出話でもしながら宴会でもするのだろうか。
日が落ちてゆく。ひんやりとした空気のその夜中、寺の奥には魔理沙入りの棺だけが取り残されることとなった。

月の光が障子越しに差し込む青い夜中、部屋の中に細く小さな小さな足音が生まれた。
それは葬儀屋であった。魔理沙の友人が帰路についた後、この夜に備えるため早めの睡眠を取っていた。ずんぐりと大きな手で、棺桶の蓋を開ける。
魔理沙は微動だにもせず、そのままの姿で、棺桶の中に寝そべっていた。友人たっての希望で、服はいつものエプロンドレッスである。
「やはり、めんこい……」
魔理沙の顔には化粧が施され、死に様が嘘のように安らかであった。まるで生きているかのようだ。桃色の唇が潤んでいる。
葬儀屋の手が魔理沙の頬に触れる。柔らかい。これが今から全て、彼の蹂躙するところとなるのだ。
棺桶から出された魔理沙はすぐそばの畳に寝かされる。葬儀屋の震える手が上半身のボタンを外してゆく。
手慣れた様子でブラジャーを取り外すと、平坦だがわずかに盛り上がった胸が、葬儀屋の前に顕になった。
片手にも余裕で収まる、あまりにもささやかな胸であったが、魔理沙ぐらいの年齢であれば、かえって可愛らしい。
その乳首はイチゴミルクのように甘い桃色をしていた。

葬儀屋がこの仕事を受けたのは、なんのことはない、魔理沙とセックスしたかったからだ。
古い価値観の残る人間の里では、葬儀屋など卑しい血脈の者の生業であった。勿論のこと、生活は貧しい。
それゆえ彼は、常に女に飢えていたのである。成人するより昔から、死体が彼の相手であった。犯した死体は百に及ぶだろうか。
その中には熟女もいれば幼女もおり、魔理沙は今、その被害者のうちの一人になろうとしているのである。

葬儀屋の魔の手は下半身にも及ぶ。スカートをめくると、布のおしめを履かされていた。
当然ながら死体には意識がないので、排泄物などが漏れでてしまわないようにするための処置が必要だったのである。
おしめを取り外す。死亡の過程であらかた出てしまったのか、特に排泄物などで汚れた様子はない。
わずかに金色の縮れ毛が生えた性器と、しっとりと肉すいた臀部は、顔と同じく白い肉色で、
華奢な肉づき方であったが、成人女性とは異なる魅力を備えていた。強引にその細い足を開く。死んで一日ほどの死体にしては、関節も動かし安かった。
そして、葬儀屋はその男を知らない膣口を、ねっとりとした舌使いで愛撫した。濡れることはないが、ただ、味が知りたかった。
尿と汗のまじった塩味がする。まだろくに使ったこともないようで、膣穴はあまり柔らかくない。指を差し込むと、薄い処女膜が確認できた。
大物がかかった。これだけの美少女で、性交が出来る年齢で、しかも処女である娘は、
現代日本にくらべ結婚年齢の低い幻想郷において、かなり希少な存在である。
葬儀屋は手元に用意していたローションを、丁寧に膣に塗りこんだ。まだ子供っぽさを残した膣が、ランプの明かりでぬらぬらと光る。
葬儀屋の股間には、陰毛にまみれた真っ黒い男根が、塔のようにそそり立っている。そして包茎につつまれた亀頭を、ゆっくりと膣に挿入する。
膣内はあまりにも窮屈だ。魔理沙は少女であるうえに、同年代でも割りと小柄である。その膣が狭いのも、なるほど道理と言えた。
ぶちりと処女膜が敗れる。股の間から涙のように一筋の血液がこぼれてゆく。葬儀屋は挿入したまま魔理沙を抱きしめ、唇をべろべろと舐め回した。
中年男の太い男根が、少女の膣をゴリゴリと押し広げてゆく。魔理沙は死んでいる。ゆえに強姦ではなかった。
しかし、その絵面は、まさに強姦のそれであった。葬儀屋は魔理沙に、強引なディープキスをする。

「うぅ」
瞬間、魔理沙の口から、何かうめき声のようなものが聞こえた。葬儀屋はぎょっとして、魔理沙から男根を抜いた。
恐る恐る顔を見た。わずかに顔をしかめているようにも見える。そんなはずはない。医師も魔理沙の死を確認していたはずだし、体温も落ちきっている。
念のため鼓動を確認する。すると、それまでなかったはずの脈動が、確かにあった。
「ゲホッ、ゲホッ」
魔理沙は咳き込む。うっすらと目を開け、そしてまるで、いままで眠っていただけだというかのように、頭をポリポリと掻いた。
まだ意識は覚醒しきっていないようで、寝ぼけたような顔のままぼうっと辺りを見回している。
そして自分の、はだけたエプロンドレスを見ると、驚いたように飛び起きた。
「なっ、これ……!」
股間が痛むのか片手で押さえる。そして血の混じった粘液がそこを覆っているとわかると、血の気が引いたかのように真っ青になった。
そして目の前にいたのは、下半身を丸出しにした男だ。言い訳は出来ない。
事態を察知した魔理沙は男を睨みつける。
「だ、ま、まさか、お前か? 死んでると思って、やったのか?」
妙に抑揚のない喋り方のはしばしに、純潔を奪われた魔理沙の怒りがこもっていた。葬儀屋は混乱する。
聞く所によれば、目の前の少女は魔法に長けているらしい。
毒に気づいた瞬間に、魔術を施し仮死状態になることで、間一髪で難を逃れたのかもしれない。
だが、魔法の心得も知識もない葬儀屋には、ことのカラクリが理解できなかった。
魔理沙は、軽蔑するような目つきで葬儀屋をじっと睨みつけつつ、恥部を服で隠しながらじりじりと後退する。
「似たようなことやってきたんだろ、今まで。運がなかったな」
その声は、悲しみと怒りと、そして強がりか、わずかに震えていた。
「お前のやったことを言いふらしてやる。お前は、終わりだ。覚悟しろ、この強姦魔」
そうだ終わりだ。今でさえ、里の外れに住まうことを許されているだけの身分、このことが知れれば、里を追放されるだろう。
その瞬間、葬儀屋は魔理沙に飛びついていた。
「やっっ!!」
組み付かれ、床の畳にたたきつけられる。
「ぐあっ!」
魔理沙は背中を思い切り打ち、思わず咳き込んだ。そして葬儀屋の太い腕が、魔理沙の細首を腕力のかぎりに締め上げ始めた。
「やめ……ろっ! ぐっっ!!」
魔理沙はその両手で首に回った腕を引き剥がそうとするが、力の差はいかんともしがたく、葬儀屋はほとんど動じない。
靴下もない裸の足が葬儀屋の腹を蹴飛ばしてくる。あまりにも弱々しい蹴り、何の意味もない。
最悪の展開である。葬儀屋は決断したのだ。過去の死姦の数々が知られるぐらいなら、この娘を殺してしまおう、と。
魔理沙が死んでいることはもはや周知の事実となっている。明日は火葬だ。よほどのヘマをしなければ殺しても隠し通せるのだ。
知ってか知らずか、魔理沙の表情は気弱なものに取って代わられていた。魔理沙はもはや、狩られる小動物であった。
「や、め……」
魔理沙の瞳から涙が流れる。興奮した葬儀屋の股間は、すでに勃起を取り戻していた。
ついでだから、生きた娘の味も知っておこう。葬儀屋は今まで、死体としか寝た経験がなかった。
魔理沙は処女であったが、葬儀屋も、死体を除いて考えるとすれば、童貞だったのである。
ローションでベタベタになっている魔理沙の股間にまた男根が挿入される。膣の奥にたまったローションと血液が、圧迫されて溢れ出てくる。
「あ、が……ひぃ」
魔理沙は口を開けて、舌をだらりと出し、必死に酸素を取り込もうとしている。挿入されたことさえ、もはや意識の中になかった。
あれだけ暴れていた両手足も、もはや力さえ入らないようで、葬儀屋の腕を弱々しくつかむのみである。
一方、膣は驚くほど良く締まる。全身の筋肉がこわばっているのか、先ほどとは段違いに気持ちが良い。
葬儀屋は首を絞めたまま、再び魔理沙にディープキスをした。もうまともな抵抗もない。
ガンガンと子宮口を貫く。魔理沙の膣は、もう数分後に死ぬということも理解できないのか、精子を搾り取ろうとひくひくと絡みついている。
「……っ!」
魔理沙は許しを請う目で葬儀屋を見た。もはや瀕死の犬である。だがそれさえも、交尾を燃え上がらせるスパイスにしかならない。
魔理沙の手のひらが、腕からそっとほどけ、畳の床に落ちる。魔理沙の幼い膣は、人生始めでの、そして最期の精子を吸い取るため、一際強く収縮した。
射精が始まる。子宮口にこびりついた破瓜の血に、白い精液が交じる。わずかつまようじレベルの穴を通り、卵子の部屋へと突き進んでゆく。
魔理沙の全身がビクビクと痙攣して、瞳は白目をむき、尿道からわずかな残尿をだらだらとこぼしていた。
膣の収縮が弱くなり、やがて普段入れているような死人のそれになっていった。
警戒しているのか、葬儀屋はそのまま数十分、まりさの首から手を離すことはなかった。精液まみれの膣になんども射精を試みた。
しかし、魔理沙が再び葬儀屋を見ることも無ければ、指を動かすこともなかった。
ようやく納得したのか、首から手が離す。魔理沙の首には、縄で締められ続けたような酷いアザが残ってしまった。
男根か抜き取られると、性器いっぱいに溜まった白い精液が、ごぽりごぽりと音を立てながら畳へとこぼれていった。

性交の後処理をすると、葬儀屋はまた蘇るのではないかと警戒し、その後夜通し見張っていた。
先ほど通報されればただの強姦であったが、今通報されれば強姦殺人である。起きて逃げでもされれば非常にまずい。
だがそれからも、魔理沙は起き上がらず、喋ることも動くこともなかった。あれだけの短時間である。小細工をする余裕もなかったのだろう。
魔理沙は死んだ。一人の男の性欲のはけ口となって死んだのである。

魔理沙の死体は朝早くに火葬場へと輸送された。先日の参列者が、みなここに集まっているが、昨日の悲劇に気づいたものは誰一人としていなかった。
葬儀屋は幾度と無く死姦を繰り返しており、痕跡を隠す術には長けていたのである。不自然なアザは化粧で隠され、精液の臭いも洗い落とされていた。
一人づつ、魔理沙に別れを告げる。数時間前にレイプされ殺されたということを微塵も感じさせない、安らかで穏やかな表情。
すべて、葬儀屋の手による作り物であった。魔理沙の本当の感情は、おしろいの下に全く隠されてしまったのである。
棺桶の蓋が閉じられる。棺桶に火がつき、魔理沙はもうもうと立ち上る黒い煙となる。
骨はむらのない白になり、肉は全て灰になった。膣の奥で分裂を止めた受精卵も含めて、全て消えた。
葬儀場にはただ、人々のすすり泣く声だけが残されていた。














【6.爪痕】
青空には白い雲がゆったりと浮かんでいる。春のはじめの小川のように澄んだ色をした空の下、広大な八雲邸の住民は、狐と猫の二匹だけであった。
絡み合う吐息が聞こえてくる。その情事を目撃するのは、コタツの上に配された一台のビデオカメラだけであった。

橙は、寺子屋帰りのいつもの服で畳に寝そべっていたが、下半身を隠していたドロワースはすでに脱がされて、平坦な幼児の下半身が淫靡に露出していた。
藍の人差し指の腹が、橙の、すべすべで無垢な膣のくぼみにそってぬるぬると動く。指はわずかに粘り気のある唾液でしっとりと濡れている。
尻の方面から、クリトリスの皮へと指は滑ってゆく。そして、まったく皮で包まれた陰核にたどり着くと、藍の指は楽しそうに、
勃起することさえしらないクリトリスをこね回すのだ。橙はヒリヒリするような痛みを感じて、腰をビクつかせた。
藍はうっとりとした顔をして、濡れた口元で、いまだ幼児のものと見分けがつかないそこに、艶かしく接吻した。
「ん、はぁ、ふぅぅ」
舌を出し、開ききっていない膣の穴を舐めまわす。そして、尿道口、味わうように舌が上下するたび、ピリピリとした感覚が下半身に走った。
まだ童子そのものの橙の体にとって、そこはただ、剥き出しの感覚器だ。
藍の左手がまったく平坦な橙の胸を服の上から撫でる。
「橙、気持ちいい?」
橙は無言で頷いた。藍は興奮しているようで、いつもなら見せないようなまっかな頬で橙を見上げている。鼻息も荒い。
毛も生えていない部分にまたも吸い付いた。割れ目を作るしっとりとした肉を甘咬みし、分泌された汁を嬉しそうにすする。
藍様はこういうことが好きなのだ。おしっこを出すところを舐めるのが。橙はぎゅっと目をつむった。
橙の膣が唾液でべとべとになると、藍の興味は柔らかな二つの尻肉に移った。橙は心得たようにくるりとうつ伏せになった。
薄く盛り上がった尻の合間に、ひくひくとすぼまる小さな穴があった。藍はためらいもなくそこに舌を伸ばし、
肛門に潜りこむように、執拗にその穴の周りを舐めた。妙な感触、二本のしっぽがくねくねと動く。まるで、排泄させられているかのようだ。
二、三本の指が橙の肛門に挿入されてゆく。藍が腸壁を引っ掻くように撫でると、橙の体から熱い汗がこぼれてきた。
橙は尻の穴を弄ばれる感触が苦手だった。執拗に愛撫されると、そのうち粗相をしてしまいそうになる。尿道がヒクヒクと収縮する。
橙はちらりとコタツの上のビデオカメラを見る。そんな姿だけは、絶対に撮られたくない。
そんな気持ちを知ってかしらずか、藍は、その親指を肛門の奥の奥まで挿入し、皺さえもなくなったアナルに舌を這わせた。
「うぅぅ」
橙は、自分のスカートのすそをぎゅっと握りしめながら、小さなうめき声を上げる。
「どうしたの橙?」
「き、気持よくて……」
咄嗟の嘘だった。しかし、藍は気づいてもいないようすで、嬉しそうに笑うとふたたび肛門で遊び続けた。
そして一分ほど、橙の肛門は弄ばれ続けた。途中、藍は立ち上がり、コタツの上のビデオカメラを取りに行った。
橙の広がったアナルを接写するためだ。橙は、自分の穴の中まで磁気テープに記憶されていると思うと、それだけでたまらなく恥ずかしかった。
「ねえ橙」
「はい、らんしゃま」
震えた心を隠すように、努めていつもどおりの返事をした。
「今度はね、私のここも舐めてほしいんだけど、出来るかな?」
藍はスカートをたくし上げる。藍の陰毛はライ麦畑のように鮮やかな黄金色で、男の人なら、見ただけで興奮してしまうのだろうと、橙は思った。
そして、膣の割れ目のちょうどクリトリスがある部分からは、狐の術か、15cmほどの大きく太いペニスがそそり立っているのである。
橙にとって、すでにニつとも見慣れた光景となっていた。
「はい」
そしてぽつりと返事をすると、橙は猫の俊敏さでぴょんと飛び起きた。
弄ばれた肛門は、唾液とね演繹が絡みあい、広がりきっていたためまだじんじんと痛かった。

藍が畳に寝そべっている。今度は橙が、シックスナインの形で覆いかぶさるようだ。
藍は、小さい舌でなめられるのが好きだったが、舐めている橙の股間の様子を観察するのもまた好きだった。橙はそれを知っているのだ。
あらわになった藍のペニスを見る。尿と性臭のまじりあったような臭いが、橙の鼻に絡まる。嗅いで気分の良い臭いではなかった。
充血して血管が浮き上がっている。皮の色は肌よりもわずかに黒ずんでおり、亀頭の先から溢れる液でぬらぬらと艶かしく濡れていた。
不気味な形に見えた。橙はわずかにためらった後、思い切り良く亀頭にしゃぶりついた。
小さな指先は陰毛の中へ、すでに愛液でべとべとになった藍の膣の穴を、おもちゃのようにいじくり回す。
ねちょねちょといやらしい音をたてる。橙が愛撫するまでもなく、藍は発情しきっているのだ。
「あぁ、とってもいい、橙……そのまま、そ、あ、あぁぁ」
熱を帯びた吐息が漏れる。らんしゃまは喜んでくれているらしい。
手慣れた様子で大きく首を動かし、目の前のペニスをただしゃぶる。一旦口を話、側面から食いつく、
長い舌でれろれろと裏筋を舐め、こぼれてきたカウパー液を吸い取った。
一方で橙の下半身では、藍が長い中指で、橙の入り口のまわりをなぞるように指を動かしていた。左手にはカメラを持ち、橙の痴態を撮影している。
唾液と分泌液が混ざったものが、ネバつきながら糸を引く。そして一粒のしずくがたらりと、藍の口元にこぼれ落ちた。
藍のペニスはパンパンに膨れ上がり、先程よりも一、ニセンチは大きくなったように思えた。
ひんやりとした藍の右手が、可愛らしい尻たぶをなでる。
「はい、よくできました」
橙はペニスから口を離す。尿まじりの生臭さを持ったペニスの味が、口いっぱいに広がっている。
おもわず咳き込みそうになったが、藍の手前、なんとか飲み込んだ。
「ほら、こっちおいで、キスしてあげるから」
橙はためらいもなくくるりと体を動かすと藍に唇を預けた。お互いの唇は、唾液やらいろいろな汁やらですでに濡れている。
ちゅっちゅと音を立てて唇が触れ合うたび、汗と愛液でしょっぱい味が、橙の口の中に流れ込んできた。
そしてなんの予告もなく、藍の手がベストの中、シャツに守られた薄い子供用下着の中へともぐりこんでゆく。
橙の胸はまだ少年のものとさほど変わりがないほどの盛り上がりしかなかった。だが、そこにあるわずかな柔らかさ、
桃色の乳首の感触などは、藍を興奮させるのに十分な要素を備えていた。
「ありがとうございます……」
乳首の先を引っかかれ、震えながらほほえむ橙。
「ふふ、橙、フェラ上手くなったねぇ、練習した?」
「いつもらんしゃまの舐めてますから」

それだけ言うと、橙は藍の上から起き上がり、畳に寝転んだ。次に何をされるのか、橙にはわかっていた。性器の準備が調えば、そのまま交尾をする。
身も心も子供である橙には、まだ初潮すら現れていなかったが、藍に教えこまれた結果として知識・経験とも寺子屋の誰よりも豊富であった。
恥ずかしがるそぶりも見せず大股開きになる。実際、顔から火が出るほど恥ずかしい。顔には出さないだけだ。
こうでもしなければ、子猫の穴に入れることは出来ない。それに、らんしゃまも喜んでくれる。橙は口を固く結んだ。
「ああ、とっても良い格好だよ、橙」
藍は運動会にやってきた親のように、夢中でカメラを回していた。
「ピースしながらさ、おまた開いてみようか? ね?」
橙は言うとおり、顔のそばでピースサインをつくり、余った手で膣の中身を露出させた。そして不器用な作り笑顔。
知ってか知らずか、藍は鼻息を荒くしながら、舐め回すようにカメラの視点を動かした。
「上手いよ、ほんと上手い」
藍はいかにも上機嫌だ。橙は涙が出そうになった。そして満足したのか、藍はカメラを畳の上に置いた。
そのレンズは橙の性器へと向けられている。このままの体勢で交尾すれば、二人の結合部が記録されるわけだ。
「さ、そろそろしようか」
軽い口調で言う。
「橙はどっちの穴でしたい?」
藍が期待に満ちた眼差しで橙の体を視姦している。ペニスはガチガチに勃起していて、射精しなければもはや収まりも付きそうになかった。
橙としては、正直、どちらの穴にも入れてほしくはない。いつもの優しいらんしゃまに戻って欲しかった。
どうしてそのようなことを聞くんだろう。橙はやり場のない悲しみから、涙をこぼしそうになった。
だが、橙は藍の式だ。まるで恥ずかしがっているかのように袖で目元を隠し、藍が喜びそうな言葉を選ぶ。
「らんしゃまの好きな穴に入れて下さい」
たどたどしい誘い文句であったが、藍を誘惑するには十分だった。
「そう? じゃ、前のほうがいいかな」
「……はい」
「痛かったらちゃんと言うんだよ?」
焼けるように熱い亀頭が、橙の膣口にあてがわれる。そしてメリメリと、親指程度の穴に太いそれが潜り込んでゆく。痛くないはずがない。
「んぐぅっ!!」
あまりにも大きかった。割り箸の袋に刀を刺すような、裂けてしまいかねないほどのサイズ違いであった。
妖怪の丈夫な体であることが幸いして、流血するような事態にはならなかったのだが、ズキズキと深い痛みがある。
「……っ! ふ……っ!」
痛いの一言を飲み込み、口をきゅっと結ぶ。亀頭が入れば、後の茎の部分もするすると中へ入っていった。予め愛撫しておいたおかげだ。
抵抗というほどの抵抗はない。前も後ろも、これが初めてではなかったのも、スムーズにことがなされた原因だ。
「はぁ、はぁ」
藍は恍惚の表情で橙に覆いかぶさりつつ、橙のほほに口付けをした。目がギラギラとして怖い。
「気持ちいい?」
「は、はい、らんしゃまのおちんちん、とっても大きいです」
痛々しい笑顔だったが、藍はまったく気づいていないようで、ペニスを乱暴に出し入れしながら、ますます興奮して息を荒くする。
膣の終点に亀頭が届く。子宮の入り口が乱暴にノックされると、橙の口元からうめき声が漏れた。
痛い、苦しい、怖い。しっぽの毛は逆立つ、全身から嫌な汗がこぼれてくる。尖った爪を畳に突き立てた。
「橙、ちぇん……!」
藍はうわごとのように呟きながら、また橙の唇を求めた。舌が中に入り込んでくる。
お互いの唾液が交換される。やめてくださいと叫びたかった。でも、そんなことを言えば嫌われてしまうかもしれない。
目をぎゅっとつむると、目尻から涙がこぼれてきた。
「くっ、ふぅ、で、出るよ、橙!」
前後出入りはますます激しく、そして早くなる。剥き出しの性神経がこすられて失神しそうになる。
「らん、しゃま……」
橙はぼんやりとする意識の中であとちょっとなのかなと思った。
そして、藍のペニスがひときわ怒張すると、熱を帯びた精液が、橙の膣にだくだくと注ぎ込まれ始める。
藍は、本能的に橙の体に抱きつき、ペニスを子宮口に密着させる。初潮も迎えていない子猫を、妊娠させようとするかのように。
橙の瞳には、快感に打ち震える藍の姿が写っている。らんしゃま、気持ちいいのかな。藍はまた強く、橙を抱きしめている。
そして橙の膣は、その心とは無関係に、藍の精液を絞りとり続けていた。

射精が終わってペニスが抜き取られると、橙はまた藍のペニスにしゃぶりついた。
愛液と精液で汚れたそれ。掃除するのも、式の大事な役目であった。亀頭に吸い付くと、尿道に残った精液が橙の口に流れ込んできた。
そして藍は、名残惜しそうな顔をしながらも、射精して萎えたペニスを仕舞い、すくっと立ち上がった。
「橙、気持ちよかったよ」
「はい……」
「私は仕事に行ってくるから、後始末は頼んだよ」
畳部屋には、いまだ雌二匹ぶんのにおいが充満していた。愛液は畳にしみを作り、精液はそこここに飛び散っている。
「分かってます。おしごと、頑張ってくださいね」
「ああ、頼んだよ」
それだけ言うと、藍は部屋を離れる。玄関の扉が開閉する音が聞こえる。そして、ただ広い八雲の屋敷に、橙一人だけがぽつんと取り残された。
そして、それと同時に、橙は屋敷の庭にある井戸へと走った。空は、橙の心など無視するかのように、さわやかに晴れ渡っていた。

橙は、井戸のすぐそばにやってくると、膝を地面につきたまらず嘔吐した。
精液、愛液、汗、尿、そして食べたばかりの朝ごはんなどが、黄色い胃液にまざって、ごぼごぼと溢れ出てくる。
喉が詰まる。息ができない。濁流で地面がべたべたに汚れ、すっぱい臭いがあたりに広がってゆく。
喉に引っかかったものを、咳をすることで無理やり吐き出した。
耐えられなかったのだ。下腹部から広まる痛み、酷いめまい、口いっぱいに気持ちの悪い臭いが広がっている。
橙にはまだ幼く性欲というものが理解できない、そもそも同性の体に特別な感情を抱くことさえが出来なかった。
あの性交は、橙にとって嘔吐するほどの苦痛でしかなかったのだ。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
全力疾走した後のように息が荒い。橙は井戸の縄を引っ張り水を汲むと、粘液まみれになった手足を清らかな冷水で洗い流した。
膣からは藍の精液がこぼれ落ちている。下腹部に力を入れると、ぶりゅぶりゅと空気混じりの音とともに、
白い粘液のかたまりがどろりと土の地面を汚した。指を入れ、精液をかき出す。汚い、でも出さなければもっと汚い。
妊娠をしないことは明らかであったが、それでも股間に精液が溜まっていること自体、耐え難い不快感があった。
汲んだばかりの冷水を、手ですくっては股間にかける。そうするうちに粘液は洗い流され、膣はもとの様子を取り戻していった。
ただ、ペニスで押し広げられたことによる痛み、そしてものが挟まっているような違和感はしばらくそのままだ。
最後に洋服を全部脱ぎ捨て、冷えきった水を頭からかぶった。ぶるぶると震える。凍るように冷たい。
猫は水が苦手だ。だが、そこらじゅうについた愛液は、こうでもしなければ落とせなかった。
そして橙は、まだ膣の中に精液が残っているような気がして、神経質に、膣を10分ほど水で洗い続けた。

このようなことが始まったのは、つい半年ほど前のことだ。マヨイガを離れ、藍のもとで生活していた時期である。
何がきっかけだったのかは、今となっては分からない。ストレスが溜まっていたのか、もとからそのつもりで橙を式にしたのか。
寝ている橙の布団に藍がもぐりこんできて、いきなり体を触ったのだ。
もともとそちらの趣味があったのだろう。数日のうちに行為はエスカレートした。
舌をからませながら性器を触る。乳首にしゃぶりつく。裸にして写真を撮る。そして二ヶ月もするころ、二人は性行為に及んでしまったのだ。
式は主人のための道具で、望まれるように行動しなくてはならない。橙は藍の行為に応えようと必死に取り繕った。
湧き上がる気分の悪さを抑え、笑顔で、あくまで可愛い式として、らんしゃまを受け入れようとしたが、
この半年間、藍の行動を心から理解することはとうとう出来なかった。

過去のことを思い出し、橙はいつのまにか泣き始めていた。
らんしゃまはああすることが好きなんだと、頭では分かっているが、体が受け付けてくれない。肌を重ねるたびに嫌悪感が強くなってゆく。
らんしゃまが望むような淫乱な子猫になって、快楽を分かち合うことが出来ればどんなに楽しいだろうか。
「う、ううぅ、あ、あ……!」
顔をくしゃくしゃにして泣きじゃくっていた。
もう嫌だった。性器を舐められるのも、裸を撮影されるのも、ペニスを入れられるのも、考えただけで頭がおかしくなりそうだった。
前のように、お姉さんのようなお母さんのような、優しいらんしゃまに戻って欲しかった。
けれども、もう後戻りは出来ないのだろう。本心を吐けば、藍と橙の関係は壊れてしまう。
子猫は一人で、悲しみをかかえるしかない。

橙は体を洗い終えると、裸のまま家の中へと戻った。橙の寝室へ行き、汚れた服を部屋の隅に投げ捨てると、敷かれたままの布団に体を潜り込ませた。
今日は何もする気になれなかった。らんしゃまもゆかりしゃまも、夜遅くまで帰ってこないだろう。
橙にできることは、その温かい布団の中で、つかの間の休息に逃避することだけであった。













【7.象と交尾】
姫の暇を潰すため、象の交尾させられることになった。

夜空に浮かぶ月には何一つ変わるところがなかった。それなのにどうして、私はこんなことをさせられるのだろう。
これは夢なのか現実なのか、あまりに異常な状況に、うどんげの心は遊離しかけていた。
うどんげは日本庭園の真ん中で、シングルベッドを縦に分割したような細長い台に、仰向けの体勢で縛り付けられていた。
衣服は全て剥ぎ取られ、両足は膣の中が覗けるほどにまで開かれてしまっている。てゐはその穴を、ローション一杯の細腕でごりごりと掘る。
ガバガバという表現がふさわしいほどに拡張された性器は、てゐの腕が抜き取られてもなお、半開きで生ぬるい膣液がだらだらと溢れさせていた。
これだけのことをされても、うどんげは表情一つ変えない。歯を食いしばって耐えれば、すぐに終わる。抵抗しても何も変わらない。
ただ、生きて帰れるのか、このまま死んでしまうのではないかという原初的な不安だけは、どう身構えても拭えない。
象との交尾。100倍以上の体重差がある二つの生物である。その性交渉がどれだけおぞましいものになるのか、想像することさえ出来ない。
うどんげの肩はかすかに震えていた。直接触れない限りわからないほどかすかに。
「冷たいおくすりウサよ〜」
てゐは木製のハケを片手に、生臭い黄色い液体をうどんげの下半身、特に性器に塗りつける。粘っこい感触は薄めた水糊のようだ。
あらゆる薬草・化学物質を混ぜあわせて作られた強力なフェロモンである。
「これで象さんも鈴仙にゾッコンうさ。どうウサ、象とセックスする気分は」
「……」
意地悪い笑みを浮かべながら顔を覗くてゐ、しかしうどんげは口を一文字にするばかにで何も返さなかった。
「運が悪かったと思って諦めるウサ。ココで生きている以上、姫様にもお師匠様にも逆らえないウサ」
てゐの表情には同情のかけらもなかった。てゐはいつも上手く立ちまわるので、加虐心の矛先はいつもうどんげに向くのである。
赤い瞳から涙が溢れる。ついこの間も永遠亭は楽しいと、月で待つ両親に一筆書いた。本当のことを知れば二人はどう思うだろう。
「部下の前で泣きじゃくったりしないように、せいぜい頑張るウサ。ほら、姫様も兎たちも見てる。」
いくつかの畳が庭園に敷かれ、即席の居間を作っている。輝夜はその上で退屈そうに寝そべっていた。
「はーやーくー! 準備長すぎよ、いつまで待たせるつもり?」
「申し訳ありませんウサ!」
兎達は、縁側やら庭園の石の上やら、あるいは地べたなど、思い思いの場所に座っている。うどんげの痴態を前にひそひそと話している。
うどんげの玉兎としての名誉は、輝夜が思いつく遊びの数々によって、すでに時に落ちていた。もはやうどんげは軍人ではない、ただの遊び道具にすぎない。
てゐは一通りフェロモンを塗り終えると、永遠亭の東門に向けて手を振った。そこには一匹の巨大なアフリカゾウ、上にまたがるのは八意永琳であった。
「お師匠様、準備万端ですウサ!」
「そう。踏み潰されないように早くどきなさい」
灰色の巨体は横に8メートル、地面からの高さでも4メートルはある。推定10トンの怪物だ。しかもアフリカゾウは象の中でも特に気性が荒い。
そして後ろ足の間に、丸太じみた大きさの灰色の陰茎が、鼻と同じようにぶらりと揺れている。色は体と同じ灰色であるが、先端はやや赤みがかっている。
象は鼻を振り上げながら一吠えした。見慣れない生き物に囲まれ気が立っているのか、不機嫌そうに鼻を鳴らす。
その巨体を見て、うどんげの心はあっさりと砕けた。耐えればいいという問題ではなかった。あんなものとさせられては、いくら妖怪でも耐えられるはずがない。
「やっ、嫌、嫌あぁ……、師匠、無理です、無理です……」
象のペニスはヒトの腕よりも太い、この象に関して言えば丸太より酷い。電柱と比べて、ようやく対等であろう。
そんなものに挿入されれば、間違いなく裂けてしまう。内蔵までかき混ぜられて死んでしまう。
「お願いです。や、やめて、やめてぇ……!」
近づくたびに、その大きさが明らかになる。まるで巨人と小人だ。象はどしどしと足を進ませ、うどんげの目の前にやってきた。
鼻がうどんげの肢体を撫でる。メスの臭いを確かめているのかもしれない。うどんげの防衛本能は、それを目の当たりにして一層研ぎ澄まされたものとなった。
「往生際が悪い。諦めなさい」
「あ、あ……!」
永琳の冷徹な一言。うどんげは縛られたまま台の上で、本能的に逃走しようとする。まさに、まな板の上の鯉。その間抜けた姿を見て、てゐは思わず吹き出した。
「いくらしぶとい鈴仙でも、殺されちゃうかもしれないウサね」
そして象は自らの意思でうどんげにまたがろうとする。巨体が動くたびに地面に振動が走り、声にならない悲鳴があがった。
「ほら、こっちよ」
永琳は手綱をとって、なんとかその巨体を制御しようとする。象の力はあまりに強く、木造の小屋ぐらいであれば簡単に潰してしまう。
思うがままにさせていては、それこそ交尾どころではない。
巨木のような両足が宙に浮かぶ。うどんげの顔のすぐそばを足が通る。メスにのしかかる要領で、うどんげの台にまたがったのである。
「ンングッッ!!」
10トンもの巨体がいきなり跨ってきたのだ。少し加減が異なれば、頭を潰され即死していただろう。
台の高さはある程度計算して作られており潰されることはなかったが、恐怖は変わらない。うどんげは耐えられず失禁する。
心臓がバクバクと鳴る。恐怖のあまり体をコントロールできない。ましてうどんげは、軍人失格の臆病者である。
「あーっはははは! おしっこ漏らしてるウサ!」
その一声とともに、兎のほぼ全員がうどんげを嘲笑しはじめた。輝夜もつられて笑っている。
「あ、あ、や、助けて、た、助けてぇ……!!」
うどんげにはもはや赤面する余裕すらなく、荒い呼吸を繰り返しながら助けを求めることしかできないのだ。
しかし、象のペニスはますます大きくなって、少なくとも一発はしないと収まりそうにもなかった。
「てゐ! 笑ってないで、ちゃんと入ってるか見てちょうだい!」
「はいはいウサ〜」
てゐは庭石から立ち上がる。象に見つかり襲われてはたまらないので、そっと忍び足で象の後ろへと回り込んだ。
象のペニスには筋肉があり鼻のように自在に操ることができる。てゐが見た時には、ぬめったペニスの先端が穴をさがしてゆらゆらと彷徨っている所であった。
「入ってないみたいウサ」
「早く補助して、交尾できるようにペニスを動かして頂戴」
てゐはほんの一瞬だけいかにも嫌そうな表情を見せたが、すぐにもとのスマイルに戻った。
「はい、お師匠様!」
永琳の機嫌を損ねれば、うどんげのように虐待の対象となるかもしれない。その不安定な立ち位置を、てゐは理解していた。
子供の小さな手のひらをそっと伸ばす。するとペニスがビクビクと脈動し、いまにも爆発しそうなぐらい熱くなっているのが分かった。
生臭い液体が指と指の間にからみついてくる。
「うへえ」
その尿混じりの性臭に、てゐは閉口した。うどんげのような立場には絶対なりたくないと、また固く決意したのであった。
てゐに気づいたうどんげが、すがるような瞳で見つめてくるが、てゐには助け舟を出すつもりさえ毛頭なかった。
「まったく……ほら、鈴仙のおまんこはここウサよ」
ペニスの先端を無理矢理膣口に当てると、ようやく宝の在り処を理解したらしい。ペニスの先端が押し付けるような圧力を加え始めた。
前戯を受け、ある程度拡張されていたうどんげの性器であったが、大きさが違いすぎてなかなか入らない。下腹部を圧迫して、うどんげを苦しめるばかりだ。
「いい゛いぃ、嫌、嫌ぁ」
うどんげもうどんげで、腰をくねらせて逃げようとするから、まったく入る気配がない。
てゐはうどんげの膣口の肉を掴むと、無理矢理左右に引っ張り、象のペニスが入るギリギリまでそこを押し広げた。
「ほら、さっさとするウサ!」
苛ついててゐが、鉄のようになった陰茎を殴る。その拍子に象のペニスが、ずぼりと膣内に侵入した。
「がっ、あ、んぐうう゛ううああ゛あああ!!!」
ぶちり、ぶちり、ぶちぶちぶちと、最初から気味の悪い音を立てて、うどんげの膣は裂けた。
動脈が引きちぎられ、血液がぼたぼたと溢れる。しかしそれがかえって潤滑油になって、象のペニスはますます奥へと進んでいった。
台の下にはうどんげの尿、噴きでた血、そして象の生臭いが重なりあいながら飛び散っていて、鼻を突く酷い臭いがあたりに漂っていた。
挿入できた興奮からか、象は後ろ足でじたんだを踏む。間違えて巻き込まれたら、足を粉々に潰されそうだ。
「うひっ、踏み潰されないうちに退散するウサ……鈴仙、死なないように頑張るウサよ」
うどんげを置いてきぼりにして一目散に逃げるてゐ。
象は鼻を振り回す。うどんげは激痛で叫び声をあげる。それでも交尾はとまらず、触手のようなペニスは異様な速さで膣穴に出入りしている。
そして苦痛はそれだけではない。象がペニスを深く入れようとかがむと、台と腹の間でうどんげが圧迫されるのだ。
その重さ、乗用車10台分。みしりみしりと、何かにヒビが入る音が、遠くからでも確認できる。
「あ゛あああ゛あああああーーー!!! 痛い痛い痛いいいいいいい!!!!」
首を振って暴れる。もはや獣姦というより拷問ショーと化している。獣のような叫び声。ぼろぼろと涙を流す。
象が腰を思い切り打ち付けると、バキリと嫌な音を立て、腰の骨が砕けた。
「おー」
もたもたした交尾に退屈を感じていた輝夜も、悲痛な悲鳴で目が覚めたようだ。興奮した表情でその光景に見入っている。
有史以来、どれだけの人妖が象と交わったのだろうか。残虐性を備えたそれは、見世物としても上等のものであった。
うどんげは突然に発作のように咳をすると、ごぽごぽと血液の混じった吐瀉物を吐き出し始める。内蔵もいくつか破裂しているだろう。
ペニスはまた硬くなり、膨らみながらもうどんげの奥へと突き進む。また腰を思い切り叩きつけると、子宮が障子のように破れ、また大量の吐血をした。
「ごぼっ、ごぼっ」
血が押し上げられる。口元から川のようにそれを吐き出しながら、ビクリビクリと全身を痙攣させた。
象はまた大きく吠える。ペニスを出し入れする。うどんげの悲鳴はすでに細く、ひいひいと虫のような呼吸をするだけとなった。
丸太のようなペニスで内蔵をかき混ぜられる。いくつもの臓器が潰れ、言葉にならない激痛が脳みそをしびれさせる。
意識が朦朧としている。鈴仙はもう、自分の体がどうなっているのかさえ理解できなくなっていた。
象の体がうどんげにたたきつけられる。
「がはっ……!」
胸の骨が砕け散った。白目をむいて気絶する。
それと同時に大量の射精が始まった。ペニスがビクビクと痙攣すると、ホースを噴射するかのように精子が噴きでた。
グチャグチャになった内臓が精子に満たされ、血液と混じってピンク色になる。あまりの量で、うどんげの腹が風船のように膨れる。
そして圧力からか口から精液が噴き出て、ペニスが引き抜かれると、膣口からも生臭い液体がこぼれ出て行った。
「あ、ひ、ひ……」
うどんげは痙攣するのみ、まだ息はあるようだ。しかし、身体的・精神的ダメージは筆舌に尽くしがたい。
一方で象は久々のセックスに満足したのか、フンと鼻を鳴らすと庭園の隅まで歩くと座り込んでしまった。
「まだ脈はあるみたいウサ」
「あらそう。処置しておくから、手術室に運んでおいて……姫様、どうでした。今夜の余興は」
「んー、いまいちね。潰されてるだけにしか見えなかったし、ゲームやってたほうが楽しいかも」
その後、うどんげは8割の内蔵を移植するという大手術を受けた。長期間意識が戻らなかったのだが、三ヶ月目にしてようやく目を覚ます。
意識を取り戻してまた数ヶ月間は動物を見るだけで叫びだすほどに精神が荒廃していたのだが、
度重なる投薬治療と、妖怪特有の回復能力の高さでなんとか立ち直り、一年もする頃には自分の足で歩けるほどにまで回復していた。
そうして体が元通りになりつつあるとき、病室に永琳がやってきた。
「漸く治ってみたみたいね」
「……はい」
「姫様が、貴女とカバの交尾が見たいそうよ」
「……はい」
「一週間後の日曜日だから、心の準備ぐらいしておきなさい」
うどんげは、自分が使い捨てのおもちゃにすぎないことに、今更ながら気がついてしまった。
どうしてこうなってしまったのだろう。

その夜、うどんげは月の両親に手紙を書いた。
『出来損ないの娘でした。もう楽になりたいんです。ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……』
翌日、病室の隅に、兎の死体一匹分、天井からぶら下がっていた。
うどんげ殴りたい(愛ゆえ)
おにく
作品情報
作品集:
7
投稿日時:
2013/04/01 19:13:04
更新日時:
2013/04/02 04:13:04
評価:
12/18
POINT:
1350
Rate:
14.47
分類
アリス
うどんげ
パチュリー
魔理沙
グロ
カニバリズム
死姦
捕食
ほか
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POINT
0. 180点 匿名評価 投稿数: 6
2. 100 ■2013/04/02 19:53:58
愛なら仕方ないですよね。
折角生き返ったのに、愚かにも殺されちゃう魔理沙ちゃんは哀れ。命乞いの仕方を誰にも教わらなかったのかい?
触手さんはエロ同人誌をもっと読むべきだと思いました。うーん、でもこれが正しいのかな?
4. 70 NutsIn先任曹長 ■2013/04/02 21:11:13
こんなに苦しいのなら悲しいのなら……愛などいらぬ!!

……ああ、腹減ったな。
焼肉食いながら、獣姦ショーを見るかな。
5. 100 孕ませ大王 ■2013/04/02 22:38:15
こういう作品大好きです。
理不尽なリョナの中に、結果として実は結ばないもののしっかりと受精描写があって最高に抜けました。
あと終始翻弄されるうどんげがかわいかった。
7. 100 名無し ■2013/04/03 21:36:10
いのちの教育がしっかりオチついててなるほどと思わされました。象は発想ぶっ飛び過ぎです。

受精はエロイ
9. 100 んh ■2013/04/05 01:15:46
やっぱりおにくさんのエロはエロいな
象は驚嘆した
10. 100 穀潰し ■2013/04/05 19:46:42
股間が熱くなったのですがこれは何かの病気でしょうか。
11. 100 ギョウヘルインニ ■2013/04/05 20:31:16
ゾウさんが満足できてよかったです。
12. 100 名無し ■2013/04/09 22:20:19
これだよ産廃に求めていることは!!
13. 100 まいん ■2013/04/13 13:26:23
こういう話が欲しかったんですよ。
素晴らしい話です。久々にすっきりしました。
14. 100 名無し ■2013/04/17 00:30:35
橙いじめが最高に良い
精神的に痛めつけられてるのがたまらん
16. 100 伝説の超教師 ■2013/06/12 20:11:30
少し覗いて、【3.うどんげ耐久実験】を読んでみたのですが・・・
これはキツイ。寝れなくなりそう。どうしてくれるんだ!(褒め言葉)
18. 100 名無し ■2013/09/22 14:26:13
読みたかった話がここにあった。
心も身体も踏みにじられる橙、かわいそうで股間に悪すぎる。
従順な式の式らしい振る舞いもまたいい……
名前 メール
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