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『まりな』 作者: dan

まりな

作品集: 8 投稿日時: 2013/09/28 17:59:23 更新日時: 2013/09/29 02:59:23 評価: 4/5 POINT: 330 Rate: 14.20
朝起きたら隣で学生服のまりながまだ寝息を立てていた。

携帯を開いたらカレンダーは8月32日を表示していて、家にはまりな以外誰もいない。

それどころか自分を知っている人は地球上にまりなしかいなくなってしまったようだ。

なぜだかわからないけど僕にはそれがわかった。

僕は隣で未だ夢の世界にいるまりなを起こした。

なんだなんだよ〜…とか言いながら眠そうに目を擦っている。

まりな、おはよう。

まりな、というのはもはや人の名前ではなくて

この世界にはもう僕とまりなしかいないも同然だからただの枕詞に成り下がってしまうだろう

でも僕はそれがいやだから何回もくりかえすんだ

まりな、まりな、まりな…。

僕はきみのなまえしかよべないんだよまりな

きみしかしらないから

私に興味あんのか〜??って君はいつもとかわらない様子だね

当たり前でしょ

まりな

すきだよ

そう言って僕はまりなの髪をかき上げながら言うんだ

さあまりな出掛けよう

まりなの手を引き裸足で外に駆け出したはいいけどあいにく街は水没していた。

でも関係ないね

だってまりながそばにいるから

それだけでぼくは地球最後の日だろうと街が水没しようといつも通りに過ごせるんだから

君は笑って

どこへ行こう

そんなことを言うけど

どこでもいいよ

じゃあ

歩こうか

僕は水没した街の特に深いところまで泳いでいった

もちろん、まりなも一緒だ

摩天楼の跡地

恐らく水深は30メートル近くあるだろう

そこへ僕は酸素ボンベなんか着けないまま潜っていく

まりなの手をひいて

君は笑ってるからきっと苦しくないはず

どんどんと深く

まりなの手をひいて、深く、深く

途中でほんの少しだけまりなが息苦しそうな顔をした

だから僕はまりなを抱きしめた

潜るのなんて止めよう

このまま抱きあって、堕ちていこう

ぴったりと身体をくっつけたままくるくると堕ちていくふたり。

割れた窓ガラスや色の剥げかけた看板が上っていく光景を後目に、僕はまりなの体温だけを感じていた

都会を浸す水温はつめたいけどまりなとならだいじょうぶだよ

だって世界はまりなだから

不意にこつんと頭に衝撃を受けた

どうやら着いたみたい

さあまりな

歩こうか

僕は再びまりなの手を引いて、水底へ没した街中を歩く。

一面透き通って真っ青な視界が皮肉っぽくまりなと僕を見つめている

だから僕は哀れみを含んだ目で思いっきり睨み付けてやったんだ

まりなは隣でにこにこしながら僕を見ていた

なんだなんだよ〜?私に興味あんのか〜?

まりなの口癖でもってそれに応えると、少し恥ずかしそうな顔でまりなは頷いた

やっぱりまりなは可愛いな

繋いだ手にさらに力が入る。

ぜったいにはなさないように。

まりな越しに見る街はとってもきれいだ

水没しているということを差し引いても、ここはまるで幻想に包まれた異世界のようだった。

まりな、きれいだね

もちろん、きみのことだよ

街がきれいなんじゃないきれいなまりな越しの街がきれいに見えるだけ

どうせコンタクトレンズ越しにみた街には誰かの吐瀉物にまみれているんでしょ

街を浸すこの水だって、ほんとはなんだかわからない。

もしかしたら誰かの流した血で、僕が見ているこの水没した透き通った街並みは血の池地獄の底の残骸かもしれない

でもいいんだ

だってまりなとなら、こんなにもきれいに見えるから

まりな、だいすきだよ

まりなは裏切らないから

まりなだけ見ていれば、まりなは僕に語りかけてくれる

ああまりな

きみの中に入りたいよ

セックスなんてものはどうでもいい

今すぐまりなの切り傷から血管に入り込んでとくんとくんと脈打つ心臓に射精したいよ

そこまで言って僕は君の艶っぽくなった姿を見たからたまらなくなって

青く染まったオフィス街の真ん中で

押し倒した

そうして左腕の内側にまるで定規のように刻まれたリストカットの後に自らの一物を這わせる

まりなはリストカットなんかしちゃうえっちなこだったんだね

だんだんと込み上げてくる射精感に溺れながら、僕はまりなの目を見つめていた。

えーっと…すきだよ

恥じらいながらたどたどしく言葉を選ぶまりなはまるで未踏の霊山のように純潔で、たおやかで。

汚したかった

それと同時にまりなに抱かれたかった。

だから僕は

手首の皮を掴み、傷を思いっきり

開いた

まりなの慟哭の中で、僕は射精した。

もちろんばっくりと開き白い骨が見えている左手首へと。

血管に精子が染みていく。

まりなは気持ちよさそうに恍惚の表情を浮かべていた

精子が血の川の中を卵子を求め泳いでいく。

きみたちのやくわりはあかちゃんをつくるなんてくだらないことよりもっとすてきだからだいじょうぶ

だからあんしんして

僕は向き直り、まりなと唇を重ねた。

まりな

やっとひとつになれたね
不思議な少女まりな

それはみんなのこころのなかに

もちろんあなたのなかにも

コメントが血となり肉となっています、ありがとうございます。

まりなは魔理沙みたいなものだと思ってもらってかまいません
dan
作品情報
作品集:
8
投稿日時:
2013/09/28 17:59:23
更新日時:
2013/09/29 02:59:23
評価:
4/5
POINT:
330
Rate:
14.20
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POINT
1. 100 NutsIn先任曹長 ■2013/09/29 07:16:16
存在しない時。
失われた場所。
いるはずのない少女。

彼は虚構の彼女を愛し、犯し、蹂躙する。
それしか彼はできないから。
それでしか彼女は輝けないから。

愛の形は人それぞれ。
2. 80 名無し ■2013/09/29 08:29:20
まりながクソデブスなのはパンフの後ろ姿と豚の証言から確定してるってそれ一番言われてるから
3. 80 名無し ■2013/09/29 10:21:56
ヤメルルォ
4. フリーレス 名無し ■2013/09/29 21:22:21
さすがに許されないのではないか
5. 70 名無し ■2013/09/29 22:46:43
まりなかなかなかなかなかなかなかなか
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