クリスマスキャロレない　〜もう遅い間に合わない〜

まーりさーさん！今日はひまわり畑の業務お休みっす！
あ？だから何だよ？
あっとっす。そのだから、クリスマスも近いっすからケーキでもってっすね
あ？ケーキ？




『ひまわり畑の経営者である幽香さんが人里で貰って来たケーキを可哀想な従業員に分けてくれたっす！！』



　もちろん、魔理沙にもその割り当てがあって可哀想な子にカウントされて居たのだった。

「なんだよ。そういうことなら早く言えよ。殺すぜ！」

「魔理沙さん。いくら戸隠相手でも、そういう酷い言葉を投げつけないで欲しいっす」

　魔理沙の物言いに珍しく戸隠はカチンと来たようで、クソの癖にイッチョ前に怒っているようだ。

「あ？　うるせえな。それより早くケーキ寄こせよ。殺すぜ！！！」

「な、なんすか？　なんで殺すっす？　戸隠はケーキ持って来ただけなのに！」

　戸隠が持ってる二つお皿に乗ったショートケーキが、フルフル震えている。

　酒のせいで震えてるわけじゃにゃーで

「良いから、寄こせ！！」

「そういう意地悪言う魔理沙さんにケーキ渡したくないっす！！！」

「あーもううっせええええ！！！」

「ひど！」

　戸隠の顔面にその辺に落ちてたひまわりの種の殻がぶちまけられた。魔理沙が勝手につまみ食いしていた奴だ。

「痛すっす！！！」

「ざまーねーな！！　死ね！！」

　怯んだ、戸隠に魔理沙はさらに追撃で泥交じりのゴミとかをぶつけた。

「痛、痛いっす。うえーんっす」

　パリーん！と持ってたお皿を戸隠は落としてしまった。

　それから戸隠は泣きながらどっかいってしまった。

「あ、てぇめぇ！　何落としてんだ！！」

　……逡巡、魔理沙は戸隠を追いかけて殺すか、落ちたケーキを食べるか考えた。

　

　口の中に割れたお皿の破片が刺さって、２４日におこなわれたクリスマスパーティに魔理沙は参加できなかった。

　皆がわいわい楽しんでいる尻目に治療費の為種拾いをすることになった。