Deprecated : Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/imta/req/util.php on line 270
『昨日の犠牲者明日の犠牲者』 作者: 和多
「逃げるぜ!」
「何処に逃げるというんですか? 貴女の裁判はこれからですよ」
白白魔理沙はこれから裁判にかけられる。産廃創想話イミテーション第一法廷という無罪だろうが冤罪だろうが黒にされてしまう法廷で。
「映姫、こんなのおかしいだろ?」
「何がおかしいのですか? これから貴女は産廃創想話例大祭Bの罪で裁かれるのです」
産廃創想話例大祭、過去の判例からすれば魔理沙の罪は死罪もしくは無期懲役だ。
執行猶予なんて生易しい判決は下ったことなど、大体無い。
「そもそも、なんなんだ? その罪状は?」
「これは、産廃創想話例大祭からの伝統文化です」
この罪、魔理沙が裁かれるのは産廃創想話例大祭、いやイベントごとに築かれてきた文化なのかも知れない。
「伝統文化? そんな、古くてかび臭いものになぜ縛られなくてはならないんだ?」
「霊夢や早苗のように柱のように出過ぎた杭は打てませんが、魔理沙は丁度叩きやすいところに目印みたいなのを頭に付けているから」
魔理沙は流れ星のように自由に飛び周り、好きなように生きたい。そして、それが似合う少女でもあった。
だが、それは格好の餌食でもあった。
「ふざけるなよ。何が叩きやすいだ。怒るぜ! もう怒ってるが怒るぜ!」
「それ、その態度が叩きやすくしているんですよ」
すぐに、逆上して立ち向かってくる様は、まるで火に飛び居る虫のようでいて。
それでいて、まったく儚く感じない。だから、叩きやすい。
「うるさいぜ。もう、付き合ってられないぜ」
「何処に行こうと言うのですか?」
魔理沙はその場を後にして歩き始めた。ここは法廷、そういう勝手は普通なら許されない。
「うるさいぜ、私の勝手だろ? コレでも食らえ!」
「痛い!」
魔理沙は持って居た数珠を映姫に投げつけた。それが、丁度映姫の鼻に当たってしまった。
咄嗟に映姫は鼻を押さえたが、中が切れてしまったらしくたくさん血がどくどくと流れ出てきた。
「へ! 私を変な裁判にかけようとした報いだぜ! 私は逃げるぜ!」
「……待って」
だが、魔理沙はそんな映姫など無視して、逃げ出した。
「……逃げるのは勝手ですが。ここに来ているいじょう。あなたはもう」
作品情報
作品集:
10
投稿日時:
2014/05/16 12:12:09
更新日時:
2014/05/16 21:12:09
評価:
8/8
POINT:
800
Rate:
18.33
分類
映姫