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『雛or椛』 作者: ギョウヘルインニ

雛or椛

作品集: 11 投稿日時: 2014/08/23 09:51:02 更新日時: 2014/08/23 18:51:02 評価: 6/8 POINT: 600 Rate: 15.63
 にとりは、人もしくはビーバーを恨んだもしくは蔑視した。もしくは何とも思ってないのかもしれない。

 河もしくは川の上流もしくは下流にダム作るもしくは堰を作って水量を都合の良いようにもしくは意図のままに調整し始めたもしくは以前から調整していたからだ。しかも、そのことを抗議もしくは偵察に行った雛もしくは椛は行ったきり帰ってこない。もしくは雛もしくは椛は抗議もしくは偵察に行っていないのかもしれない。

 雛もしくは椛は、にとりにとって唯一無二の親友もしくは友人だった。※つまり雛もしくは椛のどちらかは親友にならないのだがそのことは気にしてはいけない。

「ねえ、雛もしくは椛」

「何? にとりがそんなに怖い顔もしくは辛い顔をするなんて」

「私は人もしくはビーバーを許せないもしくは許せる。私から親友の雛もしくは椛を奪ったもしくは攫ったんだ」

「ええ、私もしくは我にとっても雛もしくは椛は大事な親友もしくはそうでもない知り合いね」

 にとりはこの日もしくは昨日いや明日かもしれない、雛もしくは椛のところに来るか。もしくは、雛もしくは椛がにとりの所に来て雛もしくは椛が帰ってこないもしくは帰って来たという事を話していた。

「そうだ。だから、盟友の人もしくはビーバーといえども許せないもしくは事情によっては許せるかもしれない」

「どうする気なの? もしくはどうしたいの?」

「まずは雛もしくは椛の安否が気になるもしくは確認しないといや、実は気になって居ないのかもしれない」

「私もしくは我もそう思っていたもしくは、もう手遅れだと思ってた」

 おそらく雛もしくは椛は、ダムもしくは堰を作った人もしくはビーバーに殺されてしまっているだろう。もしくは、雛もしくは椛だって神もしくは妖怪だそう簡単にやられるはずがないいややっぱり簡単かもしれない。
 
 何かしらの理由があって戻ってこられないのかもしれない。もしくはやはり行っていないのかもしれない。もう戻って居たりして。
 
「私達も人もしくはビーバーのところに行って真実を確かめるもしくは真実から眼を背けよう」

「私もしくは我もにとりの意見に賛成もしくはにとりの意見に反対」

「たとえ、雛もしくは椛が賛成もしくは反対だとしても私は1人で行くもしくは貴女もしくは貴方も来てって頼むかもしれない」

 にとりは雛もしくは椛ともう正直のところこんがらがって訳の分からない状態になっていたもしくは、冷静に考えればわかる状態になっていた。








 そんなことがあって、結局。にとりもしくは雛いやいや椛かもしれない2人はダムもしくは堰に向かったのだった。もしくは誰も行っていないのかもしれない。

「ねえ、雛もしくは椛。これからどうしよう。もしくはああしよう」

「待って、このしゃべり方はいい加減疲れる。もしくは疲れる」

「そんな、雛もしくは椛同じことを2回も言うなんてルール違反もしくはルールなんてないよね」

「私もしくは我ってどういこと? 私は我じゃないの?」

「私っていうの一人称が、私もしくは雛で我が一応もしくは決定的に椛なんじゃない? もしくは雛がしゃれて言っているとかもしくは椛が私っていっているかもしれない」

 今回の話は内容が薄いもしくは濃い。ここまででやっともしくはもうそろそろ落ちだ。もしくは全然落ちじゃないかもしれない。






「ねえ、にとり」

「何、雛もしくは椛」

「私もう帰って良い? このなんて言うのか今日のにとりはずっと優柔不断」

「雛待って! 帰らないで! 本当は今日は雛が好きって伝えたかったの」

 それは、大胆な告白もしくは小胆な告白だった。それも突然のいやもしくは自然の流れの。

「やっと、私のこと好きって言ってくれた。ずっと雛もしくは椛なんて呼ぶからにとりは椛が好きなのかなって思っていたの」

「ちょっと、待って。なんで私が雛に告白しているの? 雛のことは好きもしくは嫌いだけど、ここまでの話からしたらおかしすぎる。もしくは自然な流れだった」

「そうね。この話は、上流もしくは下流で人もしくはビーバーがダムもしくは堰を作っていて。……もう。あれでした。もしくは私とにとりが付き合い始めるって話だったの」

「その、それはOKってことなの?」

「ずっと幸せにするもしくは幸せにしてください」

 雛はそう言い顔を赤らめたもしくは青ざめた。それ以上は何も言えずもしくは言った。恥ずかしそうにもしくは特に気にした様子もなく下もしくは上を向いていや正面を向いてしまったのだった。





 
 にとりと雛の二人はこうして結ばれたもしくは結ばれたのだった。めでたしめでたしもしくはめでたしめでたし。




 椛は二人のことを知ったらにとりの親友として祝ってくれるだろうもしくは嫉妬に狂って呪ってくるだろう。もしくは祝うことができたのなら祝ってくれただろうもしくは呪うことが出来たなら呪って来ただろう。 
もしくはの確率について

ダムもしくは堰ができている(ほぼ確実)
雛もしくは椛が抗議に行った(ほぼ確実)
雛もしくは椛は殺されて居る(ほぼ確実)
雛もしくは椛は生きている(雛もしくは椛は生きている)
にとりはにとりだ(たぶん)
雛はにとりじゃない(ほぼ確実)
にとりは人間じゃない(確実)
にとりはひとりなんかじゃない(お幸せに)




にとりもしくは雛いや、椛なのかもしれない話を作ってみたかった。
ギョウヘルインニ
作品情報
作品集:
11
投稿日時:
2014/08/23 09:51:02
更新日時:
2014/08/23 18:51:02
評価:
6/8
POINT:
600
Rate:
15.63
分類
にとり
雛もしくは椛
雛もしくは鍵山殿
凄く薄いもしくは凄く濃い話
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POINT
0. 30点 匿名評価
1. 100 名無し ■2014/08/24 08:00:20
くしも……もくしは……
世の中の可能性を垣間見ることのできる話でした
2. 100 名無し ■2014/08/24 09:28:01
産廃に長くいるがこんなにコメントに困ったのは初めてだ。面白かった。
3. フリーレス 名無し ■2014/08/24 17:23:01
おもしろもしくはおもしろかった。ごちそうさまでした。
4. 100 名無し ■2014/08/24 17:24:00
点数を忘れていました。
5. 100 名無し ■2014/08/25 20:44:38
こういう言葉使いたくないんだけど、もうほんとアンタ天才
6. 70 名無し ■2014/08/29 01:31:36
よくわからん!
8. 100 名無し ■2014/10/26 22:53:18
確かに一人で無いと言えることの素晴らしきよ
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