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『住民反対多数の中、デパートが建ちました』 作者: まいん

住民反対多数の中、デパートが建ちました

作品集: 9 投稿日時: 2013/10/22 12:44:06 更新日時: 2013/11/03 15:06:32 評価: 4/4 POINT: 400 Rate: 17.00
注意、このお話は東方projectの二次創作です。
   オリ設定、オリキャラが存在します。





幻想郷の人里から少し離れた郊外。 といっても人里の中である事は変わりが無い。
いつの世も超世の傑と呼ばれる者は突然現れる。
それが、武道であっても、文道であっても、商道であっても変わりは無い。
ある男は所謂デパートの建設を提起した。
それは商店街が一つの建物にすっぽりと収まる形であった。
商店街によって組織されている商工会はその提案に真っ向から反対する。
しかし、金に釣られる者は多く、提案者の財力(ちから)によって反対派の意見は握り潰される事になる。

反対派に都合が悪かったのは、建物建設の際に行われたお祓いである。
人里に博霊の名は余り浸透していない。
だが、博霊が解決した妖怪の名は人里にも浸透していた。

「ふ〜ん、霊夢ったら私の時よりも真面目にやるのね」
「博霊の巫女として、相応しい仕事ぶりで私も安心できるわ」
「姫様、これならばココで悪事を働く事は難しそうです」
「ええ、建設までは誰も手を出せないわね」
「霊夢〜、ここにいるんだろ〜、ひっく」
「ふふふ、これはこれは面白い記事が書けそうですね。 あの巫女がこんな真面目に……」

吸血鬼に大賢人、竹林の姫と従者、鬼と天狗。
博霊の名に関係する大妖怪が次々と工事現場を訪れた。
反対派も、これには言葉を失い工事が終わるまで閉口するしかなかった。

〜〜〜〜〜

「っち、面白うない。 こうも簡単に嵌められるとは儂も焼きが回ったのう」

デパートのオープニングセレモニーに参加していた、的屋の元締め二ッ岩マミゾウは忌々しいと言いたげな表情を浮かべていた。
屋台と祭りの話は知っている者から聞いた話だ。 最近は人里の見知った人々の表情が暗い事に心を痛めていた。
そこに降って湧いた祭りの知らせ、何のためらいもなく飛びついた。
すべては少しでも皆の笑顔を見たい為に。

それは、彼女も反対していたデパートの話が絡んでいた。
結局は両方を天秤にかけた結果、皆の笑顔を選んだ。 そこに、選択肢は殆ど存在しなかった。



会場の各所では音楽の演奏が行われていた。
その名も幻想楽団。 構成は幽霊楽団に鳥獣伎楽、九十九姉妹と堀川雷鼓を始めとする付喪神、錚々たる面々である。
各々は好き勝手に音を鳴らしている様にしか見えないが、そこは音楽に関係する妖怪達である。
各々に感じるものは違うが、ちゃんとした音楽や曲として伝わっていた。
暗い表情や歯噛みした表情、悔しさに塗れていた会場の人々の表情は少しでも和らぐのであった。



「畜生! 離せ! 離せぇぇぇっっ!!!」

会場の片隅で怒号が聞こえる。 男は爆破未遂の現行犯で自警団員に捕まえられていた。
組織というものは、一枚岩で構成される事が稀である。
男はデパート反対派の中で強硬手段に訴える者の一人であった。

自警団員も男には同情的だ。 彼らも商工会の一員だ。 ココが開店すれば自分達も稼ぎ口が奪われるかもしれない。
だが、彼らは男を捕まえた。 この凶行が行われれば、まったく関係のない人々も大勢死ぬだろう。
それを、防ぐ為に捕えたのだ。

〜〜〜〜〜

幻想郷住人の祭り好きは周知の事実である。
この開店の祭りも多数の人々が訪れている。
そこには新しい物好きの人も多数いた。
そう、手が早い事で有名な霧雨魔理沙もである。

「へっへっへっ、今日の為に頑張った甲斐があったぜ」

遡る事、数か月前。
デパートが着工する話が幻想郷中に広まった。
旬の話題である。 ゴシップ好きの天狗はこぞってその話題を取り上げた。
当然、見ていない者は信じない事が多かった。

その中で魔理沙は同封されていた広告に目がいった。
欲しい物は死ぬまで借りると豪語する彼女が、多数の魅了的な品に目が奪われない訳が無い。
死ぬまで借りる。 と彼女は言うが、それは寿命が違う妖怪相手の場合だ。
同族の人間にその理屈は通用しない。
何より、彼女は慧音の頭突きを喰らいたいとは思えなかった。
リスクとリターンを天秤にかけた結果だ。

そこで、簡単な小遣い稼ぎをしようと考えた。
魔法使いなら誰でも簡単に創れて、それでいて人間が毎日必要とする物だ。

その名は塩。

海の無い幻想郷に於いて、塩が貴重品である事は説明の必要が無い。
岩塩と考える者がいるだろう。 だが、その岩塩が採れる山は誰が支配しているか?
人里の人々は、各々が支給される塩と高値で取引させられる塩しか口に入れる事が出来ないのだ。
そこに付け入る隙間は余りに大きすぎた。
そして、数か月。 魔理沙は捨て値とも言っていい価格で塩を売り続けた。 結果は大成功。
目星を付けた品を買っても、おつりは沢山戻って来る。

話しを現在に戻す。
祭りに参加している知り合いを茶化しつつ、彼女は開店の時間を楽しみに待った。
片手には印の付けられた広告。 数か月間見続けた為にあちこちは擦り切れていた。

〜〜〜〜〜

「畜生! 離せ! 離せぇぇぇっっ!!!」

会場の隅で怒号が上がっていた。 会場爆破未遂の現行犯である。

「やれやれ、折角の祭りだと言うのに、静かに出来んのか」

数か月前の彼女に聞かせたい言葉である。
男は自警団員に連れられ、会場を後にさせられた。

祭りはまだまだ続く。 その中で漸く開店の知らせが告げられた。
待ってました。 とばかりに人々は雪崩の如く店に入っていった。

「おっと、邪魔だぜ」

皆が皆、目当ての場所に駆け出す中、数人はゆっくりと歩みだした。
魔理沙や幾人は、その人に接触してしまうが、何しろ人が多い。
人々の雑踏にかき消され、何事も無かったかの様であった。
男はぶつかったにも関わらず、薄ら笑いを浮かべていた。



「よしよし、確保したぜ」

目的の場所に、いの一番に駆けつけてレジスターに持って行った魔理沙は安堵の表情を浮かべた。
ふと、辺りを見ると予想以上に広い事に驚きを隠せなかった。

「改めて見ると、凄い広いんだな」

実家の道具屋も小さくは無かった。
それでも、ここの広さは規模が違った。 となると、蒐集家の血が騒ぐ。
魔法店の店主として使える物は無いかと探し始めるのだ。
幸い、金はたんまりある。 いつもの様に死ぬまで借りる等と後ろめたい事は言う必要は無い。

〜〜〜〜〜

外では祭りが続いている。
屋台を営む者は相も変わらずに自分の仕事をこなしている。
客は相も変わらずに自分の欲しい物に手を出している。 店内に入っている者も同じだ。
現実の世界にある、ごく一般的なデパートや休日の風景と何ら変わりは無かった。

そう、そのままであれば……。

先に入り口で薄ら笑いを浮かべた男達が化粧室から出て来た。
衣装売場、大工用品売場、工具売場……その他、多くの場所からも……。
一様に笑いを堪える様にしている事は、よく見れば分かった。
つまり、よく見なければ分からなかった。
男達は何食わぬ顔で入り口から堂々と出て行こうとする。

「確保ぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおっ!!!」

先程とは違う、使命に満ちた堂々と通る声が入り口付近に響く。
自警団員達は、かねてから見張っていた男達を漸く見つけ一斉逮捕に踏み出したのだ。
蜘蛛の子を散らす様に逃げる男達を一人、二人と捕まえていく。
同時に各場所で次々と鞄が見つかった……。

ドドドドーン!!!

〜〜〜〜〜

ドドドドーン!!!

「な、何だ?」

爆発と強烈な揺れを感じた魔理沙は物を探す手を止めた。
何とか姿勢を崩さずにいると、またも爆発が起こる。

「うわっ!」

今度は近場で爆発が起こった。 幸いにも怪我せずにいたが、今の衝撃で館内の電気が消えてしまった。
彼女は確認できなかったが、天井外装のあちこちにヒビが走り始めた。

「おお、灯りが戻ったか」

非常灯が点灯し、薄暗いながらも灯りが戻った。
その事が彼女に安心感と余裕を取り戻させた。
この場所が危険である事は、今の状況がよく知らせてくれている。
だからこそ、彼女が余裕を取り戻した事は良い事であると同時に悪い事でもあった。

「そうだ、避難しよう。 さっすが魔理沙さんだ。 どんな状況でも取り乱す事は無いんだぜ」

空元気とも取れる言葉を喉の奥からひねり出し、非常灯を頼りに避難を開始した。
と、その時である。

ガラッ……パラパラ……。

「んおっ?」

瓦礫か粉れが降る音。 薄暗い灯りでは詳しく確認できない。
それにも係わらず、彼女は足を止めてしまった。
音は段々と大きくなる。 不安が再び込み上げてきた。

ガダンッ!!!

少し奥の場所で瓦礫の崩落が始まった。
砂埃が奥から舞い上がる。 コホコホと咳き込み、涙を浮べる。
その状況になり、止めていた足を漸く動かし始めた。
目指す先は出口である。 いつ次の崩落があるとも限らない。

「巻き込まれるなんて、まっぴら御免だぜ」

地鳴りは続く。 商品や瓦礫の散乱。 薄暗い非常灯。
彼女の避難は遅々として進まなかった。
本来なら五分とかからずに出る事が出来る。
それが、何万kmもある様に錯覚出来た。
焦りが焦りを呼び、彼女は冷静さを失い始める。

パラパラ……。

と、三角帽子に何かが当たる感覚があった。
足元はやはり不安定で、商品や瓦礫が散乱している。

ガッ……ゴゴゴゴ……。

「上だ!」

咄嗟に叫んだ魔理沙は一秒が数時間に感じた。
人間の反応速度を超えた動きは、自身の危機に直面した者が発揮する力である。

ズガンッ!!!

「ぐあっ!!!」

咄嗟の行動は良かった。 反応も通常の人間を超えていた。
逃げる先も良かった。 本来ならば彼女は巨岩とも言うべき瓦礫を避けていただろう。

「痛いっ! あああああああああ」

足を滑らせた訳では無い。 ただ、落ちてきた位置が悪かった。
横っ飛びで逃げた所で崩落した瓦礫は彼女の足を挟み込んだ。
華奢な少女が身を捩じらせようが、ウンともスンとも言う事はない。
それが、自分の方向に倒れ押し潰されると考えると、やがて抵抗する事もやめてしまう。

「くそっ! この糞岩が!」

体を動かす事を止めようが彼女の攻撃性は止まらなかった。
先までの極度の緊張状態からの反動である。
それでも魔理沙には切り札があった。 最大出力で放てば、山を一つ吹き飛ばす魔力を放出出来る切り札だ。

「こいつで吹き飛べ!」

服から取り出し、足を挟まれ、寝転がったままの姿勢で構える。
弾幕はパワー。普段から言う事をその場で実行し、この危機を脱しようとした。

だが、それは普通の状態であればこそであった。

……カツンッ……。

彼女の足を挟んでいる瓦礫に小さな瓦礫が落ち、音を上げる。
その小さな音に吃驚した彼女は反射的に魔力の供給を止めた。
その行動は正解である。瓦礫が落下してきたのだ。
体を丸め、忌々しい筈の瓦礫に身を寄せる。 その為に降り注いだものが体に降りかかる事は無かった。
今は小康状態が続いている。 だが、いつまた動きだし体を押し潰すとも限らなかった。
再び、始まる極限の緊張状態。 彼女の精神は現実を逃避したくてたまらなかった。

「もぉ、やだぁ。 だれか助けて、香霖、霊夢、アリス、誰かぁ……」

〜〜〜〜〜

「おいっ、あそこに誰かいるぞ!」
「本部、要救助者一名発見」

幸いであった事は、今回の祭りの為に人里の自警団や火消しが多数待機していた事だ。
今、魔理沙を発見した二人組の火消しも、その中の一組である。

「あぁぁ、助けて」

弱弱しく助けを呼ぶ。 それを見ても彼らの心は揺れる事は無い。
ただ、助ける。 その一言が信念であったからだ。

「お嬢ちゃん、もう大丈夫だ。 早速作業に取り掛かる」

バール状の鉄鉤を隙間に差し込み、それ以上沈降する事を防ぐ。
そのまま、テコの原理で押し返そうとも考えたが、挟まれた足の状況を見て行動には移せなかった。

「おいっ、早くここから出してくれ」
「もう少し我慢してくれ」
「何でも良いから、早く出してくれっ! 足が痛いっ!」
「班長、手持ちの装備ではこれ以上……」
「この前、配備された油圧工具を持ってきてくれ」
「わかりました。 ただちに持ってきます」
「……待てよっ! どこ行く気だ! 私を助けてくれるんじゃなかったのかよ!」
「すまない、もう少しだけ待ってくれ、お嬢ちゃんは必ず助けるからな」
「そんな事はどうでも良いんだよ! 早く私をここから助けろ! ……っく、痛い!」

その時、火消しの無線から雑音が聞こえた。 呼び出し音のようだ。
その音を聞き、陰陽玉風の道具を手に取る。

「ザザ……退避命令だ……ただちに建物内から……退避せよ……繰り返す……」
「待って下さい。 退避命令ってどういう事ですか?」
「消火設備の……誤作動だ」
「っく、南無三」

男は考えた。
要救助者を目の前にしながら退避命令に従うかどうか。
この通信から、工具の到着は絶望的になった事は瞬時に理解できた。
退避までの残された時間は如何程か?
痛みに喘ぎ、冷静さを失っては喚き散らす少女を置いて行ってしまって良いものか?

「早く助けろっ! 畜生!」

後ろを向き、考えた時間は僅かであった。
それ程迄に今の通信で彼は思考する時間さえ奪われたのだ。
背中に掛けていた鉞に手を伸ばす。
本来は延焼防止の為に辺りの建物や構造物を破壊するものだ。

今の彼の行動は後悔しない為には仕方がなかった。
誰が、それを非難する権利を持とうか。

火消しは魔理沙の足を緊縛する。 次いで近い場所から各動脈も緊縛していった。
安心したのは魔理沙だ。 これで、漸く救助して貰える。
安心からか安堵の表情を浮かべ溜息を吐く。

「……許せっ!」
「えっ?」

ズガッ!

振りかぶった鉞は一撃で魔理沙の足を切断した。
支えを失った瓦礫は彼女の方向に動き始める。
しかし、そこで沈降防止の長物が役に立った。
痛みに叫び声を上げ続ける魔理沙を尻目に火消しは長物を利用して瓦礫を反対側に押し返す。

「ああああああああああああああ、畜生! 畜生! ちくじょう!」

切断した魔理沙の足を手に取った彼は、その足を渡す。

改めて、自分の足を見た魔理沙は激しい憎悪を抱いた。
口からは罵詈雑言が止め処なく溢れ火消しを口撃した。

「それだけ元気なら大丈夫だろう。 絶対に助ける、だから、その足を絶対に離すなよ」

暴れる魔理沙を無理矢理背負うと、未だ足場の悪い所を進んで行く。
ここまで、来た道を覚えている為に崩れた階段も安全な通路を選ぶ事が出来た。
一階に下りれば、地平線に光が見える。
そのまま進めば、外に出られるだろう。 魔理沙の目に希望が戻った。
同時に先程まで自分の命の恩人に酷い事をしていた自分を恥じた。

[ビーッ、ビーッ……。 館内で火事を感知しました。 ただちに消火設備を起動します]

館内に響くアナウンス。 先に言われた消火設備が起動した様だ。
ガラガラと響く音。 視線の先にあった光が段々と狭くなっていく。

「おいっ! 待て! まだ私達は出てないぞ!」

叫ぶ魔理沙。
必死で走る火消し。
状況に気が付いた外の人々も道具を持ち走った。

ガタン……

無情にもシャッターは全員を等しく締め出した。
魔理沙と火消しは後一歩という所であった。
二人は動けずにいた。 動ける訳が無かった。

それでも、何もしない訳にはいかなかった。 彼は魔理沙を優しく床に置いた。

「畜生ぉぉぉおおおおおおおお!!! 私達はここに居るんだよおおおおおおおお!!! 開けろっ! 開けてくれえええええええええ!!!」

叫ぶ魔理沙に火消しにも気が戻って来る。
魔理沙の足を切断した鉞を振りかぶると、シャッターに打撃を加えた。
ガシャン、ガシャンと音が鳴る。
意味が無い事は解っていた。 しかし、それでも何もしないよりはましだと思った。

彼女らの頑張りも知らず知らずの内に死神は近づいて来ていた。
警告も無く消火剤の二酸化炭素が排出されていたのだ。
音は無い、匂いも無い。
シャッターが強固なのはその所為だ。 普通とは違い密封性があった。

「ぜぇぜぇ、開けてくれよ……私はここに居るんだよ……」

先に症状が出始めたのは座っていた魔理沙だ。
ぼうっとした様な表情に変わり始めると、必死の叫び声が弱弱しくなった。
次いで、頭が揺れ、息切れと激しい動悸に苦悶の表情が浮かぶ。
声が止まったと同時に彼女は横に倒れる。 仮死状態と言ってもおかしくない状態であった。

その段になり、火消しも立っていられない状態であった。
膝を着き、四つん這いで息を整えようと必死であった。
魔理沙が倒れたのを見て、言う事を聞かない体を無理矢理起こす。

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

ドガッ!

起死回生の一撃は鉞をシャッターに突き刺した。
それを見て、彼の顔に笑みが浮かぶ。
倒れた魔理沙を背中にシャッターに手を掛けた。

「はっはは、お嬢ちゃん、見てくれ。 もう少しだ。 もう少しで助かる……ん……だ」

ドタッ……。

〜〜〜〜〜

自警団員の死者6名、火消しの死者9名、買い物客の死者12名。
死者負傷者合わせて、100余名という最悪の結果となった。

あの後、すぐに救助がシャッターを破った。
だが、二人は二度とこの世には戻らなかった。

事故検証では、火消しの鉞は三層構造の気密シャッターの二層目まで貫通させたそうだ。
もし、もう一撃が放てれば、助かったかもしれないという事だ。

自警団は後手に回った事を恥じ、すぐに強硬派を一網打尽にした。

後に分かった事であるが、今回の事件はデパート側の強行建設ではない。
住民側が反対の為に話し合いを拒否していた事が判明した。

デパートの主は商工会にデパートの権利を譲渡し姿を晦ましている。
今では商店街から近い所にデパートは移され、商店街の各商店が自由に出店している。
商店街から商店が移った事によって、寂れる心配があったが、そこには新しい繁華街が形成された。

時々、幻想楽団が音楽を披露しにくる。 妖怪も人間も一緒になって楽しげに呑み合える楽しい場所だ。

デパート前の広場には石碑が建てられた。

過ちを繰り返さず。 そこにはあの火消しの名前が一番上に刻まれた。
勇敢な者の筆頭として。

しかし、その石碑の中に魔理沙の名前は無かった。
魔理沙ちゃんが足を斬られる話だよ。
真実は闇の中。

コメント返信。
石碑の隣にはその様に書かれた看板が立てかけられた。

>1様
まいん、石碑の中には彼の名も刻まれている。

>NutsIn先任曹長様
一番得をした勢力が黒幕であると、よく言われる先任曹長殿の慧眼が光った瞬間であった。
魔理沙が魔理沙である事が名を刻まれない理由でもおかしくないが、私は見逃さなかった。
火葬される前の彼の死体を……。

〜亡くなった人里新聞記者の手記より

>県警巡査長様
敬意を表す。 現場において命を懸ける巡査長殿が同僚たちに送った言葉だ。
客や火消し達は助かって欲しかった、と私も思わずにはいれなかった。

〜亡くなった人里新聞記者の手記より

>4様
商才豊かで、超世の傑と言われた彼であったが、あの消火設備は何処から手に入れたものであったのか?
何か裏がある。 追加調査が必要であろう。

〜亡くなった人里新聞記者の手記より

その数刻後、現場に立て掛けられていた看板は跡形も無く壊されていた。
まいん
作品情報
作品集:
9
投稿日時:
2013/10/22 12:44:06
更新日時:
2013/11/03 15:06:32
評価:
4/4
POINT:
400
Rate:
17.00
分類
魔理沙
火消しの男
その他
11/3コメント返信
簡易匿名評価
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POINT
1. 100 名無し ■2013/10/22 21:59:15
まいん!!
2. 100 NutsIn先任曹長 ■2013/10/22 22:14:33
魔理沙が火消しに足を切断されるというプロットは、どこかで聞いた気が……。

ショッピングに夢見る少女は足どころかトカゲの尻尾切りになるところだったか?
今回の一件は、ゴチャゴチャしているようで、結末は決まっていた出来レースか?
様々な人物勢力の思惑が詰まった巨塔は、収まるべき場所に無事、収まった。



消火設備の誤作動で死の牢獄と化した現場から後一歩で脱出できそうになった火消しを始末したのは、
彼が背負った人物だったりして……。
3. 100 県警巡査長 ■2013/10/22 23:59:20
昔はこういったデパートとかで大規模な火災なんてよくありましたね・・・。そういったものを想起させられました。今回の事故で殉職した自警団員、火消しの皆さん、お亡くなりになったお客の方々を心からお悔やみ申し上げます。
魔理沙を最後まで助けようとして殉職した火消しには敬意を表します。
4. 100 名無し ■2013/10/24 23:27:19
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名前 メール
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