Deprecated: Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/imta/req/util.php on line 270
『プールには神様が居るんですよ』 作者: ギョウヘルインニ

プールには神様が居るんですよ

作品集: 9 投稿日時: 2014/03/13 13:19:12 更新日時: 2014/03/14 19:07:59 評価: 4/4 POINT: 400 Rate: 17.00
 今日、久しぶりにパチュリーは裁判で弁護を担当することになりました。

 今日弁護するのは、なんと諏訪子でした。

 裁判前の個室で二人が話すところからこの話は始まります。

「う〜ん。……諏訪子、あなたはプールの中でおしっこしていてばれて捕まったのね」

「ほんの出来心だったの。なのに早苗があんなに叫ぶとは思わなかったの」


 幻想郷駅前から車で10分のところにある、郷民プールで諏訪子と早苗さん達は遊びに来ていました。

 遊び始めて少したったころ、諏訪子はおしっこしたくなりました。

 でも、トイレに1人で行くのには怖いし保護者に許可を取らないと行けないので、プールの中ならばれないだろうと思いました。

 それで、実際に実行してしまったのです。ところが、直前に飲んだ栄養ドリンクのせいで色が思っていた以上に黄色くて眼の良い早苗さんに見つかってパニックを起こされてしまったのです。

 そして、監視員の村紗もしくは、にとり、いや雛かもしれないに捕まり警察に突き出されてしまったのです。

「プールでおしっこをするなんて、死刑になってもおかしくないわ。銃殺刑か切腹ね」

「あぅ、嫌だ。死にたくないよ」

「まだ、死刑と決まったわけではないわ。むしろ過去の判例(他の産廃SSを参照のこと)によれば、逆に喜んでもらえる場合もあるわ。その場合は、おしっこ売って商売できるわ」

「喜んでもらえるかな?」

 問題は諏訪子がプールの中でその行為をしてしまったことが問題だ。このプールの水が水質検査によって安全が確認され、且つ飲用に使えなくては駄目だ。

「それは、貴女の人気と産廃での需要次第じゃない? あとは、そのプールに入って居たのが早苗って所が武器になるかもしれない」

「え? 入っていた人によって価値がかわるの?」

「ええ、そうね。多分、早苗は裁判員の人達にも好評のはず。他に誰か入っていた?」

「そうだね。早苗がつれてきたオジジとかかな」

「死刑確定かも」

 そもそも、郷民プールなので他にもお客さんが居ます。そんな水を飲用なんていうのがおかしいのです。

「えぇ! 嫌だ」

「貴女って、我侭ね。そんなに嫌なら初めからプールの中でおしっこしなければ良かったじゃない。レミィとかもよくお風呂でおしっこするみたいだけど。後で咲夜がちゃんと処理しているのよ。他にも、秋姉妹とかは姉が源泉垂れ流しなのを妹が苦労して隠しているの。そうやって皆、折り合いをつけて生きているのよ」

 諏訪子と早苗さんとの関係が、レミリアと咲夜のそれだったら。秋姉妹の関係だったら。こんな間違いは起こらなかったのです。だから、これは諏訪子の身から出た錆だったのです。

 おそらく今回のようなことで捕まらなくても、そう遠くない未来に諏訪子は間違いを犯して捕まっていたことでしょう。

「それでも、死にたくないよ。もっと、美味しいもの食べて綺麗な服着て遊びたかった。神奈子を出し抜きたかった」

「仕方ないわね。精々死刑にならないように努力するけど、負けても恨まないでね。それと、着手金50万と勝っても負けても貴女の持っている資産の20パーセントを貰うわ。もしも、資産がマイナスならフランドールファイナンスで100万借りてそれを全額払って貰うけど良い?」

「50万円も持って無いよ」

 諏訪子がかつて、鍵山雛と組んで祟り神をやっていた時に儲けたお金は殆ど神奈子に取られてしまっていたのです。

「じゃあ、弁護は無理ね」

「そんな、早苗の貯めてるお金を盗んで払うから」

「とんでもない神様ね。まあ、良いわ」

 こうして、パチュリーは裁判で諏訪子を弁護することになったのです。

「それで、裁判はどう闘うの?」

「う〜ん、貴女がプールでおしっこした罪は消えないし償わなくてはならない。でも、このままだと死刑だからクリープ現象だったことにするわ。その場合は一生オムツしてもらうことになるけれど」

 車のオートマのようにギアを入れて、ブレーキを外すと進みだしてしまう現象のように、諏訪子もおしっこが常に漏れ出ていることにしてしまいます。

 それで、後は何とか裁判長である映姫に袖の下を渡して減刑して貰うのです。






 そして、裁判は始まったのです。



「プールでおしっこしたのですか。残虐非道、極悪非道、暴虐非道、とはこのことですね。この世の悪意全て集めても諏訪子には及びませんね。そのプールの水で水責めにて死刑ですね。それで、被告人諏訪子の罪は消えないし浄化されませんが、慈悲という言葉を私は知っています」

 映姫は怒っていました。郷民プールという犯罪抑止施設での蛮行に激怒していたのです。それに、フライフィッシングの練習で映姫もよく利用していたのです。

 映姫は最近フライフィッシングにはまっていたのです。ただ。リリースはしません。幻想郷にも外来魚が増えてきていました。


「待って、映姫。実は諏訪子はクリープ現象だったのよ。常に下はダダ漏れで、止める術を知らないのよ。今だって漏れているのよ」

「……本当ですか? この間パチュリーさんは裏切りました。私の過去を暴露するという暴挙に出たのですよ。本来ならあなたも死刑にしているところですが、今までの礼もありましたから見逃してきたんですよ。それで、今日は何をくれるのですか?」


 来ました。映姫は賄賂を要求しているのです。被告人席で決死のオムツ装束で現れ覚悟を決めていた諏訪子には一瞥もくれずに裁判長席から出てきて弁護人席にいるパチュリーのところに来ました。ちなみに今まで余り触れていませんが、検察官はアリスですよ。


「どうしました? パチュリーさん? 言葉の意味は分かっていますよね?」

 意味は痛いほど分かっています。唇をきつく噛んで、パチュリーは考えました。

 神奈子や早苗さんが持っている山の利権を映姫に譲るというのはどうでしょう。莫大な収入が映姫の懐に入るでしょう。

 これなら、諏訪子の1人や2人許してもらえるでしょう。ただ、神奈子や早苗さんが利権を諏訪子の為に譲渡するとは思えませんでした。

 諏訪子の持ち物で役に立ちそうなものを考えて見ます。道に落ちてた綺麗な石に、チョコレート金貨、その他使えないもの。

 結論から言うと、交渉材料には使えません。

 パチュリーは自分の持ち物でいらないものを考えました。諏訪子の為に何か差し出すのは気が引けます。しかし、前回裁判で負けているのも有って信頼回復の為に勝っておきたい側面もありました。

「これ、昔レミィがくれた綺麗な指輪よ。もったいないけど映姫にあげるわ」

「珍しいですね。普通に賄賂になるものを貴女が渡すなんて、面白くは無いですね」

「でも、諏訪子は無罪に出来る以上の価値があるわ」

「残念ですが、死刑です」

「え? 何で?」

「私は伊達や酔狂で裁判をしているのです。こんな露骨な賄賂喜ぶと思いますか? 読者様は納得すると思いますか?」

 今や世界の全てがパチュリーの敵でした。諏訪子の死刑はも決まってしまったのでしょうか?

「待って、まだ諏訪子を死刑にするには裁判が短すぎるわ。話のバランス的に少し短いわ」

「なんと、裁判の長さですか?」

 それは、決死の発言でした。メタな世界にもう踏み込んでいましたが、それからさらに深いところに足を踏み込んで起死回生を狙ったのです。

「そうよ。それに、このまま、諏訪子が死刑になったら全国の諏訪子ファンも敵に回してしまうわ。捕まって、あなたが輪姦されてしまうかもしれないわ。もう既に、奴等は画面の前まで来ている」

「パチュリー、貴女という人はなんという。閻魔もおそれないのですね」

 映姫は怒りとも呆れともとれる表情になりました。そして、映姫が欲しかった自害の本が手には入らないと分かり少し悲しい気持になったのです。

「……映姫、今日はレミィの指輪で我慢して」

「それでも、それでも! 世界は周って居るんです。諏訪子は死刑です。切腹してください」

「そんな! 何で私が死刑にならないとならないの?」

 二人の会話の結果死刑になると悟った諏訪子はその場に座り込み悲痛の声を上げました。オムツの下はもうアウトでした。

 饐えたにおいが諏訪子の涙に溶けて辺りを漂いました。

「この期に及んで罪を深めるなんて、とんでもないですね。法廷はオマルではないのですよ」

 そのにおいがそれであると分かった映姫は諏訪子をなじりました。

「そのオムツ装束も、所詮はパチュリーの指示で行って居るのでしょう? 本当はオムツに何の決意も無いのに」

「あぅ」

 諏訪子の顔は蒼白でした。もはや、モツを大衆に曝すしか無いと諦めたのです。

 誰もが、諏訪子が死刑になるのだろうと思いました。しかし、パチュリーだけは違いました。

「……仕方が無いわ。博麗神社例大祭11に一緒に行きましょう。レミィの秘密を買うのは恥ずかしいでしょう? 諏訪子に買わせるのはどう?」

「…だい……5回ですか。良いでしょう。分かりました。諏訪子は死刑では無いです。ただ一生をオムツ着用という罪は背負ってもらいます」

「ありがとう。映姫」

「あぅ? たすかったの?」

 こうして、諏訪子は死刑を逃れたのです。





 

 子供用とも大人用ともはたまたペット用ともとれる麻布色のオムツをすることにより諏訪子は許されたのです。

 太陽が少し翳った裁判所前でパチュリーと諏訪子は居ました。

「ありがとう。パチュリーのおかげで助かった」

「うん。でも貴女の戦いはこれからよ」

「なんで?」

「トイレ凄く混んで居るわ」


 これから起こる博麗神社例大祭という戦争を考えれば諏訪子の戦いはこれからだったのです。
「……映姫。モツはどばって出すものでしょう?」

「いいえ。モツはヌルって出すものですよパチュリーさん」
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
9
投稿日時:
2014/03/13 13:19:12
更新日時:
2014/03/14 19:07:59
評価:
4/4
POINT:
400
Rate:
17.00
分類
パチュリー教授
諏訪子
映姫
早苗さん
簡易匿名評価
投稿パスワード
POINT
1. 100 名無し ■2014/03/13 23:51:22
諏訪子いじめるのすきね。
2. 100 ゲス野郎 ■2014/03/14 11:15:25
>私は伊達や酔狂で裁判をしているのです
言っちゃったよ…
3. 100 名無し ■2014/03/17 22:19:34
作戦は完璧だった
4. 100 名無し ■2014/04/24 18:34:16
弾劾裁判はよ。
名前 メール
評価 パスワード
投稿パスワード
<< 作品集に戻る
作品の編集 コメントの削除
番号 パスワード